7 
タイトル
ホーム 医療情報ネットワーク レセプト審査機構・現在 レセプト審査機構 病院審査機構 高齢者ネットワーク
AND OR
ページ内検索はWinはCtrlキーとFキーを、MacはコマンドキーとFキーを同時に推す。
歯科分野の専門医を客観評価、一括管理…専門医機構を設立 indexへ

 歯科分野の専門医を客観的に評価して一括管理する一般社団法人「日本歯科専門医機構」(住友雅人理事長)が4月設立された。
 日本歯科医学会連合、日本歯科医師会や関連学会などが参加する。東京都内で記者会見して発表した。
 歯科分野の専門医(認定医を含む)は同連合の所属学会だけでも30種類以上あるほか、未加盟の団体のものもあるという。同じ分野に複数の学会の専門医があるなどの問題が指摘されている。
 機構は、各学会から申請された専門医研修の内容を審査し、一定の基準にあると判断したものを認定する。各学会に参加を促し、今年秋には第1弾の認定を行いたい考えだ。

医療・福祉職員、3人に1人がセクハラなど嫌がらせ受ける indexへ

 病院などで働く医療・福祉職員の約3人に1人が、職場でセクハラなど何らかのハラスメント(嫌がらせ)を受けたことがあることが、日本医療労働組合連合会の調査でわかった。
 調査は2017年3~9月、全国の組合組織を通じて行い、看護・介護職やリハビリ専門職など7225人が回答した。
 過去3年間に、全体の31.5%が、患者や上司らから何らかのハラスメントを受けていた。
 セクハラ経験者は全体の12%、妊娠などを理由に上司や同僚が嫌がらせなどをするマタニティー・ハラスメント(男性含む)は2.5%だった。経験者のうち、約半数が退職を考えたことがあると回答。15.5%は、誰にも相談していなかった。
 同連合会は「人手不足で現場にゆとりがなく、ハラスメントが生じやすくなっているのでは」としている。

民間のさい帯血取引禁止…自公、規制強化へ改正法案 indexへ

 自民、公明両党は17日、他人のさい帯血を使った再生医療が国に無届けで行われていた事件を受け、規制を強化する造血幹細胞移植推進法改正案をまとめた。
 国に許可を受けた公的バンクを除き、民間バンクなどが第三者とさい帯血の取引を行うことを原則禁止とする。違反者には、3年以下の懲役か300万円以下の罰則を科す。
 自民、公明両党は野党にも理解を呼びかけ、今国会に議員立法で提出して成立を目指す。
 さい帯血は主に出産時のへその緒にある血液で、白血病の治療などに有効性がある。2014年施行の現行法では公的バンクの事業を許可制とし、厳重な品質管理を義務付けたが、民間バンクは対象外となっていた。

薬品入りの水でパン製造…京都のホテルが自主回収 indexへ

 グランドプリンスホテル京都(京都市左京区)は17日、防さび剤などの薬品が含まれた水を使って製造したパンを昨年3月から約1年2か月間、ホテル内で提供していた可能性があると発表した。自主回収を進めているが、現時点では健康被害の訴えはないという。
 ホテルによると、パンはホテル地下2階で製造。パン生地を蒸気で発酵させる機器に、本来は水道水のバルブをつなぐが、誤って薬品入りの冷却水のバルブを接続していたという。

インドから個人輸入した未承認中絶薬で健康被害…厚労省、新たに規制 indexへ

 厚生労働省は14日、インターネットの個人輸入で入手したインド製の経口妊娠中絶薬を服用した20歳代の女性が、大量出血などの健康被害を起こしたと発表した。
 女性は回復しているが、厚労省は同日、インド製の「ミフェプリストン」「ミソプロストール」などの成分を含む経口妊娠中絶薬について、医師の処方がなければ個人輸入できないよう規制した。厚労省は、安易に服用しないよう呼びかけている。
 厚労省によると、この女性は今年4月にインド製の2種類の経口妊娠中絶薬計7錠を服用し、大量の出血やけいれん、腹痛などの症状が出たという。
 厚労省は2004年、米国や中国などで販売されている妊娠中絶薬について医師の処方がないと個人輸入も認めない措置を取っていたが、インド製品は含まれていなかった。

患者心理につけ込む…医療機関HP「広告」監視 indexへ

 医療機関によるホームページ(HP)での情報発信を「広 告」とみなし、虚偽・誇大表示などを禁じる改正医療法が6月に施行されるのを前に、厚生労働省が監視を強めている。昨年12月までの約4か月間で、112 の医療機関に改善を求めた。患者らからは「必死に治療法を探す患者心理につけ込む広告を野放しにしないで」と切実な声が上がっている。
厚労省改善要求
 「国内最高峰の治療を行うクリニック」「最先端医療のがん療法に副作用はありません」――。
 厚労省が昨年8月下旬から、医療機関のHPの監視を委託している一般財団法人「日本消費者協会」(東京)。平日は毎日、職員が黙々とパソコン画面に向かい、虚偽や誇大などの記述を見つけては、メモを取る。

介護職3割 セクハラ被害…「不必要に接触」半数、高齢者や家族から indexへ

 高齢者宅や施設で介護を行う介護職の約3割が、高齢者やその家族からセクハラを受けた経験があることが27日、介護職の労働組合「日本介護クラフトユニオン」の調査でわかった。
 調査は今月、組合員のヘルパーやケアマネジャーら約7万8000人に実施。20日までに回答した1054人分の速報値をまとめた。
 その結果、304人(28.8%)がセクハラを受けたことがあると回答。うち286人が女性だった。複数回答で内容を 尋ねると、「不必要に体に触れる」が51.0%で最も多く、「性的冗談を繰り返す」(46.7%)、「胸や腰をじっと見る」(25.7%)の順に多かっ た。
 セクハラについて78.6%が上司や同僚などに相談したが、うち47.3%は相談後もセクハラが続いたとした。一方、相談しなかった人(19.4%)の理由で最も多いのが、「相談しても解決しない」(44.1%)だった。
 同ユニオンは「セクハラが起きた時に、介護職が一人で抱え込むことがないように、多角的な対策を考えたい」としている。

受精卵で無断出産、男性の控訴を棄却…大阪高裁 indexへ

 凍結保存していた受精卵を別居中の妻が無断で用いて出産した長女 (3)について、父親で奈良県内に住む40歳代の外国籍の男性が、法的な父子関係がないことの確認を求めた訴訟の控訴審判決で、大阪高裁は26日、請求を 退けた1審・奈良家裁判決を支持し、男性の控訴を棄却した。
 昨年12月の1審判決は、体外受精による子との間に法的な父子関係を認めるには「受精卵使用時に夫の同意が必要」との判断基準を示したが、この日の判決で江口とし子裁判長は「判断は不要」と言及しなかった。
 そのうえで、今回の裁判は、結婚中に妻が妊娠した子は夫の子とみなす民法の「嫡出推定」に該当するかどうかで争うべきで、「親子関係の不存在確認訴訟」は不適法だと判断した。男性は上告する。
 判決によると、男性は2004年に日本人女性と結婚。10年に奈良市内の医院で受精卵を凍結保存した。その後、夫婦関係が悪化して別居したが、女性は男性の同意を得ずに受精卵を移植し、15年に長女を出産。夫婦は16年に離婚した。

強制不妊手術、全国の相談窓口公表 indexへ

 旧優生保護法に基づき知的障害者らが不妊手術を強制された問題で、厚生労働省は24日、手術を受けた当事者や家族からの問い合わせを受け付ける各都道府県の相談窓口を公表した。
 都道府県の担当部署名や電話番号を一覧にしたもので、同省のホームページ(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000204407.html)で確認できる。
 この問題を巡っては、同省が月内にも都道府県などを対象に不妊手術を 受けた人に関する資料の保管件数を把握するための調査を始める予定で、6月中に自治体からの回答を求める。資料が残っている可能性が高い市町村や医療機 関、障害者施設にも資料を廃棄しないよう求める方針だ。

不妊治療死、担当医「治療に夢中になっていた」 indexへ

 セントマザー産婦人科医院(北九州市八幡西区)で2016年、不妊症 の検査・治療を受けた福岡県内の女性が死亡した医療事故で、県警は23日、担当医(37)(東京都墨田区)や院長(68)(八幡西区)ら男性医師3人を業 務上過失致死容疑で福岡地検小倉支部に書類送検した。
 発表によると、担当医は16年11月16日、同県宗像市の会社員女性(当時37歳)の卵管の通りをよくするため、複数回にわたり子宮内に大量の空気を注入し、その一部が血管内に流入したことにより、同年12月1日、肺 塞栓
そくせん
症に伴う多臓器不全で死亡させた疑い。院長は担当医に治療の危険性を教えず、別の医師(37)(八幡西区)は治療に立ち会ったが止めなかった疑い。県警は担当医について、起訴を求める「厳重処分」の意見をつけた。
 3人は当初、右側の卵管の詰まり具合を調べるため、生理食塩水を流す 「通水検査」を実施した。院長は「問題がなかった」として検査の終了を指示したが、担当医は、空気を注入して通過性を高める「通気治療」を行うことで、よ り改善が見込めると判断。同医院では通常30~40ccの空気を送り込んでいたが、担当医が注入を繰り返し、計数百ccに達した。県警は、この際に子宮内 の血管に空気が流入したとみており、担当医の措置に重大な過失があると判断した。
 担当医は事故後、派遣元の大学に戻った。県警の調べに、担当医は「通気治療の危険性は認識していたが、治療に夢中になっていた」と容疑を認め、院長と別の医師は容疑の一部を否認しているという。
 書類送検を受け、同医院は「残念な結果となったことは大変遺憾で、事態を重く受け止め、ご遺族にはおわびした。捜査中のため、内容に対する回答は差し控える」とのコメントを出した。
 同医院は1990年開業。不妊治療を専門としており、全国から患者が訪れている。

不妊治療の検査で女性死亡、担当医ら書類送検へ indexへ

 セントマザー産婦人科医院(北九州市)で2016年、不妊治療の検査 を受けた福岡県内の女性(当時30歳代)が死亡する医療事故があり、県警は担当した男性医師(30歳代)と男性院長(60歳代)ら医師3人について、23 日にも業務上過失致死容疑で福岡地検小倉支部に書類送検する方針を固めた。
 捜査関係者によると、女性は16年11月、不妊症の治療のため、卵管に詰まりが生じていないかを調べる検査を受けた。

名大病院職員の残業、過労死ライン超の月99時間…勤務管理は出勤の押印だけ indexへ

 名古屋大医学部付属病院(名古屋市昭和区)が労使協定(36協定)の上限を超えて事務職員に残業させたとして、名古屋東労働基準監督署から是正勧告を受けていたことが同大に対する情報公開請求などで分かった。
 同大によると、病院側は2016年3月、医師を含む職員の代表者との間で残業時間の上限を月45時間などと設定。突発的な業務で対応する場合、年6回を限度に月60時間まで認めるとする協定を締結した。
 しかし、労基署は月60時間超の残業をした事務職員を7人確認。うち 1人は同年4月、国が定める過労死ライン(80時間)を超える99時間を記録した。年度初めで事務が重なったのが原因という。勤務時間の把握について、病 院側は出勤簿の押印だけを確認し、出退勤時間は把握していなかったという。
 労基署は同年12月2日付で是正勧告を出した。病院側は部署内での仕 事や情報を共有化し、互いにカバーできる体制を整えたほか、時間外の会議を見直すなどした。是正勧告について同大総務部は、「重く受け止める。管理・監督 者の意識改革を行い、職員にも協定の趣旨を周知徹底している」とコメントした。

「医療用医薬品」広告違反疑い30件、抗がん剤など誇大表現…厚労省調査 indexへ

 医師が処方する「医療用医薬品」に関する製薬会社の広告について、厚 生労働省が医療機関を通じて実態を調査したところ、抗がん剤など23製品で効能の誇大表現など法律や通知に違反する疑いのあるケースが、計30件あったこ とがわかった。同省は、製薬会社に情報提供の適正化を求める指針を作成する。
 調査は2017年度の2か月間実施。全国の医療機関の医師ら20人程 度をモニターに指定した。医師にパンフレットなどで製品情報を提供する医薬情報担当者(MR)の説明などで、問題がありそうなケースの報告を求めたとこ ろ、「事実誤認の恐れのある表現を使った」(9件)などの事例が見つかった。
 こうした事例が後を絶たないため、同省は指針の中に、MRを監督する部門の設置など社内体制の整備や、MRへの教育を製薬会社の責務とすることなどを盛り込む方針だ。

日本水産トクホ商品、成分含有量満たさず…消費者庁 indexへ

 消費者庁は9日、水産大手「日本水産」(東京)が通信販売していた「特定保健用食品」(トクホ)の「イマーク」で、健康に関与する成分の含有量が必要な量を満たしていなかったと発表した。
 同庁によると、イマークは2003年にトクホ表示の許可を得た清涼飲 料水(100ミリ・リットル入り)。血中の中性脂肪を低下させるという栄養素のEPA(エイコサペンタエン酸)が600ミリ・グラム、DHA(ドコサヘキ サエン酸)が260ミリ・グラム含まれるとされているが、同庁が昨年10月から行った抜き打ちの買い上げ検査(40品目対象)の結果、いずれも不足してい た。
 日本水産は「検査方法が異なり、自社の検査では問題なかった。栄養素の検出方法の変更を報告していなかったことが原因」としている。イマークは今年2月に製造を終了した。これまでに300万箱(1箱10本)以上売れたという。

50年前に新生児取り違えか、相手には伝えず…順天堂 indexへ

 順天堂医院(東京都文京区)を運営する学校法人順天堂は6日、約50年前に同院で新生児の取り違えが起きた可能性が高いと発表した。
 一部週刊誌で報道され、ホームページに経緯を掲載した。発表によると、最近行ったDNA検査で、約50年前に同院で生まれた当事者と、母親の間に遺伝上のつながりがないことが判明した。取り違えが起きた可能性は極めて高いとし、当事者らに謝罪したという。
 過去のカルテで取り違えの相手は絞られたが、現在の平穏な生活を乱す恐れがあるとして、伝えないことにしたという。ただし、本人や家族から問い合わせがあれば対応するとした。
 同法人は「関係者の皆様に心よりおわびする」とのコメントを掲載した。

17年の医療事故、過去最多の4095件 indexへ

 2017年に報告された医療事故の件数は、前年より213件多い計4095件で、報告が始まった05年以降、過去最多だったことがわかった。全国1049医療機関の集計。事故情報の収集を行っている公益財団法人「日本医療機能評価機構」(東京)が29日発表した。
 内訳は、医療事故の報告が義務づけられている大学病院など計276医療機関からの報告が、9割近い3598件だった。このほか、任意で773医療機関が497件の事故を報告した。

「無痛分娩で障害」因果関係を認めず…京都地裁が請求棄却 indexへ

 麻酔で出産の痛みを和らげる無痛 分娩での処置が原因で長女が脳に重い障害を負ったとして、京都府内の両親が医療法人「ふるき産婦人科」(京都府京田辺市、昨年末で休院)と男性院長に約1億円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、京都地裁は27日、請求を棄却した。
 判決などによると、母親(36)は2011年4月、同産婦人科で無痛 分娩のため、背中から麻酔薬を入れる「硬膜外麻酔」を受けた。院長は陣痛促進剤を注入するなどしたがうまくいかず、帝王切開で出産。長女は仮死状態で生ま れ、脳性まひで寝たきりのまま、3歳で亡くなった。
 藤田昌宏裁判長は判決で、院長には胎児の状態を確認する「分娩監視装置」を使わないなどの過失があったとする一方、長女が低酸素状態に陥った時期が不明で、院長の処置が脳性まひの原因になったとはいえないとして、請求を退けた。原告側は控訴する方針。
 無痛分娩を巡っては昨年、重大事故が各地で相次いでいたことが発覚。同産婦人科では12、16年にも事故が起きており、同地裁で2件の損害賠償請求訴訟が争われている。

群大病院13億円返還へ…診療報酬を不正・不当請求 indexへ

 手術死が続発した問題に絡み、診療報酬の不正請求が判明した群馬大学病院は23日、計13億4500万円の不正・不当 請求を確認し、返還すると発表した。同病院が昨年、厚生労働省関東信越厚生局から戒告の行政措置を受け、再点検したところ、すでに判明していた分の約17 倍に当たる返還額となった。
 このうち、「不正」と確認されたのは1億2800万円で、その約9割が保険適用外の 腹腔鏡手術について保険請求したものだった。算定要件や施設基準を満たさないなど「不当」と判断された請求は、計12億1700万円だった。
 同厚生局は昨年3月、監査の結果、計342件約8000万円の不正・不当請求を指摘。同病院は、監査前にさかのぼり、2010年4月~15年3月の診療報酬の記録を調べ、同様の不正がないか精査していた。
 病院側は「組織としての対応に問題があった」と認めたが、関係者の処分については、「現状ではお答えできない」と述べるにとどまった。
 同病院を巡っては、保険適用外の腹腔鏡手術を受けた患者8人の死亡が14年11月に発覚。後に開腹手術でも死亡が相次いでいたことがわかった。同病院は15年6月、高度な医療を担う特定機能病院の承認を取り消されている。

医師国家試験、合格率90.1%…合格者は9024人 indexへ

 厚生労働省は19日、医師国家試験の合格者を発表した。受験者1万 10人に対し、合格者は9024人。合格率は90.1%で前年より1.4ポイント上昇した。合格者は、男性5958人(合格率は89.1%)、女性 3066人(同92.2%)。新卒者の合格率は93.3%、既卒者は63.9%だった。

医療事故届け出370件…責任追及恐れて? 推定件数の2~3割にとどまる indexへ

 病院や診療所に患者の予期せぬ死亡事故の届け出などを義務付けた医療事故調査制度で、制度を運営する第三者機関「日本医療安全調査機構」は15日、昨年の届け出件数が前年より36件少ない370件だったと発表した。
 2015年の制度開始からの累計は857件で、厚生労働省が推定した年1300~2000件の2~3割にとどまっている。
 「手術」( 分娩を含む)に起因したものが最多の177件で、点滴などの「処置」が44件、輸血を含む「投薬・注射」が37件など。死亡から届け出までの平均日数は57・2日で、半年以上、届け出なかったケースも24件(6・5%)あった。
 同省は「医療機関が責任を追及されるのではと恐れ、届け出をためらっているのではないか。再発防止のため、積極的な届け出を促したい」としている。
 一方、医療機関が昨年、院内調査を終えて、報告書をまとめたのは 321件。このうち、約9割の297件に再発防止策が記載された。報告書の分量は最も少ないケースで1ページ、最多は49ページと医療機関によってばらつ きがあった。遺族らが同機構に再調査を依頼したのは39件だった。

血液製剤を不正製造…「化血研」の譲渡最終合意、7月から「KMバイオロジクス」 indexへ

 血液製剤を不正製造していた一般財団法人・化学 及び血清療法研究所(化血研、熊本市)は13日、「明治ホールディングス(HD)」と「Meiji Seika ファルマ」(いずれも東京)で構成する明治グ ループと熊本県内の地元企業グループ(7社・団体)、熊本県との間で、事業譲渡に関する最終合意に達し、契約書を締結したと発表した。今年7月から新会社 「KMバイオロジクス」として事業を引き継ぐ。
 同日開いた臨時評議員会を経て、臨時理事会で決議した。内容は昨年 12月の基本合意通りで、新会社への譲渡価格は約500億円。うち約200億円について〈1〉明治グループ49%〈2〉肥後銀行、再春館製薬所などの地元 企業グループ49%〈3〉熊本県2%――の割合で出資し、議決権を持つ。残り約300億円は、化血研と明治グループで無議決権株式として持ち合うほか、借 入金などを充てる。
 新会社は、すでに化血研が今月上旬に設立。7月までに化血研の事業を引き継いだ後、株式を買収され、明治HDの連結子会社となる。本社と製造拠点は熊本に残る。約1900人の従業員は希望すれば新会社へ移ることができる。
 蒲島郁夫・熊本県知事は「新会社が熊本を拠点に、更なる飛躍を遂げるよう、『扇の要』としての役割をしっかりと果たしたい」とのコメントを出した。

名大病院研究生が患者情報PC盗難…3000人分 indexへ

 名古屋大学医学部付属病院(名古屋市昭和区)と大垣市民病院(岐阜県 大垣市)は13日、付属病院の男性研究生(33)が、両病院の患者計約3000人分の個人情報が入った私物のノートパソコンとUSBメモリーを盗まれたと 発表した。個人情報の不正流用などは確認されていないという。発表によると、研究生は2月25日、東京都内で開かれた勉強会に参加した後、ゲームセンター でパソコンなどが入ったかばんを盗まれた。

介護職員の虐待、最悪…2016年度の高齢者被害870人・女性が7割 indexへ

 厚生労働省は9日、2016年度の介護職員による高齢者への虐待件数が452件で、統計を取り始めた06年度以来、最多を更新したと発表した。前年度比10・8%増。5年間で3倍に増え、人手不足が背景にあるとの指摘も出ている。
 職員や家族らから相談や通報を受け、自治体が虐待と認定した件数を集計した。1件で複数の被害者がいる例もあるため、被害者数は870人に上り、このうち女性が7割を占めた。
 施設別では、特別養護老人ホーム(124件)、有料老人ホーム(120件)が多かった。過去に虐待が発生した事業者で再び虐待が起きた事例が20件。同じ施設で被害者が10人以上いた事例も12件あった。
 要因は、「教育・知識・介護技術等に関する問題」(66・9%)が最 多で、「職員のストレスや感情コントロールの問題」(24・1%)が次いだ。虐待内容は、殴るなどの身体的虐待、暴言を吐くなどの心理的虐待、必要な介護 を怠る介護放棄、横領などの経済的虐待の順に多かった。
 一方、家庭内での虐待は1万6384件(前年度比2・6%増)で、25人が死亡した。息子からの虐待が4割を占めた。

患者死亡相次いだ千葉県がんセンター、がん拠点病院に再指定へ indexへ

  腹腔鏡を使う 膵臓手術などで患者の死亡が相次いだ千葉県がんセンター(千葉市)について、厚生労働省の有識者検討会は9日、がん診療連携拠点病院への再指定を認めることを決めた。
 同センターは2015年、一連の医療事故を理由に指定から外れていたが、医療安全対策の改善が評価された。これを踏まえ、厚労相が4月1日から1年間、拠点病院に指定する見通し。指定されれば診療報酬が優遇され、補助金が交付される。

強制不妊、旧厚生省が積極手術促す…自治体に文書「違憲ではない」強調 indexへ

 旧優生保護法に基づき知的障害者らが不妊手術を強制され た問題で、旧厚生省が同法施行翌年の1949年と57年、都道府県に対し、強制手術が違憲ではないことを強調し、積極的に手術することを促す文書を送付し ていたことが、わかった。専門家は「被害者の救済とともに、人権を無視した強制手術の実態を徹底して調査するべきだ」と指摘している。
 2通の文書は京都府立京都学・歴彩館に保管されていた。49年に旧厚 生省公衆衛生局長名で出された文書では、不妊手術を強制することについて、「強制優生手術を行うには医師により『公益上必要である』と認められることが前 提で、決して憲法の精神に背くものではない」と明記。憲法13条(幸福追求権)に反しないことを強調していた。
 また、手術が必要だと判断した審査会の決定が確定すれば、「本人が手術を受けることを拒否した場合にも手術を強行できる」とし、やむを得ない場合に限り、身体拘束なども認められるとしている。
 57年の旧厚生省公衆衛生局精神衛生課長名の文書では、手術件数が増えているものの、同省が確保した予算上の件数を下回っていると指摘。都道府県ごとの強制手術件数を示し、「実施件数が極めて不均衡」としたうえで、「関係者に対する 啓蒙活動と貴職の御努力により相当程度成績を向上せしめ得られるものと存ずる」などと積極的な手術を促していた。
 しかし、旧優生保護法は人権上問題があるとして96年、母体保護法に改正され、強制不妊手術の条文などは削除された。
 同法に詳しい藤野豊・敬和学園大教授は「国会や厚生労働省は当時、国や自治体が積極的に政策を推し進めていた事実を重く受け止める必要がある。この問題に無関心だった社会のあり方も含めて早急に検証し、国は補償を検討すべきだ」と話している。

「早く救済措置講じて」

 強制手術を受けた人らからは早期の救済を望む声が上がっている。
 全国で2例目となる国家賠償請求訴訟を仙台地裁に起こすことを決めた仙台市の70歳代の女性は6日、取材に応じ、「手術を受けた人たちは高齢化している。できる限り早く救済措置を講じてほしい」と訴えた。
 女性は中学3年の頃、民生委員の指導で親元を離れて市内の知的障害 児が通う施設に移り、16歳の時、事前の説明もないまま不妊手術を受けた。後に、両親が「不妊手術を受けた」と話しているのを聞き、事実を知ったという。 東京で就職して結婚もしたが、子供を産めないことに引け目を感じ、離婚したという。
 1960年代に勤務していた東京都立病院で優生保護手術の申請に関わったという精神科医の岡田靖雄さん(86)(東京都杉並区)も「立法による救済を急ぐ必要がある」と話す。
 同病院では年に数回、医局の黒板に不妊手術が必要な患者を書きだすよう通知があり、30歳代ぐらいの女性の手術の申請に関わり、不妊手術にも立ち会ったという。
 岡田さんは「当時、自身を含めた多くの医師が疑問を持たず、差別的な制度に加担してしまった」と振り返り、「審査の過程も含め、問題点を明らかにすべきだ」としている。

救済目指す超党派議連が発足

 旧優生保護法下の強制不妊手術問題で、議員立法などによる救済を目指す超党派の議員連盟が6日、国会内で設立総会を開いた。
 設立総会には自民、公明、立憲民主などの衆参両院議員約20人が参加した。会長には自民党の尾辻秀久・元厚生労働相が就いた。不妊手術を強制された人などからヒアリングを行い、具体的な支援策を検討する。
 読売新聞の調査では、手術を強制された1万6475人のうち、個人を特定できる資料は約2割しか残っておらず、実態の把握が課題だ。勉強会では、出席した議員から、政府に実態調査を求める声が相次いだ。厚労省は「関係省庁としっかり協議して対応する」と回答した。

医師残業、月178時間…名古屋・東部医療センターに労基署が是正勧告 indexへ

 名古屋市千種区の市立東部医療センターが労使協定(36協定)の上限を超えて医師を働かせていたとして、名古屋東労働基準監督署から是正勧告を受けていたことがわかった。
 同センターは一般の救急医療機関では対応できない患者に対し、24時間体制で高度な医療を提供する愛知県指定の「救命救急センター」で、勧告は昨年11月30日付。
 センターによると、最長で月150時間の残業を可能とする協定を締結していたが、同労基署が調査した結果、外科などに所属する20、30歳代の若手4人が昨年4~9月、月152~178時間の残業をしていたことが判明。残業代は支払っていたという。
 勧告を受け、当直明けに早く帰宅するなど勤務体制を改善し、1月に上限を超える医師はいなくなった。センターは病床数498床。在籍する医師は86人で、1日時点の欠員は9人。担当者は「医師を補助する事務員を増やすなどし、改善を図りたい」としている。

岐阜・羽島の病院も…月103時間残業

 岐阜県羽島市の羽島市民病院が労使協定(36協定)の上限を超えて医師に残業させたとして、岐阜労働基準監督署から是正勧告を受けていたことがわかった。勧告は昨年2月24日付。
 同病院によると、残業の上限を月45時間とした上で、特別条項として年6回を限度に85時間まで認める協定を結んでいたが、昨年1月に男性医師1人が103時間の残業をしていた。同病院は「手術が長引いたり、容体の変化に対応したりしたため」としている。
 勧告を受け、同病院は昨年4月、特別条項の残業の上限を月100時間に引き上げて協定を結び直した。さらに、非常勤の医師を夜間当直に2人、日中の外来に3人増やすなどした結果、医師の残業時間が大幅に減ったという。
 浅井朱門事務局長は「勧告を 真摯に受け止め、医師の確保や業務改善に引き続き取り組む」と話した。

強制不妊手術調査、60人分の資料発見…愛知県 indexへ

 愛知県は1日、旧優生保護法に基づき、知的障害などのため県優生保護審査会で強制不妊手術の適否を判断された県内60人分の資料が見つかったと発表した。
 見つかったのは、1966~71年度に不妊手術の適否を判断された人 の氏名や生年月日、住所のほか、家族の精神障害や知的障害の状況が記された資料。審査会の決定通知や保護者の同意書などもあった。この間に、医師ら9人か らなる審査会は8回開かれ、審査した男性8人、女性52人のうち男女55人について、強制的な手術が適当としていた。ただ、医師が手術後に県に出す記録は 見つかっておらず、実際に手術したかどうかは不明という。
 県の統計によると、県内では49~81年に255人に対して強制不妊手術が行われ、66~71年は17人となっている。

精神指定医資格の不正取得…医師の処分、地裁が執行停止 indexへ

 精神障害者の強制入院などを判断する精神保健指定医の資格の不正取得問題で、厚生労働省が業務停止処分とした医師1人について、東京地裁が今月6日、執行停止を命じていたことがわかった。
 関係者によると、執行停止となったのは、精神保健指定医の資格不正取 得に関与したとして、厚労省が今年1月、1か月の業務停止処分を決定した指導医。処分の発効は今月8日からだったが、医師は「業務停止は地域医療に影響が 出る」などとして、東京地裁に執行停止を申し立てていた。

強制不妊、101人に「手術適当」…大分県に資料2年分 indexへ

 旧優生保護法(1948~96年)に基づき、知的障害者らが不妊手術を強制されていた問題で、大分県は22日、手術の適否を決める1957年度と60年度の県優生保護審査会に関する資料が県公文書館に保管されていたと発表した。
 県健康づくり支援課によると、資料は57、60年度に医師が審査会に提出した申請書や病名などが記された調査書、審査結果を盛り込んだ議事録など。
 申請があったのは12~49歳の延べ110人(男性44人、女性66人)。「保留」の審査結果を受け、複数回申請された人が含まれている。
 このうち、手術が適当との決定が出ていたのは計101人(男性41人、女性60人)で、最年少は14歳女子、最高齢は49歳男性だった。実際に手術を受けた人数は不明という。
 県の公衆衛生年鑑によると、県内では54~76年に、同法に基づく手術が計663人に行われたとの記録が残っているが、57年度と60年度以外の審査や手術に関する資料は見つかっておらず、破棄されたと考えられるという。

同意のない手術1万6475件…強制不妊、救済の動き indexへ

 自民、公明両党の幹事長、国会対策委員長は21日、東京都内のホテルで会談し、旧優生保護法に基づき知的障害者らが不妊手術を強制された問題について、議員立法も含めた救済措置を検討する方針で一致した。
 会談では、公明党の井上幹事長が「与党として何らかの形で救済すべきだ」と訴え、自民党の二階幹事長は「その通りだ」と応じた。
 自民党の森山裕国対委員長は会談後、記者団に、「救済は極めて大事な問題との認識で一致した」と語った。
 そのうえで、「法案化するなら議員立法になるだろう。野党も含めた対 応が必要になってくる」と述べ、野党にも協力を呼びかける考えを示した。まず自民、公明両党の政務調査会で問題の経緯などについて調べた後、与党内にプロ ジェクトチームを作り、救済に向けた法案を議員立法で作成する方針。立憲民主党や社民党など野党内でも、救済に向けた超党派の議員連盟設立の動きがある。

優生保護法下で…女性7割、北海道が最多

 この問題を巡っては、国に損害賠償を求める訴訟や自治体による資料の開示の動きが広がりつつある。
 宮城県内の60歳代の女性は今年1月、全国で初めて国に1100万円 の損害賠償を求め、仙台地裁に提訴した。今月19日には、村井嘉浩知事が手術の公的記録がない仙台市の70歳代の女性について、「いくつかの論拠を示せ ば、裁判で手術を受けたことは認める」と明言。これを受け、この女性も同地裁への提訴を決めた。
 このほか、東京都と札幌市の70歳代の男性2人がそれぞれ、東京、札幌両地裁に提訴を検討している。
 また、北海道も19日、資料が保存されていた1210人分の性別や年代、疾患の内訳などを公表。9割超の1129人が道の審査会で手術が適当と判断されたことなどを明らかにした。
 厚生労働省によると、旧優生保護法の下で行われた、本人の同意のない手術は少なくとも1万6475件あり、このうち女性が7割を占めた。都道府県別では北海道(2593件)が最も多く、以下、宮城(1406件)などが続いた。
 同省幹部は「与野党から求められれば、都道府県の資料の保管状況などについて調査することも検討せざるをえない」としている。

草加市立病院、基準満たさず腹腔鏡手術…子宮がん「開腹」と不正請求 indexへ

 埼玉県の草加市立病院は16日、必要な基準を満たしていないにもかかわらず、子宮がんの腹腔鏡手術を行い、開腹手術をしたとする不正請求をして診療報酬を受け取っていたと発表した。2012年度からの累計で不正請求は69件、受け取った診療報酬と患者側の支払い分は計約1億円という。
 問題があったのは、58人に対する子宮体がん手術と、11人に対する子宮頸がん手術。国の基準では、早期の子宮体がんの腹腔鏡手術は、経験豊富な常勤医が配置されている場合に限り保険適用が認められている。子宮頸がんの場合は保険適用外だ。

「胃がん」検査結果見逃す…堺市医療センター、治療7か月遅れ indexへ

 地方独立行政法人・堺市立病院機構は14日、運営する市立総合医療センター(堺市西区)で、男性主治医が70歳代の女性患者の検査結果を見落とし、がんの発見が約7か月遅れる医療ミスがあったと発表した。
 女性は治療開始から約1年後に死亡。同機構は「治療の遅れを招いた」として遺族に謝罪した。
 発表によると、女性は16年2月、胃の痛みを訴え、同センターで胃の内視鏡検査と病理検査を受診。病理検査の担当医師は胃がんを見つけ、電子カルテに添付された報告書に記載したが、主治医がこれに気付かず、カルテに書かれた内視鏡検査の所見だけで胃潰瘍と判断した。
 約7か月後に女性が吐き気を訴えたため、別の医師が再検査した際、以前の検査結果に気付いた。女性は16年10月、胃の一部を切除する手術を受け、抗がん剤治療を続けたが、昨年9月に死亡した。
 主治医は既に退職し、別の病院に勤務中。調査に「内視鏡検査の結果が『胃潰瘍』と書かれており、そう思い込んでしまった」と話しているという。
 同機構は「ミスと死亡の因果関係は不明だが、がんは当初からかなり進行していたと考えられる」と説明。一方で、医師間の情報共有が不十分だったとして、病理検査結果の連絡体制やカルテの記載方法を見直すなどの再発防止策をまとめた。
 花房俊昭院長は「情報共有とチェック体制の不備で医療ミスを起こし、患者のご家族に深くおわびする」と陳謝した。

強制不妊手術:旧厚生省が「優生手術」増を要請 indexへ

 国家予算で障害者への不妊手術を強制した旧優生保護法(1948~96年)をめぐる問題で、厚 生省(当時)が57年、手術件数の少ない県を暗に批判した上で、手術実施に伴う費用が国の予算を下回っていることを理由に各都道府県に件数を増やすよう求 める文書を送付していたことが判明した。前年の56年は、それまで増加傾向にあった全国の強制手術件数が初めて減少に転じていた。専門家は文書が送付され た背景に「予算枠を減らしたくない役所の論理」があったと指摘している。
 文書は手書きの計2枚で、旧厚生省公衆衛生局精神衛生課が57年 4月27日に作成。同課の課長名で差し出され「各都道府県衛生主管部(局)長」宛てになっている。同省と都道府県の担当者間で交わされた書簡の一つとみら れ、京都府立京都学・歴彩館(公文書館)に保管されていた現物の写しを毎日新聞が入手した。
© 毎日新聞 京都府立京都学・歴彩館に保管されていた、旧厚生省精神衛生課長名で全国に送付された…
 文書はまず「例年優生手術の実施件数は逐年増加の途を辿(たど)っているとはいえ予算上の件数を下回っている」と懸念を示している。その上で、 56年に各都道府県が同省に報告した強制手術件数をまとめた一覧表を添付し、「実施件数を比較してみますと別紙資料のとおり極めて不均衡である」と都道府 県の件数格差を指摘。「手術対象者が存在しないということではなく、関係者に対する啓蒙(けいもう)活動と貴殿の御努力により相当程度成績を向上せしめ得 られるものと存ずる次第」「本年度における優生手術の実施につきまして特段のご配意を賜りその実をあげられるよう御願い申し上げる」などとし、手術件数を 増やすよう求める内容だ。
 旧厚生省の衛生年報などによると、強制手術を受けた数は全国で55年に1362件とピークを迎えた後、56年に 1264件と減少に転じた。文書が送付された57年も全国的な減少傾向に歯止めはかからなかったが、山形▽宮城▽愛知▽長野▽徳島▽福岡▽鹿児島など10 県以上は57~58年にかけて増加に転じていた。
 同法が改定された後の母体保護法を所管する厚生労働省の担当者は「原本が(手元に)なく、どういう経緯で出されたのか把握できないためコメントできない」と話している。
 国の責任大きい
  旧優生保護法をめぐる問題に詳しい、東京大大学院総合文化研究科の市野川容孝教授(医療社会学)の話 今回の都道府県宛て文書からは、予算枠を減らしたく ないという役所の論理がにじみ出ている。強制手術が推進された裏には(行政の)予算の力学が働いていた可能性が大きい。予算消化が優先されたならば、手術 の可否を決める都道府県の審査会の判断に影響を及ぼした可能性は否定できない。国の責任は大きく、早急に実態を解明すべきだ。

脳内圧力下げる機器で事故7件…脳出血、意識障害など重篤状態も indexへ

 脳内の圧力を下げる医療機器の不適切な取り扱いで事故が複数あったため、医薬品医療機器総合機構(PMDA)が医療者向けに注意を呼びかけている。
 対象の医療機器は「開放式脳室ドレナージ」。脳腫瘍やくも膜下出血などの患者の脳に管を入れて、余分な脳脊髄液や血液を排出するために使われる。
 その際、管の中の圧力を調整するクリップを開き忘れると、液を吸い出す圧力が高まり、脳脊髄液などが過剰に排出されてしまう。
 PMDAによると、こうした事故が2004~17年に7件あり、患者が脳出血や意識障害などの重篤な状態に陥った事例もある。
 PMDAは「機器の仕組みを理解し、正しい手順で使用してほしい」と注意を促している。

チューブ位置「正しいと過信」…大阪市医療センター、乳児事故で謝罪 indexへ

 大阪市立総合医療センター(大阪市都島区)で昨年9月、生後2か月の女児に、医師が気管に空気を送るチューブを誤って食道に入れ、女児の脳に重い障害が残った事故で、同センターの幹部が14日、市役所で記者会見し、謝罪した。
 会見には事故調査を担当した山根孝久・副院長ら4人が出席。西上和伸・総務部長は冒頭、「患者さまやご家族には深くおわび申し上げます」と述べ、全員で頭を下げた。
 同センターなどによると、女児は心臓に持病があり、昨年9月19日に手術。気管にチューブを通し、人工呼吸を受けていた。
 集中治療部の30代の男性医師2人は同22日午後2時50分、回復具合を確かめるためチューブを出し入れした際、誤って食道にチューブを入れた。女児の心拍や血圧が下がり、チューブを複数の医師で確認したが、「気管に正しく入っているように見える」と判断した。
 午後4時10分には、気管支内を映すカメラではチューブが食道に入っ ていることを認めたが、挿管の手続きは正しく行われたため気管に入れたと判断し、チューブを抜かなかった。ただ、肺に十分な空気が届いていることを示す データを確認できず、午後4時50分頃に最終的に正しく入れ直したという。
 2時間にわたって女児に酸素が送り込めず、その間、心臓は29分間停 止。医師らは蘇生措置を施したが、女児は低酸素脳症に陥り、脳に重い後遺症を負った。山根副院長は「(正しく入っているとの)過信があった。疑いがあれば 早期にチューブを抜くよう再発防止を徹底する」と述べた。
 女児は集中治療室で治療中で、回復のめどは立っていない。山根副院長は「視覚や聴覚、運動機能などに重度の障害が残る可能性がある」と話した。

「脅された」「見せ物のよう」…精神科入院経験者、身体拘束「納得せず」約半数 indexへ

 精神科に入院し、ベッドに手足を縛られるなどの身体拘束を受けた経験がある人のうち、約半数が納得していない、という調査結果をNPO法人「地域精神保健福祉機構」(千葉県市川市)がまとめた。
 精神科では、精神保健福祉法で資格を持つ医師が国の基準に基づき患者を最小限、身体拘束できる。昨年5月に拘束を受けたニュージーランド人が死亡。同機構は同9月、精神疾患を持つ人にインターネットで調査を行った。
 200人の回答のうち170人が精神科病棟のある病院への入院を経験。80人が身体拘束を受けたことがあると回答した。41人は「納得していない」と振り返った。拘束時に理由を説明されたかとの問いには、20人が「なかった」とした。
 調査には「看護師に笑顔で『きつく縛ってやる』と脅された」「拘束される私を見に看護師が集まり見せ物のようだった」という声も寄せられた。
 身体拘束に詳しい杏林大学教授の長谷川利夫さんは「人権が守られていないケースが見られ、問題だ。拘束する時の様子を録画する仕組みを取り入れ、後から検証できるようにし、不要な拘束をなくすことが重要」と話している。

呼吸の管を食道に、医療事故で乳児寝たきり…大阪市医療センター indexへ

 大阪市立総合医療センター(大阪市都島区)で昨年9月、生後2か月の女児に心臓手術を施した後の処置で、気管に空気を送るチューブを医師が誤って食道に入れてしまい、女児が一時的に心停止する事故が起きていたことがわかった。
 女児は低酸素脳症による重度の後遺症があり、現在も寝たきりの状態が続いている。センター側はすでに親族に謝罪している。
 大阪市や親族によると、女児は生まれつき心臓病があり、昨年9月19日に手術を受け成功した。その際、気管にチューブを通し、呼吸の補助を受けていた。
 回復してきたため、同22日、自発呼吸ができるか調べようと、医師がいったんチューブを抜いてみたが、正式にチューブを抜くにはまだ時間が必要と判断。改めてチューブを口から差し込んだ際、誤って食道に入れてしまったという。
 医師がしばらく誤りに気付かなかったため、十分な酸素が行き届かず、女児は約30分間、心臓が停止。人工心肺装置を付け、心拍は再開したものの、低酸素脳症に陥って脳に障害を負った。現在も意識が戻っていない。集中治療室から出られず、退院のめどは立っていない。
 女児の母親は取材に応じ「娘の容体がおかしくなった時にすぐにチューブを抜いていれば、ここまでひどくはならなかったのではないか。事故で娘の人生は一変してしまった」と話している。
 センター側は慰謝料などの補償を検討している。大阪市は「重大な事故だと認識している。今後、再発防止へ安全管理の徹底が必要だ」としている

中核99病院、医師の違法残業などで是正勧告 indexへ

 地域医療の中心となる全国約350の病院のうち、少なくとも99病院が2016年1月以降、医師の違法残業などで労働基準監督署から是正勧告を受けていたことが、読売新聞の調査でわかった。
 病院側は長時間労働の理由を、医師不足や正当な理由なく診療を拒めない「 応召義務」があるためなどと説明。医師の厳しい労働実態と労務管理の難しさが浮き彫りになった

新型出生前検査、学会の認定外3施設が対象疾患拡大へ…無秩序拡大に歯止め効かず indexへ

 妊婦の血液で胎児の病気を調べる新型出生前検査について、学会の認定 を受けずに検査をしている民間の3医療機関が近く、検査の対象疾患を大幅に拡大することがわかった。認定外施設の存在を問題視してきた学会は、実施施設の 制限を緩和して無秩序な広がりを抑える方針だが、拡大に歯止めがかからない実態が浮き彫りになった。
 新型検査の実施に法規制はないが、学会が独自に認定制度を創設。日本産科婦人科学会(日産婦)の指針のもと、条件を満たした89施設を日本医学会が認定し、ダウン症など染色体の病気3種に限り、臨床研究として行うこととしている。
 ただ、強制力はなく、少なくとも三つの認定外施設が検査を手がけ、この3種以外にいくつかの病気も検査対象としていた。
 このうち、大阪の病院とその系列である東京の診療所の計2施設は取材 に、全染色体の数の異常を調べる検査を4日から導入すると表明。これにより、20以上の病気を調べられる。5月には、染色体の一部が欠けていることで知的 障害などの原因となる「微小欠失」という病気の検査も行う方針。院長の男性は「妊婦の期待に応えるため」としている。
 東京の別の認定外診療所は、染色体の数や形に異常はないが、一つの遺伝子の変異により発症する「筋ジストロフィー」などを新たに対象に加えるという。
 日産婦は先月、検査の認定条件を緩和し、一般診療として幅広く実施を認めることで、認定外施設に妊婦が流れることを抑止する方針を固めていた。
          ◇
【 新型出生前検査 】 妊娠10~22週の妊婦の血液中に混じる胎児のDNAを調べる。陰性なら99%病気はないが、陽性なら羊水を採取する確定検査が必要。現在は、遺伝カ ウンセリング体制が整った施設を学会が認定する。対象となる妊婦の条件は、〈1〉高齢(35歳以上)〈2〉過去に染色体異常の胎児を妊娠〈3〉超音波検査 などで胎児の病気の疑いが判明――など。

奈良県の2病院に労基署が是正勧告…残業超過や手当未払い indexへ

 奈良県西和医療センター(奈良県三郷町)が、労使協定(36協定)の上限を超えて医師を働かせ、時間外手当の一部が未払いだったとして、昨年8月に奈良労働基準監督署から是正勧告を受けたことがわかった。
 同センターによると、医師との間に特段の事情がある場合、最長月80 時間の残業を可能とする協定を締結していたが、同労基署が医師の労働時間を調査したところ、上限を超えて働いたり、超過時間分の時間外手当の一部が未払い だったりした。同センターは、すでに未払い分として38人に計約3000万円を支払っており、「医師不足で長時間勤務になりがちだが、再発防止に努めた い」としている。
 このほか、奈良県立医科大病院(同県橿原市)が、時間外手当の一部が未払いの医師が複数いるとして、昨年9月に葛城労働基準監督署から是正勧告を受けたことも判明した。未払いの賃金は今後、支払うという。同病院は「勧告を 真摯に受け止め、改善したい」としている。

生のシカ肉食べた献血者から感染か…輸血でE型肝炎、80代女性が死亡 indexへ

 多発性骨髄腫の治療を受けていた80歳代の女性が昨年7月に血液製剤の輸血でE型肝炎ウイルスに感染し、約100日後、劇症肝炎で死亡していたことがわかった。
 日本赤十字社が31日に開かれた厚生労働省の有識者会議で報告した。日赤によると、E型肝炎ウイルスの混入による死亡例は海外も含めて初めてという。
 日赤によると、女性は輸血の5か月前から抗がん剤の投与を受けており、肝機能が低下していたことに加え、E型肝炎ウイルスに感染したことが複合要因となって死亡したとみられる。
 また、献血者が食べた生のシカ肉にウイルスが潜み、E型肝炎に感染した可能性があることも判明。このため、日赤は当分の間は、加熱が不十分な野生動物の肉を食べるなどした人に献血を自粛するよう呼びかけるという。

理研に提供した健康データ386件にミス…東北メディカル・メガバンク indexへ

 住民の健康データを集めて将来の医療に役立てるプロジェクト「東北メディカル・メガバンク」で、2014年に理化学研究所に提供された1万人分のデータのうち、転記ミスなどによる性別の間違いが386件あったことが分かった。
 同バンクは理研の指摘で修正、再発防止策もとり、他の提供データに影響はないとしている。
 医学研究などに利用されるデータには正確性が求められるが、一度に400件近いミスは異例だ。
 同バンクは東日本大震災の復興事業。東北大学と岩手医科大学が連携し、主に健康な人の血液や生活習慣のデータを集めて研究者に提供、病気の解明などに役立てる。国内3大バイオバンクの一つ。
 理研は、糖尿病やがんなど47疾患に関係する遺伝情報を研究するため、比較対象となる健康な人のデータを両大学から半分ずつ、計1万人分を提供された。
 ミス386件の内訳は、転記ミスが371件、検体取り違えが14件、その他が1件。転記ミスは、すべて東北大学分だった。
 バンクは「事業初期で作業に不慣れな上、納期まで期間が短く、十分な確認作業を怠ったことが原因」などと説明している。

旧優生保護法に基づく不妊手術強制、初の提訴「国が障害者差別」 indexへ

 旧優生保護法に基づき知的障害を理由に不妊手術を強制されたのは憲法違反であり、救済措置も行われていないとして、宮城県内の60歳代の女性が30日、国を相手取り1100万円の損害賠償を求める訴訟を仙台地裁に起こした。
 弁護団によると、強制不妊手術の責任を国に問う訴訟は全国で初めて。旧優生保護法下で行われた本人の同意のない手術は、全国で1万6000件以上とされる。
 弁護団によると、女性は15歳だった1972年、県の検査で「遺伝性 精神薄弱」と判断され、県内の病院で不妊手術を強制された。裁判では、同法は子供を産むかどうかの自己決定権や個人の尊厳を侵害しており、幸福追求権を保 障する憲法に違反していると主張。さらに、障害者差別にあたるとして96年に母体保護法に改正された後も、被害者の救済制度を作らなかった国の不作為も追 及する。
 民法は賠償請求権が失われる除斥期間(20年)を設けているが、弁護団は国の違法性は現在も続いており、該当しないとみている。
 過去に同様の手術が行われたドイツやスウェーデンでは、国が謝罪し、補償を行っている。

介護事業者の倒産、111件で過去最多「事業計画甘い零細業者が多数か」 indexへ

 2017年1~12月の介護事業者の倒産が111件に上り、過去最多だった16年の年間倒産件数(108件)を更新した。信用調査会社の東京商工リサーチが、発表した。人手不足による賃金の高騰などで、小規模業者を中心に経営が厳しくなっているようだ。
 111件の業種別内訳では訪問介護(45件)とデイサービスなど (44件)で8割を占めた。倒産の理由では、業績不振(51件)、事業の失敗(26件)が多かった。同社は、「事業計画の甘い零細事業者が思惑通りに業績 を上げられず、経営に行き詰まったケースが多いとみられる」とする。
 負債総額は約150億円と、16年(約94億円)から大幅に増加。負債10億円以上の大型倒産が計5件あったことが影響した。

マタハラ「退職扱い」違法…歯科医院に賠償命令 indexへ

 産休や育児休業に関して嫌がらせを受け、うつ病を発症して休職中に退 職扱いとなった20歳代の女性が、勤務先の岐阜市の歯科医院や上司に約1050万円の損害賠償と従業員としての地位確認を求めた訴訟の判決が26日、岐阜 地裁であった。鈴木基之裁判長は、うつ病の発症は産休や育休に関して非難されるなどした精神的負荷の積み重ねが原因と認め、「退職扱いは違法」として、計 約500万円の支払いを命じた。
 訴えたのは、岐阜県本巣市の女性。判決によると、女性は2010年、 岐阜市の「コメット歯科クリニック」に歯科技工士として採用されたが、13年に妊娠を報告した頃から有給休暇の取得を断念させられる嫌がらせなど、上司か らマタニティー・ハラスメントを受けるようになった。
 女性は産休や育休を取得し、職場に復帰。再び妊娠すると、上司に「また産休やるの」「自分の都合ばっかりで、こっちの不利益は考えないの」と言われるなどし、うつ病を発症した。
 半年間の休職後、同クリニックは就業規則が定めた休職期間を満了したとして、女性を退職扱いとした。
 判決は、うつ病の発症について「業務に起因するもので、療養中になされた退職扱いは違法で無効」と判断し、慰謝料などの支払いを命じた。
 女性の代理人弁護士は「マタハラの違法性を認めた判決で、高く評価できる」と話した。一方、同クリニック側は「判決を確認した上で控訴する」としている。

偽造の肝炎薬、夫婦逮捕へ…卸売業者に販売疑い indexへ

 高額のC型肝炎治療薬「ハーボニー」の偽造品が流通した事件で、警視 庁は26日、住所不定、無職の男(43)と妻(49)が医薬品卸売業者に偽造品を販売した疑いが強まったとして、医薬品医療機器法違反(模造医薬品の販売 など)容疑で逮捕状を取った。2人は昨年、覚醒剤や危険ドラッグの所持容疑で広島県警に逮捕されて公判中で、同庁は今後、身柄を移送し、入手ルートを調べ る。
 捜査関係者によると、2人は昨年1月4日、東京・神田の「現金問屋」 と呼ばれる卸売業者(廃業)に、ハーボニーの偽造品のボトル2本を、薬価より約120万円安い計約180万円で販売したほか、2016年8~10月には石 川県の業者にC型肝炎治療薬「ソバルディ」のボトル2本を計約100万円で無許可で販売した疑い。

日赤和歌山、残業最大で月150時間…労基署が是正勧告 indexへ

 日赤和歌山医療センター(和歌山市)が、労使協定(36協定)の上限を最長50時間超えて医師を働かせ、一部の時間外手当が未払いだったとして昨年8月、和歌山労働基準監督署から是正勧告を受けていたことがわかった。
 同センターは、医師との間に、特段の事情がある場合は最長月100時 間の残業を可能とする協定を締結。しかし、2016年11月~17年4月、常勤医約200人のうち毎月10~20人の残業時間が上限を超え、最大で月 150時間に達していたほか、宿直担当医師の時間外手当も未払いだった。

群大手術死…「患者説明」録音を開始、学長は遺族に直接謝罪 indexへ

 群馬大学病院の手術死問題で、同病院は22日、前橋市内 で記者会見を開き、遺族を対象に同日まで2日間にわたり行った説明会で、院内の改革状況を報告したと発表した。遺族が要望してきたインフォームド・コンセ ント(IC=説明と同意)の録音について、今月から一部で開始したほか、医療安全の「メモリアルデー」を設ける方針を明らかにした。
 同病院によると、21、22日の説明会には、遺族21組31人が参加。説明会では、平塚浩士学長が「苦痛を与えたことを心よりおわび申し上げる。診療体制や医療事故への対応に不備があったことでご迷惑をおかけした」と遺族に直接謝罪した後、田村 遵一病院長らが再発防止に向けた改革状況を報告した。
 会見した田村病院長によると、遺族会が昨年11月に文書で申し入れた 要望のうち、ICの録音は今月19日から試験的に導入しており、今後、希望者には全例で行うという。手術の録画も、段階的に拡大していくとした。遺族が参 加するメモリアルデーについては、6月頃に定める方向で検討する。
 説明会で遺族からは「なぜ問題が発覚するまで適切な対応ができなかったのか」との指摘を受けたという。田村病院長は「改革をきっちり進めてほしいという要望をいただき、我々としても必ずこれを実践したい」と決意を述べた。
 説明会の後、遺族会と弁護団も記者会見を開き、目標が確実に実行されるか見守る重要性を指摘。代表の木村豊さん(49)は「改革が打ち上げ花火でなく、継続していくようにしてもらいたい」と話した。
 同病院の手術を巡っては、2014年11月、肝臓の 腹腔鏡手術を受けた患者が相次ぎ死亡していたことが発覚。その後、肝臓や 膵臓の開腹手術でも患者の死亡続発がわかり、第三者による調査が行われた。

遺族、インフォームド・コンセントの取り組み評価…医師の多忙解消なお課題

 群馬大学病院の手術死問題で、21、22の両日、遺族を対象に開かれ た説明会。同大が報告した改革の取り組みについて、遺族側は一定の評価をした。ただ、人員不足の状態が続き医師らが多忙な現状は相変わらずで、遺族は「今 回の問題の根源だと思っており、意識がまだ欠けている」と懸念を示した。(前橋支局 蛭川裕太、岩下亮)
 22日の説明会後、9組の遺族からなる遺族会は、弁護団とともに同 病院で記者会見した。同病院で行われているインフォームド・コンセント(IC=説明と同意)の取り組みのうち、医師の説明後、同席した看護師がチェック シートをもとに医師や自分自身の対応について評価していることに対し、「画期的で、他に類を見ない取り組み」(弁護団の梶浦明裕事務局長)と高く評価し た。
 説明会では、一連の事故を受け、群馬大に新たに設けられた医療の 質・安全学講座の小松康宏教授から、民間企業が2017年3月に全国133病院を対象に行った「医療における安全文化に関する調査」の結果に基づく同病院 への評価も示された。それによると、「上司の医療安全に対する態度や行動」「部署内でのチームワーク」がいずれも1位、「インシデント(ヒヤリハット)の 報告される頻度」2位、「医療安全に対する総合的理解」3位など重要な項目で上位となっており、「安全文化」に改善がみられた。しかし、一連の死亡事故の 背景として執刀医の多忙さが指摘されながら、「人員配置(業務が忙しい)」の項目では86位にとどまり、人員不足が解消されていない現状もうかがえる結果 となった。
 このことについて、遺族会代表の30歳代の男性は「負担が医療現場 にかかっている。群馬大学だけでは解決できない問題なので、行政にも対策を練ってもらいたい」と指摘した。同じく代表の木村豊さん(49)も「今回の医療 事故の原因に関わる部分だと思う。多忙や人手不足については、過剰にならないよう改善をお願いしたい」と話した。
 その後、開かれた病院側の記者会見で、田村遵一・病院長は、多忙な 現場の状況が改善されていないとの指摘について、「群馬大学病院は、病院の規模のわりに外来患者が多く、医師や看護師の負担になっている。それは県内のほ かの医療機関との連携がなっていないためでもあり、反省している。開業医の先生らとも連携して外来の混雑を改善し、職員の負担を減らしていきたい」と話 し、改善を進めていく方針を示した。

京大iPS研・36歳助教が論文不正…グラフ捏造、改ざん indexへ

 京都大は22日、同大iPS細胞研究所に所属する 山水康平・特定拠点助教(36)(幹細胞生物学)が昨年2月に米科学誌に発表したiPS細胞(人工多能性幹細胞)に関する研究論文で、グラフ12個のうち11個に 捏造や改ざんの不正行為があったと発表した。
 山水助教は「論文の見栄えを良くしたかった」と不正を認めているという。京大は既に科学誌の出版社に対し、論文の取り下げを申請している。
 同研究所は、iPS細胞を開発した山中伸弥教授が所長を務める国内有数のiPS細胞研究拠点。同研究所での研究不正の発覚は初めてで、京大は山中所長も含めて処分を検討する。

医師が長時間残業、杏林大病院に是正勧告…割り増し不足分3億円を支給 indexへ

 杏林大学病院(東京都三鷹市)が、医師に労使協定(36協定)の上限を超える残業をさせ、残業代の支払いも不十分だったとして、病院を運営する杏林学園が、三鷹労働基準監督署から是正勧告を受けていたことがわかった。
 同学園は、医師約600人に残業代の割り増し不足分計約3億円を支給した。
 同学園によると、病院に勤務する研修医を含む医師計約700人との間で、特段の事情が発生した場合の残業時間を最大月70時間とする労使協定を締結。
 しかし、同労基署から、医師の残業時間について、厚生労働省が「過労死ライン」とする2~6か月平均80時間を十数人が超え、月100時間を超えた医師も数人いたとの指摘を受けた。体調を崩した人はいなかったという。
 また、医師約600人の残業代の割り増し分も、労働基準法の割増率を下回っていた。同学園は昨年12月、同労基署の調査対象となった昨年4~9月の不足分を一括で支給した。
 担当者は「是正勧告を重く受け止め、改善に着手している」と話している。

群馬大病院手術死、改革策を遺族に報告…学長と病院長が正式に謝罪 indexへ

 群馬大学病院の手術死問題で、病院側は21日、遺族らに改革状況を報告する説明会を前橋市内で開き、学長と病院長が正式に謝罪した。
 公式の場で遺族に直接、学長が謝罪したのは初めて。同様の説明会は22日にも開き、その後の記者会見で詳細を発表する。9遺族からなる遺族会はこれまで、病院側に再発防止を求めてきた。昨年11月には文書で申し入れをし、謝罪などを要望した。

治療不要の歯削った歯科医師、傷害容疑で逮捕…本人は否認 indexへ

 患者の歯を不必要に削ったとして、岡山県警は17日、岡山市北区津島新野、歯科医師福原 淳郡容疑者(53)を傷害容疑で逮捕した。福原容疑者は「医療行為を行っただけで、患者を傷つける行為はしていない」と容疑を否認しているという。
 発表によると、福原容疑者は昨年5月17日、同所で経営する歯科医院「岡山ファミリー歯科」で、同市内の男性(25)の右下奥歯2本を、治療に必要がないのに、本人の同意を得ず歯科器具で削った疑い。
 県警によると、男性は親知らず付近の痛みを訴えて初診で同医院を訪れ、健全な歯を含む奥歯2本を、いずれも神経組織のある歯髄付近まで削られた。雑菌を防ぐ処置も適切に施されなかったという。

北里大病院、医師の勤務時間定めず…労基法違反で是正勧告 indexへ

 北里大学病院(神奈川県相模原市)が医師の勤務時間を就業規則で定めず、労働時間の把握も怠っていたとして、相模原労働基準監督署が、病院を運営する学校法人北里研究所(東京都港区)に、労働基準法違反で是正勧告していたことが17日、同病院への取材でわかった。
 研修医の長時間労働についても改善を指導されたという。勧告や指導は昨年12月27日付。
 労基法では、常時10人以上の労働者を使用する事業所などは、始業・終業時間、休日などについて就業規則を作成し、労基署に届け出るよう義務付けられている。

認知症グループホームの1割、職員による虐待発生 indexへ

 高齢者の暮らす認知症グループホームの約1割で、職員による虐待とみられるケースが起きていたことがわかった。公益社団法人日本認知症グループホーム協会が調査結果をまとめた。
 調査は2017年3月、2578施設にアンケートを配布。895施設 から回答を得た。それによると、虐待とみられるケースが過去に起きたのは、11%にあたる102施設。職員による虐待が起きる要因(複数回答)としては、 「ストレスや感情のコントロールの問題」が85%で最多。次いで、「知識や技術の不足」(71%)、「性格や資質の問題」(67%)の順だった。
 また、虐待には至らないまでも、「高齢者のプライバシーへの配慮を欠いた発言をする」など、不適切なケアとみられるケースが過去に起きたのは、60%にあたる538施設だった。

介護分野従業員、大半が処遇不満…「賃金が安い」最多 indexへ

 介護分野で働く人の大半が賃金の低さや仕事量の多さなどに不満を抱えていることが、労働組合「日本介護クラフトユニオン」(東京)の「2017年度就業意識実態調査」で明らかになった。介護現場の人手不足は深刻だが、それを裏付ける内容と言えそうだ。
 調査は2017年3~4月、組合員約4300人を対象に行い、約2900人から回答を得た。それによると、働く上での不満があると回答した割合は、月給制の人で79・7%、時給制の人で60・0%だった。
 その理由では、「賃金が安い」が月給制で56・3%、時給制で50・1%とそれぞれ最多だった。また、「仕事量が多い」、「何年やっても賃金が上がらない」、「連休が取りにくい」などの割合も多かった。

サプリなどの健康食品被害、報告を義務化…厚労省方針 indexへ

 厚生労働省はサプリメントなどの健康食品について、注意が必要な成分を指定し、健康被害が出た場合、販売業者らに報告を義務付ける方針を固め、16日開かれた同省の有識者会議に食品衛生法改正案の骨子を示した。
 同省ではこのほか、食品を自主回収(リコール)する際の届け出義務や、広域の食中毒事案への対策強化などを改正案に盛り込む方針だ。
 同法の大幅な改正は2003年以来15年ぶりで、改正案は22日召集される通常国会に提出し、19年度から順次施行を目指す。
 健康食品については、法律上の明確な定義がなく、安全性の確保は製 造・販売業者の自主性に委ねられているのが現状だ。しかし、最近では健康被害も出ているため、改正案では、特に注意が必要な成分を厚生労働相が指定し、そ の成分を含む食品を販売する業者に被害情報の報告を義務付ける。指定する成分は、専門家の会議などで検討する。
 また、すべての食品事業者に原則、許可の取得か届け出を義務付ける制度に改め、健康食品を製造・販売する業者も把握しやすくする。
 食品の製造業者や自治体が個別に公表している食品のリコールについては、製造業者に都道府県への届け出を義務付け、国が集約してインターネットで公開する仕組みを新設する。
 このほか、埼玉、群馬両県で昨年起きた腸管出血性大腸菌 O157の集団食中毒問題を受けて、感染拡大を防ぐため、地域ごとに国と都道府県などで構成する協議会を設置し、連携を強化することも明記する。

インフル集団感染、入院患者2人死亡…秋田 indexへ

 秋田県由利本荘市のJA秋田厚生連・由利組合総合病院は15日、入院患者11人と職員6人の計17人がインフルエンザに集団感染し、このうち敗血症の80歳代男性と終末期医療中の70歳代女性の患者2人が死亡したと発表した。
 病院によると、今月4日に消化器系の病棟を担当する看護師が発熱を訴えてインフルエンザA型の感染が判明。その後、同じ病棟の患者や職員に感染が拡大した。男性は8日、女性は10日に感染が判明して治療を受けていたが、13、14日に相次いで死亡した。

犬・猫の感染症で死亡、国内初確認…福岡の60代女性 indexへ

 犬や猫などから人にうつるコリネバクテリウム・ウルセランス感染症による死亡例が国内で初めて確認されたことが分かった。厚生労働省は、都道府県や日本医師会などに対し、注意を呼びかける通知を出した。
 死亡したのは、福岡県の60歳代の女性で、2016年5月、呼吸困難で救急搬送され、3日目に亡くなった。この女性からウルセランス菌が検出されたほか、屋外で3匹の猫に餌をやっており、このうち1匹の猫からも同じ菌が確認された。厚労省は猫から感染したとみている。
 国立感染症研究所の調べでは、国内では01年に千葉県で初めて感染例が報告され、17年11月末までに全国で25例が報告されている。国内では、人から人への感染例は報告されておらず、多くは犬や猫からの感染。治療は、抗菌薬が有効とされている。
 厚労省は「動物にさわった後は手洗いをしてほしい。また犬や猫がせきやくしゃみ、鼻水などの症状を示したときは、ウルセランス菌感染の心配がある。早めに獣医師の診察を受けさせて」と呼びかけている。
          ◇
【 コリネバクテリウム・ウルセランス感染症 】 主に家畜やペットなどの動物にいる「コリネバクテリウム・ウルセランス」という細菌に感染することで起きる。英国など海外でも感染例が報告されている。症状はジフテリアと似ており、喉の痛みやせきなどが出て、重症化すると死亡することもある。

特養「ベッド買い」は「不適切」、厚労省が実態調査へ indexへ

 加藤厚生労働相は12日の閣議後記者会見で、都内などの自治体が他自 治体にある特別養護老人ホームの運営法人に補助金を支払い、優先的に自身の自治体の住民が入所できる枠を確保している「ベッド買い」について、介護保険制 度上、「必ずしも適当ではない」との認識を示した。
 自治体に不適切である旨を周知徹底し、実態調査に乗り出す。
 特養は居住地域にかかわらず、介護の必要性や家族の状況などを勘案 し、入所の優先度を決めることになっている。ベッド買いは、介護保険制度が始まる2000年度より前から行われているといい、今後、厚労省は、調査の方法 や、すでに存在する優先入所枠についての対応策などを検討する。

老人ホーム、944人が事故死…国に報告1割 indexへ

 全国の有料老人ホームから2016年度、自治体に報告さ れた誤飲や転倒など事故による入居者の死者数が944人に上ることが読売新聞の調査でわかった。国は全国集計をしておらず、自治体から国への死亡事故の報 告は約1割にとどまっている。再発防止に向けた情報共有が徹底されていないことも浮き彫りになっており、厚生労働省は実態把握に乗り出す考えだ。
 有料老人ホームでの事故について、読売新聞は17年11~12月、指 導監督権を持つ都道府県と政令市、中核市に対する調査を実施。全115自治体から回答(一部項目の無回答を含む)を得た。対象施設は約1万8000施設 で、老人福祉法で有料老人ホームに該当するサービス付き高齢者向け住宅も含まれる。