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◆様々な変異ウイルスに対応…「スーパー中和抗体」富山大など取得、人工的に作製も可能 indexへ

 富山大や富山県衛生研究所などの共同研究グループは16日、新型コロナウイルスに感染した患者に投与すると重症化を防ぐことができる「中和抗体」について、現在確認されている様々な変異ウイルスに対応できる「スーパー中和抗体」を取得したと発表した。今後、治療薬の早期実現化を進める。
 研究グループによると、研究ではまず、新型コロナで重症化し回復した人の血液から、細胞の遺伝子を取り出して遺伝子組み換え抗体を作製。この中から特に感染を防ぐ力が強く、多種類の変異ウイルスに対応できるスーパー中和抗体を取得した。
 中和抗体は、ウイルスが人の細胞と結合するのを阻害する働きがあり、軽症や中等症の患者に投与すれば重症化を防ぐことができる。「スーパー中和抗体」は新型コロナの従来型のほか、現在確認されている英国型やインド型などほとんどの変異ウイルスの感染を防ぐことができるという。ブラジル型については現在確認中としている。
 同大で開いた記者会見で斎藤滋学長は、「抗体を投与することで重症化を予防でき、医療資源の確保に貢献できる」と意義を述べた。スーパー中和抗体は人工的に作製できるため、同グループでは製薬会社と連携し、安定的な治療薬供給を目指す。

◆町長や町幹部、コンパニオン呼び10人で飲酒伴う会食…2次会でカラオケも indexへ

 青森県平内町の船橋茂久町長は16日、町役場で記者会見し、町幹部や町議ら計10人が11日夜に町内の飲食店で飲酒を伴う会食をしたことを明らかにした。「コロナ禍でこうしたことをしてしまい、町民に心からおわびする。反省したい」と陳謝した。
 船橋町長によると、11日は町議会6月定例会最終日で、議会閉会後、船橋健人議長の発案で5月に亡くなった町議をしのぶ会を役場近くの飲食店で開催。船橋町長や山田光昭副町長、渡辺伸一町教育長のほか、船橋議長をはじめ町議5人らが参加し、コンパニオン3人が同席した。その後はスナックで2次会を開き、カラオケを歌ったという。
 町によると、船橋町長と山田副町長は新型コロナワクチンの2回目の接種を終えているが、未接種の参加者もいたという。

◆ワクチン接種進めば、未接種者も感染減…イスラエルで分析 indexへ

 新型コロナウイルスワクチンの接種率が高まると、接種していない人たちへのウイルス感染も抑止されるとの分析結果を、イスラエルの研究チームが発表した。免疫を持った人が増え、感染が広がりにくい状況になっているためとみられるといい、論文が米医学誌「ネイチャー・メディシン」に掲載された。
 昨年12月から米ファイザー社製のワクチン接種が始まったイスラエルでは、接種が世界最速ペースで進んだ。現在は16歳以上が対象で、既に国民の60%超が1回以上の接種を受けている。
 チームは、国内177地域の住民の接種率と検査陽性率を分析。その結果、子供との接触機会が多い16~50歳の接種率が20%程度に達すると、未接種の16歳未満の陽性率が、接種がほとんど進んでいない頃と比べてほぼ半減した。接種率が20ポイント上がると、さらに陽性率は半減すると推定される。
 ただ、免疫がない人にも感染が広まらなくなる「集団免疫」の獲得には、接種などで免疫を持った人が60~70%程度必要と言われている。
 大石和徳・富山県衛生研究所長の話「ワクチンで、間接的にウイルス感染を防ぐ効果を実際の感染データで示した前例はほとんどなく、注目すべき成果だ。幅広い年齢層で接種を着実に進めていくことが重要だ」

◆倦怠感・手のしびれ…半年休職した女性「感染前の状態とは程遠い」、軽症でも残る後遺症 indexへ

 新型コロナウイルスの後遺症が感染時に軽症だった人たちにも表れている。療養後、強い 倦怠感や嗅覚異常など様々な症状を理由に仕事や学校を長期間休まざるを得なくなったり、周囲に理解されずに孤立感を深めたりと、心身の不調が深刻化するケースもある。原因がはっきりしないために周囲の理解が不足しがちで、支援のあり方が課題となっている。
 昨年12月に感染した京都市の理学療法士の女性(26)は、ひどい倦怠感に悩まされ、半年近く休職を余儀なくされている。「手のしびれも残っている」。今は福岡県糸島市の実家に戻ったが、2階の自室へ上がる階段がつらく、ほぼ終日、リビングで過ごす。
 女性は感染時、2日間の高熱と嗅覚障害が出たが軽症だった。自宅療養となり、半月ほどで仕事に復帰。感染前と同様に高齢者宅への訪問リハビリをこなした。
 異変が出たのは1週間後。強い倦怠感で利用者の体を支えられなくなり、仕事を休みがちになった。一人暮らしで家事ができず、2月から休職して糸島市の実家へ。その後、着替えなどの日常動作すら困難になった。食は細り、体重は1か月で4キロ落ちた。
 3月、コロナ後遺症外来を開いている福岡市の「みらいクリニック」を受診。鼻の奥に感染の影響と思われるひどい炎症が見つかり、塗り薬などで治療した。少しずつ改善しているが、「感染前の元気な状態とは程遠い。好きな仕事だが退職も考えている」と話す。
 同院は2月に後遺症外来を設置。これまでに10~40歳代を中心に約50人が来院している。感染時は軽症・無症状者だった人が7割で、全体の8割に倦怠感、4割に嗅覚障害や鼻づまりがあった。集中力低下や脱毛、関節痛なども見られた。今井一彰院長(50)は「症状や程度に個人差があるが、回復まで数か月以上かかるケースが多い」と説明する。
登校できず孤立感…「ずる休み」の誤解も
 国立国際医療研究センター(東京)によると、回復後に表れる後遺症は「ウイルス後疲労症候群」と呼ばれ、確立した治療法は見つかっていない。「第4波」では変異ウイルスの影響で感染が拡大した若い世代も、症状に苦しんでいる。
 福岡市の高校1年の女子生徒(15)は、5月初旬に感染が判明。その時は発熱もなかった。ホテルで療養し自宅に戻ってから頭痛や倦怠感がひどくなり、現在まで登校できないまま。級友が「ずる休みをしてる」と書き込んだSNSも見つけ、落ち込んだ。
 学校からは「これ以上休むと内申に響く」と登校を促されている。保健所に相談したが具体的な支援はなく、最近やっと後遺症外来にたどり着いた。「勉強の遅れを取り戻せるのか、クラスになじめるのかと悩み、気分が沈む日々が続いている」と女子生徒は漏らす。

◆コロナワクチン、空気入りの注射器で高齢者2人に注射 岡山県高梁市 集団接種会場でミス、該当者の特定急ぐ indexへ

 岡山県高梁市は14日、新型コロナウイルスワクチンの集団接種会場でワクチンの代わりに空気が入っていた注射器で、高齢者2人に誤って注射するミスがあったと発表した。筋肉注射のため、微量の空気が体内に入っても健康被害の危険は低いという。
 市によると、高梁保健センターで13日午前の接種が終わった時点で、ワクチン入りの注射器が想定より2本多い3本余った。さらに空気のみ入っていた注射器もあり、誤りに気付いた。
 その後の調査で、担当の看護師が午後の接種に備えて0・3ミリリットルの空気のみ吸入した注射器を、ワクチン入りの注射器と交ぜて置いたことが判明した。最後の7人のうち2人に誤注射した可能性が高いと判断。市は7人に謝罪した。
 市感染症対策室は「あってはならないミスで申し訳ない。注射器を1本ずつ確認するなど再発防止を徹底する」とし、該当者の特定を急ぐ。
 今回余った3回分のワクチンは廃棄した。

◆コロナワクチン、持病があっても打てる? 優先接種の基礎疾患は? 《ワクチン接種Q&A》接種時に注意が必要な病気・薬と接種優先度が高い基礎疾患 indexへ

 新型コロナウイルスのワクチンは、持病がある人が打っても心配はないのでしょうか。呼吸器の病気や心臓病、糖尿病・肥満などの基礎疾患のある人は、高齢者に次ぐ接種の優先対象となる一方で、事前にかかりつけ医に相談した方がいい持病や症状もあります。血をサラサラにする抗凝固薬をのんでいる人は、接種後の出血に注意が必要です。
別ワクチンでアレルギー疑いの人は事前相談を
コロナワクチン、持病があっても打てる?
Q: 「高血圧や狭心症などの持病があっても、ワクチンを打てますか?」(50代後半男性)、「どんな持病がある場合に、ワクチン接種に気をつける必要があるのでしょうか?」(60代前半女性、80代前半女性)
A: 厚生労働省によると、接種を受けられないのは、ワクチンの成分に対して激しいアレルギー反応を起こしたことのある人や、接種当日に発熱している人などです。それ以外の持病(基礎疾患)の場合、接種できることが多いのですが、中には接種を慎重に検討した方がいい種類の持病もあります。薬などで病状がコントロールされていれば接種しても問題ない種類の持病でも、症状が悪化しているなど接種を控えた方がいい人もいます。心配な方は接種の前にかかりつけ医に相談して下さい。
 厚労省は、接種を受けられない人以外に、次のような体験などがある人は、ワクチン接種に注意が必要なので、事前にかかりつけの医師に相談した方がいいと呼びかけています。
▽過去に、ワクチン接種後2日以内に全身に蕁麻疹(じんましん)が出たり発熱したりといったアレルギーの疑いがある症状の出たことがある人
▽何らかの理由で、新型コロナウイルスワクチンに対してアレルギーが起こる恐れのある人
▽過去にけいれんを起こしたことがある人
▽免疫不全の診断を受けたことがある人や、近親者が先天性免疫不全症と診断されている人
 激しいアレルギー反応、アナフィラキシーは、接種後30分以内に起こることが多いので、過去にアレルギーを経験したことがあるなど心配な人は、接種会場で行われる接種前の問診でもその旨を伝え、接種後30分間、会場で体調変化がないか観察して下さい。
 上述の免疫不全症だけでなく、抗がん剤などでがん治療を受けている最中だったり、骨髄移植や臓器移植の後で免疫抑制剤をのんでいたり、エイズ(後天性免疫不全症候群)だったりして免疫力が低下している人も、かかりつけ医に接種について事前に相談した方がいいと厚労省はしています。
高血圧、糖尿病、肥満など、高齢者に次ぐ優先対象
 一方で厚労省は、高血圧や糖尿病、喘息(ぜんそく)、肥満、心筋梗塞(こうそく)、心不全、腎臓の病気といった持病があっても、ワクチン接種ができるとしています。下の表のような持病のある人は、感染すると重症化するリスクが高いため、65歳以上の高齢者に次いで優先的に接種を受けられることになっています。
 ただし、症状が悪化していて体調が悪い時などはワクチン接種を控えた方がいいこともあります。迷う場合にはかかりつけ医に相談して下さい。ワクチンの供給量不足が解消されてきたため、接種を実施する各自治体や大規模接種会場では、接種対象者を拡大する方向にあります。接種順位の基本的な考え方やどのような持病のある人が優先的に接種を受けられるのかは、厚労省のサイトにある資料(接種順位の考え方:https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000756894.pdf)に記載されています。詳細を知りたい方は、参考にして下さい。
免疫力が低下している人が、接種後に気をつけたいこと
 優先接種の対象となる基礎疾患のある人は、推計で約1030万人います。このなかには、免疫力が低下している人も含まれています。新型コロナウイルスに感染した場合、重症化しやすいので、やはり65歳以上の高齢者に次ぐ優先接種の対象になっています。
 その一方で、免疫力が低下していると、ワクチンの効果が低くなり、十分に免疫がつかない可能性があります。このため厚労省は、ワクチンを打った後も、流行が続いている間は、マスクの着用や、他の人との距離を十分に取る、手洗いをしっかりするといった予防的な対策を継続する必要があると注意喚起しています。
 自分の免疫力とワクチンの効果については、連載「ワクチンを知ろう」の1回目「そもそもワクチンとは? コロナワクチンの特徴」や7回目「感染予防の基本動作と免疫力を高める工夫」でも詳しく説明しています。ぜひ参考にしてみて下さい。
 新型コロナワクチンは筋肉内に注射するため、いわゆる「血液をサラサラにする薬」と呼ばれる薬をのむなど抗凝固療法を受けている人や、血小板減少症の人、血友病など血液が固まりにくい凝固障害のある人は、接種後に止血を十分にするなど出血に注意する必要があります。
 血液をサラサラにする薬には上の表のようなものがあります。接種にあたり薬を中断(休薬)する必要はないものの、接種後は、2分間以上、しっかり押さえることが必要とされています。接種後、腕が腫れたり、しびれたりする症状がでたら、医師に相談してほしいといいます。詳しくは厚労省のサイトにあるパンフレット(血をサラサラにする薬を飲まれている方へ:https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/pdf/priority_5_1.pdf)を参考にしてください。
          ◇
 新型コロナウイルスやコロナワクチンに関するReライフ読者会議メンバーの疑問や質問に、新型コロナ関連の著書がある科学医療ジャーナリストの大岩ゆりさんが、専門家・研究者らに取材・解説します。

◆ベトナムでAZ接種した病院職員53人が大量感染…世界が騒然 indexへ

 ベトナムのある病院で職員53人が新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)の大量陽性判定を受けた。該当病院職員は全員、アストラゼネカ(AZ)ワクチンの接種を終えた。異例の「大量突破感染」にベトナム防疫当局と世界の防疫専門家が注目している。
 現地メディア「VNエクスプレス」はホーチミン市熱帯病病院の職員53人が12日に陽性判定を受けたと13日(現地時間)、報じた。
 AZワクチンは約60~70%の効果があり、接種2回を終えれば90%ほどの予防効果があるといわれている。接種を終えたといっても感染する危険は残っている。ただし、ワクチン接種後に感染した場合、接種しなかった時と比べて比較的症状が軽く、重症に進む可能性が低くなる。また、ウイルス排出も少なく、他の人を感染させる危険も低い。
 現地保健当局によると、4月27日から始まった第4波地域感染により、今まで7424人の感染者が報告された。12日にはベトナム全域で293人が発生した。そのうち約3分の1にあたる95人がホーチミンから出た。これに伴い、ホーチミン市はこの日終了する予定だった社会的距離の確保をさらに2週間延長した。
 一方、14日、韓国の新型コロナ予防接種対応推進団によると、韓国における累積1次接種者は1183万381人で全体人口の23%に該当する。このうちAZワクチン接種者が798万9993人で最も多い。ファイザーワクチン接種者は326万1859人だ。

◆医療従事者の感染、月525人から47人に激減…「ワクチンの効果」 indexへ

 東京都内で5月に新型コロナウイルス感染が確認された医療従事者は47人で、今年最も多かった1月の10%以下に減ったことが、読売新聞の調べでわかった。全感染者に占める割合も下がっており、専門家は3月から本格化したワクチン接種の効果とみている。
 読売新聞は、都が毎日発表している新型コロナの新規感染者数などを月ごとに集計し、医師や看護師ら医療従事者の感染状況を分析した。都内で月の感染者が最多の4万人に達した1月は、医療従事者の感染者は全体の1・3%の525人。2月と3月は、それぞれ1万人前後の感染者のうち、医療従事者は2月が3・33%の366人、3月は2・55%の237人だった。
 4月は感染者が1万8000人に急増する一方、医療従事者の感染者は77人にとどまり、全感染者に占める割合は0・43%に低下。5月は約2万2000人の感染者中、医療従事者は47人で全体に占める割合は0・21%とさらに下がった。
 医療従事者向けのワクチン接種は、2月に全国100の医療機関で先行接種が、3月からはその他の医療機関で優先接種が行われている。国立国際医療研究センターの大曲貴夫・国際感染症センター長は「医療従事者が対策に努めていることもあるが、ワクチンの効果が表れていると考えられる」と指摘している。

◆ワクチン接種後の「胸痛」にご用心 心筋炎の報告が相次ぐ【コロナ第4波に備える最新知識】 indexへ

 厚生労働省は9日、米ファイザー社製(コミナティ)並びに先月22日から国内接種が始まった米モデルナ社製(モデルナ)の新型コロナワクチン接種後の副反応について検討する専門家の合同部会を開いた。
 医療機関からの報告によると、ワクチン接種回数はコミナティが同30日までに1305万9159回、モデルナが9万241回の計1314万9400回となった。
 今回報告の同16日まではコミナティが657万5255回。2週間で657万4145回増えた計算だ。
 菅首相の「1日100万回接種目標」に応えた形だが、接種回数が増えれば副反応疑い、重篤、死亡が増えるのは当然だ。
 たとえば、副反応疑いの報告件数はコミナティとモデルナがそれぞれ1万658件(男性1911件、女性8728件、不明19件)と17件(男性5件、女性12件)の計1万675件。先月16日まではコミナティの9382件だったから、1293件増えた勘定だ。
 重篤報告数は先月16日までが1052件、30日までが1260件(男性249件、女性1007件、不明4件)となった。
 死亡は医療機関または製造販売業者から今月4日までに計196人報告された。国際基準に基づくアナフィラキシーと判断されたのは、先月30日までに計169件だった。なお、モデルナは重篤・死亡とも報告時点でゼロだった。
 コミナティの副反応疑いの報告頻度を比較すると前回0・14%が今回0・08%と大幅に減少したのは不可解だが、合同部会は重篤者・死亡では前回と大きな差は表れなかったとしてワクチンの安全性については引き続き「重大な懸念は認められない」とした。
 そんななか新たにクローズアップされたのは心筋炎だ。米疾病対策センター(CDC)が10日発表した暫定調査によると心筋炎発症者のうち半数以上が12~24歳で、接種者全体に占める割合は9%未満だったという。また、16~24歳のうち2回目接種後に心筋炎を発症したのは283人で、予想の10~102人を大幅に超過。8割近くが男性だった。日本では先月22日以降、医療機関から5件、製造業者から8件報告がある。
 委員からは「軽度でも後遺症は出る可能性はないのか?」などの声が上がった。専門委員は「ごくまれで、ほとんどが軽症」として、接種後心筋炎で入院した20代男性の例を説明した。血液検査で心筋炎マーカーの数値の上昇は見られたものの器質的変化はなかったという。ただし、「軽度の心筋炎は疑ってかからないと見つけられないため副反応としての心筋炎はもっと多いのではないか」として注視することになった。
 循環器疾患に詳しい医師が言う。
「WHO、CDC共にワクチン接種後の心筋炎は念頭に置くべきとしていますが本格的なデータ収集はこれからでしょう。ただ、ワクチン接種後の心筋炎発症は疑いもない事実。米国の小児科医からは14~19歳の健康な男子7人が2回目の接種後2~4日で心筋炎・心筋心膜炎が出た症例が報告されています。全員胸痛がありましたが2~6日の入院ですべて回復したそうです。欧州の友人の医師はワクチン接種後10日間不整脈が出たと知らせがありました。接種数日以内に生じ、胸痛、動悸、息切れなどの症状が出ます。症状が出ない、不顕性のものも多い可能性はあります。幸い今は頻度も少なく、たとえ症状が出てもステロイドや普通の消炎鎮痛剤の治療で軽快します。ただ、大人なら無視できても、子供の長期的後遺症はわかりません。それゆえ、注意深く子供や青年の経過観察する必要はあるでしょう。胸部症状が出れば早めの検査と経過観察が必要です」

◆県ワクチン接種センターで「空」注射器で接種のミス/埼玉県 indexへ

 さいたま市浦和区にある高齢者向けのワクチン接種センターで、13日、男性1人にワクチンが入っていない空の注射器で接種するミスがあったと県は発表しました。男性の体調に異常はないということです。
 県のワクチンチームによりますと、13日午前10時前、県浦和合同庁舎のワクチン接種センターで、60代の男性に対して男性看護師が、ワクチンを入れずに接種を行ったということです。
 看護師が、空気を0.2ミリリットル入れたところで違和感に気づき、その後、医師が診察して、健康に問題がないことを確認した上で、改めて、ワクチン接種を行いました。
 また、通常は15分取っている接種後の経過観察を、30分に延ばして様子を見ましたが、接種された男性の体調に異常はないということです。
 県は、医学上は筋肉に少量の空気を注射しても問題はないと話していますが、今後は、ワクチンが注射器に入っていることを複数で確認するなどして、再発防止に努めるとしています。

◆80代男性に空気を注入、ワクチン集団接種 瓶から吸い上げ失敗、医師が違和感で気づく indexへ

 京都府南丹市は14日、新型コロナウイルスワクチンの高齢者向け集団接種で、ワクチンが入っていない注射器で0・3ミリリットルの空気を同市八木町の80代男性に注入するミスがあったと発表した。男性に体調不良は確認されていないという。
 市によると、12日に同町の市八木支所で実施した集団接種で発生。瓶からワクチンを吸い上げる作業がうまくいかず、注射器にワクチンが入っていなかったにもかかわらず、充てんの担当者と確認担当の看護師、医師のいずれもが見逃したという。医師が打った際に違和感を覚えて誤りに気づき、男性に説明した上で適切に打ち直した。
 西村良平市長は「心よりおわびする。再発しないよう努める」とコメントした。

◆ワクチンを常温で放置、接種対象者も見つからず…732回分廃棄 indexへ

 長野県中野市は11日、新型コロナウイルスワクチンを常温で放置するミスがあり、計732回分を廃棄したと発表した。
 発表によると、10日午後3時半頃、集団接種会場の中野保健センターで、市職員2人が冷蔵庫からファイザー製のワクチン123瓶が入った箱を取り出し、1瓶(6回分)を抜き取った後、122瓶を常温で1時間半ほど放置した。職員2人で作業していたが、1人はワクチンを看護師に渡しに行き、もう1人は問い合わせなどに対応していたため、冷蔵庫に戻すことを失念したという。
 ファイザー製のワクチンは、常温解凍の場合は2時間以内の希釈が必要。今回常温で放置したのは約1時間半だったが、会場の職員は1回以上は接種済みだったため、接種対象者が見つからず廃棄した。予備のワクチンはあるため、市は今後の接種計画に影響はないとしている。
 市の担当者は「貴重なワクチンを廃棄することになり申し訳ない。職員の役割や人員配置などを見直し、再発防止策を徹底する」としている。

◆1箱1170回分のワクチンを冷凍せず、すべて廃棄に…市長「確認ミスが原因」 indexへ

 埼玉県桶川市は11日、新型コロナウイルスワクチン1箱(1170回分)を誤って冷凍庫で保管せず、使用できなくなったと発表した。市は、すべて廃棄処分にするという。
 発表によると、5月14日に市保健センターに届いたワクチン15箱を冷凍庫に移す際、担当者3人が1箱だけ、配送用の段ボール箱から取り出すのを怠っていた。市が今月8日、ワクチンの残量を確認し、ミスが判明した。
 小野克典市長は「人為的な確認ミスが原因で廃棄することとなり、大変申し訳なく思う」とのコメントを発表した。

◆患者にわいせつ行為の医師、処分厳格化を検討…民事裁判記録も活用 indexへ

 患者にわいせつ行為をした医師や歯科医師に対し、厚生労働省が免許取り消しなどの行政処分の厳格化を検討していることが10日、分かった。現状では、原則、わいせつ事件などで罰金刑以上の刑が確定した場合に医師らを処分してきたが、今後は民事裁判で認められた事実関係なども活用して処分できるよう、処分指針を見直す方針だ。
 医師法などは、罰金以上の刑が確定した場合、厚労相の諮問機関「医道審議会」の意見を聞き、医師らを行政処分するよう規定。「医師(歯科医師)の品位を損する行為」を行った場合は刑事罰なしでの処分も可能だが、事実認定が難しく、事実上、処分の対象外となってきた。
 一方で、わいせつ事案で示談が成立し、不起訴処分になった精神科医がすぐに診療を再開するなどのケースを問題視する声が与党から上がっていた。
 このため厚労省は、医師や歯科医師の立場を悪用して診察時に体を触るなど、処分対象となる行為を例示し、刑事裁判が開かれなくても、民事裁判の記録などでわいせつ行為が確認できれば処分できるというルールを明確化する方針。

◆日本初 “変異株"を無力化する「中和抗体」の人工作製に成功!“夢の治療薬"開発となるか? indexへ

「数名のドナー血液があれば、新型コロナウイルスの中和抗体を、だいたい10日くらいで作製することが可能になりました」(広島大学大学院 保田朋波流教授)
先日発表された、驚きの研究結果。広島大学などの研究チームが、日本初となる、新型コロナの“変異株"を無力化する「中和抗体」を、人工的に、しかも非常に短期間で作製することに成功したというのです。これは治療薬になるのか?また、実用化されるものなのでしょうか?
研究チームのトップは、広島大学大学院、保田朋波流(やすだともはる)教授。免疫学の専門家として、普段はアレルギーの原因になる物質や病原体などの異物に対して、抗体が作られる仕組みを明らかにする研究を行っています。その経験を活かし、新型コロナ感染者から血液をとるなどして中和抗体を人工的に作ることが出来ると考え、去年4月に今回の研究を始めました。
新型コロナの感染から回復すると「中和抗体」を獲得する
「中和抗体」とは、ウイルスに感染した人が回復した後に体内で作られる、同じウイルスの働きを抑えるたんぱく質のこと。体内に中和抗体があれば、ウイルスを無力化し、細胞への感染を防ぐことができるのです。
感染から1年後の「中和抗体」保有率
横浜市立大学、山中竹春教授の研究発表(5月20日)によると、“新型コロナ"の感染者は、感染後1年が経っても、中和抗体を保有していることが明らかになりました。無症状・軽症の場合は、1年後は96%の保有率、中等症・重症の方は1年後も100%の保有率だったのです。
日本初 「中和抗体」を10日間で作製することに成功!
日本最速の中和抗体の作製技術
研究チームは、この中和抗体を人工的にわずか10日間で作製することに成功したといいます。どのようにして、この世界初の作製が可能となったのでしょうか?
研究チームは従来株の感染者の23歳~93歳の18人の血液を分析。その結果、「重症者」の8割が“強い中和抗体"を保有していること、さらに、「感染から8週間経過してから回復した人」は“特に強い中和抗体"を保有している、ということをつきとめました。
これまでは、数百人の感染者の、数千~数億個の細胞から、性能の良い抗体を見つける作業に時間がかかっていたのですが、この研究結果により、この2つの条件を満たす1~2人の血液抗体から20~40の細胞を採取することで、中和抗体の候補となる細胞を探し出すことが可能に。さらに、企業秘密の独自技術などを活用した結果、従来は数週間かかっていた工程を、わずか1日に短縮することができたのです。
次に、見つけた細胞から中和抗体の元となる遺伝子を取り出し設計図を作成。最後にその設計図を別の細胞に入れて、人工中和抗体を作製します。他の変異型ウイルスへの効果を試すテストも含めて、これまで数週間~数か月かかっていた全工程がわずか10日で、しかも研究員1人だけで、出来るようになったというのです。
“変異株"も無力化! 「中和抗体」のメリットとは
「中和抗体」人工作製のメリット
この人工中和抗体は、変異株にも有効だということが判ってきました。イギリス株には97%有効、南アフリカ株には63%有効という、高い数値が出ています。従来株に感染し回復した人の血液から、変異株に対応できる中和抗体の作製が可能だということは、大きなメリットです。
「様々な種類の人工中和抗体を今から用意しておくことで、ワクチンが効かない、新たな変異株の出現時も迅速に対応できます」(保田教授)
さらに、人工中和抗体は重症化や死亡率を抑えることができる、というデータが報告されています。そのため治療薬への期待も高まっているのです。
中和抗体とワクチンの違い
では、中和抗体とワクチンはどう違うのでしょうか?今、全国で接種が行われているワクチンは、病原性のないコロナウイルスの一部を体内に注入し、抗体をあらかじめつくっておくことで病気になりにくくするという、予防効果を期待するものだということに対し、中和抗体はウイルスに感染した人の体内で作られるたんぱく質で、ウイルスの働きを抑える「治療薬」になると期待されています。
さらに、副反応が無いという特徴も。中和抗体は、元々人の身体の中にある「タンパク質」を元にしているため、安全性が高いというのです。
今回の研究に対し、専門家や医師は―
「とても良い研究結果。予防効果も大事だが、かかった方の治療開発も両輪で重要。」(横浜市立大学 山中竹春教授)
「治療薬となり得る明るい話題。開発研究 臨床現場への応用を加速度的に行うことで、日本の大きな武器になる。」(インターパーク倉持呼吸内科 倉持仁医師)
新型コロナは死ぬ病気ではなくなる?“夢の治療薬"は実現するのか?
アメリカでは治療薬として使用されている
期待の高まる中和抗体の人工作製ですが、気になる費用はどれくらいなのでしょうか?
「研究室では数名分しか作ることができないが、アメリカのリジェネロン社が大規模製造する抗体がアメリカで緊急使用承認されたもので、1ショット大体20万円~100万円弱くらいになるのではと言われています。抗体を医薬品として製造するには費用が億単位でかかるので、どうしても薬価が高額になりますが、今、過剰量を投与されているものの量を絞っていけば、今後安くなる可能性はあると思います。」(保田教授)
安全性と効果が見込まれれば、保険適用などの可能性もあるそうですが、それでは、日本での実現化はいつ頃になるのでしょうか?
「アメリカで作られているものは、すでに人に投与されていて安全性は確認されているので、日本でも特例承認されて輸入が始まれば、使えるようになるのではないかと思います。僕らが持っている抗体は、まだ大量に作れる状態になっていないので、時間がかかります。今すぐにというわけにはいかないです。」(保田教授)
新型コロナウイルス治療の希望となる人工中和抗体の研究。治療薬として早く普及できるよう進んでいくことを期待します。

◆2回打たれたことを妻が不審に思って…男性に使用済み注射器使う、医師は報告せず indexへ

 堺市は8日、新型コロナウイルスワクチンの集団接種会場で7日夕に、使用済み注射器を同市中区の60歳代男性に使うミスがあったと発表した。健康被害は今のところ確認されていない。担当した30歳代の男性医師は市に報告しておらず、男性側の指摘で発覚した。
 発表では、医師が注射器を男性の腕に刺した後、ワクチンが入っていないのに気づき別の注射器で接種した。2回打たれたことを不審に思った男性の妻が市の相談窓口に問い合わせた。
 医師は市に「ワクチンが入っていない新品の注射器だと思った」と説明。調査の結果、実際には別の人の接種に使ったものだった。市はこれを受け、この医師を集団接種から外した。
 同市では集団接種に関するミスが相次いでおり、市健康福祉局の河野淳一理事は記者会見で「市民に少なからず不安を抱かせている。手順の再確認を徹底し、安心して接種してもらえるよう努力する」と謝罪した。

◆ワクチン打った人の抗体量 高齢男性、若い女性の半分 千葉大病院 indexへ

 高齢男性の抗体の量は若い女性の半分――。千葉大病院(千葉市中央区)が新型コロナウイルスワクチン接種を2回受けた同病院職員1774人のウイルスに対する抗体の量(抗体価)を調べたところ、年齢や性別などによってこうした傾向が見られることが分かった。同病院はさらに、どのくらいの抗体価で新型コロナに感染しにくくなるかについても追跡調査する。【秋丸生帆】
 新型コロナ感染拡大を受けて同病院が今年2月に新設した「コロナワクチンセンター」が研究成果として3日に発表した。
 医療従事者向けに供給された米ファイザー社製ワクチンを2回接種した同病院の21~72歳の職員1774人(男性606人、女性1168人)について、年齢や性別、生活習慣、薬の服用歴などの要素と、接種後の抗体価の関係を調べた。
 この結果、1773人(99・9%)で抗体価が上昇していることが確認できた。年齢、性別ごとに見ると、21~29歳の女性の抗体価(いずれも中央値、単位はU/ml)が2340だったのに対し、60~69歳の女性は1405にとどまった。60~69歳の男性では1270と、若い女性のおよそ半分しか抗体が生成されていなかった。年齢が高くなるほど抗体価は少なくなり、さらに、男性は女性と比較して全年齢で抗体価が少なかった。
 また、抗体価の多寡を左右する他の要素も示唆された。新型コロナの感染歴があるなどして接種前に抗体が確認されていた人は、接種前の抗体価が35だったが、接種後は1万2500と大幅に上昇。一方、膠原病(こうげんびょう)などに用いられる免疫抑制薬を服用していた場合、抗体価は146しか確認されなかった。また、酒を飲まない人が2110だったのに対し、毎日飲む人は1720とやや少なかった。
 コロナワクチンセンター副センター長の中島裕史教授は「一般的には、特定の病気に対する抗体価はその病気に対する免疫力の強さといってもいい。現時点では、免疫抑制薬の服用などで抗体価が少ない場合でも、接種前に比べれば十分に抗体がついていると考えるべきだ」とした。一方で、「新型コロナの場合にどのくらいの抗体価があれば感染防御に対して有効かを示す指標はなく、今後追跡調査して明らかにしたい」と話している。

◆司法解剖の委託費詐取容疑、近大医学部元教授ら2人逮捕 indexへ

 近畿大医学部法医学教室の経費不正受給問題で、大阪府警は9日、大学から約1700万円を詐取したとして、同教室元教授の巽信二容疑者(66)(懲戒解雇)ら2人を詐欺容疑などで逮捕した。約1700万円の原資は、府警から支払われた司法解剖の委託費で、私物の購入に流用された疑いがあるという。
 発表では、巽容疑者らは2019年4月~21年2月、大阪市内の医療機器販売会社から司法解剖などで使う医療用品を立て替え払いで購入したと装い、偽造した領収書を大学に提出するなどして約1700万円を受け取り、だまし取った疑い。
 巽容疑者は、約40年前から府警の依頼で犯罪死が疑われる遺体を調べる司法解剖に携わり、近年は府南部で起きた事件を中心に年間約140件を担当。今年3月末で定年退職の予定だったが、近大の調査で不正が発覚し、懲戒解雇されていた。

◆血中酸素「52%」の男性、宿泊療養中に死亡…看護師が心拍数と間違え「95%」と記録 indexへ

 京都府は8日、新型コロナウイルスに感染し、京都府内の宿泊療養施設で死亡した60歳代の男性について、施設に常駐していた看護師が血中酸素濃度の測定値を見誤っていたと発表した。府は専門家を交えて経緯を検証する。
 発表では、男性は5月17日に発症し、20日に療養施設に入所した。25日午後10時頃の電話を最後に連絡が途絶え、翌26日から7回以上電話をしたが応答はなく、午後1時頃に心肺停止の状態で見つかった。男性には基礎疾患があった。
 男性は入所中、自身で血中酸素濃度を測り、携帯電話で結果の写った画面を撮影して看護師に送信していた。受け取った看護師2人が計3回にわたり、酸素濃度と一緒に写っていた心拍数の数値と間違って記載していたという。男性の25日午後5時の酸素濃度は52%だったが、記録では「95%」となっていた。
 府では、93%を下回った患者を原則入院措置としている。西脇隆俊知事は「痛恨の極み。同じ事が二度と起こらないよう改善策を講じる」と述べた。

◆「頼んでないマスクが中国から届いた」コロナ関連の相談8・3万件…21年版消費者白書 indexへ

 政府は8日、2021年版の「消費者白書」を閣議決定した。20年に新型コロナウイルスに関連した消費者トラブルが全国で相次いで起きたことを指摘した。同年に全国の消費生活センターなどに寄せられた相談約93万4000件のうち、新型コロナ関連の相談は約8万3000件だった。
 相談内容では、「どの店舗でもマスクが買えない」「頼んでいないマスクが中国から届いた」など、保健衛生用品に関するものが約3割で最も多かった。結婚式やスポーツ教室などの解約やキャンセル、アルコール消毒液の高額転売のほか、一時品薄となったトイレットペーパーに関する相談もあった。
 コロナ禍による「巣ごもり」から、インターネット通販に関する相談件数も増えた。20年は、19年より約6万件多い約27万5000件だった。中でも「注文した商品が届かない」「事業者と連絡が取れない」という商品未着・連絡不能の相談件数が急増し、19年より約3万件多い約7万2000件だった。
 実在するネット通販サイトにそっくりの偽サイトが登場したり、ネット通販大手サイトの信用力を利用して偽ブランド品が販売されたりして、トラブルになるケースも目立った。

◆ワクチンの副反応疑い 意識障害、幻視、幻覚、錯覚などはレアケース indexへ

 厚労省は医療機関や医師に新型コロナワクチンの接種が原因によるものと疑われる症状の報告(副反応疑い報告)を義務づけ、厚生科学審議会の予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会に提出、公表している。
 その中で、厚労省が発表している死亡事例は85件(5月21日時点)ある。血管性の症状で死亡したケースが多いが、医療従事者の25歳男性が「飛び降り自殺」した事例も報告されている。
 自殺はこの25歳男性とは別にもう1件報告されている。53歳女性が2回目の接種の2日後に自殺。医療機関の報告書には、〈接種と自死との因果関係は不明であるが、例えばタミフルによる小児の異常行動等に類する脳・精神への影響があり得るかもしれないと考えたので、注意喚起の意味で報告した。科学的な根拠は全くない〉と記載されている。
「副反応疑い報告」全体では、7297件(接種者の0.12%)の症例が報告されているが、「発熱」(2254件)、「倦怠感」(1494件)などのほかに「意識障害・意識消失」が50件、「幻視、幻聴、錯覚」は16件と、レアケースだが報告例は存在する(5月16日時点。症例は重複含む)。
 厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会委員を務める中野貴司・川崎医科大学教授(感染症・予防接種が専門)が語る。
「異常行動、精神異常とワクチン接種の因果関係は分かりませんが、ファイザーの治験や欧米での接種でこうした事例があったことは、私自身は認識していません。接種された多くの方に起きていることはないと思います。
 ファイザーの添付文書には、精神神経系の副反応として頭痛、浮動性めまい、嗜眠、不眠症、顔面麻痺などが指摘されています。これらにより、異常行動のようなことが起こることは考え得るが、この事例が副反応によるものか判断できません」
「ただ」と中野氏はこうも指摘する。
「インフルエンザでうわ言やせん妄、異常言動が起きやすいのは、生理活性物質であるサイトカインが、インフルエンザの感染やそれに伴う免疫応答により血中で上昇する高サイトカイン血症が関与しているという意見があります。
 新型コロナワクチンも免疫を誘導し、副反応として発熱なども起こるわけですから、一連の経過で高サイトカイン血症が起こる可能性はあると思います。ただし、個人差もあるので、副反応として普遍化するためには、多数例で共通の症状が報告された上でのことになると思います」
 世界ではワクチン接種人口が10億人を超えたが、精神障害の報告例はほとんどない。
 世界の論文を調べた医療経済ジャーナリストの室井一辰氏によると、今年4月、ファイザー製ワクチンで89歳の男性が「せん妄」の精神障害を起こした初めての症例を、メキシコの医療チームが医学誌『ジェリアトリクス&ジェロントロジー・インターナショナル』に発表した。
「メキシコの男性には、気が動転するような症状が現われました。2型糖尿病や高血圧で、腎臓が悪いなどの既往歴はあったが、介護なしで自立して生活していた。
 入院して回復しましたが、認知症があったわけではなく、ワクチン接種の影響のようだと研究グループは推定し、『医師はこうした事態が起こり得ることを認識し、患者を注意深く観察し、リスクの高い患者とその家族に警告することが重要だ』と注意喚起しています」(室井氏)
 ただし、医学博士で防災・危機管理アドバイザーの古本尚樹氏は「副反応を必要以上に恐れることはない」と指摘する。
「感染するリスクを考えると、ワクチン接種は必要不可欠です。大切なのは情報公開。新しいワクチンだから、因果関係がわからないケースも含めて副反応の疑い症例を公表し、どういう症例があるかをあらかじめ踏まえていれば、医療機関も冷静に対処できるからです」
 悲劇を繰り返さないため、副反応を正しく知り、備えることが必要だ。

◆ワクチン接種後に何が起きたのか、いまわかっていること indexへ

 これまでは海外のデータから語られることが多かったワクチン。日本でも接種が進み、ようやく日本人が接種すると何が起きるのか、が明らかになりつつある。いまわかっていることをまとめてみた。

 首相官邸の発表によると5月13日時点で医療従事者で1回目のワクチン接種を終えた人は336万7995人。2回目の接種を終えた人は152万284人。一方、高齢者のうち5月13日時点で1回目のワクチン接種を終えた人は65万9338人。2回目を終えた人は4万5819人となった。

 接種後の副反応と死亡の疑いとして報告された事例については、5月12日の厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会などの合同会議で報告されている。

 それによると接種が始まった2月17日から5月2日までで5560件の副反応が報告された。重篤は642件で専門家がアナフィラキシーショックとして認定したのは107件。男女別では男性8人、女性99人と圧倒的に女性が多かった。
 一方、死亡事例としては28件が報告された。ほかに5月3日から7日までに医療機関並びに製造業者からは11件の死亡が報告されており、死亡事例の合計は39件となっている。
 そのうち65歳以下の死亡者は13人、65歳以上は26人だった。
 現在、ワクチン接種の対象は医療従事者と高齢者であることから、官邸のデータを基に65歳以上の死者をすべて高齢者と仮定し、5月8、9日には接種後の死亡例がなかったとすると、高齢者で接種後に亡くなった人の割合は、0・0039%。医療従事者は0・00039%となる。
 ちなみに39例の死亡のうち基礎疾患がなかったのは12人。うち男性は3人で残り9人は女性だった。年代別では20代1人、40代3人、50代1人、60代2人、90代5人になっている。
 では、ワクチン接種後の効果はどうか?
  国立感染症研究所は5月13日にファイザー製ワクチンの「接種後の新型コロナウイルス感染症報告率に関する検討(第1報)」を公表している。それによると、1回目の接種から12日目前後を境に報告率が低下する傾向が明らかになっている。接種から0~13日目の報告率と比較すると、14~20日(0・42)、21~27日(0・39)、28日以降(0・14)と接種から時間が経つにつれて感染報告率は減少している。それだけ感染しづらくなっている、つまりは感染抑制効果があるということだろう。
 これは海外でのデータとほぼ同じだ。
 海外で実施された第Ⅲ相臨床試験では、プラセボ群と比較した発症抑制効果は1回目接種後の全期間で82・0%。1回目接種後から2回目接種前までの効果は52・4%、2回目接種から7日後以降のそれは94・8%だった。イスラエルの観察研究では、抑制効果は1回目接種後14日から20日までは46%、2回目接種から7日後以降は92%。いずれもワクチンの効果が発現するのは1回目の接種から12日目以降だったという。
 ちなみに、5月14日までの日本の感染者数は67万3109人で死亡者数は1万1383人。感染した人が亡くなる割合は1・69%となる。

◆ワクチン接種後の「心筋炎」は16~19歳の男性で特に目立つ【コロナ第4波に備える最新知識】 indexへ

 ワクチンにより、他国に先んじて新型コロナウイルスを制したとされるイスラエル。そこから気になるニュースが入ってきた。
 イスラエル保健省が1日、米ファイザー製の新型コロナワクチン接種後、若い男性を中心に心筋炎を発症したとの報告を受け、ワクチンとの因果関係がある可能性が高いとする調査結果を公表したという。
 昨年12月から今年5月までにワクチン接種をした約500万人のうち、275人が心筋炎を発症。多くは約4日程度の入院ですみ、95%は症状が軽度だった。
 調査では「女性より男性に多く」「16歳から30歳までの男性において、2回目の接種を受けたことと心筋炎発症が関連する可能性のあること」が分かったとし、16~19歳の男性で特に関連性が見られたとしている。
 同様の指摘は米国でもなされていて、米疾病対策センター(CDC)も接種と心筋炎の関係を調査中だ。先月22日付の米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)が報じた。
 日本ではどうか。注目されていないが、先月26日に開かれた厚労省の合同専門部会では2月17日から5月16日までに、予防接種法に基づき医療機関から4件、薬機法に基づき製薬会社から7件、報告されている。
 例えば、27歳の男性は3月12日にファイザー製ワクチンを接種、翌日に発熱し、同16日に心筋炎と急性冠症候群を発症した。ワクチンとの関連は「評価不能」とされたが、症状は「重い」とされた。この男性はその後、軽快となった。
 25歳の男性は4月6日、ファイザー製のワクチンを接種し、翌日に胸痛、発熱と共に心筋炎と心膜炎を発症。ワクチンとの関連は「あり」とされ、症状は「重い」と認定された。この男性は同8日に発熱は治まり、他もその後、軽快したという。
 心筋炎は、心臓の筋肉組織に炎症が起きる状態。さまざまなウイルスが原因になり得る。インフルエンザをはじめ、ワクチンでも起こることが報告されているが、ごくまれで多くが軽症とされる。
 実際、イスラエルでの新型コロナワクチンで心筋炎が起きる頻度は0・005%といわれており
かなり少ない。しかも、イスラエル保健省が言っているのは可能性の話であり、米国のCDCも関係性を明確にしていない。
 都内の開業医が言う。
「だからといってワクチン接種後の心筋炎など気にせず、どんどんワクチンを打てばいいということにはなりません。どんなワクチンでも副反応は必ずあります。仮にその確率が100万分の1であれ、私たちがその1人になる可能性がある。ですから、副反応のことは心筋炎も含めて、きちんと知っておくべきです。心筋炎は軽症で治ったとしても心筋細胞は一度壊れたら再生しません。炎症により心筋細胞が壊される範囲が広ければ、長期的に心臓にダメージが残り、心臓の収縮力が低下したり、不整脈が出ることもある。その場合は、薬物療法を続けたりペースメーカーを入れたりと、一生にわたり治療が必要となることだってあり得るのです」
 日本ではこれから若年層への接種が始まる。何に注意すればいいのか?
「ワクチン接種後に動悸や息切れなど胸部症状があれば、医師と相談し、心電図検査と胸部XP検査を受けるのもいいかもしれません」(別の医師)
 いまやワクチン接種は自身のためというより国民全体を新型コロナから守るための義務になりつつある。なればこそ、政府はワクチン接種についての不都合な真実は、より詳しく大きな声で国民に伝え、国民も知る努力をすべきではないか。

◆10人に“空"の注射するミス 健康への影響はないものの抗体検査し再接種へ/大阪・堺市 indexへ

 大阪府堺市は、6日行われた新型コロナワクチンの集団接種で、中身が入っていない空の注射器で10人に注射するミスがあったと発表した。
 注射器の準備をしていた看護師と薬剤師が、本数を十分に確認できていなかったため、空の注射器が混ざってしまったという。
 体内にわずかに空気が入ったとみられるが、市は、健康への影響はないとしている。
 空の注射を受けた10人は特定できていないといい、市は同じ時間帯に接種を受けた95人の抗体検査をし、改めて接種を行うとしている。

◆続発する驚愕のワクチン接種事故、今度は5倍濃度の原液注射 indexへ

 あぁ、ついに一番やってはいけないことをやらかしてしまいました。
 6月1日 兵庫県尼崎市の高齢者施設でのこと。40代から70代の施設職員6人に対して「ファイザーワクチンを希釈せず原液のまま注射」という事故が発生という報道がありました。
■ワクチン原液接種事故の実際
 現実に起きたことを、報道に沿って振り返ってみましょう。
 6月1日、尼崎のその施設では、職員30人に対するファイザーワクチンの接種が予定されていました。
 そして、打ち始めてみて、6人が終わった時点で「ウイルス液剤の入ったバイアルが終わり」になり、何かミスがあったことに気がついた・・・。
 どうですか? 
 というか、このお粗末は何か? 
 「打ち子」スタッフが、何も分からず、何も認識せず、非常に意識レベルの低い状態で「流れ作業」で処理していたことが明らかです。
 一応、基礎的なところから確認し直しておきますと、ファイザーのワクチンは、1つの冷凍バイアル瓶に0.45mlのワクチン「原液」が入っています。
 これを解凍後、1.8mlの生理食塩水(生食)で希釈して、接種に用います。
 なぜ生理食塩水かというと、人間の体液と同じ濃さ「等張液」にしておかないと、注射がうまく働かないから、また接種のとき、等張液でないと大変痛い、といったこともあります。
 バイアル瓶に入っている原液を生食で希釈して合計2.25mlの薬液を調整。
 これを、1人当たり0.30ml注射器に吸い取って準備、ここまではパラメディカル=看護師が担当する場合が多いようです。
 これを実際に注射していくのは医師です。
 1瓶から、普及型の注射器だと「5人分」しか液が取れず、無駄になる分が発生するので、0.375ml以下の液を吸い取れる「ローデッドスペース注射器」を用いて「6人分」の注射液をとったりする工夫は、すでにこの連載で何度も解説しました。
 さて、今回尼崎では、何が起きたのか? 
 いや、何をしなかったのかを指摘する方が重要でしょう。
 ろくにマニュアルを見なかった。およそ我流の極致で、1瓶0.45mlの原液が入っているバイアル瓶から、0.30ml程度の濃縮したままのワクチン液を注射器に吸い取り、残りの0.15mlのワクチンは無駄にし、1人1瓶ずつ、通常の5倍の濃度にあたる原液を充填した注射器を準備し、注射担当者に渡していた・・・。
 報道は、通常2人で行うはずのこの手順を、問題の1人が行った「ために」事故が起こったような書きぶりでした。
 しかし、これでは「パラメディカルとして倫理的に資格がない」行為を犯しており、うっかりミスで済まされる話ではありません。
 私は医師ではなく、物理の教育しか受けていませんが、「ワクチン希釈」の絶対的必要性は、あらゆるメカニズムが明らかです。
 今回は、接種に関係するパラメディカル必読内容を看護学校で非常勤の授業を1つもつ念頭で平易に記してみます。
 圧倒的に多数の接種を受ける側の皆さんのご参考になればと思います。
■ なぜファイザーワクチンは水で薄めるか? 
 まず、なぜファイザーのワクチンは、水で薄めるのか? 
 理由は簡単で、私たちの体内は9割がたが水ですから、筋肉注射する薬液は、体液と等張の水溶液である必要がある。
 ここでファイザーのワクチンが「超低温」保存されていることを思い出しましょう。
 もし「水溶液」を凍らせたらどうなるでしょう・・・。水道の水を冷凍冷蔵庫の製氷皿に入れて凍らせると、体積が増えるのは誰しもご存じと思います。
 氷は水より約1.1倍程度にカサが増し、逆にいえば密度が下がりますから、アイスコーヒーに氷を入れれば表面に浮き上がる。
 「氷山の一角」として海面から上に出ている分は、そのカサマシ相当と考えれば、大きく外れません。
 なぜこんなことが起きるのか? 
 それは「水」は、分子式で書けばH2Oと表記されますが、これが「くの字」に折れ曲がっていることに起因します。
 詳しいことは記しませんが、水の分子は「SP3混成軌道」というテトラポットのような電子軌道の一部で形が決まり、約104.5度の角度で折れ曲がっています。
 液体のうちは、その「く」同志の凹凸が重なり合って、小さな体積に詰め込むことが可能ですが、温度を下げて氷にすると「くくくくく・・・」と整列することで、幅をとってしまう。
 このような凍結に関わる体積変化は、容易に生き物の体の部品を壊してしまいます。
 肉や魚、野菜などを下手に冷凍すると、また下手な解凍を行うと、細胞を壊してしまい風味が台無しになるのは広く知られる通りです。
 ファイザーワクチンは超低温保存にあたって、凍結に際してもワクチン成分を壊さないよう、ワクチンの粒を浮かした「分散媒」を工夫しているはずです。
 実際、ワクチンのファクトシート(https://www.fda.gov/media/145509/download)を確認してみると、内容物としてmRNA、各種の脂質と、塩類、そして糖=スクロースなどが列挙されている。
 しかし、確かに混乱しやすい状況はあるのです。
 例えば、同じmRNAワクチンとして開発された モデルナ社のワクチン(https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000783966.pdf)では、希釈の必要はなく、保存温度もマイナス20度程度と、ファイザーなみの「超低温」は指定されていません。
 だからといって、いい加減な取り扱いでよいなどという法があるわけもない。
 「ヒトの体に注射する薬液は等張であるべきこと」
 「冷凍保存する薬品は凍結に伴う破壊を考慮されていること」
 いずれも看護学校で必ず習う必修科目の端々に記されているはずですが、それがつながっていない。
 我流でおかしなことをして「原液注射」などという事故を引き起こしてしまった。
 「忙しい」
 「さらにペースを上げろと拍車をかけられている」
 接種現場にはいろいろ言い分があるかと思いますが、疎かにしていい基礎はないという峻厳な原則を、ここでは強調して記しておきます。
 忙しいからこそ、大変だからこそ、基本に忠実でなければならない。命を預かる職掌なのですから、ぞんざいな操作は許されません。
■ なぜ超低温なのか: 分解されやすいmRNAワクチン
 アストラゼネカのベクターワクチンなど、他の同種のワクチンと際立って異なるのが、今回の「超低温保存」ならびに「解凍」「希釈」などの作業で、これに関連して様々な現場で事故が起きています。
 無理もない、こんな「mRNA」ワクチンなどというものは、かつて社会に広く存在しなかったので、誰も扱ったことがない。
 「打ち子が足りない」として、あちこちから「予備役」(? )のメディカル/パラメディカル人材が投入され、そんななかで各種の事故が起きている。
 どうしてこのような「超低温」が必要か、その背景を補っておきましょう。
 「冷凍食品」は日持ちがします。生肉や生魚は、常温においておくと、じきに腐ってしまう。これは、腐敗菌類が繁殖して、肉や魚を「分解」することで腐らせてしまう。
 ファイザーのmRNAワクチンも「腐らない」よう超低温保存というのが重要なポイントになっている。
 ゆで卵の熱変性のような、物理的な破壊もないわけではありませんが、一番大きな要素は「RNAを分解する酵素」が働かないよう、カチカチに固めて保存というのが、この「冷凍措置」の大きな動機になっている。
 リボヌクレアーゼあるいはRNase(RNエース)などと呼ばれるこの酵素は、あらゆる生物の体内に普遍的に存在して、不要になったmRNAを分解しています。
 再度おさらいしておくと、mRNAはDNAという生命の設計図に記された遺伝情報に従って実際に体の部品を作る「施工図面」ですから、必要に応じて書かれ、用が済んだらバラされていく。
 だからあらゆる生命体の細胞内で、常時使用されており、自然界にも普通に存在している。
 水の中も例外ではなく、普通の水道水の中にmRNAを裸で投入すれば、環境に存在するRNaseによって、mRNAは分解されてしまう。
 新型コロナウイルスは、そんなひ弱なmRNAを、表面のツノツノが付いたカプセルが守っているわけです。
 しかし、アルコール消毒などでカプセルを溶かしてしまえば、中身のRNAは水道水中でもほどなく分解されてしまう。
 だから、古典的な「手洗い、うがいなどの消毒」が大事、と毎回書いているわけですが、ワクチンの場合は「せっかくの大事なコロナRNA」を壊さないよう、大事に体内に運ぶ必要があります。
 そこで「冷凍食品」とすることで、分解が進まないよう管理して工場から接種会場までロジスティクスが組み立てられている。
 ただ、ファイザーの「マイナス80度」というのは、バイオの研究室で常識的とされる標準保存温度を遵守したものであるようで、同じmRNAワクチンでも、モデルナ社製のものは「マイナス20度」と、各段に高い温度でも品質が保証されている。
 ただしファイザーよりは価格が高めに設定されており、詳細は分かりませんが、何にしろ別の工夫が凝らされているのは間違いありません。
 でも、せっかくのそんな「超低温物流」も、現場の認識が不十分だと、台無しになってしまう。
 「コロナウイルス」も突然変異を繰り返して多様化していますし、それに抗う「ワクチン」も、各種のものが開発され、各々なりの「見切り発車」で、実際の接種に用いられている。
 編集部から中国製ワクチンやソ連の「スプートニクV」など、各種ワクチンの解説をリクエストいただきましたので、続稿を準備したいと思います。
 大切なのは、一つひとつのワクチンの「正体」をきちんと見分け、理解すること。
 そのうえで、接種する側も、それを受ける側の人も、細心の注意を払う必要がある。
 いまさら強調するまでもない本来の「基本」、当たり前のことにすぎません。
 なお、本稿のとりわけバイオ系ラボラトリー常識など、私に明らかに不足する部分について米ハーバード大学医学部・ボストンこども病院の林田和隆先生を筆頭に、多くの先生からご示唆、ご教示をいただきました。心から感謝申し上げます。

◆接種受けた女性、誤ったブースに入り2回目接種…接種後に看護師が気付く indexへ

 愛知県西尾市は6日、70歳代の女性に新型コロナウイルスワクチンを1日に2回接種するミスがあったと発表した。女性に副反応などはみられていないという。
 市によると、女性は5日、市役所内の集団接種会場で接種を受け、接種済み証を受け取る前に、誤って再び接種ブースに入った。2回目の接種後、看護師が女性の予診票に、すでに接種したワクチンの製造ナンバーのシールが貼られていることに気づいた。

◆ワクチン入れず10人に注射、薬剤師・看護師が確認ミスか indexへ

 堺市は6日、新型コロナウイルスワクチンの集団接種会場で、高齢者10人にワクチンを入れずに注射するミスがあったと発表した。10人が誰かは分かっておらず、同じ時間帯に接種を受けた95人に抗体検査を行い、対象者を特定する。
 市によると、午前中の接種を終えた医師が、残っている注射器を確認したところ、ワクチンが入った注射器が余っており、ミスが発覚した。ワクチンの注入は薬剤師と看護師が2人1組で行っていたが、確認不足だったとみられ、市は「今後はチェックを徹底したい」としている。

◆群馬ワクチン接種センターで同じ人に2回ワクチン接種 indexへ

 群馬県が設置する新型コロナのワクチン接種センターで、1日で同じ人に2回接種していたことが分かりました。
 群馬県によりますと6日、県が設置した新型コロナの「東毛ワクチン接種センター」で、来場した館林市内の60代の女性に1日で2回ワクチンを接種したということです。
 女性が1回目の接種後、経過観察を行うブースに移動する際に誤って再度、接種するブースに入室。2回目の接種を行ったあと、事務員が女性の予診票に1回目の接種を示すシールが貼ってあることに気づき、問題が発覚したということです。
 女性は救護室で健康観察が行われたのち帰宅していて、現在までに体調不良はみられていないということです。県は誘導する事務員を増やし、予診票の確認を徹底するなどの対策を講じて「再発防止を徹底する」としています。

◆接種終えた60代女性、待機の部屋間違え5分後に2回目接種 indexへ

 群馬県は6日、同県太田市に設置した独自の新型コロナウイルスワクチン接種会場で、60歳代女性1人に対し、1日2回接種するミスがあったと発表した。女性の体調に異変はないという。
 発表によると、女性は6日午前、接種を終えて経過観察の部屋に移動する際、誤って手前にある別の接種部屋に入室。この部屋で予診を担当した医師は、女性が持っていた予診票に別の医師の署名があることに違和感を持ったが、接種ブースに案内した。女性は最初の接種から約5分後に2回目の接種を受けた。
 接種後、女性の予診票に接種済みのワクチンの番号が記されたシールがあったことに事務員が気づき、同じ日に2回接種したことが判明した。
 県は「心よりおわびする。誘導する職員の増員や動線の再検討、確認を徹底する」としている。

◆接種会場の冷凍庫電源オフ、ワクチン600回分廃棄…コード接続部分が緩む indexへ

 新潟県燕市は6日、新型コロナウイルスワクチンの集団接種会場で、保存用冷凍庫の電源が入っておらず、600回分が使えなくなり、廃棄したと発表した。
 市によると、6日午前8時頃、ワクチンを冷凍庫から冷蔵庫に移そうとした際に市職員が冷凍庫の電源が切れていることに気付いた。冷凍庫の電源コードの接続部分が緩んでいたという。
 冷凍庫の温度管理装置の記録によると、5日午後3時前から温度が上昇、その頃に接触不良が起こったとみられる。保管していた別のワクチンを使い、市民には予定通り接種が行われ、今後の接種スケジュールには影響はないという。

◆音楽イベント規制に光明 英6万人ライブ実証実験でワクチン効果確認 indexへ

 海の向こうでは、すでに“元の生活"が戻ってきているようだ。日本でも、新型コロナウイルスのワクチン接種が進めば、さまざまなものが“解禁"されるのだろうか。まず、最も気になるのは、「マスクは外せるのか」だ。
 アメリカのバイデン大統領は「ワクチン接種を受けたらマスクをしないでいい。握手やハグだってできる」と発表。ニューヨークではマスクなしの日常を取り戻した。さらに韓国では、1回目の接種を受けただけでも、7月以降は屋外でのマスク着用義務が解除されるという。
 しかし、日本がマスクなしの日常に戻れるのはもう少し先だろうと医師は予測する。国際医療福祉大学病院内科学予防医学センターの一石英一郎さんはいう。
「厚生労働省のガイドラインでは、ワクチン接種後もマスク着用が推奨されています。ワクチンを打って免疫が完全に機能するまでは、ある程度時間がかかる。『ワクチンを打ったら、すぐにマスクを外していい』とするのは、かなりリスクが高いでしょう。
 ただ、気温が上がるにつれ、熱中症から身を守るという観点でも、屋外ではマスクをしなくてよくなるかもしれません。その後、感染者数が大幅に減っていけば、屋内でも美術館や映画館など、感染リスクが低い場所から、マスクを外せるようになる可能性があります」
 では、外食はどうか。飲食店の通常営業再開は、海外ではワクチン接種率がひとつの目安となっている。例えばイギリスでは、1回目の接種率が55%を超えた5月16日に、レストランやバー、パブの屋内営業が再開。5月末現在、成人人口の約50%が1回目の接種を終えたフランスは6月9日に店内での飲食が解禁される予定だ。ワクチン接種率50%というのは、飲食店の営業再開の世界的な基準のひとつになっているようだ。
「ただ、現在のペースだと、日本でワクチン接種率が50%を超えるのは、数年以上先。日本では、65才以上の1回目の接種率が50%を超えて、感染者や重症患者が大幅に減ることが、現実的な方向性ではないでしょうか。といっても、現在のペースでいくと約6か月先になるのですが……」(一石さん)  コンサートなどの大規模なイベントはどうか。多くの人が集まって密着し、飛沫感染リスクもある音楽イベントは、厳しく規制されてきた。
 この現状を打開したのがイギリスだ。5月26日、政府の許可のもと、ワクチン接種済みの観客6万人を集め、マスクなしでのロックコンサートを実施した。実はこのコンサートは、ワクチンの効果を確かめるための実証実験。ライブ後に調査した結果、参加した人の99.9%以上がコロナ陰性となり、ワクチンの効果が認められる結果となった。
「現在、日本でコンサートを行う場合、座席間隔を空ける必要があったり、声援を送れないなど多くの規制があります。イギリスの実験結果をもとに、規制緩和が進むかもしれません」(一石さん)
 昨年も今年も、GWやお盆、正月休みの旅行は自粛で、帰省もできずじまいという人が多かった。しかし、アメリカではワクチン接種が進むことで、観光客の受け入れを始める州も出てきたという。
「ニューヨーク州やアラスカ州、テキサス州では、観光促進のため、観光に訪れた外国人に無料でワクチンの接種をしています。日本からも渡航が可能で、フライトの3日以内にPCR検査で陰性を証明する必要がありますが、ワクチン接種を受けられる州では、到着後の自主隔離は必要ないことが多い」(旅行ジャーナリスト)
 同時に、世界中で検討されているのが、接種済みの人に発行される「ワクチンパスポート」だ。日本でも経団連などが導入を働きかけており、「諸外国に足並みを揃える」形になるかもしれない。
 ワクチン接種でさまざまな可能性が見えてきたが、楽観視はできないという。医療法人社団北垣会たけしファミリークリニック院長の北垣毅さんは話す。
「新型コロナウイルスが怖いのは、次々と『変異株』が生まれる点です。5月末にも、感染力の非常に強いインド株と英国株のハイブリッド型である『ベトナム株』が見つかっています。今後、いまのワクチンでは効かないものが出てくる可能性も充分に考えられるため、引き続き警戒が必要です」  さらに、従来のウイルスに対しても、ワクチンの効果が永遠に続くわけではない。
「例えばファイザー製のワクチンは、半年から1年未満しか効果が持続しないといわれています。モデルナ製のワクチンも、まだ6か月後に効果が持続していることしか確認できていない。今後、インフルエンザのように、定期的なワクチン接種が常識になるかもしれません」(一石さん)
 ワクチン接種の後にも、「新しい生活様式」を考える必要がありそうだ。

◆使用済み注射器を再使用 岡山市のワクチン接種 indexへ

 岡山市は5日、市内の高齢者施設利用者への新型コロナウイルスワクチン接種時に、使用済みの注射器を誤って90代女性に再使用するミスがあったと発表した。
 市によると、使用済みの注射器を正しく廃棄せず、未使用分と同じ場所に置いたことが原因。女性の体調は安定しているという。

◆ワクチン2回接種後に感染 国HPは「100%防げず」 indexへ

 兵庫県加西市は、新型コロナウイルスのワクチン接種を2回受けた女性2人の感染が確認された、と発表した。市立加西病院で調理補助をしていた30代と40代の医療従事者で、ワクチンはファイザー社製という。
 市によると、30代女性は5月11日と6月1日に接種を受けたが、今月2日夜に発熱を訴え、PCR検査で感染が確認された。症状は軽いという。40代女性も3月24日と4月14日に接種を受けたが、30代女性と昼食をとっていたため、PCR検査を受けた結果、感染が判明した。無症状という。
 2回接種後の感染例は各地で出ている。厚生労働省のホームページは、接種から免疫がつくまで1~2週間ほどかかり、免疫がついても、100%の予防効果が得られるわけではない、としている。

◆6人に生理食塩水を誤接種 南房総市のコロナワクチン接種 抗体検査で該当者特定へ indexへ

 南房総市は4日、嘱託医が市内の高齢者施設で実施した新型コロナワクチン接種で、誤って生理食塩水を6人に注射したと発表した。希釈したワクチンを注射器に移した後の空の容器に、再び生理食塩水を入れたことが原因。同日時点で健康被害の報告はなく、市は経過観察とともに該当者の特定を急いでいる。
 市によると、3日午後、施設内の看護師が入所者と職員計54人にワクチンを接種。うち6人分の注射器には希釈液(生理食塩水)のみが入っていた。同3時ごろ、薬剤を準備する別の看護師が容器の数と注射器の本数が合わないことなどに気付き、誤接種が判明した。
 同施設では、当初48人にワクチンを接種する予定だったが、担当者が使用済みの空の容器に生理食塩水を入れたため、誤って予定回数を超える接種が行われたとみられる。薬剤を準備していた看護師は施設外の看護師で、接種担当の看護師とは別の階にいたという。
 市は今後、市予防接種健康被害調査委の意見を基に、抗体検査による該当者の特定や再接種を実施する方針。石井裕市長は「誤接種されたご本人と家族に心からおわび申し上げる。再発防止を徹底し、安心安全に接種してもらえるよう医療機関と一丸となり取り組む」とコメントした。
 また隣接する鴨川市では4日、5月に市内高齢者施設で実施したワクチン接種で、予診票の枚数と実際の接種件数に不一致があったと公表。県に報告の上、原因究明を急いでいる。

◆配線60mで電圧弱まり冷凍庫温度が上昇・予約者現れず泣く泣く…ワクチン廃棄続々 indexへ

 新型コロナウイルスワクチンの接種を担う全国の医療機関や自治体にとって、細心の注意が求められるのが「ワクチンの管理」だ。現在、国内で広く使われている米ファイザー製のワクチンは、低温で管理した上で、使用時には生理食塩水での希釈も必要となる。ささいなミスで貴重なワクチンを廃棄する事態を避けようと、失敗例を集めて注意喚起に乗り出す自治体も出てきた。
温度
 「会場の設備やマニュアルの周知が不十分で、ミスが続いてしまった」。神戸市の「ワクチン管理監」に就いた斉藤博之氏(市前環境保全部長)は今月3日、取材に対し、説明した。
 医療従事者や高齢者向けの接種で広く使われているファイザー製ワクチンは、冷凍状態から使用前に冷蔵庫で解凍し、生理食塩水で希釈してから投与される。常温解凍の場合は、2時間以内の希釈が必要だ。
 神戸市では5月11日、配送業者が市内3か所の集団接種会場にワクチンを届けた際、保冷容器から出した状態で現地スタッフ(委託業者)に受け渡された。この時、冷凍庫のカギを持った市職員が不在だったため、常温で約2時間放置された結果、960回分が使えなくなった。
 市は再発防止のため、ワクチン管理監を新設して体制を強化したが、5月23日には、接種会場の保冷庫の電源プラグが外れ、21度まで上昇。215回分が廃棄処分となった。
 和歌山県有田川町では、冷凍庫の温度が上がり、990回分が廃棄処分に。町によると、停電対策で6月1日に非常用電源に切り替えたところ、2日朝、冷凍庫内の温度が11・2度に上昇していた。冷凍庫への配線が約60メートルと長く、電圧が弱まって電力が不足したとみられるという。
 福岡県大牟田市の国立病院機構大牟田病院でも、5月28日、冷凍庫からワクチン175瓶が入った箱を取り出し、1瓶を抜き取った後、残り174瓶を常温で約3時間放置。1044回分が無駄になった。
 担当者は「ファイザー製は、一般的なワクチンに比べ、超低温で厳格な管理が必要など、取り扱いが特に難しい。チェックシートで作業手順をしっかり確認するようにしたい」と話す。
勘違い
 読売新聞は、東京23区と道府県庁所在市の計69自治体に取材したほか、各地の自治体で公表されたケースなども含めて集計。その結果、これまでに廃棄されたワクチンは7000回分以上となることがわかった。
 東京都港区の集団接種会場では5月17日と19日、ワクチンを規定の2倍に希釈し、計12回分を廃棄するミスがあった。担当者が希釈したワクチンに、他の人が勘違いで生理食塩水をもう一度加えたのが原因だった。
 区担当者は「集団接種会場では、医療従事者らスタッフが日々入れ替わる。適切な声かけや確認を改めて徹底したい」と話す。
キャンセル
 予約した人が接種会場に現れず、泣く泣く廃棄するケースも後を絶たない。
 静岡市では、5月26、27日の2日間の高齢者向けの接種で、キャンセルなどにより約30回分が余った。急きょ保健所の職員らに打ったが、19回分は接種希望者が見つからず、廃棄した。
 こうした無駄を減らそうと、東京都世田谷区は、接種会場近くの幼稚園や保育園、小中学校に依頼し、キャンセルが出た場合に電話すれば10分以内に来られる接種希望者をリスト化。東京都中央区は予約分より少ない量を解凍・希釈し、キャンセルによる余剰がなるべく出ないようにしている。
 厚生労働省は「コロナワクチンの扱いは医療機関でも慣れていないところがある。自治体向けの説明会で注意点を定期的に呼びかけていく」としている。
「アクシデント事例集」作成の自治体も
 埼玉県戸田市は、全国で起きたワクチン接種のミスをまとめた「アクシデント事例集」を作成し、5月から、個別接種を行う市内の医療機関に配布している。
 事例集は、報道をもとに集めた36事例について、「保管・解凍・搬送に関する認識不足」「注射器の取り扱いに関する認識不足」など6項目に分類して紹介。予定人数を上回るワクチンを注射器にセットしたため31回分を廃棄した事例などを取り上げている。
 市危機管理防災課の担当者は「ミスは誰にでも起こりうる。他の失敗例を参考にしてほしい」と話す。

◆常温で放置・2倍に希釈…ワクチン、すでに7千回分以上廃棄 indexへ

 国内で新型コロナウイルスのワクチン接種が急ピッチで進む中、温度管理に失敗したり、希釈方法を間違ったりして、廃棄されるケースが相次いでいる。自治体が公表した事例などをもとに、読売新聞が取材・集計したところ、全国で7000回分以上にのぼる。
 ミスによるワクチン廃棄があった東京都港区の接種会場では、注射前の念入りな確認を徹底している
 国立病院機構大牟田病院(福岡県大牟田市)や、神戸市の集団接種会場では、低温管理が必要な米ファイザー製ワクチンを常温で放置するミスなどで、それぞれ1000回分以上が廃棄された。東京都港区では同ワクチンを規定の2倍に希釈してしまい、12回分を廃棄。注射器に正しい液量が入っているかどうかなど、ミス防止策を徹底している。
 国内のワクチンの接種は2月17日から医療従事者らを対象に始まり、4月12日から高齢者らに拡大した。接種回数は6月3日時点で、医療従事者らが計約809万回、高齢者らが計約751万回に達している。

◆全国的にも珍しい「オウム病」…事業所で2人感染、同僚13人も発熱 indexへ

 滋賀県は4日、東近江市の事業所で4月に40歳代と60歳代の女性2人が鳥からうつる「オウム病」に感染したと発表した。同僚13人も発熱症状などを示していたといい、県は集団感染の疑いがあるとみている。現在は全員回復し、5月以降の発症者はいない。県内での感染確認は2016年4月以来で、集団感染は全国的にも珍しいという。
 県によると、3月中旬以降に事業所の男女15人が発熱などを訴え、治療にあたった医療機関が4月26日にオウム病の疑いを指摘。国立感染症研究所の検査で判明した。オウム病は主に鳥のふんを吸い込むことで感染。保健所の調査では、事業所駐車場にふんがたまっていた。

◆強風で停電、ワクチン114回分廃棄…鍵かかった部屋の冷蔵庫は電源切れたまま indexへ

 北九州市は5日、停電が原因で、新型コロナウイルスワクチン接種会場の冷蔵庫に保管していたワクチン計114回分が使えなくなり、廃棄したと発表した。
 市によると、4日午前0時過ぎ、強風で高圧線に樹木が接触し、集団接種会場となる同市八幡西区の香月スポーツセンター周辺が約2分間停電した。警備員は館内の電気復旧を確認したが、冷蔵庫は鍵のかかった部屋にあり電源が切れたことに気付かなかったという。
 業者が4日昼頃に確認したところ、すでに常温で約12時間が経過していた。廃棄されたワクチンは米ファイザー製19本で、5日に使う予定だった。接種スケジュールに影響はないという。市では接種予約が取りにくい状態が続いており、「貴重なワクチンを無駄にして申し訳ない」としている。

◆気づかぬうちにスイッチ「オフ」?冷蔵庫の電源切れ132回分のワクチン廃棄 indexへ

 愛知県一宮市は5日、市内の診療所で、新型コロナウイルスワクチンの保管用冷凍冷蔵庫の電源が切れ、庫内の温度が規定より高い状態になっていたため、保管していた米ファイザー製ワクチン132回分を廃棄したと発表した。
 発表によると、この診療所では接種を7日開始予定で、ワクチンは4日昼前に市が配送。診療所は、ワクチンをいったん冷凍室に入れた後、解凍のため冷蔵室に移して保管していたが、同日夕、電源が切れているのに看護師が気付いた。
 診療所は「冷凍冷蔵庫の上部にワクチンを収めるトレーを置いており、トレーを上げ下げする中で、気付かないうちに電源に触れ、スイッチがオフになった可能性が考えられる」と説明しているという。
 市は5日、改めてワクチンを配送、診療所での接種計画に影響はないという。

◆「医療従事者等に含まれない」可能性も…パワーファーマシー社長ら23人先行接種 indexへ

 新型コロナウイルスのワクチン接種に関し、栃木県などで薬局を展開する「パワーファーマシー」(宇都宮市)は、渡辺和裕社長ら役職員23人が医療従事者等として先行接種を受けていたと発表した。同社はホームページ(HP)上で4日、23人が「医療従事者等に含まれないと考えられる者」だったとしたうえで、「ワクチン接種を待たれている皆様に対し、お詫わび申し上げます」と謝罪した。渡辺社長は県薬剤師会会長を務めている。
 同社によると、23人は、店舗を訪れることがあるものの、常に薬局で患者と接するような業務はしていなかった。しかし、同社は2月、県に接種を申請し、4月23日から6月3日まで計37回接種を受けたという。
 同社はHPで「医療従事者等の範囲を広く捉えすぎた不適切な解釈であった可能性が高い」と説明した。

◆ワクチン接種、使用済み注射針を誤って使用…廃棄せず針にキャップ付け保管が原因 indexへ

 高知県土佐清水市は3日、高齢者施設で行われた新型コロナウイルスのワクチン接種で、担当した医療従事者が誤って使用済みの注射針を施設の女性職員1人の腕に刺すミスがあったと発表した。血液検査で感染症の有無を調べているが、今のところ職員の体調に異常はないという。
 市によると、市内の医療機関の医師や看護師が2日午後、同施設に出向いて入所者と施設職員らに2回目の接種を実施。女性職員に注射針を刺した直後、ミスに気付き、新しい注射器に取りかえた。使用済みの注射器を廃棄せず、針にキャップを付けて未使用の注射器と同じ場所に置いていたことが原因という。
 市では「市民に不安を与えてしまった。市内の医療機関に再発防止の注意喚起をする」としている。

◆ワクチン接種時に空気注射するミス、充填していない注射器1本混入 indexへ

 福岡県那珂川市は4日、新型コロナウイルスワクチンの集団接種で、80歳代の女性に薬液が入っていない注射器で空気を注射するミスがあったと発表した。女性の体調に問題はないという。
 市によると、市勤労青少年ホームで3日に行った集団接種で、薬剤師が薬液を入れた注射器に、 充填していない注射器1本が混入。歯科医師が女性に接種した際に気づいた。歯科医師は女性にミスを説明し、同意を得た上で改めて接種したが、体調の変化は確認されなかったという。
 薬液については、充填後と接種前に確認する手順になっていた。市の新型コロナウイルスワクチン接種推進室は「確認の精度を上げるなどして、再発防止に取り組む」としている。

◆昨年の出生数84万人、最少を更新…人口自然減は53万人で過去最多 indexへ

 厚生労働省は4日、2020年の人口動態統計(概数)を発表した。20年に生まれた子どもの数(出生数)は84万832人で、統計を開始した1899年以降で最少を更新した。これに伴い、死亡数から出生数を引いた人口の自然減は53万1816人となり、過去最多となった。「新型コロナウイルス感染症」を原因とした死亡数は3466人だった。
 自然減が50万人を超えるのは2年連続。婚姻件数も戦後最少で、52万5490組だった。

◆ワクチン3回目を80歳代男性に誤接種…事情を知らない家族が依頼 indexへ

 岡山市は3日、新型コロナウイルスのワクチン接種で、市内の80歳代男性に誤って3回接種したと発表した。現時点で男性の体調は安定しているという。
 市保健管理課によると、男性は高齢者施設の利用者で、2回の接種が必要な米ファイザー社のワクチンをすでに打ち終えていた。しかし、すでに2回終えているのを知らない家族が施設に接種を依頼。施設が誤って3回目の接種を医療機関に予約し、男性は2日、3回目の接種を受けたという。
 接種後、医療機関で男性の過去2回分の予診票が見つかり、3回目の接種が判明した。市は市内の高齢者施設に、接種を終えた利用者の情報管理を徹底するよう求めるなど、再発防止に努めるとしている。

◆冷蔵庫の電源プラグ抜け100回分・開け放しで60回分…ワクチン廃棄相次ぐ indexへ

 千葉県内の各地で新型コロナウイルスワクチンの廃棄が相次いだ。
 市原市は2日、集団接種会場の市民会館でワクチンを一時保管していた冷蔵庫の温度が上昇し、100回分を廃棄したと発表した。
 市によると、廃棄したワクチンは米ファイザー製。同日朝に冷蔵庫に入れたが、午後0時半頃、職員が冷蔵庫の電源プラグが抜けているのに気づいた。庫内は適正温度を超える15度まで上昇していた。
 印西市は2日、市内の医療機関でファイザー製のワクチンを保管していた冷蔵庫が開け放しになっていたため、温度が上昇し、60回分を廃棄したと発表した。
 香取市は1日、市内の医療機関でファイザー製のワクチンの保管方法に誤りがあり、計50回分を廃棄すると発表した。
 5月27日夜、冷凍庫をチェックしたところ、規定の保存温度(マイナス25~マイナス15度)より高いマイナス8度になっていた。冷凍庫の不具合が原因という。

◆接種予定者の横に座る女性に接種…4日前に「1回目」、スタッフが本人確認せず indexへ

 佐賀県武雄市は2日、新型コロナウイルスワクチンの接種について、市内の90歳代の女性に、定められた期間を空けずに2回目の接種をしていたと発表した。今のところ女性に健康被害はないという。
 市によると、ワクチンは、1回目と2回目の接種を3週間空ける必要がある。しかし、女性は、市内の医療機関で5月27日に1回目の接種を受けた4日後の同31日に、2回目を受けた。
 本来の接種予定者の横に女性が座っていて、スタッフが本人確認せずに接種したという。別のスタッフが女性の顔を覚えており、誤りに気付いた。

◆新型コロナワクチン 接種直後に急死した日本人85人詳細データが公表 indexへ

 菅義偉首相の「7月末までに高齢者ワクチン接種完了」の方針により、大規模ワクチン接種が進んでいる。その陰に隠れる形で悲劇も起こっていた。5月下旬、政府はひっそりとワクチン接種後に急死した日本人の詳細データを公表していた。
 予約が殺到し、各地で混乱が続く新型コロナウイルスワクチンの大規模接種。打った人からは「ホッとした」「打ててよかった」と、安堵の声が聞こえてくる。一方で、新聞やテレビはほとんど報じていない、ある事実がある。接種開始から約3か月強の5月21日までで85人が接種後に亡くなっていたのだ。
 5月26日、厚生労働省は接種から死亡するまでを詳細に記録したデータを公表した。その《新型コロナワクチン接種後の死亡として報告された事例の概要》(以下、報告書)には、ワクチン接種後に亡くなった85人について、それぞれの年齢、性別、既往歴、死因などが記されている。
 亡くなったのは25~102才で、男女別では女性が47人、男性38人。死因は心筋梗塞、急性心不全、くも膜下出血などさまざまだが、《ワクチン接種との因果関係》については、85件中59件が「評価不能」、6件が「不明」。約3分の2のケースで因果関係が明らかになっていない。
「遺族が解剖を望まないケースが多く、詳細な検査がされないことが、原因の特定を難しくしています。というのも、亡くなった人は、接種から24時間以内が10件以上、3日以内が約半数もいて、急死といっていいでしょう。突然の別れに死を受け止めきれず、解剖までしてほしくないというのは自然な遺族の思いです」(全国紙社会部記者)
 だが、なかには因果関係を認めたケースもある。91才の女性、Aさんの急死がそうだ。4月27日、Aさんは朝食を残すことなく食べ、元気にワクチン接種会場に向かった。予診を受け、注射を打ってもらったのは午前9時45分頃。接種後、会場での40分間の観察時間にも体調の変化はなかったという。
 しかし、約2時間後の12時頃、Aさんの体を異変が襲う。急に無呼吸になり、心肺停止となったのだ。すぐに蘇生措置がとられ、心臓マッサージと電気ショックを与える除細動器で一時的に心拍は回復したものの、自発呼吸はできないままだった。そして午後1時55分、家族の承諾を得て人工呼吸操作を止めると、その15分後には心拍も停止し、Aさんの死亡が確認された。ワクチン接種からわずか4時間あまり。あまりにも突然の最期だった。
 Aさんにはアルツハイマー型認知症と慢性心不全などの既往歴があったが、報告書は、《アナフィラキシーの皮膚症状・粘膜症状は認められていないが、心肺機能が突然停止する原因が他に見当たらない。関与があると考える》と記し、ワクチン接種による急死の疑いを認めた。
 Aさんのように90代以上の超高齢者は26人亡くなっているが、20代3人、30代1人、40代6人、50代4人と、現役世代も多く含まれている。特に若い20代のケースでは、「原因はワクチン以外あり得ない」と遺族は考えているようだ。
 26才女性のBさんは看護師で、3月19日に医療従事者としてワクチンを接種した。だが、その4日後の23日、自宅リビングで食事をしているときに、体調が急変。テーブルで嘔吐したBさんは座った状態のまま仰向けに倒れこんだ。救急隊員と警察官が到着したとき、Bさんの体はすでに冷たくなっていたという。検死の結果、Bさんの死因は小脳からの脳出血と、くも膜下出血と判明。既往歴や基礎疾患はなかった。
 同様に既往歴のない25才男性Cさんは、ワクチン接種後に異常行動を起こして亡くなった。Cさんは医療従事者で、4月23日にワクチンを接種。2日後、友人と一緒にいたところ、立ちくらみや手足の震えなどの異変をおぼえ、友人に送られて帰宅。37.1℃の微熱があり、家で休養していたが、27日、熱が下がったため出勤したという。
 しかし、病院内の薬品庫内で無断で薬をあさるなど逸脱した様子を見せた上、居合わせた職員に質問されても受け答えがままならなかったという。そのときのCさんの様子は、資料にこうある。
《(Cさんは)言いたくない、ダメだ、ダメだ。何、やべぇ、最悪、最高です。楽しい、違う、、。わからない。返答は答えにならず、ブツブツという。誰かの声が聞こえるかと問うと、「ハイ」と。》
 異常行動が見られたため、病院には両親も駆けつけた。Cさんは両親と一緒に車で自宅へ向かったが、帰途の高速道路で、突然車から飛び降りて後続車に轢かれて死亡した。Cさんの死について報告書には、死因が《精神異常、自殺》とあり、《ワクチン接種が誘因となった可能性あり》と書かれている。
女性特有の薬が思わぬリスクに
 85人のうち、「因果関係あり」と報告されているのは4人で、ほとんどは「評価不能」とされている。しかし、太融寺町谷口医院院長の谷口恭さんはこう話す。
「厚労省は死因とワクチン接種について多くのケースは『因果関係ははっきりしない』という見解ですが、個人的には疑っています。
 血管内の血液が固まる血栓症という副反応が起きると問題視されているのはアストラゼネカ製のワクチンですが、日本人に打たれているファイザー製にもリスクはある。今回、報告されている死因の多くは脳卒中や心不全など血管系の疾患で、ワクチンによる血栓が原因である可能性は捨てきれません。出血も“血栓がたくさんできることで、止血機能が不充分になる"から起きるのです」
 では、どういった人がワクチン接種によるリスクを抱えやすいのか。厚労省のホームページには副反応についてこう書かれている。
《まれな頻度でアナフィラキシーが発生します》
 アナフィラキシーとは、アレルギー反応のことで、複数の臓器や全身にアレルギー症状が表れ、重症になると死に至る可能性もある。そのリスクは病歴や常用薬などからもわかるという。
「アナフィラキシーが起きたとき、アドレナリンを投与して状態を改善しますが、その際、注意すべき病気や常用薬があります。高血圧や心不全、不整脈の患者さんが服用しているβブロッカーという薬です。
 これは、アドレナリンの作用を遮断し、効きにくくしてしまう。さらに、ステロイド、一部の抗精神病薬、低用量ピルを含めて、副反応としての血栓が起こり得る薬剤は、ワクチンを接種することで、血栓のリスクをより高めてしまいかねません」(前出・谷口さん)
 副反応は女性の方が多いが、その原因を次のように考える医師がいる。
「5月2日までにアナフィラキシーを起こした107人のうち、女性が99人と圧倒的に多い。理由ははっきりしませんが、ワクチンの原料の1つであるPEG(ポリエチレングリコール)が原因ではないかといわれています。PEGは化粧品などにも含まれていて、繰り返し使用することでアナフィラキシーを起こすことがあるからです」(コロナ病棟に勤務する医師)  この医師は、これらのリスクを踏まえさらにこう続けた。
「通常、ワクチンの開発は3年から5年はかかるものを、この新型コロナワクチンは、わずか1か月以内に初期のワクチンが作られています。リスク管理は不充分だと言わざるを得ない。私はワクチンを接種するつもりはありません」
 もちろん、ワクチンの効果で感染拡大が防げるというデータがあり、一方の副反応はごく一部だ。だが、死亡者が出ているのも事実。どんな薬にもリスクがあることは知っておくべきだろう。

◆薄めすぎたワクチン接種 足立区の会場で6人に indexへ

東京・足立区の集団接種会場で、濃度を薄めすぎたワクチンを接種していたことがわかった。
2日、足立区伊興の集団接種会場で、6人に通常より濃度が極めて薄いワクチンを接種していたことがわかった。
マニュアル通りに作業が行われず、すでに薄めてあったワクチンを職員が誤ってさらに薄めてしまったとみられている。

◆ワクチン誤って再び凍結・解凍し100人に接種…健康被害確認されず indexへ

 福島県二本松市は2日、市内の高齢者施設で実施した新型コロナウイルスのワクチン接種で、いったん解凍した後に再び凍結、解凍したワクチンを入所者と職員計100人に誤って接種したと発表した。これまで健康被害は確認されていないという。
 市によると、嘱託医から解凍したワクチンを受け取った施設側が、誤って冷凍庫に保管して再び凍結させた。4月30日に70人分、5月13日に30人分について1回目の接種を行った際、再解凍したワクチンを使用した。同20日、2回目の接種を行う前に誤りに気づいた。

◆中学生が給食のポトフを食べていたら…ネジ混入に気づく indexへ

 山梨県甲府市教育委員会は1日、市立南西中学校の給食にネジ1本が混入していたと発表した。
 発表によると、同日の給食で生徒1人がポトフを食べていたところ、長さ約6・5ミリ、直径約1・5ミリのネジ1本が入っているのに気づいた。ほかの生徒も含め、健康被害は報告されていないという。
 市教委は混入した経緯を調査中で、「調理業者らに指導を徹底し、再発防止に努める」としている。

◆ゴミ回収業者の女性の足に注射針刺さる…ワクチン接種会場、ゴミ袋からはみ出して indexへ

 北九州市は1日、新型コロナウイルスワクチンの接種会場で、ゴミ回収業者の女性の足に注射針が刺さる事故が起きたと発表した。注射器が専用のゴミ箱に捨てられず、誤って一般廃棄物と一緒に廃棄されていたという。
 市によると、5月19日午後2時頃、同市戸畑区の集団接種会場で、一般廃棄物のゴミ回収に訪れた女性がゴミを運ぶ際、ゴミ袋からはみ出した注射針が右足に刺さり、出血。女性は医療機関に搬送されたが、体調に問題はないという。
 会場には、注射器専用のボックス型のゴミ箱があるが、看護師が注射器を誤ってガウンなどを入れる医療用廃棄物のゴミ袋に入れた。医療用廃棄物は施錠できる場所に保管されるが、さらに会場スタッフが注射器が誤って入れられた袋を、一般廃棄物と同じ場所に置いていたという。市は、「ゴミの廃棄ルールを徹底する」としている。

◆集団接種でモデルナ製接種後、顔真っ青に…60代女性が救急搬送 indexへ

 愛知県は1日、新型コロナウイルスワクチンの集団接種で、名古屋市の60歳代女性が接種後に体調不良となり、救急搬送されたと発表した。ワクチンの副反応の疑いがあるという。
 発表によると、女性は1日に県の大規模接種会場の県営名古屋空港ターミナルビル(愛知県豊山町)で米モデルナ製のワクチンを接種し、会場での経過観察中に冷や汗が出て、顔面が真っ青になった。女性は容体は安定しているが、経過観察のため入院した。

◆膝関節症の注射薬、発売10日で10人に重いアレルギー…厚労省が注意喚起を指示 indexへ

 厚生労働省は1日、変形性膝関節症などを治療する注射薬「ジョイクル関節注30mg」について、発売後10日間で計10人に重いアレルギー反応のアナフィラキシーなどが起き、うち1人が死亡したとして、製造販売する生化学工業(東京都千代田区)に対し、医師らに注意喚起を行うよう指示した。
 厚労省によると、この薬は5月19日に発売され、28日までに約5500人に使用されたとみられる。亡くなったのは80歳の女性で、投与との因果関係は現在調査中。治験ではアナフィラキシーと重いショックの発生割合は0・4%とされていた。安全を確保するため、接種後30分は十分に患者の状態を観察することなどを求めた。

◆冷蔵庫の電源切れ、ワクチン210人分を廃棄…誤ってブレーカー落としたか indexへ

 堺市は1日、新型コロナウイルスワクチンの集団接種会場で、ワクチンを保存する専用の冷蔵庫の電源が入っていないミスがあり、210人分を廃棄したと発表した。
 会場は「ホテル・アゴーラリージェンシー大阪堺」(同市堺区)。市から委託を受けた業者が1日朝、米ファイザー製のワクチンを冷蔵庫から取り出す際、電源が切れているのに気づいた。ブレーカーが落とされており、ホテルの従業員が前夜に誤って操作した可能性があるという。
 市は代替のワクチンを用意し、同会場でこの日予定通り約200人に接種した。

◆ワクチンを誤って「冷蔵庫」保管、186人分廃棄…特養の入所者用 indexへ

 大阪市は1日、市内の特別養護老人ホーム内の診療所が、入所者らに接種予定だった新型コロナウイルスワクチンを冷凍庫ではなく冷蔵庫に保管したため、186人分を廃棄したと発表した。
 ワクチンは米ファイザー製で5月31日に市が配送。6月1~7日に入所者に接種予定だった。本来は冷凍庫(マイナス15~同25度)に保管しなければならないが、職員が誤って冷蔵庫(2~8度)に入れたという。市は1日、改めて診療所にワクチンを配送した。

◆ワクチン副反応 接種者の本当の声「痛みで家事もできず…」 indexへ

「新型コロナウイルスワクチン接種後、肩が痛くて腕が上がらなくなった。あまりにだるくて、車を運転して帰れなくなった」
 これは、2回のコロナワクチン接種を終えた大学病院勤務の医療従事者から聞いた話だ。早くワクチン接種を、と願う人が多い一方で、SNSを中心に副反応のつらさがアップされ、一部ではキャンセルする人も出始めているという。そこで、日刊ゲンダイで「自宅で最期を迎えたい 知っておきたいこと」を連載中の「あけぼの診療所」院長の下山祐人医師に、自身が体験した副反応の感想と、実際に行った対処の仕方を聞いた。
「私自身は1回目も2回目も倦怠感と発熱があり、2日目からは打った側の腕の筋肉痛で腕が上がらなくなりました。発熱は、平熱が36.1度なのが37.3~38度に。下痢も2~3日目から起こりました。倦怠感は1週間ほど続きました」
 厚労省の医療従事者約2万人対象の副反応調査(中間報告)によると、2回目の接種の方が1回目より副反応が強く表れ、年齢が高くなるほど発生率が低下し、女性の方が副反応が強かった。2回目の発熱は38%、倦怠感は69%、頭痛は54%だった。
 では実際にそのような副反応が出た場合、どう対処すればよいのか。
「腕の痛みや発熱に関しては、市販の鎮痛剤のロキソニンや解熱鎮痛剤を使う。私は、お腹の痛み止めの薬と下痢止めを服用しました」
 厚労省や自治体、ファイザーなどは、ワクチン接種や副反応に関する相談センターを設けている。たとえば「東京都新型コロナウイルスワクチン副反応相談センター」は土日祝日を含む毎日24時間対応だ。どのワクチン接種でも副反応が起こる可能性がある。副反応はワクチンが免疫をつけるための反応であるものの、接種後2~3日経っても改善しなかったり、気になる症状があれば、電話相談を。
 厚労省は「ワクチンの成分に対し、アナフィラキシーなど重度の過敏症の既往歴のある人は接種できない」としている。アレルギー体質の場合、接種の判断はどうすればいいのか?
「体温や体調を診て判断するのですが、大抵の人は接種することになると思います。ただし接種後、通常は15分間安静にして待機するのに対し、アレルギー体質の人は30分ほどの待機が必要」
 下記は、「あけぼの診療所」スタッフから取った副反応に関するアンケート結果の一部。ただし、症状がまったく出なかった人もいた。過度に恐れず、しかし万が一を考えて、翌日、翌々日は寝込んでも大丈夫なように準備しておいた方がいい。
 ◇  ◇  ◇
●女性(38)/1回目は接種日の夜から腕の痛みが出現、翌日は痛みで腕が上がらない。翌々日も痛い側の腕を下にして眠れなかった。2回目は周りのメンバーが高い確率で発熱していたのでびくびくしていたが、杞憂に終わった。体調が悪くなるかもという不安の方が大きかった。ほぼ症状が出ない人もいるということも知っておくべき。
●女性(33)/1回目は腕が痛く、体がだるかった。2回目は接種当日は腕の痛みのみ。深夜に関節痛で目が覚め、朝体温を測ると38度近く。カロナール(解熱鎮痛剤)を服用し、途中で切れたのでロキソニンを服用。熱は翌々日まで続き欠勤。熱より痛みがひどく、家事もできず、ひたすら横になっていた。
●女性(28)/2回目は腕の痛みと、夜から気分が悪くなり夕食を食べられなかった。翌日発熱で、カロナールを服用し、熱が下がらなかったのでロキソニンを服用。頭痛もあり。接種後、翌々日には熱が下がり出勤。
※カッコ内は年齢

◆ワクチン「2回打たれた」 80代女性に誤って接種 indexへ

 京都府京丹波町は1日、新型コロナウイルスワクチンの集団接種で、80代女性に誤って1日に2回接種したと発表した。府内では初めて。女性の健康状態に問題はないという。
 町によると、5月30日に和知ふれあいセンター(同町本庄)で実施した集団接種で、終了後に受け付けた人数がワクチンの接種本数より1人少ないことが判明。調査したところ、女性が「2回打たれた」と話した。
 接種前の予診を担当する医師が待機時間を短縮しようと、その場で接種を行ったが、別のブースで接種を担当する看護師への連絡ができていなかったという。太田昇町長は「ご心配とご迷惑をお掛けして申し訳ない。再発防止に向けて役割分担の確認を徹底する」とした。

◆誤って冷蔵庫に、ワクチン186人分廃棄 大阪の診療所 indexへ

 大阪市内の特別養護老人ホーム内の診療所で、新型コロナウイルスワクチンの保管方法を間違い、186人分を廃棄したことが分かった。市が1日発表した。
 市によると、5月31日に市ワクチン配送センターからこの特別養護老人ホーム内の診療所に、老人ホームの入所者と従事者向けにワクチン186人分を配送した。診療所職員が冷凍庫(零下15~同25度)で保管しなければならないのに誤って冷蔵庫(2~8度)で保管した。別の職員が保管方法の誤りに気付いて冷凍庫に移したが、ワクチンは再冷凍が禁じられており、廃棄することになったという。
 この診療所は6月1~7日にワクチン接種を予定していた。市は予定通り接種が行えるよう、ワクチンを改めて配送した。

◆「成人全員接種」で発症8割減 ブラジル小都市でワクチン実験 indexへ

 【サンパウロ時事】ブラジル・サンパウロ州立ブタンタン研究所は5月31日、同州内陸部の小都市セハナ(人口約4万5000人)で成人のほぼ全員に新型コロナウイルスワクチンを接種したところ、発症が80%減少したとの実験結果を公表した。
 接種率が70~75%に達した時点で、接種をまだ終えていない市民の間でも減少が見られたという。
 セハナでは市を4ブロックに分け、2月17日から4月にかけて成人に対して順繰りに中国製ワクチン「コロナバック」の接種を実施。95%に当たる2万7000人に2度の接種を終えた結果、接種前と比べて発症は80%、入院は86%、死亡は95%それぞれ減ったという。セハナでは毎日約1万人が近隣の大都市リベイランプレトに通勤しているが、リベイランプレトでは他の地域同様、感染が急増していた。 

◆「冷蔵庫から出す際に落とした」「生理食塩水を2回注入」ワクチン10回分を廃棄 indexへ

 山形県米沢市は31日の市議会民生委員会協議会で、5月半ばに、新型コロナウイルスワクチンの取り扱いにミスがあり、容器2本(10回分)を廃棄したことを明らかにした。
 市によると、1本は市役所内に保管していた冷蔵庫から取り出す際に、担当者が誤って落とした。
 もう1本は、集団接種会場で、希釈用の生理食塩水を誤って2回注入してしまった。いずれも代わりのワクチンを解凍し、当日の接種に影響はなかった。
 市は、マニュアルを見直し、再発防止に努めるという。

◆コロナ療養施設で患者同士がルール破り「差し入れ宴会」の呆れた理由 indexへ

 宿泊療養施設に入居できることは“恵まれている"のに…(宿泊療養施設で、療養者の対応にあたる看護師=大阪市)/(C)
 差し入れのフードやドリンクを仲間とシェアしていた。
 無症状や軽症の新型コロナウイルス陽性者を受け入れている富山市の宿泊療養施設「東横イン富山駅新幹線口1」で、複数の患者が1つの部屋に集まり、一緒に飲食していた。
IOCは人命無視の“ぼったくり集団" 五輪に固執はカネのため
「食事を共にしたメンバーは、もともと知り合いだったようです。食べ物と飲み物を差し入れしてもらった患者が、1人で食べるのがさびしかったため、仲間に声を掛けたということです。お酒は飲んでいません」(現場のスタッフ)
 富山県の入院患者数は130人(30日時点)で、宿泊療養施設の入所者数は55人(29日時点)。県は宿泊療養施設を250部屋確保しており、十分余裕があるとはいえ、さすがに、コロナ陽性者同士のルール破りの「パーティー」に、県も困惑している。
 県厚生部健康対策室新型コロナウイルス対策班の担当者がこう言う。
■弁当にメッセージを書いて呼び掛けても
「施設では入所するにあたり、患者同士の部屋の行き来や1部屋に集まらないよう強くお願いしています。一時期、なかなか守っていただけないケースがあったため、配布するお弁当にしっかり守っていただけるようメッセージをつけたり、館内に注意書きを掲示しました。当然、酒の持ち込みは禁止です。差し入れがあれば引き取ってもらいます。ルールを守っていただける方もいれば『ハイ、ハイ、ハイ』というだけの人もいます。『遊ぶところではなく、療養するところです』と重ね重ね、お願いをしています。あくまでお願いベースです。部屋から出られないようになんかしたら、人権問題になりますから」
 一時、1日の感染者数が全国最多となった大阪ではピーク時、入院も宿泊施設にも入れない患者が1万8260人(5月10日)もいた。現在も6788人(29日時点)が療養施設にすら入っておらず、治療を受けられないまま自宅で亡くなった患者は20人に上る。
 英国株やインド株は重症化のリスクが高く、軽症者が一気に重症となっている。無症状や軽症だからといって油断はできない。療養施設入所者は宿泊費はもちろん、食事代も無料だ。恵まれていると考えた方がいいのではないか。

◆停電で138回分のワクチンが使用不可に…笠岡市の高齢者施設でワクチン廃棄処分【岡山・笠岡市】 indexへ

笠岡市の高齢者福祉施設で、新型コロナウイルスのワクチン138回分が使用できない状態になり廃棄されることになりました。
(笠岡市 小林嘉文市長)
「貴重なワクチンを廃棄することになり、ワクチン接種を待っている市民に心から深くお詫び申し上げます」
笠岡市によりますと、廃棄されるのは市内の高齢者福祉施設で入所者や職員などに接種されるはずだった138回分のワクチンです。
施設は、5月30日、午後1時半から1時間、電気設備の点検のため停電しました。
ファイザー社製のワクチンは低温での保管が必要ですが、停電によりワクチンを保管していた冷凍庫と冷蔵庫が停止し、温度が上昇したため使えなくなったということです。
市は、施設の担当者から詳しく事情を聞くとともに、他の施設などに対しワクチン管理の徹底を指導するとともに代わりのワクチンを手配することにしています。

◆〈新型コロナ〉岡山・笠岡市の高齢者施設 ワクチン138回分廃棄へ 設備点検による停電で温度管理を誤る indexへ

 岡山県笠岡市は市内の高齢者施設で保管していた新型コロナワクチン138回分が使用できなくなったと発表しました。
 笠岡市によりますと、使用できなくなったのは138回分のファイザー製の新型コロナワクチンで、市内の高齢者施設の冷凍庫と冷蔵庫で保管していました。この施設では5月30日の昼ごろ、設備点検のため1時間ほど施設を停電させましたが、その際に冷蔵庫と冷凍庫も停止したということです。
 停電の影響で冷蔵庫のワクチンは使用できなくなり、冷凍庫のワクチンは解凍された状態から再び凍結したため使用できなくなりました。  市は、この施設に対し詳しい状況の報告を求めています。
 5月31日の会見で笠岡市の小林市長は、廃棄する138回分のワクチンは県と協議しながら確保を目指すと話しました。
 また岡山市でも5月、集団接種会場でワクチンの温度管理を誤り、5回分を廃棄したことが分かりました。
 岡山市は「健康被害が無かった」ことを理由に発表していませんでした。

◆停電でワクチン138回分廃棄 市長「申し訳ありません」 indexへ

ワクチン138回分が廃棄されることになった。
岡山・笠岡市 小林嘉文市長「誠に申し訳ございませんでした」
岡山・笠岡市によると、廃棄されるのは、市内の高齢者福祉施設で入所者や職員などに接種されるはずだった138回分のワクチン。
施設は5月30日、午後1時半から1時間、電気設備の点検のため停電した。
ファイザー社製のワクチンは低温での保管が必要だが、停電によりワクチンを保管していた冷凍庫と冷蔵庫が停止し、温度が上昇したため使えなくなったという。
市は、施設の担当者から事情を聞くとともに、ほかの施設に対しても管理の徹底を指導するとしている。

◆1回目接種後30分近くで「嘔吐や血圧低下」…80代女性が経過観察中に副反応疑いで救急搬送 意識混濁も indexへ

 名古屋市は、5月30日に新型コロナワクチンの接種を受けた80代の女性に副反応が疑われる症状が出て救急搬送したと発表しました。女性はその後回復し、31日に退院しています。
 名古屋市によりますと、30日午前、市内の集団接種会場で新型コロナワクチンの1回目の接種を受けた80代の女性が、副反応が疑われる症状が出たため救急搬送されました。
 女性は当時、会場内の待機スペースで経過観察をしていて、接種から30分近く経ったところで嘔吐や血圧低下の症状が出たうえ、意識の混濁も見られたということです。
 女性は救急搬送後に容体が回復し、31日に退院しました。
 名古屋市で新型コロナワクチンの接種を受けた高齢者が救急搬送されるのは、5月16日の70代の男性に次いで2例目です。

◆集団接種でワクチン余る、来場した高齢者に接種漏れか…希望者には抗体検査実施へ indexへ

 大阪市は、新型コロナウイルスワクチンの集団接種で、ワクチンが余る事例が2件相次いだと発表した。来場した高齢者に接種漏れがあった可能性があるという。
 発表では、5月27日に西成区民センター、同30日に北区の扇町プールで、それぞれ1回分ずつワクチンが余った。来場者数と用意していたワクチン数は合致していた。
 市は、当日会場に来た高齢者に連絡して謝罪。希望者には抗体検査を実施する。

◆「コロナワクチン夫婦同時に打たないで」2回目接種後の高熱2割超 医師に聞く副反応対策 indexへ

 河野太郎行政改革相は先月28日、コロナワクチン接種後に副反応が生じた場合などに公務員が「ワクチン休暇」を取れるようにしたことを表明した。接種が進んでいる医療従事者らのデータから、とくに2回目の接種後に頭痛や発熱などの副反応が起きるケースが多いことが判明している。これから接種する人は何に気をつければいいのか。医師に対処法を聞いた。
【データ】発熱、頭痛だけじゃない!ワクチン接種後に確認された副反応と割合はこちら
*  *  *
「朝に注射を打ち、日中は『ちょっとだるいな』という程度で普通に過ごしていたんですが、夜になってどんどん熱が上がってきました。頭痛もひどく、翌日は丸一日ベッドから動けませんでした」
 神奈川県内の医療機関に勤める30代の女性はこう語る。女性は4月30日に1回目、5月20日に2回目のコロナワクチンを接種。1回目の接種後は腕に少し痛みを覚えた程度だったが、2回目は接種した日の夜に38.5度の熱が出た。それから39度近い熱が翌日の夜まで続き、頭痛とだるさで食事もとれなかったという。女性は接種翌日、翌々日と、2日間仕事を休まざるを得なかった。
「一緒に打った同僚では、ほとんど症状が出なかった人もいましたが、熱が出て仕事を休んだり早退したりした人もいました」  コロナワクチンの副反応とみられる症状。先行接種した医療従事者たちのデータから、2回目接種後に副反応を起こす人の割合が1回目よりも高まることが判明した。
 厚生労働省の調べでは、接種を受けた医療従事者2万人弱のうち、副反応として38度以上の高熱がみられたケースは、1回目接種後は0.9%だったのに対し、2回目接種後は21.6%に及んだ。
 山形大学医学部附属病院は、同院で接種した職員や医学部学生らの接種後の副反応について、詳細なデータを公表した。3月8日から4月9日にかけてアンケート調査を行い、1回目に接種をした1247人、2回目に接種をした974人から回答を得た。その結果、1回目接種→2回目接種で症状を訴えた人の割合は、次のように変化していた。
(1)接種部位の痛み 91.5%→91.6%
(2)接種部位の腫れ 9.7%→18.1%
(3)発熱(37.5度以上) 3.3%→43.4%
(4)疲労・倦怠感 35.4%→80.7%
(5)頭痛 19.7%→55.1%
(6)悪寒(寒気) 6.3%→51.5%
(7)吐き気・嘔吐 4.0%→10.6%
(8)注射部位以外の筋肉痛 26.1%→37.7%
(9)関節痛 6.3%→37.1%
 1回目接種後の副反応について同院は「多くは接種当日から翌日に発生し、1~2日間で軽快していました。症状に対しては経過観察で済んだ例が多いですが、一部内服などの治療を要したり、日常生活に支障をきたしたりする例もありました」と説明する。
 一方、2回目については、「1回目と比較して、いずれも症状の持続期間が長く、症状の程度も重くなっていました」。さらに「1回目で症状が出現した人は、2回目に同様の症状が出現する頻度が非常に高くなることが示されました」という。
 37.5度以上の発熱については、1回目接種後は3.3%だったのに対し、2回目接種後は43.4%だった。調査結果を発表した同院第一内科講師・井上純人医師はこう話す。
「インフルエンザワクチンで発熱の副反応が起こる割合は1~2割です。インフルエンザワクチンを打った周りの人から、高熱が出て大変な思いをしたと聞くことはそれほど多くないと思います。それと比べると頻度が高いといえるでしょう」
 また、若い人や女性に副反応の発症頻度が高いという特徴もみられたという。
「若い人に多いのは、免疫反応が強いからだと考えます。一方、女性に多いのは、あくまで推定ですが、からだが小さいため成分が取り込まれる量が多いからと言われています。また、ワクチンには化粧品にも含まれる成分・ポリエチレングリコールが含まれるため、副反応の頻度が高いのでは、とも言われています。ただし、これらはあくまで仮説として言われていることであり、真偽は定まっておらず、当院でもそれらについて検証していません」(井上医師)
 一方、65歳以上の高齢者については、「今回の調査対象に含まれるのは数人だったため、副反応もこの調査と同じになるとはいえない」と井上医師は言う。
 実際に自ら副反応を経験した医師にも話を聞いた。元ファイザー社臨床開発統括部長であり、厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会委員を務める川崎市立看護短期大学長の坂元昇医師は、3月23日と4月10日にワクチンを接種した。2回目接種から16時間後に発熱し、翌日は38.5度を越えたという。
「私自身は発熱していても感覚的には少し熱っぽいかなと思った程度で、食欲もありましたし、それほど苦しい気持ちもありませんでした」(坂元医師)
 2回目を接種したのは土曜日。翌日に副反応が出たとしても、仕事をする月曜日には落ち着くだろうと考えての日取りだった。だが、それが誤算だった。
「月曜日の朝も発熱が続いていました。海外のデータなどで、高齢であれば副反応は比較的小さいということは承知していたのですが(注:坂元医師は68歳)、38度の発熱が2日間続くことは想定外でした。倦怠感と接種部位の筋肉痛はほぼなくなっていたのですが、発熱時は出勤できないため、会議の予定などをキャンセルしました」
 ワクチン接種の際に解熱鎮痛剤をもらったという坂元医師。しかし薬を飲んでも「熱はまったく下がらなかった」という。
「看護師の中にも解熱鎮痛剤が効かなかったという人がいましたし、『いままで体験したことのない』だるさを感じ、不安だったという話も聞いています。医療従事者でさえ不安なのですから、一般の人はより不安に感じるのではないかと思います。ごく少数の人だけでなく、多くの人が同じ状況を経験しているということを知っておいてほしいと思います」
 一方で坂元医師は、副反応があったことに「安心した」面もあると話す。
「データがあるわけではないのですが、副反応はおそらく体内における免疫反応の結果なので、守られているという強い安心感が得られたのも事実です。個人的な感想ですが、このワクチンには本当に効果があるんだという実感が湧きます」
 自らの経験も踏まえ、坂元医師は接種の前に3つの準備が必要だと話す。
 1つ目は、接種から2日間は外に出る予定を入れないこと。前述のとおり、37.5度を超える発熱の可能性があるからだ。
 2つ目は、接種後に症状があったとき、相談できる相手を決めておくことだという。
「本来は医師に相談することが必要だと思うのですが、現状、接種を担当する医師は極めて多忙で、つながらない場合もあるかと思います。ワクチンを打つ予定があることをあらかじめ誰か知り合いに告げておき、副反応で不安になったときは連絡を取る。医学的な解決がなくても、話すことで不安がやわらぐと思います。もちろんひどい副反応の場合には救急受診も必要になるかもしれません。コールセンターや救急医療機関を紹介してくれるサービス機関の連絡先をあらかじめ用意しておくことも大切です。かなり希かとは思いますが、接種による発熱だと思ったのが、実はコロナの感染による発熱だったという例もあるようなので、特に1回目接種後の発熱は注意が必要かもしれません」
 そしてもう一つ重要なのが、同居する家族と接種のスケジュールをずらすことだ。
「たとえば夫婦で同じタイミングで接種して発熱すると、共倒れになる可能性があるからです。ある地方では、高齢者施設の利用者や従事者に一度にワクチンを接種したところ、同時期に発熱して、介護者によるケアが回らないという事態が起きたそうです。家族の場合もこうしたことを起こさないよう、タイミングをずらすことが重要です」
 前出の井上医師は、これから接種する人に注意してほしいこととして以下の2点を挙げる。まず、ワクチンは肩に注射するので、肩が出せる服装にしておくこと。スムーズな接種のために役立つ。そして、問診票を書く際、あらかじめかかりつけ医と相談の上記入すること。たとえば集団接種会場で接種する場合、初対面の医師とアレルギーや基礎疾患の病状について相談をしても判断が難しいことが多いからだ。
「自分の担当患者でアレルギーや基礎疾患がある人については、症状を把握したうえで、『それでもワクチンを打つことによる利益が大きい』いう説明をしてからワクチンを接種してもらうようにしています」(井上医師)
 副反応が出るかどうかは人によって異なるが、接種を受ける前にできる限りの対策をしておきたい。

◆ロボットが全自動でPCR検査…唾液入った容器のふた開け試薬投入、ウイルス量を測定 indexへ

 新型コロナウイルスのPCR検査の拡充に向けた取り組みが、本格化してきた。川崎重工業は今年、PCR検査を全自動で行うロボットを開発した。3月から実証実験を開始し、5月には関西空港に導入した。
 唾液などの検体が入った容器をベルトコンベヤーに投入すると、ロボットアームが容器のふたを開けて試薬を投入し、ウイルス量を測定するといった一連の検査の手順を無人で進める。人が行うのは検体容器の投入など一部に限られ、感染リスクを大幅に減らせる。
 1日に最大2500件を検査でき、結果が出るまでの時間は、通常の4時間前後から1時間20分程度に短縮されるという。
 川崎重工と医療機器大手のシスメックスが開発し、これまで5か所に導入された。大きさは周辺機器を含めて長さ12メートル、幅2・5メートルと運搬可能で、イベント会場での利用も想定している。来年3月までに50基程度の稼働を目指す。
 厚生労働省によると、国内のPCR検査能力は1日あたり約20万件。海外では入国する渡航者に陰性証明書の提示を義務づける動きが出ており、空港などでの検査需要が今後さらに拡大するとみられている。

◆濃度不足ワクチン接種か 緑公会堂で5人〈横浜市緑区〉 indexへ

 横浜市は21日、緑公会堂で19日に行われた新型コロナワクチンの集団接種で、不十分な濃度のワクチン接種を5人に行った可能性があると発表した。19日には、365人が接種を受けたが、5人は特定できていない。
 そのため、対象者全員に今後、抗体検査を行い、十分な量の抗体が生成されているか、確認を行うという。抗体が確認できない場合、再度ワクチン接種を行うという。
 作業台で希釈や補填など作業別の仕分けをしていなかったことなどから手順の誤りが発生したという。
市は、再発防止策として、希釈作業を委託している市薬剤師会に対して、手順を再度徹底するように指導を行った。

◆神戸市で相次ぐワクチンミス・・・今度は「二重接種」と「注射器の紛失」 indexへ

 神戸市は30日、新型コロナワクチンの集団接種会場でワクチンが入った注射器1本を29日に紛失したと発表しました。
 また、同じ日に、高齢者1人に対して誤ってワクチンを2回接種するミスもあったということです。
 29日、神戸市灘区の集団接種会場で、144人分のワクチンを用意していましたが、午前中のワクチン接種が終わった際に、注射器が1本足りないことがわかりました。
 神戸市は、盗難の可能性もあるとして警察に通報しましたが、現在も注射器は見つかっていないということです。
 また、同じ日の午後、70代の女性に対して誤ってワクチンを2回打ってしまったこともわかりました。
 担当医師によりますと、接種の際にワクチンが体の中に入っている感覚がなかったため、空気を注射したと勘違いし、女性に説明したうえで再度ワクチン接種をしたということです。
 この二重接種について保健所は「過剰投与した場合でも、副反応が大きくなることは治験によると報告されておらず、健康観察に注意する」としていて、この女性に対しては3週間後に2回目の接種をするということです。
 今回のミスに対して神戸市は、再発防止に努めたいとしています。

◆注射針が外れ、投与できず ワクチン再接種 indexへ

大阪府交野市は新型コロナウイルスワクチンの個別接種で、注射器から針が外れ、規定量を投与できないトラブルがあったと発表した。
市によると、28日に市内の医療機関で行われた70代男性に対する接種で、注射器から針が外れ、規定量の大半が投与できなかった。男性には翌日に1回目を改めて接種したという。同様のトラブルは他の自治体でも起きているといい、市は市内の医療機関に注意を呼びかけた。

◆高知県内でワクチン接種後に高齢者死亡 indexへ

 今月25日にファイザー製のワクチンを接種した高知県内の70代男性が、2日後の27日に死亡したことが分かりました。死因は心筋梗塞です。男性には基礎疾患がありましたが、接種後の副反応はなかったということです。
 今月27日までに県内では医療従事者も含め8万5000回あまりの接種が行われていますが、接種後の死亡事例は初めてです。全国では今月21日までに85人の死亡が報告されています。厚生労働省は今後、ワクチン接種との因果関係を調べることにしています。

◆接種トラブル相次ぐ神戸市、今度は集団接種で注射器紛失…1人に2回接種も indexへ

 神戸市は30日、同市灘区の新型コロナウイルスワクチンの集団接種会場でワクチン入りの注射器1本を紛失したほか、70歳代女性に同じ日に2回連続で接種するミスがあったと発表した。
 発表によると、29日午前、会場では144人分のワクチン入り注射器を用意したが、最後の1人に接種しようとしたところ1本足りず、紛失が判明した。予約した市民には余剰分を接種した。
 また同日午後、医師が70歳代女性に注射した際、注射器に薬液が入っていなかったと思い込み、その場で再び注射した。しかし使用済みの全注射器に薬液の残留が確認され、2回連続で接種した可能性が高いという。
 使用した米ファイザー製ワクチンは、3週間程度の間隔を置いて2度接種するとされている。女性の健康被害は確認されていない。
 同市では保冷庫の管理ミスなどで計約1200回分のワクチンを廃棄するなどトラブルが相次いでおり、市健康局の花田裕之局長は「迷惑をかけて申し訳ない。管理体制のより一層の強化に努めたい」と話した。

◆医療実習の女子学生、30分以内に2回接種受けるミス indexへ

 神奈川県は26日、北里大学病院(相模原市南区)で医療実習を受ける20歳代の女子学生に対し、新型コロナの医療従事者向けワクチンを1日に2回接種するミスがあったと発表した。女子学生に健康被害は生じていないといい、同病院が経過観察している。
 発表によると、女子学生は25日に1回目の接種を受けた後、副反応の有無を確認する経過観察中の30分以内に2回目の接種を受けたという。同病院が2回接種した原因を調査中で、県は今後、再発防止に向けて医療機関や市町村に注意喚起を行う。

◆薄め過ぎたワクチンを6人に接種、使用済み容器を新品と間違える…改めて接種へ indexへ

 愛知県半田市は26日、新型コロナウイルスワクチンの市内医院での個別接種で、6人に対し、誤って薄め過ぎたワクチンを接種するミスがあったと発表した。体調に変化はなく、改めて接種するという。
 発表では、市内の医院で22日、予約者12人に接種した際、後半の6人について、先の6人に接種したワクチン容器の希釈済みの残液を、さらに希釈して接種した。使用済みの容器を新品と間違えたためで、25日になって在庫数の違いで気づき、医院が6人に連絡した。

◆感染者の氏名を県HPに10分間掲載するミス、報道各社へファクスも indexへ

 熊本県は29日、新型コロナウイルス感染症の発表を巡り、感染者1人の氏名が掲載された資料を一部の報道機関にファクスで送信し、県のホームページ(HP)にも掲載していたと発表した。クラスターの発生状況をまとめた一部の項目が個人名になっていた。
 県健康危機管理課の職員が、報道各社へファクスで送信中にミスに気づいた。約10社に届き、HPでも10分ほど閲覧できる状態だった。県は近く、感染者に謝罪する。同課は「資料のチェックを徹底して再発防止に努める」としている。

◆神戸市で相次ぐワクチンミス・・・今度は「二重接種」と「注射器の紛失」 indexへ

 神戸市は30日、新型コロナワクチンの集団接種会場でワクチンが入った注射器1本を29日に紛失したと発表しました。
 また、同じ日に、高齢者1人に対して誤ってワクチンを2回接種するミスもあったということです。
 29日、神戸市灘区の集団接種会場で、144人分のワクチンを用意していましたが、午前中のワクチン接種が終わった際に、注射器が1本足りないことがわかりました。
 神戸市は、盗難の可能性もあるとして警察に通報しましたが、現在も注射器は見つかっていないということです。
 また、同じ日の午後、70代の女性に対して誤ってワクチンを2回打ってしまったこともわかりました。
 担当医師によりますと、接種の際にワクチンが体の中に入っている感覚がなかったため、空気を注射したと勘違いし、女性に説明したうえで再度ワクチン接種をしたということです。
 この二重接種について保健所は「過剰投与した場合でも、副反応が大きくなることは治験によると報告されておらず、健康観察に注意する」としていて、この女性に対しては3週間後に2回目の接種をするということです。
 今回のミスに対して神戸市は、再発防止に努めたいとしています。

◆インドで医師1200人死亡 コロナ感染、ワクチン急務 indexへ

 【ニューデリー共同】新型コロナウイルス感染の急拡大が続くインドで、医師約1200人が感染によって死亡したことが分かった。医師会が30日までに明らかにした。今月16日だけで医師50人が死亡しており、早期のワクチン接種などモディ政権に対応を求める声が強まっている。
 インドでは5月中旬までに医師の6割以上がワクチンを接種したが、死亡した医師らはほとんどが接種していなかったという。医師会関係者は地元メディアに「ワクチンが重症化を防ぐことは立証されている。できるだけ早く全員に接種すべきだ」と訴えた。

◆ワクチン約1000回分を常温放置し使用不可に indexへ

 福岡県大牟田市の病院で新型コロナウイルスのワクチンを誤って常温で長時間放置し、約1000回分が使用できなくなりました。
 ■大牟田病院 川崎雅之病院長「貴重な新型コロナワクチンを廃棄しなければならなくなりました。大変申し訳ございませんでした」
 誤ってワクチンを常温放置したのは福岡県大牟田市の国立病院機構大牟田病院です。
 ファイザー製のワクチン1044回分が使用できなくなり、廃棄されることになりました。
 大牟田病院によりますときのう午後1時すぎ、薬剤師がディープフリーザーから当日接種予定のワクチンを取り出した際、別のワクチンの箱も取り出し、誤って作業台に放置したということです。
 常温で解凍した場合2時間以内に希釈しなければいけないものを、発見した時点で約3時間が経過していました。本来2人で行う決まりの作業を1人で行っていたということです。
 放置されたワクチンはあさって近隣の医療機関に分配される予定でした。

◆ワクチン保管ミスで1044回分廃棄 福岡の病院、3時間放置 indexへ

 福岡県は29日、国立病院機構大牟田病院(同県大牟田市)で、新型コロナウイルスの米ファイザー社製ワクチンを常温で約3時間放置するミスがあり、医療従事者などに接種する予定だった1044回分が使えなくなったと発表した。県が他の自治体などと調整して代わりのワクチンを確保し、接種スケジュールへの影響はないとしている。
 ファイザー社製ワクチンはマイナス75度近い超低温冷凍庫で保存し、常温で解凍する場合は2時間以内に希釈する必要がある。県によると、大牟田病院の冷凍庫には28日朝の時点で1182回分のワクチンがあった。近隣の医療従事者138人に接種するため冷凍庫から取り出した際、残り1044回分が入った箱を冷凍庫に戻し忘れたという。薬剤師が気づいた時には3時間たっていた。
 同病院では通常、ワクチンを2人で冷凍庫から取り出すが、当時は1人だった。再発防止のため、今後は作業工程のチェック表を作って二重チェックを徹底する。記者会見した川崎雅之院長は「国、県を挙げてワクチンを無駄にしないよう取り組む中、このような事故でご迷惑をかけた」と陳謝した。

◆<新型コロナ>ワクチン6人分、埼玉・加須市が廃棄 集団接種会場で準備中のワクチン、希釈濃度が不明に indexへ

 埼玉県の加須市は29日、新型コロナウイルスワクチンの集団接種会場で、接種の準備中にワクチンの希釈濃度が不明となったことから、1バイアル(6人分)のワクチンを廃棄したと発表した。
<新型コロナ>ワクチン接種予約が殺到 電話やHPつながりにくく苦情も相次ぐ「こうなると分かっていた」
 市によると、29日午後2時ごろ、加須保健センターで実施した高齢者240人を対象とした集団接種会場で、ワクチンを生理食塩水で希釈中にシリンジ(注射筒)と針が外れ、生理用食塩水が数滴漏れた。希釈濃度が不明となり、ワクチンを廃棄したが、同センターの在庫のワクチンで補充したため、予約者全員の接種は無事完了した。
 今回の原因はシリンジへの針の差し込みが不十分だったために起こったもので、今後差し込みを十分に確認するなど、取り扱いを慎重にするよう従事者に指導したという。市の担当者は「今後このようなことがないように十分注意していきたい」と話した。

◆1回目は痛み、2回目は38度超の発熱や頭痛… 医療従事者ら経験者が語るワクチン接種後の症状 新型コロナ・鹿児島 indexへ

 南日本新聞の「こちら373」が新型コロナウイルスワクチン接種者の体験談を募集したところ、優先接種を受けた医療従事者や高齢者からこれまでに20件を超える投稿が寄せられた。けん怠感や発熱などの副反応があったケースが少なくないが、海外渡航者にワクチン接種などを行う専門外来がある済生会鹿児島病院の久保園高明院長は「感染が拡大した今の状況と感染した場合のリスクを考えれば、ワクチンを接種する恩恵の方が大きい」としている。
 2回の接種を済ませた医療従事者からの投稿が半数近くを占めた。1回目は接種部位の痛みが大半だが、2回目にけん怠感や発熱、頭痛などの副反応が強い傾向がうかがえる。
 24歳女性は1回目は接種部位の痛み程度だったが、2回目は当日から微熱があり、翌日38度台に上がった。けん怠感や吐き気もあり、トイレに行くのもきつかった。普段は1人暮らしだが、その日はたまたま休みで実家に帰っていたという。「1人だったらどうなっていたか」と振り返る。
 30歳男性は2回目の接種翌日に39度を超える発熱があり、太ももの付け根に痛みを覚えた。仕事を休んで、近所の病院を受診。処方された解熱剤で熱は下がり、接種3日目からは通常の生活に戻れたという。28歳女性は2回目の接種後に38度の熱が出て、翌日は仕事を休んだ。
 久保園院長は「2回目の接種時は、1回目の接種で体内にできた抗体が反応して熱が出た可能性がある」と説明。「熱や痛みが強い場合は、市販の解熱・鎮痛剤を服用してもいい。アセトアミノフェンを使ったものが安全性は高いが、ない場合は飲み慣れたもので大丈夫」と話す。
 さらに、「副反応は高齢者よりも若い人に強く出る傾向もある」と指摘。「特に2回目の接種後は注意が必要なので、大事な仕事を入れない、仕事を休めそうなら休むという事前の配慮も必要かもしれない」と話す。副反応は数日で治まるとしたうえで、「長引いたり、症状が著しかったりする場合は医療機関に相談を」とアドバイスした。

◆日本の病院が「最高の医療」を提供できるワケ…複雑すぎる組織 indexへ

病院では、どのような人々が働いているのでしょうか。すぐに答えられるのは、医師や看護師くらいでしょう。しかし、いくら人手不足が叫ばれる医療業界であっても、職種は多種多様。患者には見えない仕事がたくさんあるのです。病院を運営し、質の高い医療を提供するための「組織作り」について見てみましょう。※本連載は、木村憲洋氏の著書『マンガでやさしくわかる 病院と医療のしくみ』(日本能率協会マネジメントセンター)より一部を抜粋・再編集したものです。
【マンガを見る:複雑すぎる医療業界…病院で「一番偉い人」は誰?】
「診療」の司令塔は医師、「病院運営」のトップは理事
病院の組織は、病院運営と診療とで組織の体制が変わります。病院全体の組織を単純化すると図表1のようになります(民間病院である医療法人の例)。
図表1の例では、院長の上に理事会があります。この理事会は株式会社での取締役会にあたり、主に病院の経営の責任を負う組織です。また、株式会社の代表取締役にあたる理事長も存在します。
一方、診療は患者の治療や救命が中心の指示命令系統となります。医師の指示により診療がスタートし、看護師やコメディカルが医師の指示をもとに治療や検査を行います。
図表1のように、経営上の組織は資格別で部門に分かれていますが、治療のときには組織を横断して直接職種間でやりとりが行われます。病院スタッフはどちらの組織が優先されるのかわからなくなることがあります。
病院スタッフの共通認識は、患者を救いたいという思いです。とはいえ、病院運営の組織と医療従事者の間で利害が衝突することがあります。病院は経営活動を行い、医療機関として存続していかなければなりません。これに対し、病院の従業員である医師をはじめ医療従事者は、ときには病院の利益に反する治療を行うことがあります。それは、病院の経営方針以前の問題として、国家資格を取得する教育課程では人命が第一優先とされているところからくるものです。
いまの日本の医療現場は、治療が優先され、医療従事者個々の裁量に任されているため、質の高い医療が行われているともいえます。
医療技術を発展させるため様々な「委員会」が乱立
[図表2]病院内に設けられる委員会・会議の例
【感染症対策委員会】
感染症対策委員会は、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)による院内感染が社会問題となったときに診療報酬点数で感染対策委員会を設置することで報酬が得られるように規定されました。院内感染や感染症に関する対策について規定を作成したり、院内におけるさまざまな感染症について周知することを目的として活動しています。
【褥瘡対策委員会】
高齢化とともに寝たきり患者が増加しています。寝たきりの患者は褥瘡(じょくそう=床ずれのように、寝たきりの患者が皮膚を圧迫してしまうことによる皮膚の潰瘍)になると長期入院になりやすいものです。そのため、医療の質を向上する観点から、褥瘡対策委員会の設置が診療報酬点数で報酬が得られるように定められました。
褥瘡対策委員会は、褥瘡治療経験のある医師や看護師を中心として、褥瘡の予防や褥瘡ができてしまった場合に早くよくなることを目的に活動しています。
【医療安全対策委員会】
有名病院などでも医療事故が頻発している昨今、どの医療機関でも安全な医療を提供する体制の整備が求められており、医療事故への対策が官民で進められています。医療安全対策委員会の設立は、こうしたことを背景に設立が定められました。
この委員会は、ヒヤリ・ハット(作業中に「ヒヤリとした、ハッとした」というような経験事例)の事例収集と事例の検討、業務改善や患者の医療安全のための業務設計を行うことを目的として運営されています。こちらも診療報酬点数において報酬が得られるようになっています。
【医局会】
医局会は、病院の診療方針や症例検討を行う場です。院長をはじめ医師が中心となる会議ですが、事務長や看護部長が参加している病院も多くあります。CTなど大型医療機器の導入についてもこの会議で協議し、経営会議で最終決定が下されます。
【薬事委員会】
医薬品の採用や、院内における医薬品の情報について議論・交換する場です。医薬品採用の手順や、採用ルールもあわせて検討・決定している病院も少なくありません。一般的には、医局会と一緒に行われているようです。
【経営会議】
院長、事務長、看護部長が中心となって、経営全般についての話し合いが行われます。たとえば、病院の収支や予算、今後の運営方針などが議題に上がります。医局会で協議したCTなどの大型医療機器の導入についても、この会議で最終決定されます。 このほか、患者の満足度向上委員会や給食委員会、看護師長会議、医療材料委員会などあります。
各部門内においても、医療技術の発展のためにさまざまな委員会を抱えている病院は少なくありません。病院組織は複雑ゆえ、委員会は乱立する傾向があります。
木村 憲洋
高崎健康福祉大学 健康福祉学部 医療情報学科 准教授

◆コロナワクチン1000万回突破でも見逃せない「接種後死亡」の衝撃 indexへ

 国内の新型コロナウイルスワクチンの接種回数が、28日までに計1000万回を超えた。
ワクチン接種1日100万回実現に“禁じ手" 菅政権のエゲツない「現ナマ」バラまき作戦
 政府によると、26日までに報告された総接種回数は計1059万5100回で、内訳は医療従事者向けが約710万回、高齢者向けが約350万回。2回打ち終えた人はそれぞれ約280万人、約20万人だった。
 24日からは自衛隊が東京都と大阪府に設置した大規模会場で接種が始まったほか、厚労省によると、27日時点で宮城、群馬、愛知の3県でも大規模接種を開始。菅政権が「1日100万回接種」を掲げているのを受け、他の自治体でも大規模接種の準備が進んでいるが、改めて注意する必要があるのが、ワクチン接種による副反応だろう。
 厚労省の「厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会」によると、医療機関などから報告された死亡事例は、2月17日から5月21日までに計85件。このうち、同部会は5月16日までに報告された55事例の評価を実施し、26日に公表している。いずれも「情報不足等によりワクチンと症状名との因果関係が評価できないもの」とされているのだが、各事例の詳細(いずれもファイザー製)を読むと内容は衝撃的だ。
■インフルエンザ薬「タミフル」のような異常行動も
 多くは70~90代の高齢者なのだが、中には若者も少なくない。例えば、基礎疾患のなかった「26歳の女性」は3月19日午後2時にワクチンを接種。アナフィラキシーや体調変化もみられず、職場で普段通りに勤務していたが、同23日午前11時ごろ、脳出血などで死亡。花粉症だった「37歳の男性」は4月5日午後6時に2回目のワクチンを接種し、3日後の8日朝に心肺停止となった。
 特筆するべきは「25歳の男性」の事例だ。男性は、4月23日午後4時にワクチンを接種。25日に友人と過ごしていると、立ち眩みや手の震えを覚えたために帰宅。27日に職場に出勤したのだが、言動に怪しいところがみられたという。
 その時の男性の様子を報告した資料にはこうある。
男性は)終始落ち着かない様子。問いかけに対しても空返事。小声で「ハイ、ハイ」理解しているのか判断できない
話しかけるが全て「ハイ」と返答。(略)(男性は)言いたくない、ダメだ、ダメだ。何、やべぇ、最悪、最高です。楽しい、違う、、。(略)誰かの声が聞こえるかと問うと、「ハイ」と
 その後、男性は両親と一緒に車で職場から帰宅するのだが、帰途の高速道路で車から飛び降りて後続車に引かれ、救急搬送先の病院で死亡が確認された。
 家族によると、男性は幼少期に発熱時の異動行動が認められたというのだが、まるでインフルエンザ薬「タミフル」でみられた異常行動と同じではないか。
 他にも「47歳の女性」が4月27日にワクチンを接種し、5日後の5月2日早朝にトレイで心肺停止状態に。「67歳の男性」は5月9日にワクチンを接種し、10日後の19日にテニスを楽しんでいる時に「卒倒」し、心肺停止となっている。
 いずれもワクチン接種との因果関係は不明とはいえ、どう考えればいいのか。医療ガバナンス研究所理事長で、内科医の上昌広氏がこう言う。
「高齢の人はともかく、若い人がワクチン接種後、比較的早い段階で亡くなっていることは注目するべきでしょう。ワクチンの接種容量が多いほど、副反応は出やすいわけで、例えば体重が90キロを超えるような大柄な米国人と、小柄な日本人が同じ容量のワクチンを接種するのはどうなのか。国はきちんと(リスクについて)アラート(警告)した方がいいと思います」
 ワクチンは決して「魔法の薬」ではないことを覚えておいた方がいい。

◆BBCキャスターがアストラゼネカ製ワクチンを接種後に死亡 当局が調査 indexへ

 イギリスのBBCのラジオ番組で司会を務めていた女性がアストラゼネカ製のワクチンを接種したあと血栓を発症し死亡していたことがわかった。
 BBCによると、ラジオ番組の司会者リサ・ショーさん(44)はアストラゼネカ製のワクチンを接種してから1週間後、血栓と脳出血の症状を発症した。その後、集中治療室で治療を受けていたが、今月21日に死亡した。基礎疾患はなかったという。
 死亡診断書には死因の可能性の一つとしてワクチン接種が挙げられているが、今後、検視を経て最終的に判断されます。イギリスの規制当局はBBCに対し「死亡に関する報告を十分に調査し検視の結果を考慮する」としつつも「ワクチン接種による利益はリスクを大きく上回る」と強調している。(ANNニュース)

◆医師が白衣姿で喫煙か 「禁煙外来」開設を延期に【熊本】 indexへ

6月にも禁煙外来を開設しようと準備を進めていた玉名市のくまもと県北病院は、病院でタバコを吸う職員がいるとの通報を受け、禁煙外来の開設を延期すると発表しました。
白衣姿の2人が傘をさして現れ、隠れるように何をしているかというと。
「喫煙」です。
この場所は病院。
病院の敷地内喫煙は去年4月の健康増進法改正で禁止されています。
この病院によりますと先週、近くの住民から医師らが病院の敷地で度々喫煙しているとの通報があったということです。
「ここに隠れて、2人でしゃがんで。午前中1回、午後1回」(近所の住民)
関係者によりますと敷地内で喫煙しているのは呼吸器系の専門医や検査技師だということです。
「関係者によりますとこの病院の敷地の広場だけでなく、あちらの人目につきにくいスペースでも喫煙する人が目撃されています」(記者)
敷地内だけでなく、すぐ近くの私有地でも病院の職員が喫煙していたとみられています。
この病院、6月にも「禁煙外来」を開設しようと準備を進めていたましたが今回の事態を受け、開設を延期すると発表しました。

◆ワクチン接種、使用済み注射器で誤注射 確認怠る 大阪 indexへ

 大阪府守口市は28日、市内の特別養護老人ホーム「梅香苑」で新型コロナウイルスのワクチン接種の際、医師が破棄するはずの使用済みの注射器を、別の高齢者1人に誤注射したと発表した。施設は誤注射された人の感染症検査を実施し、健康被害がないか経過観察している。
 市や施設によると、26日午後、入居者15人へのワクチン接種を行った。その際、担当した男性医師が90代女性に使用した注射器を、誤って使用前の注射器を置くトレーに戻し、次に接種の番だった70代女性に誤注射した。医師を補助する女性看護師2人が、手順を確認するはずだったが、接種時に90代女性が動揺したため、現場で混乱が生じ、確認を怠ったという。
 10人への接種が終わった段階で確認したところ、未使用の注射器が1本多く残っており、誤注射が判明した。市は「高齢者施設に対し、再度、手順の確認を徹底するよう求める通知を出すなどして、再発防止に努めたい」としている。

◆大規模研究不正ふたたび~医学界は自浄能力を示せるか indexへ

大規模研究不正ふたたび~医学界は自浄能力を示せるか
榎木英介 | 病理専門医かつ科学・技術政策ウォッチャー
待たされた調査結果公表
 いつ公表されるのか…。やきもきした調査結果が2021年5月28日、ようやく公表された。
本学における研究活動の不正行為に関する調査結果の公表について | 昭和大学
上嶋浩順氏論文調査特別委員会 調査結果報告|公益社団法人 日本麻酔科学会
 昭和大学の麻酔科に所属する上嶋浩順氏の論文に問題があることは以前から指摘があり、複数の論文が撤回されていた。 上嶋浩順、大嶽浩司 昭和大の2論文が撤回!捏造!!
2020年7月の毎日新聞の報道では、「今月中にも結果を公表する。」とされていたので、ずっと待ち続けていた。それがようやく、10ヶ月遅れて公表されたのだ。
 公表が遅れた理由は分からないではない。調査対象になった論文が多すぎるからだ。
147報中117報に研究不正
昭和大学の資料によれば、調査対象はなんと147報に及んだ。上嶋氏と上司の大嶽浩司教授、部下2名の合計4名が調査対象になった。
 その内訳は、原著論文12報、症例報告9報、「関連領域と話題」とされるのが1報、Letter to the Editor(掲載論文に対する意見や自らのデータを少数掲載した単報)が120報、Images in Anesthesiology(象徴的な写真に短い解説をつけた文章)が1報、出版前の原著論文が4報であった。
 上嶋氏はこのうち原著論文9報、Letter to the Editor 74報、出版前の原著論文4報に捏造が、原著論文1報、症例報告1報に改ざんがあることを認めた。
 さらに症例報告4報、Letter to the Editor 16報はデータがなく、捏造ではないことを証明できないため、捏造が認定された。
 ほかにも、本人が認めていない症例報告1報、Letter to the Editor2報を改ざん、症例報告1報、「関連領域と話題」1報、Letter to the Editor3報が捏造と認定された。
 結局捏造、改ざんの研究不正が認定された論文が117報に及んだ。
 このほか、研究に関与していないのに論文著者となるなどした「不適切なオーサーシップ」が131報認定された。上嶋氏以外の論文の共著者は、著者に名前が書かれただけで内容に関与していなとして、研究不正は認定されなかった。
 これにより、上嶋氏が研究不正と不適切なオーサーシップを行ったと認定され、懲戒解雇、教授であった大嶽浩司氏が不適切なオーサーシップが認められ、降格。2名は学位取り消しとなった。
麻酔科医と日本人が上位独占?
 117報以外にも、複数の「記載誤り」という論文がある。また、すでに6報の論文が撤回されている。今回の論文が撤回されることになれば、驚異的な論文撤回数となる。
 論文撤回を監視するサイト「リトラクションウォッチ」は、研究者別の撤回論文数ランキングを作成している(リーダーズボード)。これによれば、2020年5月28日現在、トップ5は以下のようになっている。
1位 F氏(日本人麻酔科医) 183報
2位 ヨアヒムボルト氏(ドイツ人麻酔科医) 155報
3位 S氏(日本人医師) 103報
4位 I氏(日本人医師、S氏の共同研究者) 79報
5位 ナザリ氏(イラン人 材料工学の研究者)67報
 100報を超える論文の撤回が行われると思われるので、上嶋氏と大嶽氏がトップ5に入ってくる可能性が高い。すると、1位から3位まで、あるいは4位まで麻酔科医が独占し、トップ5人中4人が日本人医師となる。トップ10まで広げれば、6人が日本人医師、5人が麻酔科医となる。
 こうなれば、日本人、とくに医師はどうなっている、麻酔科医どうなっていると言われるのも当然だ。
 今回のケースでは、Letter to the Editorが多いので、社会に与える影響という点で考えれば、サイエンス誌やネイチャー誌が大きく取り上げた、現在撤回数ランキングの第3位に位置しているS氏には及ばないだろう。S氏の研究は診療ガイドラインの根拠となるなどしており、撤回の影響は甚大だった。
"Tide of Lies"のその後:臨床研究の不正の影響は大きい
 しかし、人事を歪め、無駄な研究に税金が使われ、研究を歪めたという点では、変わることはない。
大規模研究不正が起こる原因
 今回どうしてこのようなことが起こったのだろう。
 昭和大学の報告書によれば、上嶋氏の研究倫理意識の欠如、教授だった大嶽氏が上嶋氏の研究を確認しなかったこと、上嶋氏が高圧的で意見を言えなかったことが挙げられている。
 一方、日本麻酔科学会は、もう一歩踏み込んだ指摘をしている。
業績に基づく組織運営体制
多くの大学と同様に、昭和大学においても、診療科や個人の評価には、臨床業務実績や研究業績が用いられている。上嶋浩順氏は、自身の昇進だけでなく、医局員の任期更新や医局員のリクルートのため、共著者としての論文提供が必要であった。そのため、研究への関与なく、筆頭著者、共著者となる習慣が医局内に認められた。麻酔科内の組織運営の責任者である大嶽浩司氏は、このような体制を知りつつ、その体制改善の努力を怠っていたことは、今回の研究不正が継続的に行われてしまった背景要因として大きい と考える。
日本麻酔科学会調査報告書
 非常に重要な指摘である。とくに「多くの大学と同様に」と記載している点が重要だ。
 正直なことを言えば、このような業績に基づく体制をとっていない医学部の研究室を探すことはかなり難しいのではないか。
 実際、上記の文章を読んだとき、既視感があった。
 論文撤回数ランキング1位、183報もの論文を撤回したF氏の研究不正を日本麻酔科学会が調査したときの報告書だ。
論文業績は,筑波大講師や東邦大准教授に採用されるのに必須のものであった.公的研究費を獲得した.日本麻酔科学会学会賞にも 5 度応募したが選外であった.企業主催のセ ミナーの講師を 2 度務め講師謝礼を受け取った.
調査報告書
F氏は,これらの論文業績を,学内での業績評価,大学教員ポストの獲得,教授選考への立候補,公的研究費獲得,本学会学会賞への応募等に利用していた.
調査報告書
 つまり、今回のような大規模研究不正は、他のどの大学でも起こりうるということになる。
ブレーキのない車
 日本人研究者が突出して研究不正を行なっているわけではない。問題は、今回の上嶋氏のように、研究不正を繰り返す人をストップさせるブレーキがないのだ。
 医学部に顕著だが、論文の共著者は、業績が欲しいのもあって、内容をチェックしない人が多い。今回のケースも、名前を載せてもらっていた研究者たちのなかには、研究内容に関与しておらず、不適切なオーサーシップが認定された者が多くいた。名前が載っただけなので研究不正認定はされないというもどかしい状況だ。
 上司も何もしなくても論文を勝手に書いて名前を掲載してくれる部下は使い勝手のよい「業績量産マシン」になる。
 部下が研究不正に気がついたとしても、高圧的な態度や上位下達の雰囲気でとても意見など言えない。そもそも医学部では、身分を超えて意見を交換することは簡単ではないのだ。
 こうした状態では、研究不正を行わないように止めるブレーキは、倫理観のみだ。多くの研究者は倫理観をある程度持っていると思うが、それがない人が暴走したときに、止めるのは難しい。今回のように、びっくりするほど不正論文の数が積み重なったときに、ようやく発覚する。だから、撤回論部数上位を日本人が占めるという、世界に恥ずべき事態となってしまう。
 しかし、こうした事態を放置すれば、日本の医学研究の評判は悪化し続けるだろう。いくら「研究不正をしているのは一部ですよ」と弁解したところで、撤回論文数ランキングを突きつけられたら反論しにくい。
 さらに言えば、論文調査に関わった方々の労力や時間、不正論文を作成するために使われたお金、不正論文を引用した研究に費やした時間が無駄になってしまう。
 これらが与える損害はいったいどれくらいになるだろうか。
自浄能力に期待できない?
 昭和大学の資料によれば、上嶋氏は公正研究推進協会のオンライン研究倫理教材を視聴したりするなど、一般的な研究倫理教育を受けていた。日本麻酔科学会も、学会員から撤回ランキングトップのF氏や、53報の論文を撤回しランキング7位に位置するS氏を出したことを深く受け止め、研究倫理教育には熱心だった印象がある。私自身、日本麻酔科学会の関西支部の講演会でお話しさせていただいたことがある。
 しかし、こうして大量の研究不正が繰り返された。2度あることは3度ある、なのか、3度目の正直かは分からないが、教育を徹底します、指導を徹底しますだけで十分だとはとても言えないだろう。
 業績主義という構造、上位下達、相互批判ができないカルチャー、構造にメスを入れない限り、暴走した研究不正者(リピートオフェンダー)を止めることはできない。
 しかし、日本の医学界にそれができるだろうか。
 ここでは詳しくは述べないが(文末リストに挙げた私の書いた過去の記事等参照)、繰り返される医師による研究不正と、不適切な調査、隠蔽など、この数年の状況をみると悲観的な気持ちになる。
 諸外国にあるような、研究不正の調査を第三者的な立場で監督する機関の設立が、いよいよ求められているのではないか。  そうした外部機関の介入を学問の自由に対する危機というのも理解はできる。しかし、いったいいつまで待てば、日本の医学界は自浄作用を発揮してくれるのだろうか。
 人々の期待は永遠ではない。

◆昭和大の麻酔科元講師、論文など142本で捏造や改ざん indexへ

 昭和大学(東京都品川区)は29日、上嶋浩順・元麻酔科講師ら4人について、論文など142本で 捏造や改ざんなどの不正があったとする調査報告書を公表した。捏造と改ざんは上嶋元講師1人で行っており、すでに懲戒解雇された。他の3人は、研究に関わっていないのに共著者になるなどしていた。日本麻酔科学会も同日、「昭和大の成果主義に対する圧迫感が不正へと導いた」とする調査報告書を公表した。
 同大と同学会は昨年3月、外部からの指摘を受け、調査を進めてきた。
 同大の報告書によると、上嶋元講師が著者となった2015~20年の論文など147本を調査し、142本で不正を認めた。論文12本や症例報告9本のほか、学術雑誌への投稿116件などだった。
 不正の内訳は、全てのデータをでっち上げるなどの捏造112件、事実と異なる数値や薬剤名の記載などの改ざん5件、不適切な著者の記載131件だった。
 同大は、不正の背景として、上嶋元講師の研究倫理感の欠如や麻酔科の不適切な指導体制などを挙げた。日本麻酔科学会も、業績作りのために不正が継続的が行われていたとした。
 研究倫理に詳しい札野順・早稲田大教授は「論文数や研究資金の獲得だけでなく、後進の育成や、科学や社会にどれだけ貢献したかなど総合的に研究者を評価するべきだ」と話している。

◆新型コロナワクチンが心配な人に医師が伝えたい、副反応に関する最新データ indexへ

 連休明けから、医療従事者に続いて高齢者にもワクチン接種が開始された。これまで医療従事者と高齢者に対して使用されているのはファイザーのワクチンで、現在のところ国内で接種できるのはこの1種類のみだ。しかし、5月21日にアストラゼネカとモデルナのワクチンが承認され、一般向けの集団接種にはモデルナのものも使用されることとなった。ただ、アストラゼネカのものは、海外での副作用報告もあり、すぐには使用されない見込みだ。
 50代くらいまでの比較的若い世代の接種は当分先になるだろうが、親や医療従事者の知り合いなどから、「予防接種を受けて、こうだった」という体験を聞いている人もいるかもしれない。
 医師である筆者は、3月中旬に1回目の接種を、4月中旬に2回目の接種を終え、すでに接種後2週間が経過。確率的には感染しにくい状態になったので、以前よりも安心して診療に当たることができるようになった。
 今回は、これから接種する皆さんのために、筆者の接種および副反応の経験をお伝えするとともに、これまで副反応に関して出ているデータや、基礎疾患やアレルギーの履歴を持っている人の中でどんな人が心配なく接種でき、どんな人が接種を控えたほうがいいのか、といったことについて解説したい。
 1回目のワクチン接種は腕に重い痛みが
 3月18日、筆者は第1回目の予防接種を病院で受けた。病院内の接種会場にはストレッチャーが設置され、急変にいつでも対応できるようにされていた。利き手ではないほうの上腕外側(多くの人は左腕)の三角筋という筋肉に、垂直に注射するやり方が一般的だ。医師が問診をし、その後看護師が注射を打ってくれたが、注射自体は、皮膚のチクッとした最初の痛みの他は、全く感覚がないといっていいほど痛くなかった。接種が済んだ後、会場で15分間、椅子に座って経過観察をし(多くの副反応は接種後早期に起こる)、何事もないことを確認してから帰途についた。
 接種した当日は痛みも発熱もなかったが、翌日から、打った腕に重い痛みが出た。人によっては、腕を上にあげることもつらいようだが、わたしはそこまでではなく、鞄や荷物を持つことはできた。その痛みも、2日後にはすっきり消えた。
2回目の接種、副反応を心配したが…
 2回目の接種は、ファイザーのワクチンの場合は3週間後(モデルナのものは4週間後)に接種するが、供給が間に合わなかったため、30日後の接種となった。一般的には、発熱などの副反応は2回目のほうが頻度が高い。筆者はそのため、2回目の接種後はすぐに帰れるよう、翌日の午前中に仕事がないよう調整してのぞんだが、発熱や倦怠感はなく、腕の痛みも1回目よりも軽く、拍子抜けしてしまった。筆者としては、ワクチンの副反応よりも、それからまもなくやってきたPMS(月経前症候群)のほうがよほどつらかった。
 副反応が非常に軽くすんだ筆者だが、これはあくまで個人の体験だ。周囲で接種した人がどうだったのかというと、やはり2回目は体がだるかった、熱が出たという人がそれなりにいて、これから受ける皆さんも、翌日に大事な仕事や家庭の用事が入らないように調整したほうがいいだろう。また、夫婦や同居家族で受ける際は、同じ日に受けるのではなく、別々に受けることをおすすめする。家族が同時に体調不良になるのは避けたい。
各ワクチンの副反応の最新データ
筆者提供
 現在使用されているファイザー製ワクチン、そしてこれから承認予定のモデルナとアストラゼネカのものに関しては、全世界で副反応のデータが蓄積されている。ここでは国内の臨床試験における結果を表にまとめたので参考にしてほしい。
 <ファイザーとモデルナのワクチンの副反応>
 ワクチンの副反応としてもっとも重篤なのがアナフィラキシーと呼ばれるもので、ワクチンによって起こるアレルギー反応だ。ワクチン接種後すぐに起こることが多く、皮膚の発疹やかゆみといった皮膚症状や、咳やくしゃみ、喘鳴といった呼吸器の症状が出る。それだけで終わる場合も多いが、重篤な場合は、血圧が下がり、命に関わることもある。
 また、よくある副反応では、局所の腫れや筋肉痛、だるさ、発熱などがある。特に、2回目の接種で発熱が起こりやすいとされている。
 国内のこれまでのデータ(※1)では、医療従事者への接種が開始された2月17日から5月16日の間に、医療従事者・高齢者併せて611万2,406人が接種を受け、「副反応疑い」と報告されたのは7,297人(全体の0.1%)、そのうち医療機関から
「ワクチンとの関連あり」と報告されたのは5155人(全体の0.08%)、そのうち重篤なケースは605人(全体の0.01%)だったとのことだ。
 「副反応疑い」の72,97人のうち、男性は1,247人、女性は6,047人で、年齢は20~59歳がそれ以上の年齢よりも多くなっているが、これは現役医療従事者に、その年齢層の女性が多いためかもしれない。国内での死亡事例は51例報告されているが、ワクチンとの明確な関連性は示されていない。
 また、1回目の「副反応疑い」は0.1%(重篤なものは0.02%)であるのに対し、2回目では、0.16%(重篤なものは0.01%)と報告されている。これを見る限り、全体の副反応はわずかに2回目が多いが、重篤な副反応が多いわけではないようだ。
薬剤へのアレルギーをもつ人は大丈夫?
 なお、もっとも重篤な副反応はアナフィラキシーである。国内の医療従事者への接種が開始されたとき、海外よりもアナフィラキシーが発生する頻度が高いことが指摘されていたが(診断基準が異なることも一因だったと思われる)、現在の報告では、国内で国際的なアナフィラキシーの診断基準を満たす症例は、約611万人接種して146人と、100万人あたり24人だった。頻度はいま減少傾向にあり、高齢者など接種者が増えたことや、診断が正確になされるようになった影響があるのではないかと思われる。
 過去に薬剤でアレルギー反応を示した方で気をつけてほしいのが、ファイザーやモデルナのワクチンに含まれているポリエチレングレコール(PEG)という物質だ。以前、ポリエチレングレコールで重度のアレルギー反応を起こしたことがある人は原則としてこの2社のワクチンを使用できない。
 ポリエチレングレコールは大腸検査の時に使われる下剤、注射薬のメチルプレドニゾロン(点滴ステロイド剤)、ハーセプチン(主に乳がんで使用される分子標的治療薬)など様々な薬剤および化粧品に含まれている(※2)。
 ただ注意しなければならないのは、ポリエチレングレコールが含まれる薬剤にアレルギー反応があっても、ただちにポリエチレングレコールが原因だとは断定できないことだ。化粧品など、他のポリエチレングレコールが含まれる物質へのアレルギー反応はあるかなど、丁寧に聞き取りをする必要がある。
 交差反応(似た構造を持つ物質に対してアレルギー反応が起こること)を起こすと懸念されているポリソルベート(不整脈の薬や糖尿病の薬、肺炎球菌のワクチンなどの他、乳化剤としてチョコレートにも含まれている)に関しても、アレルギー歴のある人は、専門家が接種の可否を判断する必要がある。ポリソルベートはアストラゼネカのワクチンに含まれている。
 これまで、薬や化粧品、ワクチン、食品にアレルギーのある人は、まずはかかりつけ医に相談してほしい。また、薬品の添付文書でも、ポリエチレングリコールやポリソルベートを含むかどうかは確認することができる。
 インフルエンザのワクチンは卵の成分が含まれているため、卵アレルギーの人は接種できないことで有名だが、ファイザーのワクチンには卵の成分は含まれておらず、接種して問題ない。
 また、ワクチンを接種するからといって、飲んでいる薬をやめる必要はない。ワーファリンなど、「血液をさらさらにする薬」を飲んでいる人は、血が止まりにくく長めの止血が必要だが、自己判断で休薬するのは、もとの病気が悪くなるおそれがあるため、おすすめできない。
モデルナ製の「心筋炎」の可能性について
 アナフィラキシー以外にも留意すべき副反応がある。モデルナのワクチンでは、頻度は低いが心筋炎が起こる可能性が示唆されていて、現在CDC(アメリカ疾病予防管理センター)が精査中だ。早合点しないでいただきたいのは、現在、因果関係を含めて精査中であって、因果関係が確認されているわけではないということだ。
 CDCは、これまでに報告されている心筋炎の傾向として以下の点を挙げている(※3)。
・思春期、若年者に多い。
・女性よりも男性に多い。
・1回目よりも2回接種後に多い。
・典型例では、接種後4日以内の発症。
 厚生労働省は職場での接種はモデルナを使用すると発表している。今後、ワクチンを選べるようになる可能性もあるが、若い人は、上記を覚えていくといいかもしれない。とりあえず、心筋炎の副反応があるのかどうか、続報を待つ必要がある。
アストラゼネカ製の「血栓症」、どれほど心配すべき?
 ファイザーとモデルナのワクチンはmRNAワクチンで、アストラゼネカのものはベクターワクチンという種類だが、ベクターワクチンであるアストラゼネカや、アメリカのジョンソン&ジョンソン(日本ではまだ承認されていない)のワクチンでは血栓症が問題になり、使用を停止する国や、年齢制限を設ける国がでてきている。また、血栓症は比較的若い女性に多いというデータもある(※4)。
 では、血栓症の頻度はどの程度なのかというと、100万人に1人くらいで、頻度としてはアナフィラキシーと同様に低く、デメリットよりもメリットのほうが大きいと考えられている。ただ、アナフィラキシーは至急かつ適切に治療されればほぼ問題なく治癒することが多いのに対して、血栓症は血管がつまると周囲の組織に血液が供給されないため、組織が壊死に陥ってしまい、手術が必要になったり、何らかの後遺症が残ることが少なくないので注意が必要だ。
 アストラゼネカワクチンは承認はされたものの、すぐには使用されない見込みで、接種対象者などについて慎重に検討されるようだ。
妊婦や授乳中の人は接種しても問題ない?
 妊婦や授乳中の人はワクチンの接種に躊躇するかもしれないが、アメリカのCDCは、妊婦が感染すると重症化しやすく早産のリスクも上がること、ワクチンの妊婦への安全性のデータは限られているが徐々に増えてきていること、またワクチンで胎児に抗体が移行し感染防御作用が付与されることなどから、十分な説明の上で、接種を受けることができるとしている(※5)。
しかし日本産婦人科感染症学会は、妊婦を接種の対象から除外はしないが、妊娠初期の期間形成期(妊娠12週まで)は、偶発的な胎児異常との混乱を招く可能性があるため、ワクチン接種を避けることを勧めている(※6)。
 授乳中の人は、CDCの見解では、データは乏しいものの、ワクチンの体内における作用を踏まえると受けても問題ないとしている。
 新型コロナウイルスのワクチンは、基本的に重篤な基礎疾患を持っている人でも接種できる。国内でのワクチン接種が進むにしたがって、副反応に関する様々な噂がSNSで飛び交うようになるだろうが、過度に不安になる必要はない。読者の方々の接種はもう少し先になるだろうが、中には、重篤な副反応があると煽るような真偽不明の情報が流れ、多くシェアされることもあるかもしれない。そういうときこそ冷静になり、厚生労働省などが提供する正しい情報にアクセスし、適切な判断をしてほしい。
 ※厚生労働省のサイト「新型コロナワクチンQ&A」はわかりやすいのでおすすめだ。
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※1https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_18848.html
※2 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33388478/
※3 https://www.cdc.gov/vaccines/acip/work-groups-vast/technical-report-2021-05-17.html
※4 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33835768/
※5 https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/vaccines/recommendations/pregnancy.html
※6 http://www.jsog.or.jp/news/pdf/20210512_COVID19.pdf


◆「厚労省が新型コロナの死亡者数を水増しする通達を出している」は正しくない情報 医師が解説 大津秀一 | 緩和ケア医師 indexへ

毎日のように寄せられる疑問
筆者はYouTubeチャンネルで緩和ケアや新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)などの情報を発信しています。
動画には多数のコメントが寄せられるのですが、その中に一日一回は必ず寄せられる疑問があります。
それは、新型コロナの死亡数は不正確なのではないか、というもの。
「新型コロナウイルスのPCR検査が陽性の死者はすべて死因が新型コロナになる」
このような話が流れているというのです。
もしかすると皆さんもこれを聞いたことがあるかもしれません。
本当にそのようなことがあるのか―。
調べてみると驚くことがわかりました。 このような画像が、情報を広げた
SNSが重要な情報伝達・共有の手段となっている現状、虚々実々の様々な情報が日々インターネット空間を飛び交っています。
「新型コロナウイルスのPCR検査が陽性の死者はすべて死因が新型コロナになる」
この情報も昨年からよく見かけられるものでした。
その中に、下記のような画像がTwitterで出回っています。
twitter Twitter等でこのような赤線付きの画像が流れている。厚生労働省の通達を「切り取った」もの。得てして大切なものは切り取られていない所に―。
これは厚生労働省の出した「新型コロナウイルス感染症患者の急変及び死亡時の連絡について」という文書で、ネットで誰もが読めるようになっています。
赤線を引いてある部分には、"事務連絡中の「新型コロナウイルス感染症患者が死亡したとき」については、厳密な死因を問いません"および"厳密な死因を問わず、「死亡者数」として全数を公表するようお願いいたします"とあります。
確かに「厳密な死因は問わない」と書いてあるので、まるで死因を問わずに新型コロナ死と診断するように見えてしまうのも無理はないかもしれません。
しかし実際はそうではないのです。
これは感染症上の報告
実はこの画像、見て頂ければわかりますが、上の所で切れています。
書類の一部分を切り取って見せているので、誤解につながっているのです。
赤線が引いてあるのは第三項なのですが、その前の第一・二項にはこう書かれています。
新型コロナウイルス感染症を原死因とした死亡数については、人口動態調査の「死亡票」を集計して死因別の死亡数を把握することになりますが、死因選択や精査に一定の時間がかかります。(第一項)
厚生労働省としては、可能な範囲で速やかに死亡者数を把握する観点から、感染症法に基づく報告による新型コロナウイルス感染症の陽性者であって、亡くなった方を集計して公表する取扱いとしています(第二項)
これを受けての、第三項"事務連絡中の「新型コロナウイルス感染症患者が死亡したとき」については、厳密な死因を問いません"なのです。
つまりこの文書の構成を見ると、
新型コロナウイルスを原死因とした死亡数は人口動態統計で把握するが、時間がかかる。 ↓
そのため、「速やかに死亡者数を把握する観点から」感染症法の報告の陽性者の死亡数を集計して公表する

それで、厳密な死因を問わず報告する
という流れです。
人口動態統計で、確実に新型コロナが原因とする数は出てくるがそれには時間がかかってしまうため、報告に関しては厳密な死因を問わずにPCR陽性者を含めて集計・公表するということなのですね。
その論旨の流れを見にくくしている画像の切り取りは、恣意的に行われたのではないかと見るむきもあります。
ただ、原死因、人口動態統計など新しい言葉が出てきたので、もう少し詳しく説明します。
実は2つある死因の報告
twitter 感染症法における「報告」と死亡診断書に記載される「死因」の2つがある。この区別がついていないと話がわかりづらい。ただ2つの数字の差はとても多いというわけではない。
医師は、患者さんが亡くなると、死亡診断書というものを作成します。
そこには死因を記載する欄があり、「直接死因」「直接死因には関係しないが傷病経過に影響を及ぼした傷病名等」など複数の欄があります。
新型コロナによる呼吸不全で亡くなった場合は、直接死因が「新型コロナウイルス感染症」となります。
死亡診断書は死亡届と一体化しており、ご遺族によって自治体に提出されます。
自治体により死亡診断書をもとに死亡票が作成され、厚生労働省が集計して人口動態統計の死者数が確定します。
なお現在5か月のタイムラグで、執筆時に昨年11月までの確定数が出ていますが、そこには新型コロナウイルス感染症での死者は2074人となっています。
これは新型コロナウイルス感染症を原死因として、つまり新型コロナウイルス感染症で亡くなった方ということになります。
ただこの人口動態統計の集計にあたっては間違いがないように、必要ならば確認も行うなど、精度の維持に努めているとされます。そのため、時間がかかるということになるのです。
一方で、この確定数を待っていると、今回のように早く数を把握して、対処していかねばならない状況においては時間がかかってしまいます。
そこで感染症法上の「報告」を用いるということなのです。
感染症法においては、特定の感染症に関しては、報告が義務付けられています。
これも厚生労働省への報告となるのですが、厚生労働省に確認しますと、今はまずは保健所に報告するとのことです。
これも所定の報告様式(当然「死亡診断書」とは別物です)があります。
参考;感染症発生動向調査について
そして新型コロナウイルス感染症の死亡者もこちらからも報告されます。
現在、都道府県やメディアで報じられている死亡数はこの数字を用いているのです。
これに関するいくつかの疑問にお答えします。
報告数と、原死因での確定数の2つがあることにまつわる質問
Q それではPCR陽性の死亡者もすべて報告している数字と、実際の確定死者数には大きな開きがあるのでは?
現在わかっているのは昨年の11月まで(人口動態統計の確定数が出るには時間がかかるため)ですが報告数は2152人、人口動態統計の死者(確実に新型コロナが原因である数)は2074人で顕著なまでの開きはありません。
報告数はPCR陽性者を全部組み入れているために、大きく水増しされているという話は正しくないとわかります。
Q 事故死者までPCR陽性だと、報告数に入れるなんておかしい。
通達でも「新型コロナウイルス感染症の陽性者であって、入院中や療養中に亡くなった方については」とあり、事故死者までPCR陽性だと報告に入れるという理解は正しくありません。
Q 厚生労働省はなぜこのような誤読しやすい通達を出したのか?
通達の宛先は「衛生主管部(局)御中」でした。
つまり厚生労働省から「衛生主管部(局)」に出したものになります。
衛生主管部(局)はこのような文書に慣れているため、当然誤読が起こりません。
そして私たちに宛てたものでもありません。
しかしこれがネット上で誰も見られる状態であったため、先述したようにSNSを中心に誤った解釈があっという間に広がることになってしまったのです。
Q 医師が死亡診断を新型コロナと偽って、確定数を増やしていることはないのか?
刑法第160条・161条「虚偽診断書作成・同行使罪」により、医師が死亡診断書の病名を偽ることは犯罪であり、3年以下の禁錮あるいは30万円以下の罰金です。
犯罪をしてまで病名を偽って、死亡診断書の病名を新型コロナとする理由が医師にはありません。
あくまで現状出ている数としては、報告数をもって概数をつかむというやり方はうまくいっているようにも見えます。もちろん、人口動態統計に出て来る確実な新型コロナ死の数との差異を注意深く見てゆく必要はあるでしょう。
行政も意識的になってくれれば…
今回の件は、通達でも明示されているように、「速やかに死亡者数を把握する観点から」行われているものです。
しかし、役所から役所への文書が誰でも見られる状況であったため、死亡診断書の死因をすべて新型コロナにするというような誤解が続出しました。
そしてまた、当たり前ですが、死亡診断書から人口動態統計が集計されることを知らない人から、まるでPCR陽性者を新型コロナ死として診断し、また報告数を水増しするのが通達の本意という誤解まで広がりました。
この一年余り、「どう世の中では受け取られているか」にあまり意識が注がれず、結果として誤って解釈されたことがずっと定着していること、この事象は枚挙にいとまがありません。
行政は、文書がこのように受け取られているのを知っているのでしょうか。
私は行政も、通達文書の誤解がSNSで広がっていることに対して(本来宛先が一般向けでなかったという事情はわかりますが)、その正しい意図を丁寧に説明してもらいたいと思いますし、またこの文書を誤解している医療者や一般の方も今一度この記事をきっかけに理解を再確認していただけたらと思います。
まとめ
新型コロナウイルス感染症の死者として報じられているのは、感染症法における報告を元にしています。
普段、メディアのニュースなどで報じられているのはこちらの数です。
感染症法上の報告を用いて公表するとした厚生労働省の通達は、「速やかに死亡者数を把握する観点から」行う意図であると衛生主管部(局)に伝えています。
しかしそれは、死亡診断をすべて新型コロナにするということではありません。
医師が記載する死亡診断書には本当の死因を記載します。
そのため、死亡診断書から死亡票を経て集計される人口動態統計の死因は、「新型コロナで亡くなった人」の本当の数です。
そして現状、前者の報告数と後者の確定死者数はそれほど大きなずれはなく、過剰に多い死者数が報告されているわけではありません。
そのため、SNSで流れている「厚生労働省が死者を水増しする通達を出している」という情報は正しくないということになります。
虚実の情報が飛び交っており、見る側にも慎重さが求められるとともに、発信者ももし多くの目に触れるものだとすれば、「どう受け取られるか」に十分意識をし、また必要ならば誤解を訂正することに積極的であってほしいと願います。

◆新型コロナワクチン 高齢者1人に誤って3回接種 本人確認不十分で【愛媛】 indexへ

 愛媛県今治市内で5月、90代の女性に新型コロナワクチンを誤って3回接種したことが27日分 かりました。
 今治市によりますと、この女性は高齢者施設の入所者で今月1日に1回目を接種。
 このあと、施設に関連する医療機関に入院し3週間後の21日に2回目を接種。
 この3日後に医療機関が予診票や本人の確認を十分しなかったため、誤って3回目を接種したということです。
 高齢女性は現在もこの医療機関に入院していて、発熱などの異常はないということです。
 医療機関は再発防止策として、ほかの施設から入院した患者に接種する際は、予診票や本人の確認を複数で点検するとしています。

◆ワクチン接種後、女性死亡 因果関係は不明 新型コロナ・宮崎27日発表 indexへ

 宮崎県は27日、新型コロナウイルスのワクチンを接種した65歳以上の女性1人が、接種5日後に死亡したと発表した。ワクチンとの因果関係は不明としている。接種後の死亡例は県内では初めて。
 発表によると、女性は基礎疾患があった。今月17日、高齢者を対象としたファイザー製ワクチンの1回目の接種を受けた。20日に腹痛の副反応疑いが出て、病院を受診し22日に死亡した。接種した医師の国への報告によると、ワクチンとの因果関係は評価不能という。
 厚労省の通知では、接種と因果関係のない事象を含めた副反応が疑われる事例も報告を求めている。

◆90代女性にワクチンを3回接種 愛知県今治市 indexへ

 愛媛県今治市で90代の女性に新型コロナウイルスのワクチンを誤って3回打っていたことがわかった。
 今治市によると、市内の高齢者施設に入所していた90代の女性は今月1日、施設内で1回目の接種を行った。その後体調を崩して入院し、21日に病院で施設に配給された分のワクチンで2回目を接種を行った。
 ところが3日後の24日、病院に入院している高齢者対象のワクチン接種の際に、本人確認などを怠り、3回目の接種をしてしまったという。女性に発熱などの症状はなく、病院側では女性とその家族に説明し、理解を得ているとしている。

◆《新型コロナ》水戸市ワクチン 接種予約ミス6000人 1回目を「2回目」手続き indexへ

 水戸市の新型コロナウイルスワクチン接種の予約トラブルで、専用サイトから1回目ではなく誤って2回目を予約した高齢者が約6千人に上っていたことが27日、分かった。市が本人に電話して修正手続きをしているが、希望する日時、場所で1回目を受けられない可能性がある。高橋靖市長の定例記者会見で同日、市保健予防課が明らかにした。
 市によると、専用サイトには1回目と2回目の欄があり、注意書きはあったものの、1回目の予約が完了しなくても2回目の手続きができてしまう仕様だった。市は65歳以上の一般高齢者に対する予約受け付けを21日から始め、インターネットのほか、電話と対面方式を含む件数が当初設定した約4万人に達したため、22日午後に中断していた。
 その後の調査で、予約できた4万人のうち約15%に当たる約6千人が誤って2回目を手続きしたことが判明した。
 仕様では、2回目をキャンセルしないと1回目が予約できない。「マイページ」を見て誤りに気  付いて修正した人もいるが、ほとんどはミスには気付かないままだった。
 市は本人に直接電話連絡し、空いている日時、場所に予約し直す手続きをしている。市は接種が始まる6月7日までには修正を終える方針。
 今後は、1回目の接種を受けた場で2回目を予約してもらう方式に変えるといい、かかりつけ医で受けた人は接種先などが手続きを代行できるようにする。

◆マダニが媒介する感染症・SFTSで70代男性が死亡 県内で今年2人目・宮崎県 indexへ

 都農町の70代男性がマダニが媒介する感染症、SFTSに感染し、その後、死亡していたことがわかりました。
 今年、宮崎県内でSFTSへの感染が確認されたのは8人目、死亡したのは、2人目です。
 宮崎県によりますと、亡くなったのは、都農町の70代男性です。
 宮崎県によりますと、男性は5月中旬、発熱や食欲不振などがあり高鍋保健所管内の医療機関を受診。
 5月21日、SFTSと診断され、入院していましたが、26日までに亡くなりました。
 男性は農作業など屋外の活動歴があり、ダニの刺し口があったということです。
 今年、宮崎県内でSFTSへの感染が確認されたのは8人目、死亡したのは、2人目です。

◆新型コロナ「ワクチン接種で死亡・不妊は根拠ナシ」医師たちの断言 indexへ

 新型コロナワクチン。小柄なお年寄りでもマッチョなアスリートでも同じ量で大丈夫。副反応の心配より、接種会場への行き帰りに気をつけて! 五輪関係者や抜けがけ有力者より、まずは高齢者の接種が迅速に進むよう政府の尽力が望まれる
 「ワクチン接種後57人が死亡」…ワクチンの副反応で人が亡くなった「ような」報道を目にする。が、死亡例のなかに「ワクチンとの因果関係が明らか」になったものは「1例もない」という。
 こびナビの日本一正確な「ワクチン最新情報セミナー」資料
 「ワクチンを打つことによって副反応で死んでしまうと心配をするより、接種会場に行くまでに交通事故に巻き込まれるかもしれない心配をしたほうがいいです」
 こういうのは、薬事規制(PMDA)での医薬品審査経験もある、黑川友哉医師だ。
 新型コロナの感染拡大が止まらないなか、現状もっとも期待されている対策が「ワクチン接種」。諸外国に遅れをとって日本でもようやく、高齢者への接種が始まった。予約トラブルやワクチン不足が心配されるなか、従来のファイザー社ワクチンに加え、アストラゼネカ、モデルナのワクチンも承認された。
冒頭の思い切った発言には、どんな根拠があるのか。黑川医師に詳しくきいた。
 「新型コロナのワクチンに関しては、世界規模で情報を共有するチェック体制が整っているんです。
アメリカでは、疾病対策予防センター(CDC)を中心に、疾病の自然発生率を監視するVSD RCAというワクチンの安全性を迅速に解析するシステムがあります。もしワクチンを打ったあとに、なにかの病気になる確率が上がったら、その情報はアメリカ国内だけではなく世界中の規制当局で共有されます。
 発生頻度の高い副反応は、治験の中でしっかりチェックされています。が、その治験では見つけられなかったような副反応が、承認後数百万回使われて初めて見つかるケースもあり得ます。そういった稀な副反応も、迅速に見つけ出すシステムがアメリカには備わっています。そして現在10億回を超える接種実績にも関わらず、mRNAワクチンの副反応であることが明らかとなった死亡事例は報告されていません。
 なので『日本はまだ接種を始めたばかりで情報が少ないから危ない』ということはないのです」
◆「有害事象」と「副反応」の大きな違い
 「ワクチンを打ったあとに起きた、あらゆる好ましくない事象や症状を『有害事象』といいます。たとえば接種の翌日に雷に打たれても、有害事象です。
『副反応』というのは、有害事象のうち『ワクチンとの因果関係が明確なもの』だけを指します。まずこの『有害事象』と『副反応』の違いはとても重要です。 日本では、予防接種法の定めによって、有害事象として上がってきたものは全て、厚生労働省が集計しています。
 ワクチン分科会の副反応検討部会が作っている資料に、有害事象で死亡した事例の細かな報告が全て載っています。そのなかには、例えば誤嚥性肺炎で亡くなったり、お風呂で溺死といった『ワクチンとの因果関係は考えにくいだろう』というものも含まれています。
 こうした事例は、一見『ワクチンは関係ないだろう』と思えます。でも、もしかしたらワクチンの影響で、何かしらの体調不良が起きたのかもしれない可能性は、ゼロとは言い切れません。なので記録としてしっかり残しておきましょうというスタンスなんですね。
 今後、長年にわたって情報を蓄積していったときに、同じような事例が出てきて『過去にこういうことがあったよな』とデータをきちんと見直せるようにしておくためです。
 なので、どんな有害事象でも否定せずに『副反応疑い』という形で報告されているんです。医師が誠実に仕事をすればするほど、副反応疑いの報告は多くなります。そしてそれが報道されることもあります。そういう流れ、ミスコミュニケーションを知っておいていただきたいです。
 有害事象で死亡した例のなかで副反応が疑われるものは、今のところ一例もありません。報告書に記載されている「評価α」=「ワクチンとの因果関係が否定されないもの」は0件。つまり、ワクチン接種をしていなくても亡くなった事例だろうというのが、専門家の見解だと思います」
◆ワクチンに不安をもつ「情報」の真偽
 「体格差や人種などの違いを含めて『どのくらいの用量が適切か』は、第Ⅲ相試験という4万人規模の臨床試験で、あらゆる体格の方を対象として確認されています。
 ですから日本人は身体が小さいから…といった理由で、有効性の違いや副反応の違いを心配する必要はありません。身長140cmの小柄なお年寄りでも、190cmのアスリートでも、誤差の範囲なんです」
◆妊娠中の女性や、これから妊娠・出産を考えている人は
 「ワクチンを打つと不妊になる、というデマもかなり拡散されました。ファイザー社の元副社長であるマイケル・イードン氏が『コロナウイルスのスパイクタンパク質が、胎盤を形成しているシンシチンを含んでいるため、ワクチンを打つと不妊になる危険性がある』と言い出したためです。
 これに関してはすでにCDCも否定していますし、新型コロナワクチン接種と妊娠の関係については『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』という世界的に最も影響力のある医学雑誌に論文が掲載されています。ワクチン接種によって流産するとか子どもに障害が起きるリスクが高まるといったデータはありません。現時点で、ワクチンを打って抗体ができることで不妊になるという話は、根拠らしい根拠がありません」
◆アナフィラキシーの心配には
 「ほとんどのアナフィラキシーは、接種後30分以内に起こるので、ワクチンを打ったあと30分ほどは、会場で経過を見ることになっています。会場には治療薬のアドレナリンを常備しておくことが決められていて、なにかあればすぐに打てるようになっています。新型コロナワクチンのアナフィラキシーで亡くなったという報告は今のところありません。
 免疫抑制剤を使っている方がワクチンを打ってもいいのかというご質問をいただきます。これは、治験の対象とならなかったため、様々な心配をされるのですが、安全性で問題があるわけではありません。それよりも、こういった方は新型コロナウイルスに感染した場合に重症化する可能性が高いので、打っておくほうが安心です」
◆あるべき「正しい副反応」
 副反応で最も多いのは、発熱やワクチンを打った場所の痛み、倦怠感などです。僕は2回接種を終えましたが、2回目のときは脇の下のリンパが痛くなりました。免疫はリンパ節で活性化されるので、『おお、効いている!』と、嬉しかったですね。
 じつは今日、抗体価の推移について結果報告を受けました。ワクチン接種前、私の血液中に存在する新型コロナウイルスに対する抗体価は0.4だったのですが、ワクチン接種から2週間後にはこれが2230まで上昇していました。現時点でどこまで数値が上がればいいのかは明らかになっていませんが、純粋に自分の体の中に『抗体』という武器がこれまでとは比較にならないくらいの分量で備わっていることがわかって嬉しいです」
 医師の多くは、断定的な言い方をしない。一方、ワクチン忌避者は「危険だ」「危ない」と強い言葉を使う。そんな大きな声に耳を傾けてしまうこともある。
「非常に難しい問題なのですが、真に科学的に、可能性が100%か0%かを証明するのはとても難しいんです。例えば、ワクチン接種後に打った箇所が痒くなったとします。これは副反応の疑いがかなり強いですが、同じ場所を蚊に刺された可能性もゼロではない。たとえ1億分の1の確率でも、研究者は『可能性がない』とは言いません。
 でも一般の方がその文章を読んだときに、専門家と同じ感覚で理解をするのは難しい。これが「ミスリード(=誤った理解を促してしまう)」ですね。ですから僕たちは、なるべく医学界で共有されている科学的な情報そのまま発信するのではなく、みなさんに分かりやすい形でお伝えすることで、デマに惑わされない知識を得てほしいと思っているんです」
 「ワクチンや新型コロナウイルスについては、厚生労働省や医薬品医療機器総合機構(PMDA)が情報を公開しています。しかしもし『政府の言うことは信用ならない』『わかりにくい!」という方はぜひ『こびナビ』を利用してください。
 これはさまざまな専門分野の日米の医師30名ほどからなる団体です。世界中で日々更新される新型コロナワクチンに関連する論文に目を通し、全員で議論をしています。スポンサーもいないですし、完全に無給で運営しているんです。
サイトの他に、平日朝8時半から、Twitterの音声チャットで世界の最新医療ニュースを解説しています。こうした活動の中で、『ワクチンの不安が解消された』とか『安心して親に勧められます』といった声をいただくと、少しはお役に立てているようで幸せな気持ちになります。
 医師の使命として、目の前の患者さんを救うことだけではなく、公衆衛生に貢献することも忘れてはいけません。我々はそこを柱にして、わかりやすくて正確な情報を届けることで、かなり多くの人を救えるんじゃないか、そうありたいと考えているんです」

◆【東京五輪】コンドーム配布に組織委が見解「選手村で使うのではなく、母国に持ち帰って啓発に」 indexへ

 選手村でのコンドーム使用は本来の目的ではない!?
 東京五輪・パラリンピック組織委員会は27日、東京大会中に選手村でコンドームを配布する目的と趣旨に言及した。
 五輪選手村ではHIV(ヒト免疫不全ウイルス)の感染予防を目的に1988年ソウル大会から配布する習慣が始まった。
 今大会は国内コンドームメーカー4社が約4万個ずつ、合計約16万個を配布する予定だが、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から問視する声もある。一部では「濃厚接触を助長する」との声もあるが、組織委は「選手村で使うというものではなく、母国に持ち帰っていただき啓発にご協力いただくという趣旨・目的のもの」と説明。その上で「HIV(エイズ)はアスリートをはじめ若者の未来を奪う病気であり、差別や貧困も生んでいる。IOC(国際オリンピック委員会)がその撲滅のための啓発活動の一環として行っている」と話した。2004年からは国連とも連携した取り組みになっているという。
 組織委は「IOCからは引き続き実施するよう求められている」としたうえで「東京大会においては、こうした趣旨・目的を踏まえながら、配布方法等について現在検討中です」と話している。

◆福島でワクチン10人分「廃棄」 新型コロナ、一般高齢者の接種 indexへ

 福島市は27日、新型コロナウイルスワクチンの接種で10人分が使用できなくなり廃棄したと発表した。一般高齢者の接種が始まった17日から25日までの合計数で、要因は接種予定数以上にワクチンを解凍したり、接種に不慣れのため1瓶から必要な回数を取れなかったりしたためという。
 また市は7月中旬ごろから、学校や保育所などの教職員、通所の高齢者施設職員を優先的に接種するとした。クラスター(感染者集団)防止のためで、夏休みを利用して集中的に行う。同時に基礎疾患のある人の接種も進める。

◆60代女性、接種後死亡 県内初、因果関係不明 indexへ

 県は27日、新型コロナウイルスのワクチン接種を受けた県内の60代女性が腹痛を訴え、接種5日後に死亡したと発表した。女性は基礎疾患があった。ワクチン接種後、副反応が疑われる死亡例は県内で初めて。県は接種と死亡の因果関係は不明としている。

◆コンセント抜け 横浜市119人に温度超過ワクチン接種 indexへ

 冷蔵庫の電源が入っていませんでした。
 横浜市は新型コロナウイルスのワクチン接種について、きのう瀬谷区で行われた集団接種で119人に対し、保存温度を超過したワクチンを接種したと発表しました。接種開始後にワクチンを保存する冷蔵庫の電源プラグがコンセントから抜けかかっているのが発見され、電源が入っていなかったということです。
 横浜市は健康被害について「害になるとは考えにくい」とし、接種した全員に抗体検査を行い、抗体が確認できなければ再接種を行うとしています。

◆ワクチンの“コネ接種"が横行…経験者語った杜撰すぎる実態 indexへ

 「3月中旬に、知り合いの医療関係者から連絡をもらったのです。『ワクチンの優先接種枠が余っているので、よかったら受けませんか?』と。当時は、ようやく日本で医療従事者への接種が本格的に始まったばかり。“自分が受けてもいいものか"と、悩みました。しかし、仕事で日々、不特定の人々と接することも多く、感染への不安も高まっていましたので、申し出を受けることにしたのです」
 そう語るのは、東京都在住の50代男性・Aさん。
 現時点で新型コロナウイルス・ワクチンの優先接種対象となっているのは、医療従事者と65歳以上の高齢者に限られている。日本経済新聞社の調査によれば5月25日時点で、65歳以上の高齢者でも、少なくとも1回接種できた人は8.2%にすぎない。
 そんななかでAさんは医療従事者でもなく、基礎疾患も持たないのに、コネにより5月上旬にすでに2回の接種を完了したという。
 「埼玉県ふじみ野市の高畑博市長(59)ら首長たち、スギホールディングス顧問夫妻、オービック会長夫妻……、未遂も含めて全国で“コネ接種"の発覚が頻発しています。その共通点は、彼らが病院もしくは自治体に強力なコネを持っているということです」(医療ジャーナリスト)
すでに接種券を持ちながらも、予約に四苦八苦し、順番を待ちわびる高齢者も多いなか、なぜ“横入り"がまかり通っているのか。感染症を専門とする「のぞみクリニック」の筋野恵介院長はこう解説する。
 「ファイザーのワクチンは1瓶で5人接種できます。しかし生理食塩水で希釈した後は、6時間以内に使い切らなければいけません。たとえば15人分のワクチンがあったとしても、その日に受けられる医療従事者が14人しか集まらないということもあります。そこで“廃棄するくらいなら誰かまわりの人にでも打ってもらったほうがいいのでは"という声が上がったこともあったそうです」
 もちろん貴重なワクチンを無駄にするべきではないだろう。しかし東京都内のある病院の院長の証言を聞くと、首をかしげざるをえない。
 「余った分は、よく病院に来てくれる患者さんに回してあげたいと思うのも人情なんです。誰を優先するか? という問題もあったのですが、結局、いつもお歳暮を送ってくれている方から順番に連絡しました」
 特に医療従事者枠による接種に関しては病院による裁量が大きく、チェック機能も働いていないという。
 経験者語る杜撰な管理体制「最後まで本人確認はなく…」
 冒頭の50代男性・Aさんが目撃したのもそうした現実だった。
 「申し込みは非常に簡単でひょうしぬけするほどでした。連絡をくれた医療関係者に、まず名前・生年月日・住所を伝え、その数日後に接種希望日を聞かれたのです」
 1回目の接種は4月中旬。まずは医療関係者が勤めている病院で接種券付き予診票を受け取ったという。
 「事前に伝えた名前などが印字してあり、《新型コロナワクチンの接種は初めて受けますか》《最近1カ月以内に熱が出たり、病気にかかったりしましたか》といった質問事項にチェックを入れ、署名するぐらいです。その後、接種会場の大病院に向かいました」
 Aさんは大混雑を予想し、指定された時刻より1時間も早く到着したというが……。
 「受付には誰も並んでおらず、すぐに予診票を提出できました」
厚生労働省のHPにある『医療従事者等への接種について』の項目には《接種を受ける日には、「接種券付き予診票」と「本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証、健康保険証など)」を必ずお持ちになってください》と、記載されている。だが、
 「氏名や住所を確認されるだろうと予想していたのですが、何もありませんでした。偽名で予診票を作っても大丈夫なのではないかと思ったほどです。接種前に2人の医師が予診票をもとに簡単な確認をしてきましたが、それも一瞬で済みました。注射、副反応がないかどうかの待機時間15分、2回目の日程の確認……、全部で20分もかかっていなかったです。
 経験して驚いたのは、本人確認が最後までなかったことです。自分で言うのもなんですが、私は医療従事者には見えないと思うのですが……。あの杜撰なチェック態勢であれば、私のように 資格のない人間が行っても絶対にバレないでしょう」
 またワクチン接種に詳しい医師はこう嘆息する。
 「医療従事者枠を誰に使うかは、病院の裁量に任されており、かなりザルなシステムになっています。接種を申請するために必要なのは『何人希望』ということだけ。後で予診票はコピーして提出しますから、何か問題が生じた場合、調査をすることはできます。しかし大病院ですと職員が数百人、数千人という規模。申請した全員分をチェックすることは現実的に不可能でしょう。
そのため、まだ実習中の学生を“医療従事者"として申請しているケースもありますし、職員の家族や知人を枠に入れている病院もあるのです。ある団体の関係者からは、『上層部はみんなコネ接種をやっている』と、聞きました」
 いまからチェックを厳しくすることで、接種計画が遅れてしまうのも本末転倒だろう。しかし昨年からワクチン接種が決まっていたにもかかわらず、不備だらけのルールにより、“コネを持つ者ばかりが得をしている"現状には暗澹たる気持ちにならざるをえない。

◆診療報酬の不正請求問題、三重大病院「要監査」に認定 厚労省 indexへ

 三重大学医学部付属病院は、厚生労働省東海北陸厚生局から今年3月、診療報酬の不正請求を指摘され、最も重い措置の「要監査」の認定を受けていたことが分かりました。
 この病院では、臨床麻酔部でカルテ改ざんによる診療報酬の不正請求が発覚。詐欺などの罪に問われた元准教授の有罪が確定し、上司だった元教授は逮捕・起訴されています。
 厚生局は今後、不正請求した総額の特定を進め、行政処分するとみられています。

◆一度解凍したワクチン、再凍結し計140回分廃棄…文京区「余剰分を高齢者用に転用するため」 indexへ

 東京都文京区は24日、新型コロナウイルスワクチン計162回分を廃棄したと発表した。一度解凍したワクチンを移送中に誤って再凍結するなど計3件のミスが重なった。
 区によると、今月10日、保冷バッグに入れてワクチン140回分を区から医療機関に運ぶ際、誤って再凍結した。ワクチンは、医療従事者用の接種で余ったワクチンを高齢者用に転用しようとしたもので、区は「接種計画全体に与える影響はない」としている。このほか、4月28日に10回分、今月18日に12回分を、誤って常温で保管したり二重に希釈したりして廃棄した。

◆大規模接種の5人に1人「二重予約」…世田谷区民172人、地元キャンセルなし indexへ

 防衛省が24日から始めた新型コロナウイルスワクチンの大規模接種を巡り、初日に東京会場で接種を受けた東京都世田谷区民の5人に1人が、翌25日時点で区の接種予約をキャンセルしておらず、「二重予約」状態になっていることがわかった。区はワクチンが無駄になる恐れがあるとして、該当者の予約を強制的に取り消す方針。東京23区では目黒区でも同様の事態が判明しており、残りの区も対応に追われている。
 世田谷区によると、24日に自衛隊会場で接種を受けた区内の高齢者は819人で、この日に接種を受けた23区全体の高齢者(4876人)の約17%を占めた。こうした情報は、政府が導入した「ワクチン接種記録システム(VRS)」に登録されており、区が接続して調べたところ、2割強にあたる172人が、25日午前10時の段階で区の接種予約を入れたままだったことがわかった。
 目黒区でも、自衛隊会場で接種を受けた区民187人のうち、3人が二重予約をしていることを確認した。
 自衛隊会場では米モデルナ製ワクチンが使われるのに対し、各区は米ファイザー製ワクチンを用意しており、自衛隊会場に行った高齢者は区で2回目の接種を受けることができない。区は予約状況を基にワクチンを準備するため、予約者が姿を見せなければ廃棄するか、代わりに受ける人を探す必要がある。
 目黒区はすでに3人全員の予約を削除し、世田谷区も取り消すための準備を進めている。
 読売新聞の取材に「記録の閲覧方法を把握していない」「業務多忙で手が回らない」と答えた区もあり、二重予約の件数はさらに増える可能性がある。
 世田谷区の保坂展人区長は「自治体の仕事がさらに増えたが、ワクチンを無駄にしないためにも対応せざるを得ない。国には丁寧な対応を求めたい」としている。

◆ワクチン接種後に新たに57人死亡、8割超が65歳以上…厚労省検討会「重大な懸念なし」 indexへ

 厚生労働省は26日、米ファイザー製の新型コロナウイルスのワクチン接種後、新たに20~90歳代の男女57人が死亡したと公表した。3~21日に報告されたものを集計した。
 死因では脳卒中や心不全などが多く、8割以上が65歳以上だった。接種との因果関係について、厚労省の有識者検討会は、27人を「評価できない」、30人を「評価中」とし、現時点で重大な懸念はないとした。
 21日までに約866万回の接種が行われ、死亡例の累計は85人になった。
 一方で、16日までに国際基準に基づくアナフィラキシーと判断されたのは計146件。接種10万回あたりの発生頻度は2・4件となった。

◆ワクチン保管ミス続出、半月あまりで1200回分を廃棄…市担当者は平謝り indexへ

 神戸市で10日から始まった新型コロナウイルスワクチンの高齢者向けの接種でミスが相次いでいる。半月あまりで、計約1200回分のワクチンを廃棄する事態になった。感染の収束は見通せず、兵庫県が緊急事態宣言の再延長を国に要請する中、コロナ対策の「切り札」と期待されるワクチンだけに、徹底した管理体制が求められる。
■電源プラグ脱落
「貴重なワクチンを無駄にしてしまうことになり、誠に申し訳ない」
 24日夜、市健康局が記者会見を開き、215回分のワクチンが無駄になったことを謝罪した。
 市によると、23日午後7時半頃、兵庫区役所の集団会場に設けられた薬剤室で、ワクチンを保管するための保冷庫の電源プラグが、ドラム型の延長コードから脱落していた。
 庫内の温度は2~8度を維持する必要があるが、21度を示しており、中にあった215回分が使えなくなった。後日使うためのもので、この日接種できなくなった市民はいなかった。
 延長コードは薬剤師や看護師が行き来する床の上に置かれており、足が引っかかるなどしてプラグが抜けた可能性がある。市は「接種会場の配線のレイアウトを再確認し、再発防止に努める」としている。
■管理監新設
 ワクチン接種を巡る市のミスはこれだけではない。
 行政区単位の集団接種が始まった翌日の11日、配送業者が市内3か所の集団会場にワクチンを届ける際、保冷容器に入れたまま引き渡すべきところを、誤って容器から出した状態で届け、約2時間放置した。市と業者側の情報共有が不足していたためで、計960回分のワクチンを廃棄した。
 16日には須磨区の会場で5人に誤って生理食塩水を注射していたことが判明。18日には北区の会場で空の注射器を1人に誤って注射している。
 市は14日付で、管理業務を統括する「ワクチン管理監」を健康局に新設。局長級2人を含む計約50人態勢に強化したが、ミスに歯止めがかかっていない。
 一方、市では25日から神戸ハーバーランドセンタービル(中央区)での大規模接種が始まり、31日からはノエビアスタジアム神戸(兵庫区)でも楽天などと協力して大規模会場を開設する。ミスが起きた時の損失が大きくなる可能性もあり、市健康局は「市民の命と健康を守る業務にあたっているという緊張感を持ち、速やかに、確実に、接種を進めたい」としている。


◆大規模接種と自治体の「二重予約」、トラブル拡大…ワクチン無駄になる恐れ indexへ

 自衛隊が運営する大規模接種会場で新型コロナウイルスワクチンの注射を受けた人が、自治体の接種予約をキャンセルしていない「二重予約」が起きている問題で、東京都世田谷区や目黒区に加え、新たに足立区や江東区でも同様のトラブルが起きていることが読売新聞の調査でわかった。各区は、自衛隊会場で接種した人はすぐにキャンセルを申し出るように呼びかけている。
 自衛隊による大規模接種は、23区に住む65歳以上を対象に24日から始まった。世田谷区によると、同日に自衛隊会場で接種を受けた人は823人となり、このうち翌25日朝の時点で172人の予約が入ったままだった。25日に接種した797人についても、26日朝の段階で173人がキャンセルしていなかった。
 こうした問題は他の区でも明らかになった。24~25日に計145人が自衛隊会場で接種を受けた足立区では、26日朝の時点で16人の予約が入ったままだった。江東区でも3人が予約を取り消していなかった。目黒区で確認された二重予約の人数は6人となった。
 一方で、24~25日に42人が接種を受けた墨田区では、このうち30人が区の予約を入れていたが、全員が自らキャンセルしていたことがわかった。世田谷区でも26日にかけて、二重予約状態だった人がキャンセルするケースが増えている。
 区が二重予約を懸念するのは、ワクチンの無駄を避けるためだ。自衛隊会場ではモデルナ製ワクチンが使われるが、自治体が運営する会場ではファイザー製のワクチンが接種されるため、自衛隊会場に行った人は、区の会場で2回目の接種を受けることができない。世田谷区は、該当者の予約を取り消すことを検討している。

◆ワクチン保管の冷蔵庫の閉め方が不十分、温度が上がり54回分破棄 indexへ

 福島県いわき市は25日、新型コロナウイルスワクチンの個別接種を担う市内の医療機関で、ファイザー製のワクチンを保管する冷蔵庫の閉め方が不十分で、9瓶(54回分)を廃棄したと発表した。ファイザー製のワクチンは解凍後、2~8度の温度で保管する必要があるが、庫内は20度まで上がっていたという。
 市によると、24日午後2時には庫内の温度は4度に保たれていたが、翌25日午前7時半頃、看護師が閉まっていない扉に気付いた。この間、扉を開けたのは24日午後5時半頃で、看護師が翌日の接種に備え、ワクチンの数量を確認していた。予備のワクチンを回し、接種への影響はないという。

◆ワクチン接種「予診票」記入の注意点…14項目の質問事項 indexへ

 ワクチンの接種時には、現在の健康状態について記入する「予診票」の提出が求められ、その内容によって特別な対応が必要になることがある。安全に接種を受けるためにも漏れなく記入しておきたい。
ワクチン接種「予診票」記入の注意点…14項目の質問事項
 予診票は、居住地の自治体から接種券と一緒に送付される。住所や氏名、年齢、診察前の体温などを記入するほか、接種は何回目か、ワクチンの効果や副反応について理解したかなどの14の質問事項に「はい」「いいえ」で答える。
 現在の健康状態や、治療中の病気、服用している薬、重いアレルギー症状の経験の有無などは、接種の上で重要な情報となる。
 厚生労働省によると、接種は体調の良い時に受けるのが基本だ。高血圧や糖尿病などの基礎疾患があっても接種はできるが、病状が悪化している場合は控えた方がよい。
 血が止まりにくい病気の人や、不整脈や血栓症などの手術後に処方される抗凝固薬(ワーファリンなど)を飲んでいる人は、筋肉内出血が起きる恐れがあるため、接種した部位を2分以上しっかり押さえる必要がある。
 こうした人は接種を受ける前に、かかりつけ医に相談しておくことが大切だ。予診票には、かかりつけ医に接種の了承を得たかどうか尋ねる項目もある。
 また、重いアレルギー反応を起こしたことがある人は接種できない場合がある。食べ物などでアレルギー症状が出やすい体質の人は「接種要注意者」として接種後30分間の経過観察の対象となる。
 大阪府医師会の茂松茂人会長は「予診票は項目が多く、全て記入するのは難しいと考える高齢者もいるかもしれないが、例えば、アレルギーの症状は個人差が大きい。普段から体の状態を把握しているかかりつけ医の意見を必ず聞いてほしい」と話す。
 予診票が手元にない場合は、厚生労働省のホームページから印刷できる。

◆ネット予約の50人接種受けられず 手続き未完了が会場で判明 加古川市 indexへ

 兵庫県加古川市の80歳以上を対象にした新型コロナウイルスワクチン集団接種で、少なくとも約50人が、インターネット予約を完了していなかったことが接種会場で判明し、接種を受けられなかったことが24日、分かった。いずれも予約手続きの完了直前、選択した会場や日時の確認中に画面が動かなくなったケース。手続き時にアクセスが集中したためという。
ワクチン接種の予約、停止相次ぐ LINE利用のシステム
 同市は4月17日と5月1日に、5月の計6日間の接種予約を先着順で受け付けた。会場で予約の未完了が分かった高齢者には、改めて申し込むように伝えたという。
 担当者は「途中で画面が止まったらやり直しが必要と、当初からアナウンスできていなかった」と説明。同市は2回の先着予約後に抽選制に変更し、システムの負荷が下がったため同様の問題はなくなったといい、「申し込めたかどうかはホームページの申込確認ページから確かめてほしい」とする。

◆東京女子医大の現役医師が訴える深刻な労働実態 indexへ

新宿区にある東京女子医大。新型コロナ患者も積極的に受け入れている(筆者撮影) 名門として知られる東京女子医科大学の付属病院で、今年3月までに医師が一斉退職した。東京・新宿の本院では約50人の内科医が去るなど、診療現場にさまざまな影響が出ている。東洋経済オンラインが伝えた医師の大量退職は、国会で取り上げられるなど、大きな反響を呼んだ。(参考記事:「スクープ! 東京女子医大で医師100人超が退職」東洋経済オンライン2021年4月20日配信) 混乱の原因は、医師の負担が増える労働条件を一方的に押しつけた大学側の姿勢にあった。
 一方、東京女子医大は取材を拒否しながら、本記事が配信された当日夜にウェブサイトで「東洋経済オンラインによる本学に対する偏向報道」という見出しを掲げ、内容を全面的に否定する声明を掲載している。
 こうした大学の対応に疑問を抱いた現役医師たちが、新たに病院内部の状況を赤裸々に証言。一気に医師が退職した影響を明らかにした。
■医師一斉退職による現場への影響
 「3月の退職者数は、ほぼ例年通り」「診療に支障をきたす事実はない」。東京女子医大のウェブサイトには、現在もこのような声明が掲載されている(5月24日現在)。だが、状況を最もよく知るのは医療現場の医師たちだろう。
「東洋経済オンラインの記事が出た後、『退職者は例年通りで、診療に支障はきたしていない』という内容の通知が職員に回ってきました。確かに退職した医師数は例年通りでも、同程度の入職者がいれば問題ありません。でも今年は明らかに入職者が少ない。通常業務に支障が出ていない、という大学の上層部の説明こそ、うそです」(A医師)
 今回は医師の証言を中心に、どのような影響が病院内に出ているのか、具体的なファクトを提示したい。
 異なる診療科の医師たちから証言を得たが、今年の看護職員に対する「内規に反したコロナ感染では無給」騒動では、大学側が取材協力者を調査したことがあったことから、個人が特定できないように完全匿名で表記する。
<影響① 内科合同当直 担当医師は150人から100人に>
 東京女子医大の3つある付属病院で、中心的な存在が東京女子医科大学病院(東京・新宿区)。本院と呼ばれ、40を超える診療科と約1,200床を擁する巨大病院である。
 医師一斉退職は、本院の「内科合同当直」に深刻な影響を与えた、と本院に勤務するB医師は証言した。
 「今年4月から、内科合同当直を担当する医師が、約150人から約100人に減りました。医師の出入りが多い大学病院とはいえ、新人の内科医が明らかに少ない。私が東京女子医大に入局して10年以上になりますが、こんな異常事態は初めての経験です」(B医師)
 内科合同当直とは、血液内科、呼吸器内科、高血圧・内分泌内科、消化器内科、腎臓内科、糖尿病・代謝内科、膠原病リウマチ内科、化学療法・緩和ケア科、総合診療科の合計9つの診療科が、持ち回り制で夜間の当直を担当する方式である。
■1人の医師が100床以上を担当する合同当直
 当直する医師は1人。100人の当直要員がいても、救急外来や新型コロナ病棟などの担当もあるため、各医師に毎月2、3回は当直業務が回ってくるという。
 「内科合同当直で担当する入院患者は、100人以上。女子医大は重症の患者さんが多くて、夜間の急変時などに医師1人で対応しなければなりません。
同じ内科とはいえ、診療科の専門性がかなり違います。病気によっては、ごくわずかな頭痛や微熱が重篤な状態に進む前のサインだったりする。専門の先生に電話で教えてもらう、オンコールというシステムもありますが、些細な症状で真夜中に電話で起こすのは、躊躇することもあります」(B医師)
 以前の当直体制は、診療科ごとに医師が対応していたので、夜間は常時約15人の医師がいた。それが2017年ごろ、効率化や経費削減という病院の方針で、現在の合同当直に切り替わった。現場の医師からは反対する声もあったが、押し切られたという。当初の合同当直は医師6人体制で始まったが、どんどん減らされて現在は1人になっている。
<影響② コロナチームの主力医師が半減>
 本院では、総合診療科が中心となって新型コロナ感染症の対応をしているが、スタッフが足りないため、脳神経、循環器、消化器など内科系の診療科から応援の医師が加わり、20人の混成コロナチームが編成された。
 主力となっているのが、医師3年目から7年目の若手。専門医の資格をとるために、後期研修を受けている医師たちである。昨年、本院の内科には、約30人が採用された。それが、今年の採用は半分に減ってしまったという。その影響で、今年4月からコロナチームの維持が難しくなったと、C医師は証言する。
 「後期研修の医師が昨年の半分に減って、コロナチームのローテーションが組めなくなりました。それで指導医クラスの医師も駆り出されています。医師不足だからといって、コロナ対応に影響を出すわけにはいかず、残っている現場の医師で維持するしかありません。4月からずっとオーバーワークです」(C医師)
 現在は、20人だったコロナチームを16人に縮小して、指導医を務める立場の医師(助教など)も加わっている。コロナ病棟の担当になると、当直は月4回。コロナ陽性の患者対応では、昼夜を問わず常に緊張が強いられる。最近ではコロナではない、外科系疾患の患者まで診ることになり、体力的にも精神的にも厳しいという。
■「無理をすれば何とかなる。やるしかありません」
 コロナチームの対応もしている前出のA医師は、本音を話してくれた。
 「私たちが無理をすれば、何とかなる。他に代わりの医者はいませんから、やるしかありません。でもコロナチーム以外に、内科の合同当直、救急外来の当番、そして所属している診療科の仕事もあります。若手内科医の負担は、本当に大きくなりました」(A医師)
<影響③ 診療チーム3班が1班に縮小>
 東京女子医大には、レベルの高い診断力や治療スキルを若手医師に丁寧に教える伝統があった。それが急激な医師の減少で、失われようとしているという。
 「うちでは10年以上の経験を積んだ医師が班長になって、若手医師6、7人のチームを指導しながら病棟の患者を受け持ちます。これくらいの人数だと班長の指導が行き届いて、担当患者を丁寧に診ることができますし、検査の見落としなどのミスも防げます。
 しかし、今年3月末に指導医クラスの医師が一気に辞めてしまい、内科のある診療科では3チームから1チームに縮小されました。その診療科では若手のフォローが十分にできなくなっています。診療の質にも影響しますので、ミスや事故が起きないか、心配ですね」(前出のA医師)
 「普段から経営陣は『女子医大は手術で稼ぐ病院』と公言しています。そのせいか、外科が優遇されて新型コロナの対応などは、内科に負担がかかっている印象を受けます。大学病院の医師のミッションは、診療、研究、教育の3つありますが、4月から医師が大幅に減ってしまい、診療だけで手一杯の状況になりました。後輩医師の教育は、時間の余裕がないとできません」(B医師)
<影響④ 教授が月8回の当直、新規外来や入院の中止も>
 本院の内科以外にも、医師一斉退職の影響は出ている。
 ハイリスク妊婦の新生児や超未熟児などを担当する、本院の新生児科。NICU(新生児集中治療施設)18床、GCU(回復期病床)21床を5人の常勤医でカバーしていたが、3人が退職した。新規採用は1人のみ。
 この影響で、新生児科の教授が月8回の当直をしなければ維持できない事態になっている。新生児科のウェブサイトには、すでに退職した医師たちの名前が掲載されたままだ。
■付属病院血液内科の外来診療担当表がすべて空欄に
 付属病院の八千代医療センター(千葉・八千代市)では、4月から血液内科の外来診療担当表から、医師の名前が消えてすべて空欄になった。
 血液内科とは、急性骨髄性白血病などの血液がんや再生不良性貧血などの治療を行う専門性が高い診療科の1つ。以前は4人の医師が月曜から金曜までの外来をカバーしていたが、現在は常勤の医師がいなくなった。
 関係者によると、新規の患者には対応できなくなり、これまで通院していた患者を1人の医師がフォローしているが、それも6月末までの勤務予定だという。この医師が去ると、血液内科は実質的に閉鎖状態となるだろう。
 『常勤スタッフが不在のため診療を縮小しており、新規の紹介は受け付けておりません』
 これは、同センター・呼吸器内科の外来診療担当表に付記された一文である。
 5人の医師が外来から入院治療まで対応していたが、4月からは医師2人になり、外来だけになった。新規患者の受け入れや入院治療は中止されている。呼吸器内科は、肺がんなどの重篤な患者の治療も担当する重要な診療科。入院治療ができない状況は、大学病院として頼りない。
 東京女子医大は、「3月の退職者数は、ほぼ例年通り」と主張しているが、これまで具体的な数字は示していない。
 本院の中には、医師数が大幅に減少した診療科がある一方、変動がほとんどないところや逆に医師が増えた診療科もあるという。
■医師数についての回答
 そこで、5月初旬、東京女子医大・広報室に対して医師数などに関する質問状を改めて送付した。取材拒否だった前回とは違い、回答書が返ってきた。
 3つの付属病院について、今年4月1日時点で在籍している医師数を尋ねたところ、東京女子医大からは、昨年のデータも合わせて回答があった。医師数は常勤医のみで、非常勤や出向・派遣は含まないことを確認している。
<回答 付属病院の医師数>
2020年4月1日 本院890 東医療269 八千代医療219  合計1,378 
2021年4月1日 本院889 東医療246 八千代医療210  合計1,345 
 昨年から今年にかけて本院の医師数は「-1」。ほとんど変動がないという回答だった。3病院合計では「-33」となる。
 次に年度替わりで、どれだけの医師が入れ替わったのかを確認するため、「今年3月末で退職した医師数」と「4月1日以降に入職した医師数」を質問した。
<回答 3月退職&4月入職の医師数>
退職:2021.3  本院121  東医療41  八千代医療39  合計201 
入職:2021.4  本院104  東医療33  八千代医療26  合計163 
 本院の場合、3月に退職した医師数と4月の入職との差は「-17」。
3病院の合計では、医師201人が退職、入職は163人だったので、「-38」になる。
 4月20日の記事において、筆者はその時点で確証を得ていた「3病院で100人以上の医師が減り、今年度の採用はこの数に及ばない」と記した。
 今回、東京女子医大が明らかにした医師の退職者数は、記事の数字を大きく上まわる「3病院で201人」だった。
 一方、今年度の採用は、退職した医師数よりも38人少なかったが、取材への回答書では、「医師数が若干減少しても、適正な水準は維持できている。一般診療、新型コロナ対応に影響はまったくない」と主張している。
 ではなぜ、東京女子医大の現役医師たちから、悲痛な叫びともいえる証言があるのか。それは全体の医師数でみると「若干」という数字でも、特定の診療分野にとっては、深刻な影響を与えるからである。
 本院では、約50人の内科医が減ったことで、当直業務やコロナ対応に影響が出ていると、現場の医師たちが証言している。分院の診療科では、数人の常勤医がいなくなった影響で、新規の外来患者や入院治療を中止する事態となった。
■大学病院ならではの事情
 深刻な影響が内科系の診療科に起きているのは、大学病院ならではの事情が関係している。
 「診療、教育、研究」という3つの役割を担う大学病院では、すべての診療科に高度な専門知識や経験、診療スキルを兼ね備えた医師を揃えていなければならない。
 診療科(医局)によって所属の医師数も差が大きく、東京女子医大には数十人の医師がいるメジャーな診療科がある一方、10人以下のところも存在する。
 つまり、数人の医師が退職することは、診療科によってまったく違う意味を持つのだ。
 前述のとおり本院の内科系診療科では、指導医クラスの医師が退職した影響で、3つの診療チームが1つに縮小されて、若手医師の教育が十分にできない状態にあるという。このままでは、名門大学病院としての診療レベルが保てるのか、現場の医師が危機感を抱いているのだ。
 こうした紛れもない事実を前にして、「診療に支障をきたす事実はない」という東京女子医大の主張は、ただ空虚に響く。
 医師数の詳しい増減を含め、診療への影響について、東京女子医大に説明を求めたいところだが、大学からの回答書には追加取材は受けないと明示されていた。
 率直にいえば、新型コロナ第4波のまっただ中のタイミングで、医療機関に対して批判的な報道をすることには迷いもあった。だが、東京女子医大の経営陣は、昨年のボーナスゼロ騒動や労働条件の一方的な変更など、働く人たちへの配慮に欠ける対応が目立つ。
 だからこそ、いま東京女子医大の内部で起きている異常事態を伝える意義はあるのではないか。最終的に報道を後押ししたのは、東京女子医大に残る決断をした医師の言葉だった。
 「上のやり方がめちゃくちゃで、同僚がもう働けないと去っていきましたので、自分もあと1、2年かなと思っていました。そんな時に出た東洋経済の記事は、経営陣に反省を促す力になるかもしれません」(C医師)

◆コロナワクチン、誤って2回希釈して接種 東京・江東区 indexへ

 東京都江東区は24日、新型コロナウイルスのワクチンの集団接種で22日午前、誤って濃度が薄いワクチンを5人に接種したと発表した。5人は特定されていないが、区は健康被害が生じる可能性はないとしている。区は5人を特定するため、午前中に接種した125人に、2回目の接種の際に抗体検査を行う方針。
 区によると、集団接種で用いるファイザー製のワクチンは、1つの瓶に入ったワクチンを生理食塩水で希釈し、注射器5本に分けて接種している。22日午前、有明スポーツセンターで行った集団接種で、注射器は人数分使われたにもかかわらず、ワクチン1瓶が余った。一度注射器に分けたワクチン瓶に、再び生理食塩水を入れたとみられる。
 区は125人のうち、2回目で抗体を確認できない人には再び検査を行い、薄いワクチンを接種した可能性の高い人には3回目の接種を行う。

◆新型コロナ感染、回復者のほとんどは1年後も中和抗体を保持 横浜市大 indexへ

 昨年の新型コロナウイルス感染拡大の第1波に感染して回復した人のほとんどが、1年後も感染を防ぐ量の中和抗体を保持していた、と横浜市立大学の研究グループが20日発表した。同グループは同じ対象者で半年後の保持率も調べている。1年後の保持率は半年後よりわずかに下がっていたものの、ほとんどの人が1年は中和抗体を持つことを示した研究として注目される。ワクチン接種によってもほぼ同期間の保持が期待できるという。
 横浜市立大学学術院医学群の山中竹春教授や梁明秀教授、後藤温教授らの研究グループは、昨年2月から5月までに新型コロナウイルスの従来株に感染し、その後回復して約1年経過した20~70歳代合わせて250人の血液を採取。独自に開発した精度の高い抗ウイルス抗体検出方式「hiVNTシステム」を使って中和抗体が体内に残っているか調査した。
 その結果、無症状・軽症だった人(182人)の中和抗体の保持率は96%(半年後は97%)、中等症・重症の人(68人)は100%(同100%)だった。
 研究グループはまた、人工的に作製した英国型などの変異ウイルスを使って、変異株に対する中和抗体保持率をhiVNTシステムで解析した。英国型の保持率は、無症状・軽症では79%、中等症、重症ではそれぞれ98%、95%だった。
 これらの結果から山中教授らは、従来株に感染していてもその後に広まった変異株に対する中和抗体を持つ人の割合は下がる傾向にあり、従来株の感染歴があってもワクチン接種はした方が良いとの見方を示している。
 研究グループは今後も同じ対象者について中和抗体がどの程度まで保持されるかを調べる方針だ。
 横浜市立大学の今回の調査結果は、ワクチンによる中和抗体の産生と一定期間の保持に期待を持たせる内容だ。研究グル-プが発表した同じ20日の夜、厚生労働省の専門部会は、米モデルナ製と英アストラゼネカ製の2種類の新型コロナウイルスワクチンの製造販売を承認することを了承した。同省はこれを受け、承認を決めた。
 国内では既に米ファイザー製のワクチンが承認され、医療従事者や65歳以上の高齢者への接種が進んでいる。新たに2種類が承認されたことで、国が契約した3種類のワクチンが全て使えるようになる。モデルナ製ワクチンは東京都や大阪府で計画されている大規模接種センターなどにおける接種で使われる予定だ。

◆子どもだけでなく、みんなにかかりやすい ~変異ウイルスへの不安に正しい情報提供~ 国立成育医療研究センターが啓発リーフ作成 indexへ

 感染力の強い変異ウイルスの登場で、新型コロナウイルスの患者が増加する中、これまで患者が少ないとされた10歳未満の小児でも、患者数は増え、一部でクラスター(集団感染)が報告されている。クラスターが発生した保育園などが一時閉園され、保護者や子どもたちの間では、新たな不安が広がり始めている。
 日本小児科学会の「予防接種・感染対策委員会」は今年3月、「多くの子どもが感染しています。ただ、変異株による感染は、特に子どもに多いということはない」との見解を発表した。この見解では、「変異株の登場前後で成人と子どもの感染者の割合は大きく変わらない」ことや「変異株が子どもに感染した場合も、異なる経緯を示すことはないと報告されている」としている。しかし、保護者や子どもたちに理解され、十分に浸透しているとはいえないのが実情だ。
 ◇子どもでも分かる内容
子どもにも分かりやすく作成されたリーフレット(国立成育医療研究センター提供)
 国立成育医療研究センター(東京都世田谷区)は保護者だけでなく、小学校低学年にも分かりやすくまとめたリーフレットを作成、ホームページやLINEで公開した。3ページで「コロナの変異ウイルスは前と比べて、感染のパワーは最大で1.7倍!『子どもだけ』にかかりやすいのではなく、『みんなに』かかりやすいんだよ」とイラストと仮名を多用して、分かりやすい表現で絞り込んだメッセージを掲載した。その上で、症状は変異株でも変わらないこと、予防法は手洗いやマスク装用の徹底など同じであることをシンプルに伝えた。
 作成した同センター「コロナ×こども本部」の半谷まゆみ研究員と澤田なおみ研究員は、作成の経緯について「小児科学会の見解が出てからも、保護者や子どもたち自身から変異株についての不安や情報不足を訴える声が寄せられ続けていたため」と説明。小児科のクリニックや学校・保育園などにポスターの形で張り出してもらって、子どもたちや保護者への説明にも使えるように伝える情報を絞り込んだという。
 ◇負の感情に見守りのメッセージ
 実際に文章をまとめた澤田研究員は、「感染への恐怖や(昨年の一斉休校のように)学校などに通えなくなる不安、感染した際に受けるかもしれない差別への恐れなど、子どもが抱く負の感情は大きい。正しい情報と、医療関係者や保護者など周囲の大人が見守っているよ、というメッセージを伝えることが大切だと思った」と作成の狙いを説明している。
 このため、遺伝子変異の詳しい仕組みや変異株ごとの性格の違いなどは省いている。「子どもがかかりやすいのではなく、大人と同様にかかりやすくなった」ということに力点を置いて作成した、と言う。
◇成人中心の感染症、変異株でも変わらず
いっしょにがんばろうね、と子どもたちに呼び掛けた(国立成育医療研究センター提供)
 新型コロナの小児への感染について、パンフレットの監修に携わった同センター感染症科診療部の宮入烈(いさお)部長は、自身の診療体験も合わせ、「昨年中に確認されていた従来型のウイルスは成人との比較で、小児への感染力は約半分程度であることが確認されていましたので、『子どもにかかりにくい』と判断された。感染力が強い変異株が中心となったと考えられる今年4月以降の流行では、確かに小児の患者も増えてはいる。しかし、英国などの報告でも実際の臨床現場の感覚でも、絶対数は成人に比べて相対的に少数と言える。成人中心の感染症、という点では変化はない」と説明している。
 また、若年者を中心に早期に重症化する患者が目立つと言われる点についても、「小児は異なる」と宮入部長は話す。「感染しても無症状の子が多いし、発症しても発熱や鼻水、せきなどを経て自然と回復するのが大半。重症肺炎になることは大変、まれです」と現状では重症化リスクは従来型と同様に低いと指摘している。
 これらの点を前提に、「小児から小児への感染は以前と比べると増えてはいますが、多くは家庭内で成人家族からの感染がほとんど。インフルエンザのように休校や学級閉鎖のような子どもに絞っての感染拡大防止策を急ぐ必要はないのではないか」と理解を求めている。

◆「予約なしでワクチン接種できた」と84歳男性 菅首相の東京大規模センター視察で大サービス indexへ

 菅義偉首相の肝いりで東京と大阪に開設された新型コロナワクチンの大規模接種センターで24日、いよいよ接種が始まった。予約システムでトラブルが多発するなど多難な船出だったが、初日は拍子抜けするほど人が少なかった。どんな1日だったか、現場からルポする。
「予約していないけど、来たんだよ」
 こういうのは東京都の23区外の市に住む男性(84)だ。東京の大規模接種センターでのワクチン接種は東京、埼玉、千葉、神奈川の1都3県に住む65歳以上の高齢者が対象だ。だが、5月30日までの予約は東京23区に住む高齢者だけが対象だった。
 しかし、男性は午前10時過ぎ、会場にやってきた。居住している市では、地元の大きな病院でワクチンを接種するように案内されたが、予約開始から3日間、電話をかけつづけたが一度もつながらず。結局、予約が埋まってしまった。市に文句を言うと、6月から再度予約を受け付けるという。
 しかし、予約は難しいだろうと考えていた。そんな中、昨日ラジオで24日から大手町で大規模接種をするというニュースを聞き、「これだ」と思い立った。
 ラジオによると、東京駅南口から会場までのシャトルバスが出ているという。詳しい接種会場はわからないが、これで行けると考えた。予約はネットからだが、自分はガラケーしか持っていない。市からもらった接種券と、本人を証明する書類として返納した自動車免許を携え、東京駅へ。
 東京駅まで着くと、目の前でバス一台が行ってしまったが、次のバスがすぐにきた。6分間隔でバスが出ているという。大型の観光バスで何十人も乗れるが、自分も含めて乗客はわずか3人。「3人だけか」と驚きつつも、バスは出発した。
 会場に着くと、会場は人影もまばらで行列もない。緊張感は高まった。予約はしていない。地元で予約しようと思ったができなかったこと、書類は整えて持ってきたこと、しっかりと説明すれば何とか接種してくれるのではないか。
 そんなことを考えながら、受付にいくと、「ハイ、大丈夫です」と二つ返事で、通された。何とも拍子抜けだったが、細かい確認をされることなく、接種についての説明を受けて、その後、順番待ちに。そして、ワクチンを接種。経過観察があり、2回目のワクチン接種の日も案内された。
「予約なしでも受け付けてくれて本当に安心した。地元では予約が取れても接種は6月から。まだ時間がかかる。友人にも予約なしで対応してもらえたことを教えたいと思う」
 予約時間よりもかなり早く着いてしまった人もいた。板橋区に住む女性(78)は午後1時から予約を取ったが、会場に着いたのは午前11時半。「少し早く着こうとは思っていたが、早すぎた」という。
 女性は息子夫婦と孫2人の5人で暮らしている。自分が感染したら大変と、あまり外に出ず、自粛生活を続けている。食事をするときは、窓を開け喚起をよくするなど注意している。ワクチン接種を一刻も早く受けて、少しでも不安を和らげたいと望んだ。
 地元ではかかりつけ医にワクチン接種の相談を、と言われたが、かかりつけ医はワクチンを打たないと取り合ってくれなかった。その後、他の病院に何十件も電話するも、予約を取ることができなかった。
 そこで始まったのが、政府の大規模接種の予約受付だった。17日にネットでの予約受付が開始されると、嫁がネットで予約をとってくれた。わずか5分で予約が取れた。
 そんな苦労もあり、今日は予約1時間半前に会場に到着。少し時間を潰そうと思ったが、1時間15分前に会場に入った。しかし、すぐに受付を通過し、待つことなくワクチンを接種できた。
「ワクチンが接種できて安心。嫁にお礼にお土産を買って帰ります」(女性)
 会場の運営はどうだったか。
「午前中から特に大きな問題もなかったと思います」
 こういうのは会場で誘導を担当していた男性だ。時給は1400円。悪くない時給だと思い、申し込んだという。初日は午前7時半から、午後2時までの勤務だった。フロアは4つに分かれており、それぞれのフロアに人を誘導し、接種していく。 午前中は手間取ることもあったが、次第に慣れ、特に大きな混乱が起こることなく終えることができたと安堵の表情だ。男性はこういう。
「自衛隊が運営責任者ということもあってか、みんな非常にきびきびと規律をもって動いていましたね」
 21日に会場で予行演習を行ったという。参加した別のアルバイトの男性によると、体調不良の人が出たらどう対応するか、火事が発生したらどう誘導するかなどあらゆるハプニングに対して予行演習をしていたという。
「予行演習のときよりもスムーズに動いていました。今日までの2日間で運営側が頑張って改善させたんでしょう。今日は思ったよりもワクチンを打ちに来る高齢者が少なかったです。スタッフが十分にいて、不測の事態に対応できるようにしていた印象です」
 東京会場では最大で1日1万人がワクチン接種できる。しかし、30日までは余裕を持って接種を行うため、1日5千人規模でワクチン接種を進めていく予定だ。菅首相も会場を視察し、混乱なく進むワクチン接種にご満悦の様子だったという。
防衛省関係者はこういう。
「受付では予約で入力された接種券番号と生年月日のデータしかないから、本人が持参した接種券番号や生年月日が異なっても、基本的にはスルーしていたようです。菅首相が視察に来るので、混乱しないことを最優先にしたと聞いています。携帯電話会社のデータでは、大手町周辺にかつてないレベルで高齢者層の人流の塊ができているそうです。クラスターなどにならないことを祈りますが…」
 ワクチン接種会場の最寄り駅・大手町駅から接種会場までの道のりではこんな一幕があった。
「ワクチン接種会場はもうすぐ?」
「この先です。もうちょっと頑張ってください」
「長いねぇ」
 大手町駅の地下通路で、高齢者の女性と駅員の間でこんなやり取りをしていた。大手町駅といえば、都内でも有数な複雑な構造を持つ駅だ。駅には東京メトロの丸の内線、東西線、千代田線、半蔵門線があり、都営三田線もある。大手町駅周辺で地上への出口は優に40個を超える。
  先の女性(86)は高円寺(杉並区)からバスと地下鉄を乗り継いで、都営三田線で大手町駅までやってきた。少し道に迷いながらもなんとか会場まで着いたが、「案内の貼り紙と人が立っていたから、何とかたどり着けた。だけど、ここまで道のりが長いねぇ」と漏らした。
 高齢者にとってはなかなか大変な道のりだが、東京メトロと都営地下鉄は、高齢者を迷わせないように十分すぎるほどの対応をしていた。
 記者が丸ノ内線に乗って、大手町駅に降りると、「大規模接種センター 最寄り駅出入口 ↓」と大きな案内図が目に入った。その矢印の方向に目をやると、さらに同じ案内図が何枚も貼ってある。
 分かれ道には、看板を持った人を配置し、仮に迷いそうになったとしても丁寧に対応できるようになっている。記者が駅のホームから会場まで歩くと10分ほどで到着したが、それまでに案内図が50個以上、看板を持った人は9人もいた。  東京メトロの駅員はこう話す。
「数歩、歩くと案内があるほど配置している。各地から高齢者がやってきますので、迷わないようにしっかりと対応している。途中で地上に出てしまうと、ビルばかりで目印がほとんどわからないですからね。ここまでやれば、迷うほうが難しいかもしれない」
 対策は万全なように見える。先の防衛省関係者の話によると、欠陥のあった予約システムは改修が進み、「対象外エリアの人は予約できない、高齢者以外の人は予約できない、というレベルに到達した」という。このまま大きな混乱なく接種が進むことを期待したい。

◆ワクチン抜け駆け接種問題 懲りないトップたちの謝罪は「0点」 indexへ

後を絶たないワクチン接種の「抜け駆け」問題
 数多くの国民が切望している新型コロナウイルスのワクチン接種の「抜け駆け」問題が後を絶たない。
反感を買う典型的な“6つの謝罪"
 まずは地方の首長。茨城県城里町の町長を皮切りに、次々とワクチンを順番抜かしで接種した事例が報告されている。  多くの場合、これら首長の主張は似ていて、
「余ったワクチンを接種した。自分は医療関係者なので(または危機管理上、意味があると考えるので)、早めの接種には意味がある」
 というものだ。
 実際のところ、仕事柄人と会うことも多く、またその地方のトップであるのだから、早めに接種しておくことに一定のメリットがあるという考え方には一理あるのだろう。そのため、世論も彼らに対してはあまり厳しくない。要は普段の人望や働きぶりが大いに関係していて、「その通り。私たちのために頑張ってください」と思われている首長ならば、住民から文句は出ないだろうし、逆に「また自分のことだけ考えて」と思われている首長ならば、次の選挙で厳しい審判が下されるということに過ぎない
相次ぐ“地元の有力者"の抜け駆け接種
 一方で、なかなか正当化が難しいのが、「地元の有力者」パターンである。
 千葉県にある亀田総合病院は、亀田医療大学の関係者でもある企業、オービックの会長夫妻に2回接種をしたという。その理由について、同病院は、次のように説明している。
 ・夫妻の存在は南房総の地域医療を支えるものである。
 ・ワクチンは、病院職員用の残存分を活用した。受けるべき人のものを奪ったわけではない。
 そのうえで「多大なご心配、ご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます」と謝罪のコメントを発表している。
 このケースでは「ズルい」という意見もあるだろうが、一方で同院は新型コロナウイルスの治療に取り組んできたという実績もあり、ここでも日頃の行いなどによって、世間の評価は影響されることだろう。結局のところ、地域の人の受け止め方が当事者にとっては重要で、その意味では首長のケースにも似ている。
 一番苦しいのが、スギ薬局などで知られるスギホールディングスの件だ。創業の地である愛知県西尾市の行政側に、会長の秘書が夫人(相談役)のワクチン接種に便宜をはかるように要請し、その圧力に負けた市が優先しようとしていたことが発覚。
 事前に報道されたため、未遂に終わったものの、地元の有力者側が働きかけて、行政に特別扱いを求めたというのは、ワクチンでなくとも許されない。全国展開している東証1部上場企業だけに、より高いモラルが求められるのだが、同社が発表した次のようなコメントがまた不興を買っているようだ。
「この度は、当社会長杉浦広一および相談役昭子へのコロナワクチンの優先的接種を西尾市様に依頼したことにつきまして、ワクチン接種をお待ちの西尾市の方々はじめ、全国の皆さまにとって不快な行為であったこと、日夜尽力されている全国の行政の方々の努力に水を差す結果となってしまったことに深くお詫び申し上げます。
 今回の案件に至った背景として当社相談役が肺がんを患い大きな手術を経験しており、一日も早いワクチン接種をと慮った当社秘書が西尾市役所様にお問い合わせをさせていただいたことに端を発します。その使命感ゆえに何度かお問合せを繰り返ししたことについてご迷惑をおかけしたと考えております。
 また会長杉浦自身は過去にアナフィラキシーショックを経験しており、ワクチン接種は希望しておりません」
 この「会長杉浦自身は~希望しておりません」には強調の下線が引かれていて、「希望したのはあくまでも2人分じゃなくて、1人分ですよ」ということを主張したいというのがよく伝わってくる。そして、このコメントは次のように締めくくられている。
「このような事態を引き起こしましたことを深く反省し、頂戴いたしました、多くのご意見・ご指摘を真摯に受け止め、今後このようなことがなきよう努めてまいります」
危機管理における重要な4つのプロセス「感知・解析・解毒・再生」
 危機管理コンサルタントとして、クライアント企業にアドバイスをしている(株)リスク・ヘッジの田中優介氏は、この対応は「0点に近い」と言う。
 田中氏によれば、危機管理のプロセスには「感知・解析・解毒・再生」という4つのステップがあり、謝罪は「解毒」のステップで行うものだという(『地雷を踏むな』田中優介・著より)。
 ところがこの謝罪でしくじると、かえって毒を増やしてしまう、つまりより反発を買ってしまう。今回のケースはまさにそれだという。
最悪の事態を避けるための「良い謝罪」とは。警察、弁護士との正しい接し方は。巨大企業から芸能人まで実際の事件の分析も交えながら、危機管理のコンサルタントが突破術を指南
 田中氏が解説する。
「毒を増やす典型的な謝罪は6つあります。
 (1)遅い謝罪、(2)時間足らずの謝罪、(3)あいまいにボカした謝罪、(4)言い訳や反論まじりの謝罪、(5)ウソと隠蔽まじりの謝罪、(6)贖罪のともなわない謝罪、です。
 スギホールディングスのコメントは(5)、(6)に該当します。
 実際はどうであれ、秘書の責任にしているのは、ウソや隠蔽と受け止められる可能性が高いでしょう。
 さらに、言葉だけでお詫びしていて、特に何かするわけでもないので(6)贖罪のともなわない謝罪、と受け止められても仕方ありません」
危機管理のプロが作成した謝罪のサンプル文
 では、どうすれば良かったのか。田中氏は「仮に弊社がコメント作成に協力したら」ということでサンプル文をこう示してくれた。
「薬局は皆さまの健やかな生活のお手伝いをして、安心・安全な社会づくりに貢献するのが使命です。その弊社が、新型コロナという未曽有の災害に際して、抜け駆けという極めて不誠実な行為をしてしまいました。
 それは、ワクチン接種をお待ちの方々に、疑心暗鬼と強い憤りを与えるもので、慙愧に耐えません。
 また、ワクチン接種の遅れによって、過酷な業務を余儀なくされておられる方々に、何とお詫びをしたら良いのか言葉が見つかりません。
 心よりお詫びを申し上げます。
 このような状況におきまして私が現職にとどまることは、とうてい許されることではありません。従いまして、会長の職を辞する決意を致しました」
 結局は「抜け駆け未遂」なのに、辞職まで必要なのだろうか。この点について田中氏はこう語る。
「現在、新型コロナウイルス対策に関して、国民の怒り、フラストレーションはピークに達しつつあります。その状況での“抜け駆け"は、極めて厳しい目で見られます。だから甘く見ていては企業業績そのものにも影響する、というくらいに考えておく姿勢が危機管理上は必要なのです」
 そういえば「責任は自分にある」と言いながらも、何かにつけて「専門家」のせいにしているように見えるトップの人望も下がる一方のようだ。

◆「薄いワクチン」5人に接種、使用済み瓶に再び生理食塩水を注入して indexへ

 東京都江東区は24日、同区有明の有明スポーツセンターで22日に行った新型コロナウイルスワクチンの高齢者向け集団接種で、誤って規定より濃度が薄いワクチンを作り、5人に接種していたと発表した。
 区によると、接種ではワクチン入りの瓶に生理食塩水を加えて薄めたものを使うが、22日午前に作業を担当していた看護師らが確認を怠った結果、使用済みの瓶に再び生理食塩水が注入され、5人分の注射器に移して使われたとみられる。接種を終えた後にワクチンが残ったままの注射器が見つかったことで、ミスが発覚した。
 この時間帯には高齢者125人が接種を受けていたが、誰に使われたか特定できていない。区によると、健康への影響はないものの、ワクチンが効果を発揮しない恐れがあるという。
 区は今後、125人を検査し、抗体が確認されなかった人がいれば、専門家とも相談して追加の接種を検討する。記者会見を開いた山崎孝明区長は「区民の皆様にご心配をおかけして申し訳ない」と陳謝した。

◆神戸でまた…ワクチン215回分を廃棄 ほか indexへ

■東京340人感染 “前週"より79人減
 東京都で24日、新たに確認された新型コロナウイルスの感染者は340人で、前の週の月曜日より79人減っています。  11日連続で、前の週の同じ曜日を下回っています。
■都内で初“インド型クラスター"発生
 東京都は24日、都内で初めてインド型変異ウイルスによるクラスターが発生したと明らかにしました。
 30代から40代の男性5人で、南アジアに渡航歴のある人と共同生活を送っているということです。
■東京・大阪で“大規模接種"始まる
 東京と大阪でワクチンの大規模接種が始まり、初日の24日は、東京で約5000人、大阪で2500人が接種を受けました。  なお、これまでの全国のワクチン総接種回数は、877万8226回となっています。
■米国が日本への「渡航中止」勧告
 アメリカ国務省は、日本での新型コロナウイルスの感染状況を理由に、日本に対する渡航警戒レベルを4段階のうち、最も厳しい「渡航中止・退避勧告」へと引き上げました。
■神戸でまた…ワクチン215回分を廃棄
 また、ワクチンが無駄になってしまいました。
 神戸市の兵庫区役所集団接種会場で23日、保冷庫の電源プラグが抜け、庫内が21度まで上昇し、ワクチン215回分が廃棄されたということです。
 神戸市では、11日にも誤ってワクチンを常温で管理し、960回分が使えなくなっています、
■「さざ波」で物議 高橋内閣参与が辞任
 国内の感染状況を「さざ波」とツイッターに投稿、批判を浴びた内閣官房参与の高橋洋一氏が辞任しました。
 高橋氏は21日にも緊急事態宣言下の行動制限について、「欧米から見れば、屁みたいなもの」とツイートし、その後、謝罪していました。

◆ワクチン上級国民の抜け道 会社役員が歯科助手になり医療従事者枠確保も indexへ

 ワクチン・パニックが止まらない。菅義偉・首相は新型コロナウイルスのワクチンについて「1日100万回接種」を掲げたが、予約の電話はつながらない、ネット予約もシステムエラーが相次ぐという状態で多くの高齢者が予約できないまま1回目の募集を締め切った自治体も多い。
【写真】古い注射器のイラストが描かれた長野市が出した新型コロナワクチン接種のお知らせ。カラー刷り。大きな文字で「ワクチンを受けられます」。他、医療者用ワクチン接種で釈明する太いスーツ姿の上遠野・城里町長
 名古屋市のように1か月以上先の「6月末」まで予約が埋まったケースもある。接種を受けたくても受けられない“ワクチン難民"と化した高齢者が全国にあふれているのだ。
 その一方で、大富豪の経営者夫妻や市長、町長とその家族がこっそり優先接種に群がっていたことが次々に発覚した。  そうした“ワクチン上級国民"の行為に何らかの制約があるのか厚労省に訊ねると、「自治体や医療機関の判断にまかされています」(医薬・生活衛生局)との説明だった。
 これは氷山の一角に過ぎない。いま、全国であの手この手の抜け道接種、予約の順番飛ばしが横行し、社会のワクチン格差を広げている。その手口はどのようなものか。
会社役員が“歯科助手"に
 ワクチン接種は原則、「医療従事者」「高齢者(65歳以上)」「基礎疾患のある人(年齢不問)と介護施設のスタッフ」の順番で行なわれ、65歳未満の基礎疾患のない人は最後になる。
 医療従事者への接種は今年2月に始まった。この「医療従事者枠」が抜け道として利用されている。都内クリニックに勤務する看護師Aさんが言う。
「医療従事者の接種は、病院から地元の医師会などを通じて対象の医療スタッフのリストを提出することになっていますが、そのリストに勤務する看護師や看護事務、看護助手以外の人を入れることは可能です。
 院長が自分の家族や知人を事務スタッフとしてリストに入れたという話はよく聞きます。申請後、接種会場の医療機関から〇日に何人、×日に何人と接種日が指定されるので、職員と家族は別の日に接種させ、会場でバレないようにしている」
 広告会社役員のBさん(48)は親しい歯科医師から、「ワクチンを打ってみないか。うちのクリニックは私と歯科助手の2人だけだから、スタッフ枠に紛れ込ませれば早く打てるよ」と言われ、優先接種させてもらうことにした。
 クリニックが医療機関に提出する申請書に、Bさんも歯科助手として記載され、接種することができた。
「ワクチン接種は無料と言われましたが、歯科医にはお礼の品物を渡しました」(Bさん)
 医療従事者の接種にも優先順位がある。ワクチン接種を行なっている医療機関のスタッフが最優先で、次に、それ以外の病院、歯科医院、薬局のスタッフなどと定めている自治体が多い。枠ごとに接種人数が決められ、医療従事者の間でも順番待ちが起きている。
 足立区在住の自営業Cさん(42)の体験談だ。
「友人の歯科医から、『ワクチン打たせてやるよ』と言われ、医療従事者枠で申請してもらいました。ところが、応募が殺到して歯科医師会のサーバーがダウン。結局、その歯科医もなかなか順番が回ってこないので、知人の病院に頼んで『医師枠』で接種していた」
 こうした手口に法律上の問題はないのか。アトム市川船橋法律事務所の高橋裕樹弁護士が言う。
「医療従事者でないのに医療従事者として書類を出して接種すれば虚偽公文書作成等罪に問われる可能性がある」

◆アストラゼネカワクチンを接種した20代の女性救急隊員、急性横断性脊髄炎との診断=韓国 indexへ

 20代の女性消防公務員がアストラゼネカコロナワクチンの接種後に異常な症状が現れ、病院で治療を受けている。
 24日、チョルラナムド(全羅南道)ナジュ(羅州)消防署などによると、119救急隊員のAさん(28)は3月12日、社会的必須要員に分類され、アストラゼネカワクチンを接種した。ところがワクチンの接種後、Aさんは高熱と頭痛などの症状が現れた。
 さらに、15日からは筋肉のけいれんまで起き、クァンジュ(光州)市の総合病院で治療を受けた。
 Aさんは中枢神経系の異常との所見で急性横断性脊髄炎の診断を受け、現在も足のしびれ症状などで入退院を繰り返し、リハビリ治療を受けている。
 同僚の消防士たちは、Aさんのために約300万ウォン(約28万5千円)の病院費を集めたという。
 消防当局は、Aさんが費用の負担を感じることなく治療が受けられるよう国民年金公団に公上(公務上の療養)を申請する方針だ。
 羅州消防署の関係者は「現在、Aさんは公上を申請した状態ではないが、様々な結果を見て資料を収集し、申請する予定だ」と伝えた。
 一方、疾病管理庁はAさんに現れた症状とアストラゼネカワクチンとの関連性を調べている。

◆新型コロナワクチンを誤って“規定より濃い濃度"で高齢男女4人に接種 三重・津市 indexへ

 三重県津市で、男女4人に基準よりも高い濃度で新型コロナのワクチンを投与していたことが分かりました。
 津市では、24日から市内の医療機関でワクチンの個別接種が始まっています。
 このうち1つの医療機関で24日午前、70代から90代の男女4人に規定よりも高い濃度のワクチンを投与したと津市は発表しました。
 市によりますと、看護師が、ワクチンを薄めるため、シリンジに生理食塩水を注入する際、規定より“0.5ミリリットル少ない"1.3ミリリットルを注入したということです。
 4人に健康被害はみられませんが、接種部位の痛みや腫れが強く出る可能性があり、市や医療機関は健康観察を続けるということです。

◆コロナワクチンのはずが・・・生理食塩水を誤注射か 広島・福山市 indexへ

 福山市は、23日に行った新型コロナのワクチン集団接種で誤って生理食塩水のみを最大6人に注射した可能性が高いと発表しました。
 福山市によりますと23日午前、北部市民センターで80歳以上の高齢者119人にワクチンの接種を行いました。
 午前の接種終了後、未使用の注射器6本が中身の入った状態で残っていたということです。
 生理食塩水で希釈したワクチンを注射器で吸い上げた後の空の容器に、生理食塩水のみを入れて使った可能性が高いと説明しています。
 注射器の使いまわしはなく接種しても健康への心配はないということですが市は午前中に接種した119人全員に抗体検査を行い特定を急ぐとしています。

◆入国者待機違反、厚労省が確認ミス 連絡取れない順守者に警告 indexへ

 政府が新型コロナウイルスの水際対策として入国者に求めている健康観察期間中の居場所確認を巡り、厚生労働省のビデオ通話アプリの確認ミスなどが原因で、入国者と連絡が取れない事態が相次いでいたことが判明した。厚労省は「毎日最大300人が指示に従っていない」と公表していたが実際は1日最大100人で、「入国者には問題がなかったケースもあった」と釈明した。
 政府は3月、東京、神奈川、埼玉、千葉の首都圏4都県に発令中だった緊急事態宣言期限を延長した際、新たな措置として「全ての帰国者、再入国者に対し、14日間の待機中は、携帯電話の位置情報に加え、毎日ビデオ電話で状況を確認する体制を整える」と水際対策を強化した。外国からの全入国者に14日間、自宅や宿泊施設などの待機場所にとどまるよう要請。入国時にスマートフォンの位置確認とビデオ通話アプリなどをインストールしてもらい、誓約書を提出させた上、毎日、報告を求めている。
 厚労省によると、これまで使用していたビデオ通話アプリは「Skype(スカイプ)」と「WhatsApp(ワッツアップ)」。入国者はいずれかを選択し、厚労省の「入国者健康確認センター」からの通話に応じるよう求められている。
 入国後14日間の待機をしている人は現在、1日平均約2万2000人いる。厚労省は今月中旬、「位置情報の報告がなかったり、待機場所から離れたりしているなど指示に従わない人が1日最大約300人いる」と公表した。従わなかった場合は誓約書違反として、氏名を公表し、外国籍の場合は在留資格の取り消しや退去強制手続きの対象となる可能性もあると「警告」。しかしセンターが入国者の選んだものとは別のアプリで発信したため連絡が取れなかったにもかかわらず、「待機の指示に従わないため氏名を公表する」と警告された人が複数確認された。
 政府は新たな変異株に対応するためとして、感染拡大が深刻なインドなど3カ国の入国者には10日から、待機場所を警備会社が訪問するよう水際対策をさらに強化。連絡が取れずに「居場所不明」として待機場所の見回りをしたところ、要請通り自宅に滞在していたケースもあった。また、ビデオ通話アプリは自動でログアウトする仕組みになっていることを厚労省が把握しておらず、連絡を取れなかった事例も判明した。
 このため、今月中旬からビデオ通話アプリを新たに「MySOS(マイエスオーエス)」に一本化。「対策強化の効果も含め、違反は1日最大100人に減った」という。厚労省の担当者は「これまでのアプリは海外サーバーを使っており、個人情報保護の観点からも変更した」と説明。アプリ変更で実態の数字に近づいたとみられる。「待機違反者300人」は国会でも取り上げられており、厚労省が公式に「訂正」を求められる可能性もある。
 このほか、センターから入国者に送っている健康観察メールについても、一部で送受信ができないとの指摘があり、厚労省が調査している。

◆同じ日に2度ワクチン接種、本人確認や問診なし「必要という思いに至らず」 indexへ

 茨城県小美玉市は23日、高齢者施設に入所する男性(75)に対して同じ日に2回、新型コロナウイルスのワクチンを誤って接種したと発表した。男性は認知症だった。副反応などは確認されていないが、経過観察のために入院している。
 男性は同市橋場美の介護老人保健施設「みのり苑」に入所していた。市と施設によると、21日午前9時半頃、接種会場の施設内食堂で1回目の接種を受け、午後2時50分頃にも受けた。
ファイザー製の新型コロナウイルスワクチン
 施設では、接種を午前と午後に分けていた。男性は午前の接種予定者だった。職員が午後の予定者を食堂に誘導した際、男性が紛れ込んでいることに気づかなかったという。
 予定者全員の接種が終わった後、午後に接種を受けた人数より予診票が1人分少ないことが判明。接種時に腕をまくるなど介助を担当していた職員が、男性に2回付き添ったことを思い出し、誤接種が発覚した。
 男性は認知症。日常的な会話はできるが、正確な意思表示が難しい時もあるという。体調に変化がないかを調べるため、22日から市内の病院に入院している。
 施設では、入所者と職員の計約130人を対象に21、22日に1回目のワクチン接種を実施した。2回目は6月11、12日を予定している。男性については、感染を防ぐ抗体の有無などを検査し、再接種するかどうか判断するという。
本人確認や問診せず
 施設は接種時、予診票との突き合わせといった本人確認や問診をしていなかった。担当者は「予定者が入所者と職員に限られており、必要だという思いに至らなかった。言い訳できないミスをした」と謝罪する。
 ただ、接種では高齢者の付き添いや介助に携わる職員も必要だ。担当者は「本人確認の人手が足りない面もあった」と打ち明ける。
 注射を打っていたのは医師1人で、食堂にいる高齢者を接種予定者だと思い込んでいた。21日だけで約100人に接種したという。
 担当者は「接種前の本人確認と、接種会場への入場管理を徹底し、再発防止を図りたい」と話している。

◆67歳記者の接種ルポ…「痛くない」は本当、当日のウォーキングとお酒はダメ indexへ

 新型コロナウイルスの早期収束の切り札として期待がかかるワクチン。接種の予約が殺到するなど、各地で混乱ぶりもみられるが、医療従事者に続き、65歳以上の高齢者の接種が進む。集団接種の会場は「密」になっていないか、痛みはないか、副反応はどうか――。栃木県真岡市に住む67歳の記者が、実際に同市の集団接種の予約や会場での接種を体験し、その後の体調を含めて報告する。(小堀日出春)
 同市の高齢者向けの接種予約は、個別接種が4月26日から、集団接種が同30日から始まった。記者は集団接種を選び、30日午前8時半、インターネットでの予約を試みたが、希望した5月13日の予約枠はすぐに埋まり、20日の予約を何とか確保した。受け付け初日の殺到ぶりがうかがえた。
     ◇
 5月20日の接種当日。会場の市スポーツ交流館は約700平方メートルと広く、換気のため窓が開けられていた。午後1時半の受け付け開始時刻の10分前に会場入り。入場時は検温のほか、手指消毒を求められ、受け付け待ちのために座る折りたたみいすも一つずつ間隔が空けられ、密対策が取られていた。
 この時間帯の被接種者は43人。会場では医師2人、看護師7人、市職員スタッフ14人がそれぞれの持ち場で被接種者らを誘導し、業務に当たっていた。記者も誘導に従い、受け付け、予診票の確認を経て、医師による問診場所に向かった。
 記者は現在、週5日は新聞記者として働いている。ウォーキングが趣味。毎日10キロほど歩いており、健康体を自負する。このため、予診票には予防接種で問題があったことがない、薬でアレルギー反応を起こしたことがないなどと書き入れており、医師も「問題なさそうですね」と話し、「何か聞きたいことは」と問われたので、「接種後、ウォーキングをしてもいいか」と尋ねると、「副反応が出る人もいるので、控えた方がいいですね。お酒もですよ」と言われ、本日のウォーキングは諦めた。
 いよいよ看護師による接種。「腕はだらりと力を抜いてください。その方が痛くありません」。確かにほんの少しチクッとしただけで痛くない。みんなが言っていたことは本当だった。
 同市の場合、2回目の予約は接種後、そのまま会場で取るシステム。3週間後の予約を取り、副反応が出ないか15分間、待機場所で様子を見てから、問題がなかったので会場を後にした。所要時間は会場入りしてから約1時間、受け付けからは約30分だった。
     ◇
 普段は夕方からウォーキングをするが、この日の夜は医師の指示に従い、夕刊を読んだり、録画していたテレビドラマを見たりして早めに床に就いた。
 21日朝は、腕に軽い鈍痛があったものの、寝覚めも悪くはなかった。雨が降っていたので早朝ウォーキングをせず、仕事に向かった。21日午後3時現在、注射を受けた上腕に軽い痛みは残るが、 倦怠感や発熱など副反応とみられる症状はない。
 市によると、今月からスタートした高齢者向けの個別・集団接種双方で、19日現在、1回目の接種を終えた人は対象者(約2万1000人)の約12%に当たる計2535人。予約は全体の7割が済ませており、予約している高齢者は7月中に2回目の接種を終了する見通し。副反応は軽い症状はあるものの、強いアレルギー反応(アナフィラキシー)に当たる報告はないという。

◆マスク外して歩く入所者、防護服なしで立ち入る職員も…神戸の高齢者施設「機能不全」 indexへ

 大阪府や兵庫県で4月以降、新型コロナウイルスのクラスター(感染集団)が発生した高齢者施設で、入所者が入院できないまま死亡する例が目立っている。神戸市長田区の介護老人保健施設「サニーヒル」(定員150人)では死亡した入所者31人の9割が施設内で亡くなった。現場で一体何があったのか。施設支援にあたった医師が読売新聞の取材に応じ、機能不全に陥っていた実態を証言した。
 「マンパワー不足で、施設内の指揮系統が働いていなかった」
 そう語るのは、国立病院機構本部DMAT(災害派遣医療チーム)の事務局次長、若井 聡智医師(53)。
 DMATは災害発生時に救命活動などを行う組織で、現在は新型コロナのクラスターが発生した施設に赴き、感染対策などで職員に助言を行っている。
 サニーヒルでは最初の感染者が出た4月14日に約130人の入所者と約120人の職員がおり、これまでに入所者は7割を超える101人、職員は約3割、37人の計138人が感染。若井医師が施設に入ったのは4月27日で感染者は既に計100人を超えていた。
 「かなりの職員が感染で休み、指揮する立場の幹部も現場に入らないといけない状況。こちらが『この患者はどこにいますか?』と聞いてもすぐわからないこともあった。こうした施設は大半が普段からギリギリの人数で、今回は外からの応援もなく職員が休まず頑張るしかなかった」
 感染リスクの高い場所と低い場所を分ける「ゾーニング(区画分け)」でも、感染リスクが高い「レッドゾーン」に職員が防護服なしで立ち入る場面もあったという。
 「最初は、防護服の着方や着る場所が浸透していなかったようだ。現場は忙しく、みんなで一度集まるといった情報共有の場を作りにくい課題があった」
優先順位低く
 亡くなったのは入所者31人。うち入院できたのは3人にとどまる。4月下旬は神戸市内で入院調整中の感染者が連日1400人以上に上り、300に満たないコロナ病床はほぼ連日満床。サニーヒルには元々、医師3人と看護師16人が常勤し、市保健所は入院の優先順位は低いと判断し、結果的に施設内で次々と死者が出た。
 「職員は『入院していれば死ななくてもよかった』と感じ、心痛はかなり大きいだろうと思った。また通常なら亡くなった入所者は葬儀業者が施設に入って外まで運んでくれるが、今回は業者が入ってくれず、看護師らが納棺までして玄関まで運ぶということもあり、心も体も疲れ切っていた」
事前の備えを
 感染拡大の背景には、高齢者施設特有の事情も影響していた。
 「入所者の半数ほどの約60人が認知症で、マスクを外してフロア中を行き来したり、レッドゾーンに出入りしたりしていた。高齢の入所者は持病で日常的に発熱がある人も多く、感染の兆候をつかむことが難しかった面もある。また感染力の強い変異ウイルスで、寝たきりの患者を抱きかかえるなどして献身的にケアする職員にも次々にうつった」
 入所者が施設内で亡くなるような事態を防ぐためにどうすればいいか。若井医師は「自治体がコロナ病床を増やしていくことが大前提」とした上で、施設にもコロナへの備えを求めた。
 「感染が発生したらゾーニングをどうするか決めておく。消毒液などを備蓄し、防護服も着方を練習しておく。感染を想定した訓練をしておくことが必要だ」

◆使用済み注射針 スタッフに刺さる 沼津の接種、一般のごみ袋に混入【新型コロナ】 indexへ

 沼津市は21日、65歳以上の高齢者を対象に実施した新型コロナウイルスのワクチン集団接種会場で、一般のごみ袋に混じっていた使用済み注射針がアルバイトスタッフの指に刺さるけががあったと明らかにした。
 市によると、スタッフの1人は20日夕方、同市のキラメッセぬまづで実施した集団接種後の片付け作業中、接種ブースからごみ袋を回収した際に、ごみ袋の中に入っていた注射針が指に刺さったという。注射針は、医療用廃棄物のごみ袋とは別のアルコール綿などが入った一般のごみ袋の中に入っていた。
 スタッフ自らが申し出て、その場で医師の応急措置を受けた後、病院で検査を行った。21日現在、スタッフの健康状態に問題はないという。今後定期的に検査する。
 市新型コロナウイルスワクチン接種室の担当者は、再発防止策として接種ブースに一般ごみと区別するよう医療用廃棄物のごみ袋しか置かないよう対応していくと説明。「安全面の徹底を再確認したい」としている。

◆濃度不足ワクチン5人に接種か 横浜市緑区の集団接種 indexへ

 横浜市は、19日に緑区で行われた新型コロナワクチンの集団接種で、5人分のワクチンの濃度が不十分だった可能性があると発表しました。
 横浜市によりますと、19日に緑区の緑公会堂で、80歳以上の高齢者ら365人に接種した新型コロナワクチンのうち、5人分のワクチンの濃度が本来の3割しかなく、不十分だった可能性があるということです。
 これによる健康への影響はないとしています。
 ワクチンを希釈する際、薬剤師が誤って、すでに使用済みのワクチンの小瓶に生理食塩水を注入して使ったとみられ、終了後に接種した人数などを確認したところ、発覚したということです。
「十分な役割分担もないままそれぞれでやっていて、流れ作業にもなっていないような感じになってしまっていた。同じような場所に同じような資機材が置かれていたことも、ミスの原因の1つだと考えているので、ただちに(市薬剤師会に)改めさせました」
市は誤って接種した人を特定できていないため、2回目の接種の3週間後に365人全員の抗体検査を行い、体内に抗体が確認できない人には、3回目の接種を行うか本人と相談のうえ決めるとしています。

◆脳神経外科の臨床研究、患者同意前に採血8件 神戸市立中央市民病院 indexへ

 神戸市立医療センター中央市民病院(同市中央区)は21日、2010年5月~14年3月に実施した脳神経外科の臨床研究で、患者の同意前に研究用の採血を行っていたケースが8件、研究に組み入れる被験者の基準を逸脱したケースが20件あったと発表した。
コロナ中等症対応病院 命を守る最前線のとりでに
 問題となったのは、脳血管内治療を受ける患者について、抗血小板剤の効果などを観察する研究。対象とした患者329人のうち、8人から採血前に必要なインフォームドコンセント(十分な説明と同意)の手続きを取っておらず、20人が計画書に定める研究対象の選択基準から外れていた。
 19年12月、被験者から厚生労働省に問い合わせがあり、外部を含む調査委員会を設置。同省が定める「臨床研究に関する倫理指針」の重大な不適合事案として、今年4月、同省に報告した。研究責任医師の60代男性をけん責の懲戒処分とした上で、患者計28人に謝罪の文書を送る。

◆使用済み注射器使い、男性に接種…「新品」が余って判明 indexへ

 香川県多度津町は19日、新型コロナウイルスワクチンの集団接種で、60歳代の男性1人に誤って使用済みの注射器を使うミスがあったと発表した。
 町によると、担当者が使用済みと気づかず、男性に注射器を刺したという。男性はこの日午後、2回目の接種を受けに訪れていた。
 終了後に新品の注射器が1本余ったことから判明。町は男性に謝罪し、感染症の検査を受けてもらうとともに、改めてワクチンの接種を行う。

◆コロナ感染1年後も「抗体」持続…回復者の95%以上が保有 indexへ

 新型コロナウイルスに感染してから1年たっても95%以上の人に、感染を防ぐ力を持つ「中和抗体」が残っていたとする分析成果を、横浜市立大の研究グループがまとめた。変異ウイルスについては、従来型に比べて、中和抗体を持つ人の割合が少ない傾向がみられたとしている。
 新型コロナに感染して回復した20~70歳代の250人の血液を調べた。重症度の内訳は、重症だった人が19人、中等症49人、軽症・無症状182人だった。
 感染から1年後に、従来型に対する中和抗体を持つ人の割合は重症と中等症は100%で、軽症・無症状は96%だった。
 英国型などの変異ウイルスについても調べたところ、中等症、重症の人では、90%以上の人が中和抗体を持っていた。軽症・無症状の人は、70~80%程度で、症状が軽い人は、重症・中等症の人に比べて割合が下がっていた。
 研究グループは昨年12月、今回調べた250人を含む376人について感染半年後の状況を解析しており、98%が中和抗体を保有していたことがわかっている。研究グループの山中竹春・横浜市立大教授(臨床統計学)は「従来型ウイルスの中和抗体は、感染後1年たってもおおむね維持されることがわかった。1年ごとにワクチンを接種することで感染拡大の防止が期待できる」と話している。

◆予約していない人にワクチン接種 受付作業時にミス indexへ

 東京都足立区は20日、新型コロナウイルスワクチンの高齢者への集団接種会場で、予約のない人に接種するミスが19日に2件あったと発表した。いずれも接種対象年齢の高齢者。当日キャンセル分があったため、ワクチンが不足する事態には至らなかったという。
 区によると、バーコードを通して予約の確認をしているが、1人は予約が確認できず、担当者間でやり取りした際の意思疎通が不十分で予約が確認できたと勘違いした。もう1人は、バーコードの読み取り作業自体をしていなかった。今後、受付時に接種券にサインするなどの方法で再発防止を図るという。

◆<新型コロナ>誤解だ…ふじみ野市長と妻、医療枠で接種「医師会メンバーが接種求めた。市長は医療従事者」 indexへ

 埼玉県ふじみ野市の高畑博市長(59)は19日、医療従事者の優先枠として、市長と妻(59)、市職員の公用車運転手(54)の3人が新型コロナウイルスのワクチン接種を実施したと発表した。18日の市議会全員協議会で報告しており、高畑市長は「速やかに市ホームページで公表する」としている。
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 高畑市長によると、3人は4月30日に1回目のワクチンを接種し、5月27日に2回目を接種する予定。市医師会とワクチン接種の準備を進める際、医師らから「市長の感染を避けるため、市長と濃厚接触者は優先して接種してほしい」と要請されたため、決断したという。
 会見で、高畑市長は「ワクチン供給量が少ない中、市民に誤解を与えたことは申し訳なく思う。ただ、コロナ対策の陣頭指揮を執っている中、市長は医療従事者に準ずると考えており、先行接種は適切だったと思う」と話した。

◆コロナワクチン接種後に女性死亡 福井県内「帰宅後に意識を失った」と通報 因果関係は不明 indexへ

 5月19日午前11時すぎ、福井県小浜市内の民家から「新型コロナウイルスワクチンの接種を受けた家族が帰宅後に意識を失った」と119番があった。若狭消防組合消防本部によると、80代女性が心肺停止の状態で見つかり、搬送先の病院で死亡が確認された。
 現時点で接種との因果関係は不明だが、県内で新型コロナワクチンの高齢者への接種が始まって以降、副反応の可能性もある死亡例は初めてとみられる。
 通報者は、女性は19日に市内の医療機関で個別接種を受けたと説明しているという。

◆コロナで死去「料理の鉄人」神田川俊郎さんの次女が明かす「命の選別」の過酷な現場 indexへ

「すっかり元気になって戻ってくるものと思っていたので、今も信じられません」
 こう語るのは、4月25日に新型コロナウイルスに感染し、亡くなった日本料理店「神田川」の料理人として知られる神田川俊郎さん(享年81)の次女、大竹可江さんだ。
 神田川さんは京都市出身で、16歳から料理人として修行に入り、「なだ万」などで腕を磨いた。大阪で高級日本料理店「神田川」など3店舗を経営。「新日本料理」と銘打った斬新な料理で繁盛し、人気テレビ番組「料理の鉄人」に「神田川軍団」として弟子らと出演した。道場六三郎、陳建一ら鉄人との名勝負で一躍、人気者になった。
 そんな神田川さんがなぜ、コロナに感染し、急死してしまったのだろうか。可江さんが亡くなるまでの詳細な様子を語った。神田川さんが体調を崩したのは、4月16日だった。
「朝、電話をかけてもつながらない。店で女将をやっている父の妹が自宅マンションを合鍵で開けたところ、風呂場で倒れていた。すぐに意識は戻ったのですが、救急搬送されました。大阪市内の病院でPCR検査を受けると、コロナに感染していることが判明し、入院しました」
 しかし、翌日17日には神田川さんから可江さんに電話が入った。
「父は元気な声で『なんでこんなところにおるねん。熱もないし、元気や』と言うので安心しました。その日は新作で考えていた料理の写真撮影をしたいと仕事関係の方など、あちこちに電話をかけまくっていたそうです。3月に料理の仕事で熊本へ出張までしていたので、すぐに回復すると信じていました」
 だが、18日になって容態が急変したという。神田川さんは血中酸素濃度が90%まで低下。
「19日になって病院から『酸素吸入、チューブを挿管します』という連絡がきてビックリしました。17日にはあれだけ元気だったのに、何があったのか、と心配でたまりませんでした。しかし、コロナ感染で面会はできないので様子を見に行くこともできません。また、父の店から3人、コロナウイルスに感染していることもわかりました。今まで以上に感染力が強く、重症化する確率が高い、コロナの変異株に感染したのかなとニュースなどを見ながら、心配していました。そして病院から『万が一のことがあるので、重症者対応ができる病院への転院を考えている』と聞かされ、本当に深刻な病状であることを痛感しました」
 神田川さんの病状が重篤となった4月20日前後、大阪府内では新規感染者が1日あたり、連日のように1000人を超え、重症者数も300人以上、病床使用率は99%と発表されていた。それゆえ、神田川さんの転院はなかなか、進まなかったという。
「エクモなど治療設備が整っている大きな病院に転院になると聞いていました。しかし、病床が逼迫して、転院ができないと言われました。その理由の一つが、重症患者向けの病床は、回復の可能性が高い、年齢の若い方を優先しており、81歳の父は順番がなかなかまわってこないというものでした。父には昔から大阪市内の比較的大きな病院にかかりつけ医がいました。そこに転院したいという意向が当初からあったのですが、そちらも病床が埋まっていたようでダメでした」
 その後、神田川さんは血中酸素濃度も正常値に戻り、いったんは回復の兆しにあった。
「4月23日の連絡で血中酸素濃度が98%と聞いて、安心しました。ところが、4月25日の午前4時過ぎでした。脈拍が50を切った、血圧が急激に低下していると知らされましたが、病院に行くこともできず、気が気でない中、4時34分にお亡くなりになったと、知らされました。死因はコロナによる肺炎でした。ただ絶句するしかありませんでした」
 医療崩壊が指摘される大阪府。重症病棟への転院は「若い人から」という可江さんの証言は、「命の選別」が実質的に行われている過酷な医療現場を物語っている。
「コロナの感染拡大から1年以上が経っているのに国や大阪は一体、何をしていたんだと心底、思いました。もし、感染する時期が違っていれば、国や大阪が十分な対策を行っていれば、適切な治療が受けられれば、父は助かったのかもしれない。そうと思うと、今も悔しく、やり切れません。このような悲劇は父で終わりにしてほしい」
 可江さんら家族は、コロナの感染防止のため神田川さんの顔を最後に見ることもできず、遺体は荼毘に付されたという。家族葬を行い、4月29日に焼香だけを一般から受け付けたという。
  神田川さんは新型コロナウイルスの感染拡大で人一倍、気を配っていたという。
「コロナに効果があるとされる、除菌グッズを首から2個、3個とぶら下げていました。消毒液の入った小さいボトルも3つほど持ち、頻繁に消毒。店でも二酸化炭素の濃度をこまめにチェックしていました。マスクは念には念を入れよと3枚重ねにしていた時もあった。それでもコロナに感染してしまう。未だに感染ルートもよくわかりません。本当に恐ろしい」
 父とのプライベートな思い出についても可江さんはこう振り返った。
「仕事ひと筋でした。家でも仕事のことになると厳しい表情だった。しかし、最近はよく『孫を店に連れてきて』と言っていました。孫に会うと、仕事ひと筋の父が優しいおじいちゃんになっていました。毎日、3~4回と電話してきては『おはよう』とか『元気か』と声がけしてくれるのが父の日課でした。プロ野球の西武ライオンズとコラボした弁当をプロデュースするなどコロナ禍で厳しい中でも、いろいろアイデアを絞って頑張っていた」
 記者は生前、神田川さんを何度も取材したことがある。料理とはまったく関係がない、事件取材があった時だ。店に電話をしても断られるだろうと、いきなり訪ねると、多忙な時間をさいて、「またかいな、しゃあないなぁ~」とテレビでおなじみの笑顔で応じてくれた。
 神田川さんのモットー「料理は心」について聞いたことがあった。
「どんなに上等な肉や魚でも、最後は心や。心で味が決まる。どんな仕事でも、記事を書くのもそうや。最後は心とちゃうかな」
 神田川さんの言葉には随分、勉強させていただいた。「神田川」の暖簾は可江さんが若女将として、これからも守り続けていくという。合掌。

◆ウイルスを無力化? 新型コロナに効果 特効薬できる? indexへ

TVOテレビ大阪
気になるテーマ ~新型コロナウイルスに効果がある特効薬ができるかも?~
というお話です。
ほんとですか?
みなさん覚えてらっしゃるかもしれませんが、アメリカのトランプ前大統領が
新型コロナに感染した後、研究段階のある薬を投与しました。
この時に使用されたのが「中和抗体」、つまりウイルスに対して無力化させる働きを持つ抗体を含んだ薬を投与したと言われています。
何事もなかったように元気だったイメージがありますね
そうですよね。この「中和抗体」を人工的に作る技術が見つかったんです。
この技術を開発した広島大学大学院の保田 朋波流教授に話を聞きました。
「従来は数週間~数か月くらいかけて、目的とする抗体をとってくる。
 我々はピンポイントで20~40の細胞だけをとって、同じくくらいの性能を持つ
 ものを作る、しかも10日ほどで」
これは凄そうですね!
どうやって「中和抗体」を見つけたのか?説明していきます。
まず、新型コロナに感染して回復した患者さんから血液をいただいて調べたところ、軽症の患者さんは「中和抗体」を持っている人が2~3割だったのに対して、
重症の患者さんの8割は「中和抗体」を持っていることがわかりました。
つまり重症化すればするほど、ウイルスに対しては
強い抗体ができるという話ですかね?
そうなんです。重症化した方のほうが「中和抗体」の能力は高いそうです。
「中和抗体」を作るのに年齢は関係ないそうです。今回の実験では、87歳や93歳の方の血液からも非常に良い抗体が見つかって、先生もびっくりしたそうです。
さらにすごいのが、トランプ前大統領の場合は、数億以上もの候補の中から効果がありそうな「中和抗体」を見つけるという作業を進めてできたのですが、
保田先生たちが見つけた方法では、30個程度の細胞から効果がありそうな「中和抗体」を10日間で作製できるということなんです。
ちなみに、これは変異株にも有効なんですか?
もちろん、有効なものが見つかったそうです。
ワクチンが効きづらいと言われている南アフリカ株に対しても63%有効な抗体があったそうです。
 この「中和抗体」が人工的に作れることで、どんなメリットがあるのでしょうか
 もともと人の体にあるものをたくさん増やして、入れるわけなので
1.副作用がない。
2.しかもウイルスに対して効くので特効薬として使える。
3.重症患者や感染して重症化が心配される基礎疾患がある人に投与すると
 重症化率・死亡率も下がってくる。
 ただ実際に薬にしようとすると、最低でも1年ほどかかったりとか、
価格が高くなるという課題もあるそうですね…
 少しでも安く提供できるようになんとか国産化したいということでした。
 以上、気になるニュースでした。
 新型コロナ最新情報 テレビ大阪ニュースで配信
   https://www.youtube.com/channel/UCd6GEK664CTEWRZda7Fu7Lg/featured

◆ワクチン入れないまま接種するミス/兵庫県 indexへ

 兵庫県神戸市は、5月19日、新型コロナウイルスワクチンの集団接種で注射器にワクチンを入れないまま接種するミスがあったことを明らかにしました。
 神戸市によりますと神戸市北区の集団接種会場で5月18日、医師が70代の女性のワクチン接種を行ったところワクチンを入れないまま誤って空の注射器を刺しました。
 接種した医師が違和感に気づき、その場で女性に事情を説明したうえ改めてワクチンを注射しました。空気の量は0・3ミリリットルと微量で女性に健康被害はないということです。
 神戸市はワクチンを取り扱うためのマニュアルを再度見直すほか薬剤師のチェック体制を強化するなど再発防止を心がけたいとしています。

◆原田曜平氏 実父がコロナワクチン副反応で深刻な健康被害「国民に急いで打たせていいのか」 indexへ

 マイルドヤンキーの定義で知られる“若者研究"の第一人者でマーケティングアナリストの原田曜平信州大特任教授(44=前博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダー)が19日までにツイッターを更新。80代の実父がコロナワクチン接種の副反応で、深刻な健康被害を受けていると告白した。
 原田氏は「5日間高熱が引かない父。意識朦朧としご飯もあまり食べられない模様(本来食欲旺盛だが)。看護師さんもお医者さんも『恐らくワクチンの影響だろう』と。が、ワクチンとの関係性を証明できないそう。接種後体中にできた発疹は、水疱瘡を疑ったようだが(接種後の症状なのに)検査の結果違っていた」と報告。
「とりあえずの病名はワクチンの副反応による多形滲出性紅斑と蜂窩織炎。前者は原因分からず、後者は副反応でなったのか、副反応でリンパ節が腫れ、痒くて引っ掻いた傷口から雑菌が入ってなったのか分からないそう」と困惑した様子で「分からないことだらけのワクチンが、最大の高齢者大国で多くの問題を起こさないといいが」と心配した。
 そして「2回目はワクチンを打たない方が良いとお医者さんは言うが、そもそもそんなものを国が急いで国民に打たせて良いものなのか。。」とワクチンの安全性に疑問を呈した。
 実父は喜んで接種に臨んだが、家に帰るなり40度近い発熱で動けなくなったという。それまで元気だったにもかかわらず、体の一部が腫れ上がり、食欲がなくなった。東京都のワクチン相談センターか接種会場に連絡するように指示されたが、接種会場に電話しても繋がらず。たらい回しになった末、救急車を呼んで接種会場の病院へ運ばれた。
 体の異常とワクチンとの関連性は不明。原田氏は「こんな医者でも原因が分からない副反応が出ている人がいる状況で、1日100万回という根拠なきスローガンを打ち出してしまって良いのか?オリンピックありき?」と、ワクチン推進に不安を隠しきれない様子で「ワクチンが全ての人にとって救世主のように見えてしまっているのは問題かも」と指摘した。

◆新型コロナワクチン 個別接種初日にミス…熊本市が謝罪 indexへ

19日から高齢者用コロナワクチンの個別接種がはじまった熊本市で予約受付や配送のミスが相次いで判明しています。
熊本市では市内およそ400の医療機関で、高齢者用の個別接種が始まりました。19日の接種は熊本市が受付を始めた5月6日に予約をした人などの1回目の分です。このうち熊本市西区の杉野クリニックでは、きょう6人の予約を受け付けていて医師が問診をした後、ワクチンを打ち、異常がないか15分程度健康観察をしていました。
熊本市は市内65歳以上の高齢者およそ20万3000人を対象とした接種を7月末までに終えたいとしていますが、その目標に自ら水を差すようなミスが判明しました。熊本市によると、17日と18日に配送したワクチンが医療機関によって必要な量より多かったり、少なかったりする事案が複数件発生しています。接種計画票から配送資料への転記ミスなどが原因としていて誤りが判明した場合はすぐに配送するなどの対応をとるとしています。
また各医療機関が決めた接種枠を超えて予約を受け付けた事例も数十件見つかっています。熊本市は「19日に接種ができなかった人はいない」としていますが、医師会や各医療機関に謝罪した上で、現在、受付をしているワクチン予約についてシステムメンテナンスと確認のため電話、インターネットともに19日午後7時で一旦終了するとしています。

◆「寄付をいただき…」オービック会長夫妻が有名病院の医療従事者用ワクチンを“闇打ち"接種 indexへ

 東証一部上場のシステム関連会社で、「勘定奉行」のCMなどで知られる「オービック」の代表取締役会長・野田順弘氏(82)と、妻で取締役相談役のみづき氏(86)が、亀田総合病院に割り当てられた医療従事者枠のコロナウイルス・ワクチンを4月に接種していたことが「週刊文春」の取材でわかった。野田夫妻が接種した時点で、同病院の医療従事者の接種は完了していなかった。
 野田夫妻が1回目の接種をしたのは4月20日、2回目は5月12日。接種場所は千葉県鴨川市にある亀田総合病院だった。同病院関係者が明かす。
「野田夫妻は、当病院にとって最高ランクのVIPです。毎年多額の寄付を受けており、2012年に亀田医療大学が開学できたのは、野田夫妻の支援があったからこそ。みづき夫人は同大学の理事も務めています。病院はそんな上客のために、ルールをすり抜けて新型コロナのワクチンを優先的に接種したのです」
 オービックの連結売上高は800億円、時価総額は2兆円を超える。一代で巨万の富を築いた野田氏の保有資産は約4700億円。米経済誌『フォーブス』の今年の長者番付では国内11位だった。
 政府はワクチンの優先順位として①医療従事者、②65歳以上の高齢者、③基礎疾患がある人の順に定めている。医療従事者は勤め先から接種券が渡されるが、野田夫妻が該当する「高齢者」には、居住する自治体から発送される。夫妻が暮らす東京・大田区で高齢者への接種券発送が始まったのは5月17日。2人は、その約1カ月も前にワクチンを接種できたことになる。大田区感染症対策課に尋ねると、
「(居住地以外の)かかりつけ医で接種するにしても、通常、接種券が来た段階で病院に予約を入れます。ワクチンの記録・管理のため、(正式な)接種券がなければワクチン接種はできないことになっています」
 しかし――。前出の病院関係者が語る。
職員からは不満の声も
「実は、亀田病院の医療従事者向けに確保されたワクチンを利用したのです。ファイザー製のワクチンバイアル(瓶)1つから5回分の接種ができますが、少しだけ余ります。これをかき集めて接種するという、医療関係者が“闇打ち"と呼ぶやり方です」
 亀田総合病院は、国内有数の優良病院として知られる。米週刊誌『Newsweek』が患者満足度などをもとにして毎年発表する「World's Best Hospitals 2021」で東大医学部附属病院、聖路加国際病院に次ぐ国内第3位にランクイン。昨年1月には、中国・武漢からの政府チャーター機第一便の帰国者の初期対応を請け負った。同病院を率いるのが、医療法人「鉄蕉会」理事長の亀田隆明氏で、同氏は、一昨年、『カンブリア宮殿』(テレビ東京)に「革新経営者」として登場するなど有名だ。その亀田理事長が野田夫妻の接種を決めたという。
 同病院の職員数は3500人に及ぶが、4月下旬当時、ワクチン接種はまったく終わっていない状況で、「現場の接種が済んでいないのにVIP優先はヒドい」などの不満の声が職員の間からあがったという。野田夫妻に取材を申し入れると、オービック総務部担当者がこう答えた。
「私どもは亀田病院を産業医にしています。社内でコロナ感染者が複数出て、心配した隆明理事長が高齢の野田会長夫妻に対し『早く打たれた方が安心では』と話をした。野田会長はそれが可能なのか確認したが、(亀田)理事長は『大丈夫』とのことだったので、ご厚意で打っていただいた」
 亀田総合病院は書面で概ね以下のように回答した。
「周囲の反対意見があったことは事実ですが、あくまでも一意見で、理事長が反対を押し切って行ったことはない。野田ご夫妻には亀田医療大学設立当初から理事にもなっていただき、以来個人として寄付をいただき何とか経営が成り立っています。野田氏の側近を含む(オービック)社員のコロナ感染の現状や、ご夫妻の年齢を考慮し、早めのワクチン接種は不可欠と判断しました。接種のタイミングは、一部反対意見があったことも考慮し、当院職員の接種希望者全員分のワクチン確保の目途が立った上で、余剰分を使用しています。当院配布分の『対象となる医療従事者等』の枠を使用しました」
 医療従事者へのワクチン接種が遅れる中、ルールを逸脱して多額の寄付者を優先して接種させた亀田総合病院と、それを了承した一部上場企業トップのあり方は今後、論議を呼びそうだ。
 5月19日(水)16時配信の「週刊文春 電子版」および5月20日(木)発売の「週刊文春」では、亀田総合病院のVIPへの優先接種のさらなる詳細や、他の首長や地方議員によるワクチン「コネ接種」の実態、愛知県西尾市で問題になったスギホールディングス会長夫妻の意外な素顔など、「ワクチン狂騒曲」の実状を詳報している。

◆誤って低濃度ワクチンの接種も…長崎県内で新たに16人が新型コロナウイルス感染2人が死亡 indexへ

 19日、長崎県内で新たに16人の新型コロナウイルスの感染が分かり、長崎市で2人が死亡しました。
 感染が発表されたのは、長崎市で10人、佐世保市で3人、大村市、雲仙市、時津町で各1人の合わせて16人です。
 長崎市では、入院治療中だった90歳以上の女性と80代の女性が死亡しました。
 長崎市の長崎玉成高校・附属中学部では、新たに学校関係者1人の感染が分かり、クラスターは7人に拡大しています。
 長崎市内の公立学校では、関係者の感染を受けて学級閉鎖が行われ、接触者など60人の検査が行われています。
 一方、新上五島町は、18日に町内の福祉施設で行われた新型コロナウイルスのワクチン接種の際、誤って通常より濃度が低いワクチンを接種したと発表しました。
 町は、低濃度ワクチンの接種を受けた人を特定するため、18日にワクチン接種を受けた30人の抗体検査を実施する方針です。

◆新型コロナワクチンへの妄信と強制が危うい理由 indexへ

 高齢者に対する接種予約が始まった。メディアが接種を過剰に勧奨することに問題はないのか
 日本の医療制度、高齢者医療に詳しい森田洋之医師へのインタビューを4月に2回にわたって掲載した。『コロナ「医療逼迫」に「国民が我慢せよ」は筋違い』では、新型コロナに対する医療提供体制がなぜ整わないのかについて、『「ゼロコロナ」志向こそが人と社会を壊していく』では国民の社会活動制限は効果が薄く副作用が大きいことを指摘した。今回はワクチンについて、私たちはどのように考えたらよいのか、森田医師に話を聞いた。
 ――最近のテレビ・新聞の報道はワクチンを打たなければならない、ワクチンを打つことで新型コロナは収束するという方向での報道が目立ちます。政治もこれに応じようとしています。新型コロナの流行自体が1年半、こんなに短期間で登場したワクチンへの過信に、危うさを感じます。
 最近のテレビはもうあおるのが普通になってしまいました。冷静にワクチンを打つことの意味を考えるべきだと思います。
 ■臨床試験、治験どおりの効果が出るとは限らない
 ――まず、ワクチンの効果についてどう考えればよいのでしょうか。
 ワクチンの効果はさまざまです。例えばすごく効いたワクチンの例がBCGですね。乳児期にBCGを打つことで結核菌に対する強い免疫力ができる。しかも大人になるまで効果が持続するわけです。昔は結核が日本人の死因のトップだったこともあるのに、今は結核での死者はほとんどいない。また、天然痘はワクチンによってゼロにすることに成功しました。しかし、この2つはかなり例外的です。
 インフルエンザワクチンは打ってもかかるときはかかる。統計を取ると、打った人の集団は打たない人の集団よりも感染率が3~4割下がる程度です。また、インフルエンザワクチンは毎年打たないといけない。
 では新型コロナウイルスはどうか。まったく初めてのウイルスなのでわからないと答えるのが正解だと思います。例えば、ファイザーのワクチンの発症予防効果は約95%とされています。これはワクチンを打たない集団で発症した数と打った集団の発症者の数を比較すると、95%削減できたという意味です。ただ、これも、限られた治験とか臨床試験の範囲のことです。全世界に提供してみて95%減らせるのかどうかはわからない。
■ワクチン効果ではなく「自然なエピカーブ」?
   ――今、イギリスやイスラエルの接種率が高く、それによって感染者数が減ったという報道が多いですが、森田さんは前回のインタビューで違う可能性を指摘されていました。
はい。データをよく見る必要があります。札幌医科大学医学部のサイトでは感染者数の推移と接種率の推移を同時に見ることができ、参考になると思います。部分接種は1回、完全接種は2回ですが、例えば、英国は部分接種率が50%を超えており、イスラエルは60%を超えています。接種率が上昇するとともに、感染者数がどーんと減っているように見えます。
 ところが、ワクチンとはまったく関係のない昨年4~6月の英国の感染の推移を見てみましょう。カーブの形状は似ているのではないでしょうか。同じように急激に増えて、急激に減っている。昨年夏から秋のイスラエルの感染のカーブも今年のカーブと似ています。つまり、単なる自然のエピカーブかもしれないのです。
 ――確かにそうですね。イギリスは1回の接種率が20%を超えた程度でそんなに急激に減るのかな、という感じもします。今、エピカーブのお話が出ました。感染が増えてくるとそのまま拡大を続けるという恐れを抱きがちですが、実際は、際限なく増えるわけではない……。
 そうです。感染症って自然に増減を繰り返します。それを繰り返しながら、収束していきます。
 それと、前回、新型コロナの発症や死亡率が欧米と東アジアではまったく違うという話をしました。人種や地域によって免疫に大きな差が出ることはよくあるという話です。実はワクチンの効果についても人種や地域によって差が出るということが想定できます。
■接種率の高いアジア3国では感染者が明確に減らない
 アジアで接種率の高いところを見てみましょう。例えば、ブータンは接種率が60%を超えていて、モルディブは55%、モンゴルは50%といったところです。この3国について見ると、むしろ感染者数は増えているように見えます。
 人口が少ないので当てにならないという見方もあるかもしれません。ただ、ワクチンの効果を妄信していいのか、少なくともイギリスやイスラエルのような成功例が単純に日本で再現されるという保証はない、ということは言えるのではないでしょうか。単なるワクチン神話じゃないのか、という感じになりませんか? 
 ――一時、チリは接種率が高くても収束しないという話があり、シノヴァク・バイオテック(中国)製の問題だとか、行動に問題があるとかさまざまな推測が出ました。
 チリは接種率が40%を超えましたが、最近ようやく感染者数は収まってきています。ただ、それがワクチンによるものなのか、自然なエピカーブによるのかわからない。モルディブではアストラゼネカのインド製のものを使っているとのことですが、接種率が50%を超えても下がってこない。言いたいことは、現時点でデータが揃いきっていないのに、単純に感染者数が減った国だけに着目して、それをワクチンの効果だと決めつけていいのかということです。
 ――抗体の持続期間も6カ月とか3カ月とか、まだはっきりしません。
 それもまだ、論文が出つつある状況で、わかるまでには時間がかかると思います。
 ――ウイルスが変異していくという問題もありますね。
 変異株ではまったく効かないということもないようですが、違うワクチンが必要になることもありうるでしょうね。
 ――接種直後の炎症や発熱は心配ない、アナフィラキシーを起こした人もその後ほとんどが回復していると、政府も多くのメディアも安全性を強調しています。ですが、まだ、接種を早く開始した国でも半年も経っていないので、確たることは何も言えない・・・。
 以前にお話ししたように、副反応はすぐに出るものばかりとは限らないことです。「長期的な副反応はわからない」というのは全世界共通です。特に今回は、mRNA、DNA、ウイルスベクターワクチンなど、まったく新しい手法で作られています。数年後にどういう副作用が出るかはわからない。これは若い人の場合はある種の賭けになります。
 妊娠出産の可能性がある世代の場合、次世代に影響が出るリスクもないとは言い切れない。安全だと言われながら起きたサリドマイド禍のような最悪の薬害もありました。催奇性と薬との関係がわかるまでにも4年もかかったのです。
 ■コロナ被害の少ない日本で賭けに出るのか? 
 ――テレビの報道では、欧米に比べて日本の接種率が低いこと、接種の予約が取れなくて困っている人の声、さらに世論調査でコロナ感染への不安を「大いに感じる」と「ある程度感じる」が43%ずつ、合計86%だとあおる。これでは、接種に駆り立てているようなものです。世論調査の回答もメディアが脅した結果だろうと思います。実際には接種率の高い国に比べて日本は新型コロナの感染者数も死亡者数も非常に少ないのですから。
 むしろ、ワクチンを検討するうえでは、新型コロナの被害との比較考量こそが本当に重要です。人口比で見た新型コロナの感染者数や死者数が数十分の1~百分の1という大きな差です。アメリカやイギリスにおける新型コロナがゴジラだとすれば、日本など東アジアの国々ではライオン1頭くらいです。ですから、副反応のリスクがあってもアメリカやイギリスは賭けに出ている。毎日1000人単位で死者が出る状態を阻止する必要があった。しかし、日本はもともと新型コロナの被害が小さいので賭けに出る必要がない。なぜ欧米の真似をする必要があるのでしょうか。
 「ワクチンの副作用のリスクはすごく小さい」というのは、その通りでしょう。ですが、「そもそもコロナで死ぬリスクもすごく小さいんです」ということを言わない。そういう中で、長期的な副作用が出る可能性は低くても、まったくないとはいえない。賭けに出る価値があるのか、社会全体でじっくりと議論する必要があるのに、マスコミがあおって、駆り立てることで泥沼にはまってしまっています。すでに、現場では医療関係者がワクチン接種を強制されています。
 ――医師や専門家はメディアから問われると、さすがに、ワクチンを打つかどうかはご自身で決めてください、とは言っています。ところが、すでに医療機関や高齢者施設では事実上の強制になっていますね。
 若い人は新型コロナにかかっても死なないのに、看護師さんとか実習に行く医学部の学生さんとか、ワクチン接種を断れない立場です。職を失ったり、資格を取れなかったりするわけですので。しかし、副作用が出ても病院の院長が責任取ってくれるわけではない。後々に影響を残すような副作用が出たら、補償で済む問題ではありません。また、実際には金銭的な救済制度を受けることも簡単ではありません。
 私は個人で開業しているので、ワクチンを受けるつもりはないのですが、友人の医師は同調圧力に負けました、と言っていました。そうした圧力は非常に怖いことです。
 ――アメリカ疾病対策予防センター(CDC)が妊婦への接種を推奨対象にするとしていたら、案の定、日本産科婦人科学会も接種する利点がリスクを上回るとの提言を出しました。
 日本の場合は本当に欧米に引きずられるという問題がありますね。
■ワクチンファシズムが広がっている
 ――今の大手メディアのあおり方からすると、ワクチンを打たないのは非国民、みたいな感じになりますね。医療関係者以外でも、企業などの集団でもそういう空気が醸成されていくかもしれない。「医療全体主義」と森田さんはおっしゃっていましたが、これもそうですね。
 まさに、ワクチン全体主義、ワクチンファシズムです。
 ――驚いたのは「ワクチン接種証明」という話が出てきたことです。
 僕は本当にこれには反対ですね。効くかどうかもわからない、根拠のないものに「接種証明」なんて意味がない。個人個人で体質も違います。また、同調圧力の強い日本でそんなことを言い出したら、深刻な差別につながります。日頃、多様性を認めるべきなどと言っておきながら、新型コロナに関しては多様性を一切認めていないのが現実ですからね。
 ――周囲の雰囲気にのまれずに、自分で冷静に判断することが必要ですね。
 若い人はコロナにかかっても死なないという話をしましたが、では高齢者の場合、どうなのか。高齢者が年を取って免疫力が低下して、認知症やがん、さまざまな病気の可能性がある中で新型コロナを怖いと思うのか、運命と思って受け入れるのかは個人の判断であるべきです。
 肺炎で日本ではお年寄りが毎年12万人死んでいる。毎月1万人、1日300人以上です。新型コロナも肺炎の一つです。肺炎の原因が少し上乗せされた。これまでは肺炎で死ぬことを過度に恐れて外出を制限されることもなかったのに、今回の新型コロナだけは、出かけるな、動くなと言われ、家族も会いに来るなと言われる。遊びにも行けず、おいしいものを食べに行くこともできません。コロナ一神教でかごの中に閉じ込められて、免疫力がつくわけがありません。
 新型コロナで1年半が経過して1万人しか死んでいない。そのように受け入れると、生活がすごく楽になる。全員にそう思えとは言いませんが、そう思う人がいてもいいのではないでしょうか。

◆ワクチン50人分を廃棄 五ケ瀬町 indexへ

 五ケ瀬町は18日、新型コロナウイルスワクチン集団接種会場の町民センターで、ワクチン50回分を17日に廃棄したと発表した。原液を希釈し注射器に詰める作業時に、濃度の違う可能性のある注射器が混入したことが原因という。

◆「濃厚接触者となるから」と医師会メンバーに求められ、市長の妻と運転手も接種 indexへ

 埼玉県ふじみ野市の高畑博市長(59)は18日の市議会議員全員協議会で、4月末に市内の病院でワクチン接種を受けた際、妻(59)と市長公用車の男性運転手(50歳代)も一緒に受けたことを明らかにした。
 高畑市長によると、4月27日の地元医師会との会議で、メンバーから「陣頭指揮するトップが欠けては困る」と自身の接種を要請され、その後、別のメンバーから「濃厚接触する妻や運転手も一緒に受けてほしい」と求められたという。
 県内では5市町の首長の接種が判明しているが、家族も同時に接種していたことが明らかになるのは初めて。取材に対し、高畑市長は「自身の感染リスクを最大限抑えるために要請に従った」と話した。

◆禁止されている再冷凍行い保存、ワクチン169回分を廃棄 indexへ

 埼玉県所沢市は18日、ワクチン169回分を廃棄したと発表した。ワクチンを保管する医療機関が、製造会社の米ファイザーが禁止している再冷凍を行ったため。
 市保健センターの超低温冷凍庫から市内2か所の医療機関に保冷ボックスで移送した後、医療機関側が冷蔵ではなく冷凍保存したことがわかったという。190回分のうち21回分は、17日に使用された。
 市は、再冷凍のワクチン接種を受けた21人に後日2回目の接種を行い、健康状態などを確認する。

◆新型コロナウイルスのワクチン接種後の副反応、新たに925件=韓国 indexへ

 ワクチン接種後、副反応と申告された事例は2日間で925件増え、計2万3124件と集計された。接種後の死亡申告は17件増え、累計死亡事例は140件となった。
 予防接種後、よく現われる筋肉痛や頭痛、発熱、寒気、吐き気など事例が95.5%で大部分を占めた。
 アナフィラキシーが疑われる事例は4件増え、200件と集計された。主な副反応の事例は神経系の副反応が85件増え690件だった。  死亡申告された140件のうち、アストラゼネカ製ワクチンの接種者は59件、ファイザー製のワクチン接種者は81件。

◆「ナースがワクチン接種で死亡」 フェイスブックでデマ 社会不安背景にうわさ拡散か indexへ

 「○○病院のナースがワクチン接種で亡くなったそうです。シークレット㊙事項」。熊本市の60代男性は、自身のフェイスブックに書き込まれた、新型コロナウイルスに関する真偽不明のメッセージに不安を感じ、熊日の「SNSこちら編集局」(S編)に情報を寄せた。取材の結論からいえば、事実ではなかったが、デマの源流や背景を探った。
 男性への書き込みには、熊本市中央区の総合病院名が具体的に書かれている。正確な名称でないが、どこか容易に連想できる。男性は近く1回目のワクチン接種を予定しており、接種が怖くなったという。
 取材班がその病院に確認すると、「事実ではない。職員向けの接種を進めているが、重い副反応も起きていない」と否定。外部からも問い合わせがあり、「心当たりすらなく、どうしてそういう情報が流れるのか分からない」と困惑する。
 男性のフェイスブックに書き込んだのは知人女性。別の知人も「全国でもナースが何人かしれっと亡くなってますよね…公表しないところに闇を感じます」とコメントを加えた。
 書き込んだ女性に取材すると、「知人から聞いた話。看護師が接種後に体調を崩したという話も聞いており、あり得ない話じゃないと思った」と話す。さらに女性に教えた知人をたどったが、「取材はお断りします」と言われ、それ以上さかのぼれなかった。
 ワクチン接種に伴う副反応は、予防接種法に基づき、医療機関や製造販売業者は国に報告義務がある。厚生労働省が12日に公表したワクチン接種後に死亡した事例は累計39人。いずれもワクチンとの因果関係は情報不足で評価できないなどとされている上、都道府県名などは一般には公表されていない。
 県薬務衛生課も「全国的に副反応の報告件数が増える中、国の個別評価結果と県内の報告事例をすべて対照しきれておらず、県から事例公表することは難しい。仮に死亡事例の報告があっても、因果関係が分かるまでの時差もある」と言う。
 県サイバーセキュリティ推進協議会長を務める熊本学園大の堤豊教授(情報科学)は「社会的不安があると、半信半疑でも善かれと思って、うわさ話が広がりやすい。あいまいな情報が人づてに脚色され確定的になっていく」と分析。その上で「社会不安を払拭するためには、行政からの迅速な情報提供が信頼されることが重要だ」と話した。

◆ワクチン大規模接種システムの検証報道に防衛大臣が「悪質だ」と抗議。専門家「全く見当違いな反応」 indexへ

 5月17日から予約受付が始まった、新型コロナウイルスワクチンの大規模接種センターの予約システムについて、実際の接種券にはない架空の数字を入力しても予約可能だと報じたAERA dot.(朝日新聞出版)と毎日新聞について、岸信夫・防衛大臣は「65歳以上の方の接種機会を奪い、貴重なワクチンそのものが無駄になりかねない極めて悪質な行為」などとし、報道した両社に抗議する意向を示した。
 これに対し、立教大学の砂川浩慶教授(メディア論)は「極めて公益性が高い報道であり、全く見当違いな反応だ」と批判している。
厳重注意の意向
新型コロナウイルスワクチンの高齢者向けの大規模接種について、東京と大阪に開設される接種センターの予約受付が17日、インターネットで始まった。
 しかし、朝日新聞出版が運営する「AERA dot.」は「防衛省関係者」の話として、接種システムに「欠陥が見つかった」と指摘。自治体から送付される「接種券」にはない、架空の番号を入力しても予約できてしまうとした。記事では、編集部で実際に東京の予約サイトで架空の番号を入れたところ、予約できたことが書かれていた。
 毎日新聞も同様に、「架空の数字を入力しても予約ができることを、毎日新聞記者が複数の数字で確認した」などと報道した。両社ともに、検証を終えた段階で予約をキャンセルしたとしている。
 この報道に対し、岸信夫・防衛大臣は自身のTwitterで「朝日新聞出版AERAドット及び毎日新聞の記者が不正な手段により予約を実施した行為は、本来のワクチン接種を希望する65歳以上の方の接種機会を奪い、貴重なワクチンそのものが無駄になりかねない極めて悪質な行為です」などと批判。両社に抗議する意向を示した上で、「今回ご指摘の点は真摯に受け止め、市区町村コードが真正な情報である事が確認できるようにする等、対応可能な範囲で改修を検討してまいります」とツイートした。
 このツイートを受け、ネットでは賛否が分かれている。「防衛大臣が逆ギレしている」「放置する方が問題だ」といったものもあれば、「違法とも取れる取材手法」などという意見も見られた。
 ちなみに、「日経クロステック」も架空番号で予約を取れるか検証する報道をしている。
 専門家「本来、防衛省が我々に伝えるべき」
 立教大学社会学部の砂川浩慶教授(メディア論)
 今回の取材手法は妥当だったのか。また岸大臣の抗議はどうみるべきか。立教大学社会学部の砂川浩慶教授(メディア論)に聞いた。
 まず、岸大臣のツイートについては「国民的な関心事である(予約)システムの検証は報道機関の責務の一つであり、不正の温床になると社会に警鐘を鳴らす報道には公益性がある。システムの欠陥を指摘した記事に対し、全く見当違いな反応をしている。メディアを批判の対象にするのは、問題の本質をすり替えているという批判は当然起こるだろう」と話した。
 その上で「本来は、防衛省が我々に伝えるべきニュースだ。それを報道機関が検証しているのに対し、クレームをつけて厳重注意をすることはおかしい。岸大臣のツイートも、何をもって(2社に)厳重注意をするかが論理的ではない」と批判した。
 報道機関の取材手法が何らかの違法性を問われるのかについては「システムが本来、想定していない使い方ではあるが、罪に問うには実害が認定される必要がある。防衛省側のシステムの欠陥を指摘したことで、メディアが罪に問われることは理屈としておかしい」と否定的な考え方を示した。
 SNSには、報道機関が問題を把握した時点で、記事にはせずに防衛省などに報告すべきだったという意見もある。広く報道することで、悪意のある予約を誘発しかねないという見方だ。
 砂川教授はこれに対し「報道する際に国民生活への影響を検討する必要はある。しかし、報道する意味と(記事を見て)悪意を持った人が架空番号で予約することを天秤にかけても、報道することが上回る。仮に防衛省などに伝えたとして、それが公になり修正される確約はない」と話した。
 そして、記事には防衛省関係者の内部リークが含まれていることを挙げ「もし内部で修正できるシステムがあれば、そもそもリークは起きない。内部で解決できないと判断したから報道機関にリークしたと考えられる」とした。
 岸大臣が名前を挙げた両社については、安倍晋三・前首相も「妨害愉快犯」と批判したうえ「両社の対応が注目される」とツイートしている。
 両社に求められる対応について、砂川教授は「なぜ報道したかという説明は必要だ。岸大臣は『65歳以上の高齢者の接種機会を奪う』と言っているが、本当に妨害行為に当たるのかも含めて考えを述べて欲しい」と話した。
「防衛省はシステムのそうした欠陥について事前に公表しておらず、事実であれば放置することで接種に影響が出る恐れもあり、公益性の高さから報道する必要があると判断。防衛省への取材を進めるとともに、記者が実際に入力して事実であることを確認した」と経緯を説明した上で、「確認後は予約をすぐに取り消し、接種を受ける人に影響しないよう配慮した上、架空の予約をしないよう呼びかける防衛省のコメントを載せ、紙面でも架空予約防止を呼びかけている」とした。

◆ワクチン114回分を常温放置、廃棄に 長崎・五島市 indexへ

 長崎県五島市は18日、市内の医療機関で保管していたファイザー社製の新型コロナウイルスワクチン19本(114回分)が、温度管理の不備で使えなくなり、廃棄処分したと発表した。
 市によると、ワクチンは14日に高齢者施設入所者向けとして医療機関に配送され、冷蔵庫内で2~8度で保管していた。接種当日の17日朝、冷蔵庫内の温度が常温になっていることに医療機関の職員が気づいたという。15、16両日は診療が休みで、いつから常温になっていたのかわからないため、保管していたすべてを廃棄した。市が保管していたワクチンを送り、予定していた高齢者全員が接種を受けたという。

◆安倍前首相 朝日毎日は「妨害愉快犯」ネット沸騰トレンド 記者がワクチン不正予約と indexへ

 安倍晋三前首相が18日夜、ツイッターに「朝日、毎日は極めて悪質な妨害愉快犯と言える。防衛省の抗議に両社がどう答えるか注目」と投稿し、使用したワード「妨害愉快犯」がトレンド上位に急浮上した。
 安倍氏は岸信夫防衛相のツイッター投稿を引用。
 岸氏は同日に、新型コロナウイルスのワクチン接種予約に関して「自衛隊大規模接種センター予約の報道について。今回、朝日新聞出版AERAドット及び毎日新聞の記者が不正な手段により予約を実施した行為は、本来のワクチン接種を希望する65歳以上の方の接種機会を奪い、貴重なワクチンそのものが無駄になりかねない極めて悪質な行為です」と投稿した。
 そのうえで「両社には防衛省から厳重に抗議いたします」とし、「不正な手段でのワクチン接種の予約は、本当に希望する方の機会を喪失し、ワクチンが無駄になりかねないと同時に、この国難ともいうべき状況で懸命に対応にあたる部隊の士気を下げ、現場の混乱を招くことにも繋がります」と記している。

◆東京五輪「ウイルスが来るわけではない」テリー伊藤の発言に医療従事者から反論の声 indexへ

 テレビプロデューサーでタレントのテリー伊藤氏が16日放送のTBS系情報ワイドショー番組「サンデージャポン」に出演し、東京五輪開催の是非を巡って語った内容に、医療従事者から反論の声が挙がっている。
 テリー伊藤氏は東京五輪開催を支持する立場を取っている。コロナの感染拡大を防ぐための案として、「国民と五輪の距離を離せばいいと思う」と提案。「別に(五輪に)ウイルスが来るわけでもなんでもない。テレビを見ている分には安心だから。感覚で言うとカプセル風呂の中で五輪がやっていて、国民が外でそれを見ている感覚でいればいい。五輪がダメとかではない。国民はもっと賢いと思う」と力説した。五輪を現地で応援せずにテレビ観戦で応援すれば感染拡大のリスクは防げるという考えで、「テレビで五輪を応援しようぐらいのノリで十分いいと思う。のめり込んでいって選手村に僕らが入り込むわけではないから」と続けた。
 この考え方に、都内の病院で勤務する医療従事者は異論を唱える。
「テリーさんの意見はあまりにも楽観的です。徹底した水際対策をしているにもかかわらず、英国型やインド型の変異ウイルスでコロナ感染が拡大している。人が動くことでウイルスは入ってくるのです。五輪が開催されれば各国の選手、コーチ陣、スタッフだけで8万人以上が来日する。大会スタッフやボランティアも携わるので感染拡大のリスクを十分にはらんでいます」
 SNSやネット上でも、「札幌のテスト大会、国立競技場でテスト大会、どちらも陽性者が出ています。あの人数で陽性者がでるのに何万人も来日して感染者が出たらどうなるか、想像できないのでしょうか。思慮も想像力も欠如した余りに無責任発言です。医療従事者の立場ですが悲しくなります」、「テリーさんは、稀に『ん?』って言うコメントされますが、今回もそう感じます。海外からウイルスが来る訳じゃ無いとは詭弁では?国の内外に関係無く、人が大規模に動く限り観察リスクは上がります。その上、選手、関係者はワクチン対応らしいが、日本人のほとんどが未接種の状態で受け入れる訳で、接種しても重症化しないだけで感染はあり得る。なれば、特別扱いされた人達の犠牲者は一般国民となります。完全隔離は物理的に困難だと思う。増してや、五輪対応で医療機関が少なからず手を取られる訳で、ここも一般国民の犠牲で成り立つ事になる。平和で国や世界が健康な環境で、心置きなく競技、それを応援し、皆が幸せにならない五輪は、何処を切り取っても今の日本で開催すべきでは無いと思います」など、五輪開催でコロナの感染拡大を懸念する意見が目立つ。
 前出の医療従事者は東京五輪で感染拡大がさらに広がった場合は、「医療現場が崩壊する危険性がある」と警鐘を鳴らす。
「コロナの収束が先の見えない状況で医療現場は疲弊しています。菅首相は東京五輪開催を『人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証』と説明していましたが、一度現場に見に来てほしい。医師も看護師も心身共に限界の中で働いている。コロナに押しつぶされそうになっているのが現実です」。
 語気には怒りをはらんでいた。東京五輪開催に向けて色々な意見がある。政府は現場で奮闘する医療従事者の声にも耳を傾けなければいけない。

◆ワクチン接種済みの医療従事者2人が感染 indexへ

 佐世保市の佐世保市総合医療センターは職員2人の新型コロナ陽性を確認したと発表しました。2人は医療従事者として2回のワクチン接種を済ませていました。
 佐世保市総合医療センターによりますと陽性が確認されたのは新型コロナ患者の対応にあたっている医療職員2人で、週に1回の定期検査で今月14日に検体を採取しきのう陽性が判明したということです。2人は一般患者との接触はなく、院内での接触者33人は全員陰性が確認されているということです。2人は医療従事者としてワクチンを優先接種していて1回目を3月下旬、2回目を先月中旬に受けていました。県によりますとファイザー社製のワクチンは発症をおよそ95%予防する効果があるとしていて仮に発症した場合でも重症化を抑える効果が期待できるとしています。

◆ワクチン接種済みの県立宮崎病院の女性職員が新型コロナ感染 ・宮崎県 indexへ

 宮崎県によりますとワクチン接種済みの県立宮崎病院の30代の女性職員が新型コロナに感染していることが確認されたということです。女性職員に発熱などの症状はないということです。

◆担当者の勘違いで翌日分も用意、ワクチン31回分使いきれず廃棄 indexへ

 新型コロナウイルスのワクチン接種をめぐり、岩手県の北上市と陸前高田市で相次いでトラブルが起きた。接種では一度に多人数の予約が寄せられるうえ、ワクチンは希釈すれば6時間しか使えず、自治体の準備態勢と処理能力が問われそうだ。
 北上市は17日、ワクチン31回分を廃棄したと発表した。15日に行われた高齢者向けの集団接種で、担当者が、冷蔵庫内にあった16日分のワクチンも15日分だと勘違いし、115回分が余分に用意された。市は急きょ薬剤師や教育・保育施設関係者など84人に接種したが、31回分を使い切れなかった。今後、冷蔵庫に使用日を記載した紙を貼るなどして再発防止を図る。
 陸前高田市は17日、高齢者向け集団接種の予約受け付けを始めたが、業者に委託した予約システムの不備により、230人に別の予約者宛てのメールを誤配信した。予約者のメールアドレスと接種券番号、予約日時が記されており、市は受信者に削除を依頼した。予約の受け付け自体は正常に行われたという。

◆濃度薄いワクチン、集団接種で誤使用か…高齢者5人特定できず indexへ

 茨城県古河市は18日、2日午前に行った新型コロナウイルスワクチンの集団接種で、規定より濃度の薄いワクチンを高齢者5人に打った可能性があると発表した。5人は特定できていない。
 市は2日午前に市内の体育館で接種した269人について、2回目のワクチン接種後、抗体の有無を確かめる検査をし、十分にできていなければ3回目の接種をする方針。ワクチンの濃度が薄くても健康被害はないとしている。
 市によると、ワクチンは通常、生理食塩水で薄め、瓶1本から注射器5本分を吸い上げる。吸い上げた後の瓶にもワクチンは残っており、担当者は使用前の瓶と誤認。再び生理食塩水を加えたという。
 使われた後の瓶と注射器の数が合わなかったため調べていたところ、規定以上に希釈された可能性があるワクチンがあることがわかった。

◆コロナ重症化リスク、最も低いのはO型…理由はっきりせず indexへ

 日本人で、新型コロナウイルス感染症の重症化リスクを高める遺伝情報の特徴を発見したと、慶応大などの研究班が17日、発表した。
 慶大や東京医科歯科大などは昨年5月、研究班「コロナ制圧タスクフォース」を結成。全国100以上の医療機関から、患者3400人以上の血液などを集めて遺伝情報を解析した。感染したウイルスは、従来型が中心とみられる。
 65歳未満の重症患者440人と一般人2377人を比べた結果、「DOCK2」という遺伝子の近くで、遺伝情報に一定の違いがあると、重症化リスクが2倍になることがわかった。DOCK2は免疫に関わる遺伝子で、この違いは日本人の約2割が持つという。
 研究班は血液型別の解析も実施。重症化リスクはO型が最も低く、A型とB型はその約1・2倍、AB型は約1・6倍だったという。理由ははっきりしていない。
 重症化のしやすさは遺伝情報だけでなく、肥満や基礎疾患、ウイルスの変異なども影響する。
  東京農工大の水谷哲也教授(ウイルス学)の話 「新型コロナだけでなく感染症全般の重症化に関係する可能性もあり、知見を集めておくことは重要だ」

◆作業中に話しかけられ、希釈したか判別できなかった例も…ワクチン廃棄相次ぐ indexへ

 愛知県長久手市は17日、新型コロナウイルスワクチンの取り扱いに不備があり、2本(10回分)を廃棄したと発表した。
 市役所西庁舎であった16日朝の集団接種で、薬剤師がワクチン1本を生理食塩水で希釈する際、希釈後の量が規定より少なく、安全性を考慮し廃棄した。17日朝には市職員が市内の医療機関に配るワクチン1本を保冷バッグに移し替える際に誤って落としたという。
 同県一宮市も16日に中保健センターで実施した集団接種で、ワクチン1本(5回分)を廃棄した。希釈作業中の薬剤師が話しかけられ、希釈の前後かが判別できなくなったためという。
 また、名古屋市は16日に実施した集団接種で、キャンセルなどで余ったワクチンのうち計13回分を、会場に接種可能な医療従事者らがいなかったために廃棄した。この日は40会場で接種を実施し、39会場で計173回分が余り、160回分は接種されたという。

◆大規模接種、誤った番号でも予約可能な状態…自衛隊側から自治体DBに照合できず indexへ

 自衛隊による新型コロナウイルスワクチンの大規模接種について、予約専用サイトで誤った接種券番号を入力しても予約が可能な状態になっていることが、防衛省関係者への取材でわかった。自衛隊のシステムが自治体のデータベースと結ばれておらず、自衛隊側で予約者の接種券番号を照合できないため、こうした問題が起きたという。同省で対応を検討している。
 同省関係者によると、予約には、市区町村から配布された接種券に書かれた接種券番号と市区町村コード、生年月日の入力が必要だ。この際、誤った情報を入力しても予約ができる状態になっており、接種会場で混乱が生じる恐れもあるという。

◆ワクチン、誤って対象者数より多く準備…31回分を廃棄 indexへ

 岩手県北上市は17日、新型コロナウイルスのワクチン31回分を廃棄したと発表した。15日の高齢者向け集団接種で、誤って対象者数よりも115回分多く準備した。市は急きょ、薬剤師らに接種を呼びかけたが、84人しか確保できなかった。

◆キャンセルで余ったワクチン、市内の教職員に接種へ…「いいね」4万1000件 indexへ

 新型コロナウイルスのワクチン接種で、今月下旬から高齢者向けに開始する新潟県三条市は、予約のキャンセルが出た際、余ったワクチンを市内の公立小中学校に勤務する教職員に接種する取り組みに乗り出す。学校での感染拡大を防ぐのが狙いだ。
 ワクチンは解凍・希釈してから6時間以内に使用しなければならず、他の自治体では突然のキャンセルで廃棄するケースも起きている。同市は接種を希望する教職員を事前登録し、近くの医療機関などでキャンセルが出た場合、接種会場に来てもらう。教職員の年齢は問わない。
 滝沢亮市長が13日、この取り組みをツイッターに投稿したところ、賛同を表す「いいね」は約4万1000件、リツイート(転載)は1万5000件を超えた。滝沢市長は「ワクチンの廃棄を防ぎつつ、学校などの感染予防に活用したい」と話す。  同市では24日に個別接種、26日に集団接種を開始する予定で、12日現在で市内の高齢者の79%にあたる2万4600人が1回目の接種を予約している。

◆誤って再び接種ブースに、90代男性に1日2回接種するミス indexへ

 新潟県妙高市は17日、新型コロナウイルスワクチンの集団接種で、90歳代男性に1日に2回接種するミスがあったと発表した。これまでに、男性に副反応などはみられていないという。
 市によると、男性は15日に市内の集会所で接種を受けた後、接種済み証を受け取る前に、誤って再び接種ブースに入った。2回目の接種後、看護師が男性の予診票にすでに接種したワクチンの製造ナンバーのシールが貼られているのに気付いた。
 市は接種前の書類確認の徹底を指示するとともに、接種前後の動線、案内態勢の見直しを行った。

◆子どもらの甲状腺被曝量、原発事故時には迅速測定へ…福島では測定1000人程度 indexへ

 原子力発電所の重大事故直後に、周辺住民らの甲状腺の 被曝量を測定する体制作りに向け、原子力規制委員会は年度内にも国の「原子力災害対策指針」を見直す。被曝の影響が大きい18歳以下の子どもや妊婦らを中心に迅速に測定することなどを盛り込む見通しだ。
 炉心溶融などの重大事故時に放出される放射性ヨウ素は体内に入ると、のど仏の下にある甲状腺に集まり、がんを引き起こす恐れがある。特に子どもは影響を受けやすいとされる。
 規制委は、高精度で持ち運び可能な測定装置の実用化にめどが立ったことから、測定体制の見直しに着手。専門家らによる検討チームを2月に設置し、指針改定に向けた議論を始めた。
 被曝の影響が特に懸念されるのは、即時避難が必要な放射線量(毎時500マイクロ・シーベルト)に達する地域や、継続的に毎時20マイクロ・シーベルト以上となり一時移転が求められる地域。規制委はこれらの地域の18歳以下の子どもや妊婦、授乳期の母親を主な対象にする方向で検討している。
 原発事故で放出される放射性の「ヨウ素131」は約8日で半減するため、被曝量を見極めるには事故直後の迅速な測定が重要となる。だが、これまでは測定対象が明確でなく、体制や装置も不十分だった。
 東京電力福島第一原発事故では、被曝による周辺住民の健康被害は確認されていないが、福島県内の18歳以下の子どもら(約37万人)のうち、測定は1000人余りにとどまっていた。

◆町長が当日キャンセル分を接種「責任者が感染すれば、運営に支障が出るリスクも考慮」 indexへ

 鳥取県伯耆町の森安保町長(63)は15日、読売新聞の取材に対し、65歳以上を対象にした新型コロナウイルスのワクチン先行接種で、当日キャンセル分を接種していたことを明らかにした。
 森安町長によると、町は5月8日からの集団接種に先立ち、4月29日に試験的な先行接種を実施。約50人が対象だったが、当日キャンセルした人がおり、責任者として会場にいた森安町長が余ったワクチンの接種を受けた。
 ワクチンは解凍、希釈後は6時間以内に使い切る必要があり、森安町長は「ワクチンの廃棄を避けるために判断した」とした上で「責任者が感染すれば接種の運営に支障が出る。そのリスクも考慮して対応した」と説明した。接種当日、町ケーブルテレビの取材に答える形で町民に公表したという。

◆経過観察で待機していた女性に…ワクチン接種1日2回のミス indexへ

 愛知県豊橋市は、市内の高齢者施設で13日に行われた新型コロナウイルスのワクチン接種で、入所者の80歳代女性に、誤って1日2回接種したと発表した。今のところ女性に健康被害は確認されていないという。
 市によると、施設では同日、入所者のうち10人を食堂に集めてワクチンを接種。当初は列に並んでもらっていたが、途中で医師がテーブルを巡回する方法に切り替えた。この際、列の先頭で接種後、経過観察のためテーブルで待機していた女性に、本人確認をせずに、再び接種したという。接種を行った医療機関から15日に市に連絡があった。
 市によると、ワクチンは米ファイザー社製で、標準的に20日間の間隔をおいて接種する。同市保健所は「本人や家族にお詫び申し上げる。本人確認を徹底し、安全な接種に努めるよう、各医療機関、高齢者施設に周知した」としている。

◆副市長・ワクチン推進室職員ら、医療従事者枠で接種「国の手引に沿って適正に判断 indexへ

 鹿児島県奄美市の東美佐夫副市長(64)が、新型コロナウイルスの一般高齢者向けの集団接種の際、医療従事者枠でワクチンを受けていたことが、市への取材で明らかになった。健康増進課は「副市長は接種会場を監督する立場にあり、安全で円滑な運営のため接種を要請していた」と説明している。
 同市では奄美文化センターで3日から65歳以上の高齢者の第1回集団接種が始まり、東副市長は6日午前に受けた。同市では他にもワクチン接種推進室の職員ら約60人が医療従事者枠で登録しており、これまでに約10人が1回目の接種を受けたという。
 徳永明子課長は「3月末に要請した。国が示した手引に沿って適正に判断した。優先や先行接種などではない」と話した。

◆集団接種、5人に生理食塩水の注射ミス…健康被害なし indexへ

 沖縄県浦添市は16日、15日に市内で実施した高齢者向けの新型コロナウイルスの集団接種で、誤って5人に生理食塩水を注射したと発表した。健康被害は出ていないという。

◆取り決め通り呼び出したが、1人分余った…町長がキャンセル分を接種 indexへ

 福岡県吉富町の75歳以上の住民を対象にした新型コロナウイルスの集団ワクチン接種で、65歳の花畑明町長が9日に接種していたことがわかった。
 同町体育館では8、9日に75歳以上の接種が実施され、町長は会場で案内をしていた。9日は4人分のキャンセルが出たため、事前の取り決め通り、自治会長や民生委員を呼び出して接種してもらったが、1人分が余った。そのため、会場にいた町職員で最も高齢だった町長に接種することにしたという。
 花畑町長は「貴重なワクチンを無駄にできないとの思いだった。予約を取るのに苦労した人のことを思えば、もう少し考えるべきだった」と話している。

◆ワクチンで「黒幕が人類管理」「人口削減が狙い」…はびこる陰謀論、収束の妨げにも indexへ

 新型コロナウイルスを巡り、SNS上で「感染拡大はウソ」「世界の黒幕が、ワクチンで人類を管理するのが目的」といった虚偽の言説が広がっている。欧米では昨年から、不満や不安を背景に同種の陰謀論が浸透し、社会問題になった。日本でも緊急事態宣言下で経済的に困窮する人が増えており、惑わされないよう注意が必要だ。
各地でデモ
 「コロナは茶番」「マスクを外そう」
 大型連休中、JR大阪駅前で、そんな文言が書かれたパネルを持った約10人のグループが街頭演説をしていた。主催したのは神奈川県の40代の男性。東京や福岡など全国で毎週デモなどをしており、ツイッターで呼びかければ共感した人が集まるという。
 通行人に配っていたビラでは「コロナはただの風邪。世界の資本家が各国の政府を操り、でっち上げている」「ワクチンで人間にマイクロチップを埋め込むのが目的」などと主張。
 根拠のない話だが、男性は「ネットで調べて『真実』を知った」と言う。
 大阪市内の30代の女性は、小学5年の息子を連れて参加した。きっかけは昨年、自殺した人気俳優の「他殺説」を唱えるユーチューブ動画などだった。何度も見るうちにコロナの陰謀論の動画を目にするようになり、信じ込むようになった。
 女性は「ワクチンは人口削減が狙いで、5年で死ぬと聞いた。息子にも教えている」と話した。
収束の妨げ
 他にもデモで同じような陰謀論を流布させるグループが複数あり、ツイッターやユーチューブで連日投稿して数万人の登録者を集める者もいる。信じた人が拡散しており、誰でも目に触れる可能性がある。
 休業や時短要請の対象となっている飲食店経営者の中にも、デモなどに参加する人がいるという。
 欧米ではコロナ陰謀論の拡散が、マスク着用などの感染対策への大規模な反対運動に発展した。
 千葉大病院の谷口俊文医師は2月、医師の有志でウェブサイト「こびナビ」を開設。コロナワクチンの正確な情報の発信を始めたが、誤った情報に基づいて「ワクチンは危険」「ウソをつくな」などと批判するメッセージが多数届くという。
 谷口医師は「コロナに疲れた人が、虚偽の情報に引き寄せられる可能性がある。さらに広まれば感染収束の妨げになりかねず、非常に危険だ」と懸念する。
 陰謀論は荒唐無稽に見えるが、政府などが科学的に正しい情報を発信するだけでは広がりを防ぐのは難しい。全ての人間に備わっている「認知バイアス」が関係しているからだ。
 人は知らず知らずのうちに自分が不快な情報を避け、生きづらくないように解釈するくせがある。
 今の日本はコロナ禍の収束が見通せず、不安や不満が高まっている。生活が苦しくなっている人も多い。そんな状況で「黒幕によって仕組まれた」「我慢しなくていいんだ」という誤ったストーリーに飛びついてしまう人が増えてもおかしくない。
 一度信じてしまうと、他人に否定されても、より強固に信じてしまうことがある。「バックファイア効果」と呼ばれ、ネット上には考えに合致する都合のよい情報がいくらでもあり、「やはり正しかった」と錯覚してしまう。
 重要なのは、誤った情報が広がらないよう、もっと否定情報を出していくことだ。国や専門家、メディアなどは、陰謀論を受け入れてしまう人間の認知バイアスを理解して、発信方法を工夫する必要がある。

◆障害者を毎日8時間以上、施錠した部屋に閉じ込める…県施設で虐待行為 indexへ

 神奈川県は14日、中井町の県営知的障害者福祉施設「中井やまゆり園」で、入所者2人への身体的虐待行為が確認されたと発表した。
 発表によると、今年2月、入所者の男女2人が、ほぼ毎日のように1日8時間以上、外から施錠された居室に閉じこめられた。2人には強度行動障害があり、園側は「他の入所者や職員への粗暴な行為を防ぐとともに、本人の安全を守るためだった」と説明している。
 同園が、利用者に行った身体拘束の2月分のうち、長時間拘束した22件の情報を利用者に関係する市町に提供し、このうち1市が今月13日、2人への拘束について虐待と認定した。

◆町長ら5人、キャンセル分を接種…「廃棄を防ぐため」リスト順に従って indexへ

 徳島県海陽町の三浦茂貴町長(47)ら町職員5人が、新型コロナウイルスワクチンのキャンセル分について接種を受けたことがわかった。町はワクチンにキャンセルが出た場合、社会福祉協議会の職員や集団接種にあたる職員など、代わりに接種を受ける人を事前にリスト化して決めており、三浦町長は取材に対し「ワクチンの廃棄を防ぐための対応だ」と説明した。
 同町では4月下旬以降、医療従事者や高齢者向けにワクチン接種を実施しており、6日に医療従事者向けのワクチンのキャンセルが出たため、リストの順番に従い、町長や副町長などが接種を受けたという。

◆小分けにしたら、本来の注射器5本分に満たない…ワクチン5回分廃棄 indexへ

 和歌山市は15日、市内の医療機関で5回分の新型コロナウイルスワクチンの廃棄があったと発表した。
 発表では、廃棄があったのは14日。解凍後のワクチンを生理食塩水で薄めて小分けにした際、本来の注射器5本分に満たず、濃度が規定と異なる可能性があるため、市保健所に報告の上、廃棄したという。市は薬液の量の目視確認などを呼び掛け、再発防止を図る。廃棄したワクチン分は改めて補充されるため、接種に影響はないという。

◆PCR・抗原検査、緊急時は1日77万件の分析可能に indexへ

 厚生労働省は14日、新型コロナウイルスのPCR検査や抗原検査について、感染者が「第3波」のピーク時の2倍に増えるなどの緊急時に、全国で1日に最大77万件の分析が可能との集計結果を公表した。通常時も最大61万件分析でき、昨年11月時点の最大54万件から増えた。
 厚労省は今年4月初め、変異ウイルスの流行などに伴う感染拡大に備え、各都道府県に対して、民間検査機関や医療機関での検査体制の強化を求めた。今回は都道府県がまとめた検査数を合算した。
 緊急時には全国で1日44万人の検査需要を見込む一方、分析はPCR検査が45万件、簡易キットを含めた抗原検査は32万件可能と分かった。

◆市長・町長が先にワクチン接種、相次ぎ判明…「特別扱い」批判に「トップだから仕方ない」も indexへ

 新型コロナウイルスのワクチンを巡り、自治体の首長らが、優先接種の対象となると判断したり、キャンセル分を活用したりして接種したケースが相次いで判明している。行政の司令塔である首長の接種に明確な規定がないためで、住民の賛否は割れている。
 「自分が感染すれば市政が停滞する。打ちたいと依頼した」。群馬県伊勢崎市の 臂泰雄市長(68)は14日に臨時記者会見を開き、4月27日に医療従事者分の接種を受けたと明らかにした。
 国は、接種の優先順位を「医療従事者等」、「高齢者(65歳以上)」などと定めている。市内では施設の入所者らが5月6日から、それ以外の高齢者が17日からの接種だ。無職男性(87)は「私は予約さえできていない。特別扱いが許されていいのか」と批判する。一方、会社員男性(61)は「市のトップだから仕方ない」と擁護する。
 埼玉県寄居町の花輪利一郎町長(76)は、医療従事者等にあたるとして4~5月で2回接種を受けた。町は90歳以上の集団接種を実施中で、町民に付き添う必要があるからだという。町職員約100人も少なくとも1回接種している。
 北海道小樽市や神奈川県厚木市は、医療従事者向けなどの接種で生じたキャンセル分を首長へと回した。河野行政・規制改革相は14日の記者会見で、首長が余ったワクチンを接種していたことについて、「説明責任はしっかり果たしてもらいたい」と注文を付ける一方で、「無駄にしないような対応をお願いしたい」とも語った。
 日本大危機管理学部の福田充教授は「首長の優先接種は危機管理上、合理性がある。首長が事前に説明を尽くし、透明性を確保することが必要だ」と指摘した。

◆ワクチン接種の医療従事者、「2週間以降に感染」は基準の6割減 indexへ

 新型コロナウイルスワクチンの接種を1回受けた医療従事者で、接種から14日以降では感染の報告が6割以上減っていたとの分析を国立感染症研究所がまとめ、14日公表した。
 2月17日~4月11日に接種を受けた約110万人のうち、感染が確認された281人について調べた。接種後0~13日に感染が判明したのは181人で、14~20日は41人、21~27日は34人、28日以降は25人だった。0~13日の感染報告を基準として比較すると、14日以降で約6割、28日以降で約8割減少していた。
 接種が進むイスラエルでも、ワクチン接種から12日後以降に効果が表れるとの分析結果がある。分析を担当した鈴木基・感染症疫学センター長は「日本人にも海外の報告と同程度のワクチンの効果が期待できるのではないか」と話した。

◆首長らが「医療従事者等」でワクチン優先接種、各地で相次ぐ…キャンセル分の活用も indexへ

 新型コロナウイルスワクチンの優先接種が認められた「医療従事者等」に該当するなどとして、自治体の首長が接種を受けるケースが相次いでいる。
 埼玉県寄居町の花輪利一郎町長(76)は14日に臨時記者会見を開き、医療従事者等として4~5月に2回接種を受けたと説明した。副町長と教育長も2回の接種を終え、町職員約100人が少なくとも1回接種したという。
 町長らは、接種に訪れた町民を手助けする業務などを担当していたという。町は4月18日に90歳以上を対象に接種を開始。花輪町長は「先に町民に知らせなかったのは反省材料だが、誤っていたとは考えていない」と話した。
 厚生労働省の手引では、「医療従事者等」は、感染患者(疑い含む)に「頻繁に接する」者と定めている。
 キャンセル分を活用する例もあり、栃木県大田原市の津久井富雄市長(71)は今月9日、90歳以上を対象にした集団接種でキャンセルが出たため接種。岐阜県では、山県市の林宏優市長(69)と北方町の戸部哲哉町長(65)が4~5月に、医療従事者向けでキャンセルが生じたため接種を受けた。いずれも65歳以上向けの接種が開始される前だった。

◆30分で簡単に判定、抗原検査キットを配布…病院や高齢者施設対象に最大800万回分 indexへ

 新型コロナウイルスのクラスター(感染集団)対策として、政府は、短時間で感染の判定ができる抗原検査の簡易キットを無償配布する。病院や高齢者施設を対象に最大800万回分を配布予定で、早ければ月内にも始める。のどの痛みやだるさなどの症状が出た人を素早く検査して感染者を効率よく把握するため、キットの活用を推進する狙いがある。
 抗原検査キットは鼻の粘液にウイルス特有のたんぱく質(抗原)が含まれているか調べるもので、約30分で簡単に判定できる。
 今月、発表された調査で、症状がある人が感染している割合は9%と、無症状の人の1%より高いという結果が判明。専門家から、キットを活用して有症状者に重点を置いた検査を迅速化することがクラスター対策に有効との意見が出た。
 そこで、厚生労働省は、病院や介護老人保健施設、特別養護老人ホームなどにキットを配布し、職員に症状が出たら、速やかに調べてもらうことにした。陽性者が見つかった場合には、周囲の人も含め、より精度の高いPCR検査などを実施して確認する。
 厚労省は今月中旬、メーカーからキットを購入する。いずれは文部科学省とも連携して、大学でのキット普及策の検討も進めていきたい考えだ。

◆接種予約を病院で断られた男、「腹いせに」ドアガラス蹴破る indexへ

 病院のドアガラスを蹴破ったとして、愛知県警安城署は12日、安城市のパートの男(66)を器物損壊容疑で逮捕した。調べに「新型コロナウイルスのワクチン接種の予約を断られた腹いせにやった」と話しているという。
 発表によると、男は12日午前8時35分頃、安城市内の病院で、出入り口のドアガラス1枚を蹴って割った疑い。同院では、通院歴があり健康状態を把握できる場合に接種の予約を受け付けており、男は対象外だったという。

◆無資格で歯石除去、歯科助手ら8人書類送検のクリニック役員逮捕 indexへ

 静岡県警は12日、掛川市南、法人役員の男(56)を歯科衛生士法違反(歯科衛生業務の制限)容疑で逮捕した。
 浜松中央署などの発表によると、男は昨年9月上旬~11月下旬、自身が役員を務める医療法人社団が運営する浜松市中区の歯科クリニックで、歯科衛生士の資格がない歯科助手に患者数人の歯石除去などを行わせた疑い。認否を明らかにしていない。患者の健康被害は確認されていないという。
 昨年7月に県警本部に匿名通報があり、容疑が発覚した。県警は3月、このクリニックの歯科助手ら男女計8人を歯科衛生士法違反容疑で静岡地検浜松支部に書類送検した。

◆60代医師、ワクチン2回接種後に感染…3月と4月に受け12日に陽性判明 indexへ

 埼玉県伊奈町の県立がんセンターは13日、勤務する60歳代の男性医師について、新型コロナウイルスのワクチンを2回接種した後、新型コロナの感染が確認されたと発表した。ワクチン接種後の感染は同県内で初めてとみられる。
 同センターによると、医師は3月18日と4月8日にワクチン接種を受けた。5月5日以降、同居する家族2人が症状を訴え、医師も鼻汁などの症状が出たため、11日に3人でPCR検査を受けたところ、12日にいずれも陽性と判明した。
 医師は11日以降、出勤しておらず、患者や他の職員の感染は確認されていないという。

◆「感染すれば停滞」「安心してもらうため」…ワクチン優先対象外の首長が相次いで接種 indexへ

 自治体の首長が優先接種対象(65歳以上)でないのに、新型コロナウイルスのワクチン接種を相次いで受けていたことがわかった。
 茨城県城里町の上遠野修町長(42)は4月28日に接種を受けた。医療従事者向けの接種でキャンセルが生じ、ワクチンの廃棄を避けるためだったとしている。
 上遠野町長は13日の記者会見で「(接種)会場で指示を出すこともある。感染すれば、接種の停滞を招いてしまう」と理由を挙げた。
 同県大洗町の国井豊町長(55)が接種を受けたのは4月30日。町消防本部消防長を兼務しており、新型コロナ患者を搬送する救急隊員なども優先接種の対象とする国の手引に沿ったという。
 国井町長は「町民から副反応に対する不安が寄せられていた。自ら接種し、安心してもらう狙いもあった」と話している。
 岐阜県下呂市は13日、山内登市長(63)が4月30日にワクチン接種を受けたと発表した。医療従事者向け接種でキャンセルが出たためで、副市長(58)も接種を受けたという。山内市長は「一本も無駄にできない。コロナ対策の最高責任者として、市民の命を守るために決断した」と話した。

◆町長、62歳なのに公立病院で優先接種「不適切ではない」…2回目も接種へ indexへ

 兵庫県神河(かみかわ)町の山名宗悟(そうご)町長(62)が、新型コロナウイルスワクチンの優先接種対象(65歳以上)でないにもかかわらず、同町での集団接種初日の6日、ワクチン接種を受けていたことが分かった。山名町長は「制度に背いた意識はないが、事前に公表すべきだった」と述べた。
 山名町長は高齢者を対象に町内の公立神崎総合病院で6日に始まった集団接種で1回目の接種を受けた。
 山名町長は同病院の開設者を務めており、病院での会議に毎週、出席しており、取材に「(病院で)感染すれば町運営に支障をきたすと思い、病院職員に準じる形で受けた。不適切だとは考えていない」と説明。今月27日には2回目の接種を受ける考えを示した。
 また1回目の接種にあたっては事前に前田義人副町長(63)と相談し、同副町長が病院側に4月末、「病院関係者として接種できないか」が打診。病院側から「接種でキャンセルが出た場合は対応できる」と回答があり、当日にキャンセルがあったため接種を受けたという。

◆金を払えば「優先接種する」「希望日を選べる」…詐欺電話が続々 indexへ

 高齢者の新型コロナウイルスワクチン接種が本格化する中、「優先的に接種できる」などとウソをついて高齢者に金銭を要求する詐欺電話などが相次ぎ、消費者庁や警察が注意を呼びかけている。
 消費者庁によると、全国の消費生活センターなどに今月10日までに寄せられたワクチン詐欺に関する相談は88件。実際に金銭を支払ってしまう被害も確認されている。
 東京都では、保健所を名乗って「10万円払えば優先接種する。接種後にお金は返す」という電話が確認されたほか、秋田県でも「金を払えば接種希望日を選べる」などの電話があった。滋賀県では、代行予約と称し、不審な人物が実際に住宅を訪ねてきたケースがあった。
 警察当局によると、不審電話は愛知、大阪、福岡など各地で確認されており、手口も少しずつ変わってきている。東海地方の40歳代男性には4月上旬、団体職員を名乗る人物から「ワクチン接種が始まったが、余った枠を案内している。新薬なので費用は約50万円だ」と電話があった。4月下旬には、秋田県大仙市の60歳代男性宅に「ワクチンが余ったので、50万円を支払えば接種できる」と書かれた文書が届いた。
 国民生活センターでは「新型コロナワクチン詐欺 消費者ホットライン」(0120・797・188)で相談を受け付けている。警視庁幹部は「行政機関が金銭や個人情報を求めることはない。ワクチン接種で金銭を要求されたらすぐ電話を切って通報してほしい」と話している。

◆ワクチンを常温で2時間放置、960回分が無駄に…配送業者にミス indexへ

 神戸市は12日、新型コロナウイルスワクチンの集団接種会場で、配送業者がワクチンを常温で放置するミスがあり、計960回分が使えなくなったと発表した。ワクチンは廃棄するが、当面の接種日程には影響はないという。
 発表によると、業者が11日午前、市内3か所の集団接種会場に保冷容器に入れたファイザー社製のワクチン960回分を配送。この際、誤って保冷容器から出して容器を回収し、冷温で保管すべきワクチンが常温で約2時間放置されたという。職員が気づいた。
 市は保冷容器に入れたまま保管するよう業者に指示していたが、配送員に徹底されていなかった。市は「貴重なワクチンを無駄にして申し訳ない。再発防止策を講じたい」としている。

◆老人ホームで巡回接種中、女性に使用済み注射針を刺す「人為ミス重なった」 indexへ

 福岡県宇美町は11日、町内の有料老人ホームで新型コロナウイルスワクチンの巡回接種を行った際、入所者の女性(80歳代)に使用済みの注射針を刺す事故があったと発表した。女性の健康被害は確認されていないという。町は県を通じて厚生労働省に報告した。
 町によると同日、医師や看護師らがホームに出向き、入所者と職員計55人にワクチンを打った。接種を担当した女性看護師(40歳代)は、町職員の女性保健師(同)が差し出したトレーから注射器を取って接種し、使用済みの注射器を廃棄ボックスに捨てていた。
 ところが、接種で入所者の間を移動するうちに廃棄ボックスから遠くなったため、使用済みの1本を保健師が差し出した空のトレーに戻した。保健師はそのまま、未使用の注射器を準備していたカートに置いた。その後、保健師は使用済みを未使用と思い込んで看護師に渡し、看護師は針を刺した後にワクチンが空になった「空刺し」の状態であることに気づいたという。
 看護師はここ数年、医療現場を離れており、巡回接種のために町が雇用していた。町は「人為的なミスが重なって起こった、あってはならない事故。再発防止を徹底する」としている。

◆ワクチン接種で誤って「生理食塩水」注射…54人の誰に打ったか不明 indexへ

 奈良県生駒市の生駒市立病院は12日、新型コロナウイルスワクチンの個別接種で、誤って1人に生理食塩水を注射したと発表した。健康被害は出ていない。  発表によると、4月28日に病院内で高齢者39人と病院職員ら15人の男女計54人にワクチン接種した際、1人に生理食塩水を注射した。
 米ファイザー製ワクチンは容器に生理食塩水を注いで薄めた後、注射器に取り分けて使用する。この作業をしていた看護師が、誤って使用後の空の容器に生理食塩水を注ぎ、注射器6本に入れたという。直後に間違いに気づき、この6本を取り除いたつもりだったが、1本残したままだった。
 予定した接種が終わった後に注射器が1本余り、ミスが判明した。54人の誰に打ったかはわからず、2回目の接種の際に全員に抗体検査を行って特定する予定。

◆都内新規感染の6割が30代以下…「若い世代でも重症化の恐れ」 indexへ

 感染力が強いとされる新型コロナウイルスの変異型が猛威をふるい、首都圏では新規感染者に占める若年層の割合が増えている。
 東京都内では、新規感染者に占める30歳代以下の割合は、今年1月下旬~3月は50%未満だったが、4月に入ると50%を超え、同13~19日には59%に増加。5月も高止まりが続いている。
 都内で12日に確認された新規感染者969人のうち、30歳代以下が6割近くに当たる568人を占めた。小池百合子都知事は、「(若年層は)活動量が多い分、広がりを見せている」と危機感を示した。
 国島広之・聖マリアンナ医科大教授(感染症学)によると、変異ウイルス流行後の4~5月は同病院でも重症患者の平均年齢が下がっているといい、「若い世代でも重症化する恐れがある。人と会う機会を減らし、屋外であっても油断せず、人と会話をする場合はマスクを外さないでほしい」と呼びかけている。

◆入国後の待機で違反、1日最大300人…自主隔離場所から離れる・位置情報報告せず indexへ

 政府は12日、自民党の外交部会などの合同会議で、海外から帰国後、保健所に位置情報を報告しなかったり、自主隔離の場所から離れたりする人が4月は1日最大約300人いたことを明らかにした。
 政府は毎日、健康状態や位置情報を報告することを条件に、帰国者らに自宅やホテルでの14日間の自主隔離を認めている。厚生労働省によると、1日平均約2万4000人の帰国者らが自主隔離中で、保健所への報告を怠るなどの違反者は5月に入っても1日50~100人程度いるという。
 外交部会などは政府に帰国者らの行動把握などの強化を求めてきた経緯があり、佐藤正久部会長は合同会議で「明確な約束違反だ」と述べ、政府に対応の強化を求めた。

◆42歳町長や副町長・職員ら12人ワクチン接種…町長「廃棄避けるため」 indexへ

 茨城県城里町の上遠野修町長(42)や副町長、接種担当部署の職員ら計12人が、新型コロナウイルスのワクチンを4月下旬に接種していたことがわかった。町では、在宅の高齢者への接種が今月末から始まる予定で、現在は医療従事者らを除いて大半の町民が接種を受けていない状態だ。
 上遠野町長は13日に記者会見し、ワクチンは医療従事者向け接種のキャンセルによって生じたもので、廃棄を避けるために受けたと説明。指揮を執り、接種会場を出入りすることもあるので「万全の体制を取るべきだと考えた」と釈明した。

◆ワクチン接種後、新たに20~90代の男女20人死亡…累計39人に indexへ

 厚生労働省は12日、新型コロナウイルスのワクチン接種後、新たに20~90歳代の男女20人が死亡したと公表した。接種との因果関係について厚労省の有識者検討会は、9人を「評価できない」、11人を「評価中」とし、現時点で接種に対する重大な懸念はないと結論づけた。
 死亡例は7日までに報告されたものを集計した。同日までに約438万回の接種が行われており、死亡例の累計は39人となった。
 一方、2日までに、国際基準に基づくアナフィラキシーと判断されたケースは計107件。約382万回の接種が行われており、接種10万回あたりの発生頻度は約2・8件となった。

◆注射器にワクチン入っておらず、男性に空気を注射…改めて接種 indexへ

 市によると、同市門司区の接種会場で12日の一般高齢者の接種が終わった午後8時頃、担当者が余ったワクチン4回分を保健所に運ぼうとした際、会場内に置いていたワクチンがないことに気づいた。廃棄された可能性もあるといい、調べている。
 同市戸畑区の会場では、看護師がワクチンが入っていない注射器を男性に誤って刺し、空気0・3ミリ・リットルを注射した。ワクチンが入った注射器を接種ブースに運ぶ際、ワクチンが補充されていない注射器1本が混じっていたという。看護師がその場で気づき、その後、改めてワクチンを接種した。男性の体調に問題はないという。
 北橋健治市長は13日の定例記者会見で「貴重なワクチンを無駄にして申し訳ない。ワクチンが入っていない注射を受けた人にもおわびしたい」と謝罪した。

◆がんこ寿司、冷凍「笹蒸し」の賞味期限改ざん…最長9か月 indexへ

 和食チェーン「がんこフードサービス」(大阪市)が、賞味期限を改ざんした冷凍の「 笹蒸し 寿司」を234セット販売していたことがわかった。すべて販売時に実際の賞味期限を過ぎていたという。健康被害は報告されていないが、同社は調査委員会を設置して経緯を調べる。
 同社によると、笹蒸し寿司は主にネットで販売されており、改ざんされていたのは昨年11月に賞味期限を迎えた商品。9か月後の今年8月末と表示したシールを貼ったものもあった。
 今月まで販売されており、読売新聞が11日に改ざんの疑いを指摘し、同社が調査。大阪市港区にある「商品センター」で、在庫管理などを担当していた同社次長ら社員2人が不正を認めた。2人は「在庫が増えてきたので改ざんした」と説明しているという。
 同社は12日に大阪市保健所などに報告し、購入した客にも連絡する。笹蒸し寿司の販売は当面休止する。同社は「お客さまにご迷惑をおかけしたことをおわびする。徹底的に調査し、再発防止に努める」としている。
 商品は32個入りと16個入りがあり、ネタは穴子やウナギ、エビなど。通常の賞味期限は6か月で、過ぎるとネタが変色することがあるという。

◆白内障手術で誤った規格の眼内レンズ挿入…同一病院で昨年2件 indexへ

 秋田大は11日、医学部付属病院で昨年実施した2件の白内障の手術で、誤った規格の眼内レンズを挿入する医療ミスがあったと発表した。手術を受けた秋田県内在住の60歳代男性2人はいずれも再手術を受け、経過は良好という。
 発表によると、ミスがあったのは、いずれも目の水晶体を取り除いて代わりに人工の眼内レンズを挿入する手術。手術前の作業で、担当医師が使用するレンズの度数を決める専用計算機に誤った数値を入力し、確認作業を怠ったのが原因という。いずれも退院後に行われた検査でミスが判明した。
 同大医学部は患者とその家族に謝罪した。

◆「スギ薬局」HD会長夫妻のワクチン接種予約に市が便宜、報道機関の指摘で取り消す indexへ

 新型コロナウイルスのワクチン集団接種で、愛知県西尾市が11日、記者会見を開き、「スギ薬局」を展開する「スギホールディングス」(HD、愛知県)創業者で同市在住の杉浦広一会長(70)と妻・昭子相談役(67)の予約に便宜を図っていたことを明らかにした。10日に報道機関から指摘を受け、市は予約を取り消した。
 市によると、スギHD側から4月12日以降、健康課などに電話で「施設入所の高齢者や医療従事者の枠で夫妻が接種できないか」などと10回前後にわたり依頼があった。担当者は断ったが、報告を受けた近藤芳英副市長が指示し、集団接種初日の5月10日の予約を完了させたという。本来は、コールセンターやインターネットを通じて申し込む必要があった。
 スギHDによると、昭子相談役が肺がんで手術したことがあり、秘書が「一日も早い接種を」と市に相談。杉浦会長は以前、急性アレルギー反応のアナフィラキシーが起きたことがあり、接種は希望していないという。
 近藤副市長は「市に貢献している夫妻にお返ししたかった。誤った判断で市民に申し訳ない」と陳謝した。中村健市長は「著しく公平性を欠く行為」と述べ、関係者の処分を検討する考えを示した。
 スギHDは「接種をお待ちの市民や全国の皆様にとって不快な行為で、深くおわび申し上げる」としている。

◆かばんに新生児の遺体入れ移動…新幹線・タクシー使い、かつて住んでいた家へ indexへ

 長野県東御市 新張の空き家の庭から新生児の遺体が見つかった事件で、死体遺棄容疑で逮捕された横浜市保土ヶ谷区、自称アルバイト従業員の女(22)が、かばんに遺体を入れ、新幹線やタクシーなどを使って現場を訪れていたことが、捜査関係者への取材でわかった。
長野県警察本部
 上田署の発表では、女は今月1日午前9時半頃~同4日午後4時50分頃、かつて住んでいた家の庭に生後1か月以内の女児の遺体を遺棄した疑いが持たれている。調べに対し、「自分の子供を遺棄した」と容疑を認めており、同署は動機や死因を調べる。
 高藤容疑者は10日、長野地検上田支部に送検された。

◆前夜から接種予約待ちの高齢者に整理券、未明には配布終了…怒る市民ら「対応おかしい」 indexへ

 「市の対応はおかしい」「どうにかして」――。一般高齢者に向けた新型コロナウイルスワクチンの集団接種の予約で混乱を招き、窓口予約の中止に追い込まれた大阪府茨木市では10日午前、集まった高齢者が怒りの声を上げながら、福岡洋一市長に詰め寄った。
 同市では高齢者向けの集団接種の予約について、17日までに6日間の受付日を設定。市福祉文化会館に設けた予約窓口とインターネット、電話で各日午前9時から、事前に予定する人数分を受け付けるとしていた。
 6、7日も受付日だったが、窓口には高齢者が殺到し、多くが予約できなかった。3度目の受付日となる10日に向け、同会館前では9日から順番待ちをする人が現れ、同日午後9時半には50人以上に達したため、市は急きょ整理券を配布。同日夜のうちに、10日受け付け予定だった120人分を配った。
 しかし、10日未明以降も予約を希望する高齢者が集まり、受け付け終了を説明する市職員に対し、「前日に配るなんておかしい」と抗議。午前5時頃には約200人に増え、茨木署員が警戒にあたった。福岡市長と河井豊副市長も現場で状況を説明したが、混乱は同11時頃まで続いた。
 市内の主婦(71)は「命にかかわる大事な接種なのだから、ルールを勝手に変えないで」と憤った。無職男性(74)は「電話をかけてもつながらない。確実に予約できる方法を示してほしい」と困惑した表情を見せた。
 市は次回の12日以降の予約について、インターネットと電話で対応する。福岡市長は「徹夜で順番待ちをすれば、健康や安全を確保できないと判断した。ネットを使いにくい高齢者のことを考えて窓口を設けたが、申し訳ない」と話した。

◆瓶に残ったワクチン集め接種、指導役の看護師が指示…市「不適切だった」と6人に謝罪 indexへ

 福岡県田川市は10日、新型コロナウイルスワクチンの高齢者向け集団接種で、注射器に採取しきれずに瓶に残ったワクチンを集め、高齢者6人に接種していたと発表した。厚生労働省は1瓶からワクチン5回分を使った後の残りを廃棄するよう通知しており、市は「不適切だった」とし、6人に謝罪した。健康被害は確認されていないという。
 市によると、男性2人、女性4人で、8日に同じ会場で接種を受けた。担当の看護師が、未使用のワクチンがあったのに当日分のワクチンが不足していると誤認。指導役の看護師の指示で複数の瓶から余ったワクチンを集め、接種に使ったという。未使用のワクチンは9日に見つかった。市は接種が有効かどうかを同省に確認している。
 指導役の看護師は同省の通知を知らなかったという。記者会見した二場公人市長は「市民の信頼を損ね、おわびする。再発防止を図りたい」と述べた。

◆ワクチン予約の電話、自治体に殺到…電話つながらず「もっといいやり方ないのか」 indexへ

 新型コロナウイルスワクチンの高齢者向け接種が本格化し、10日は多くの自治体で予約の受け付けも始まった。自治体の窓口には電話が殺到し、つながりにくい状態となった。
 さいたま市では166回線を用意し、85歳以上の約5万5000人からの予約受け付けを午前9時から開始。一時つながりにくくなり、午後3時までに寄せられた予約や問い合わせは7万6728件に上った。電話がつながらないため市保健所を訪れた同市南区の男性(90)は「ここに来れば何とかなると思った。もっといいやり方はないのか」と肩を落とした。
 福島市では、ネットでの予約を支援する「学生オンライン予約サポーター」を市役所や支所に配置した。コロナ禍でアルバイト収入が減るなどした23人で、タブレット端末を操作し、高齢者550人の予約を手助けした。女性(78)は「不安だったけれど、丁寧にやってもらえた」とほっとした表情を見せた。
 横浜市では、第2陣となる「75歳以上」の約2万7000人分の予約受け付けが専用サイトと電話で始まった。サイトの予約枠(約1万4000人分)は開始後、30分足らずで埋まったが、370回線に増強した電話は終日つながりにくく、午後6時時点で、電話予約枠の8割にあたる1万935人分にとどまった。
 NTT東日本・西日本はこの日、予約電話の集中が予想された全国の約200自治体の番号で通信制限を実施。電話をかけて話し中の時は通常、「ツーツーツー」という音が聞こえる状態になるが、今回は制限対象の番号に電話しても回線がふさがっている場合は「ただいま電話が混み合っています」などの音声案内を流し、ほとんどの電話がかからないようにした。通信網の圧迫を防ぐためだ。

◆内閣官房参与、日本の感染者数は「さざ波」…「これで五輪中止とかいうと笑笑」と投稿 indexへ

 内閣官房参与の高橋洋一・嘉悦大教授は9日、自身のツイッターで、日本と世界各国の新型コロナウイルス感染者数の推移を示したグラフを引用し、「日本はこの程度の『さざ波』。これで五輪中止とかいうと笑笑」と投稿した。
 これに対し、10日の参院予算委員会で共産党の山添拓氏は「亡くなる方がいる中で、こうした認識の人が(参与として)政策決定に関与していることが大問題だ」と批判した。菅首相は「個人の主張に答弁することは控える」と述べるにとどめた。

◆披露宴開いた20代女性保育士が感染、出席男性が6日後に陽性発表 indexへ

 高知県と高知市は9日、新たに新型コロナウイルスの感染者4人を確認したと発表した。いずれも高知市在住の20歳代~50歳代の男女で軽症。県内の感染者の累計は1121人。
高知県庁
 20歳代の保育士の女性は2日に結婚披露宴を催したが、その際、8日に陽性が発表された男性が出席していた。30歳代の会社員男性は1~4日に県内を訪れた近畿在住の親類と会っていた。この親類が陽性だった。2人は感染経路不明だった。

◆フィリップ・モリス「煙のない社会を」…紙巻きたばこの日本撤退を検討 indexへ

 米たばこ大手フィリップ・モリスが、10年以内に日本国内での紙巻きたばこ販売をやめることを検討していることが分かった。飲食店が原則として屋内禁煙となるなど、紙巻きたばこの規制が強化されていることを受け、煙が出ない加熱式たばこに力を入れる。
 フィリップ・モリスの紙巻きたばこは「マールボロ」や「ラーク」といったブランドで知られてきた。一方、2016年には日本全国で加熱式の「アイコス」を発売し、20年の加熱式たばこ市場の約7割を占めた。
 加熱式は、葉タバコを専用器具で加熱することによって発生する蒸気を吸うタイプで、店舗が一定の条件を満たせば、食事中に吸うこともできる。フィリップ・モリス日本法人の担当者は「煙のない社会を目指したい」と話している。

◆接種で収入あっても「扶養から外れない」…潜在看護師の協力巡り河野氏が強調 indexへ

 河野行政・規制改革相は10日の衆院予算委員会で、離職中の潜在看護師が新型コロナウイルスのワクチン接種に協力して収入を得た場合でも、本来の年収が130万円未満なら「(配偶者の)扶養から外れない」と述べた。
 厚生労働省はすでに関係団体に同じ内容の通知を出しているものの、65歳以上の高齢者向け接種の加速化に向けて潜在看護師の協力が必要となっており、河野氏が改めて周知した。
 現行制度では、パート労働者の年収が130万円以上になると、配偶者の扶養から外れ、社会保険料を納める必要が生じるため、超えないように働く時間を抑える人が多くなっている。

◆災害時の「避難勧告」廃止、「避難指示」に一本化…違い分かりにくく indexへ

 自治体が災害時に出す避難情報が20日から変更される。災害の恐れが高い時に出す情報を「避難指示」に一本化し、「避難勧告」は違いが分かりにくいなどとして廃止する。
 変更点などが盛り込まれた改正災害対策基本法が10日、公布された。新たな避難情報では、土砂崩れや河川氾濫などの恐れが高い「警戒レベル4」の際に、市区町村が住民に避難を促す「避難指示」のみを出す。
 廃止される避難勧告は通常、指示の前に出されるが、違いが分かりにくいうえ、勧告で避難しない人も多かった。
 災害が発生または切迫している「レベル5」についても、すぐに自宅などで安全を確保してもらえるよう「緊急安全確保」との表現に変える。災害の恐れがある「レベル3」の避難情報も、高齢者らの早期避難を促すために、「高齢者等避難」に変更する。
 今回の改正では、高齢者や障害者らの「個別避難計画」の作成が市区町村の努力義務となり、国が広域避難に備えた対策本部を設置できるようになった。

◆「えっ、もう終わったの」受け付け終了で職員に詰め寄る高齢者…大阪府内で接種の予約殺到 indexへ

 新型コロナウイルスワクチンの一般の高齢者向けの集団接種に向けた予約の受け付けが、大阪府内の市町村で順次始まっている。多くの自治体で、接種を希望する住民からの予約が殺到して、関係者たちが対応に追われている。
 7日朝、予約窓口が開設された茨木市福祉文化会館前に、数十人の高齢者が集まった。この日の予約受け付けが終了したことを知らされると、「えっ、もう終わったの」などと驚き、市職員に詰め寄った。
 茨木市では集団接種の予約を6日に開始。全6会場ごとに、17日までに計6日の指定日を設けて予約を受ける。7日は同会館前に早朝から行列ができ、市は整理券を配布。午前7時頃に予定の150人に達した。
 ネットでも受け付けたが、午前9時の開始から数分間で予約が埋まったという。市は「利便性を考えて窓口を開設したが、反響の大きさは想定外だった」とする。
 他の自治体でも予約が殺到して電話がつながらないなどの事態が生じている。
 寝屋川市は混乱を防ぐため、予約に必要な接種券を一斉に発送せず、優先順位を付けて順次送っている。ワクチンの供給量に応じて段階的に発送することで、予約を分散化させる狙いがあるという。市は「ワクチン確保の状況を踏まえながら、市民に不安が生じない形で接種券を送りたい」としている。

◆空き家の庭に新生児の遺体遺棄、母親とみられる22歳女を逮捕…容疑認める indexへ

 新生児の遺体を空き家の庭に埋めたとして、長野県警上田署は9日、横浜市保土ヶ谷区峰岡町、自称アルバイト従業員の女(22)を死体遺棄容疑で逮捕した。
長野県警察本部
 同署の発表などによると、女は今月1日午前~4日午後、同県東御市 新張の空き家の庭に生まれたばかりの女児の遺体を遺棄した疑い。容疑を認めている。女は女児の母親とみられ、遺棄現場の家に幼い頃住んでいたという。
 空き家の所有者の知人が4日夕、庭の手入れをしていたところ、女児の体が地面から出ているのを見つけて110番した。

◆接種後に死亡、報告悩む医療機関…遺族は「国に伝えて」[コロナ最前線 ワクチン] indexへ

 新型コロナウイルスのワクチン接種後に死亡した人を巡り、副反応の疑いがあるとして国に報告するかどうか、各地の医療機関は難しい判断を迫られている。北海道旭川市の旭川赤十字病院では、接種翌日に死亡した男性について、因果関係はないとみていったん国への報告を見送った後、遺族の意向を受けて4月に急きょ、報告したケースがあった。
 旭川赤十字病院などによると、亡くなったのは同病院事務職員の40歳代男性。同病院では3月5日に医療従事者向けのワクチン接種が始まり、男性も3月19日に接種した。当日は体調に変化はなかったという。
 だが、翌20日に体調が急変し、同病院に搬送されて死亡が確認された。死因は急性大動脈解離による心タンポナーデだった。
 厚生労働省によると、ワクチンによる副反応が疑われる場合、診断した医師や病院は予防接種法に基づいて国に報告する必要がある。一方で、アナフィラキシー以外の重大な副反応については明確にわかっておらず、同省が定めた報告の基準では、「医師が予防接種との関連性が高いと認める症状であって、死亡したり、機能障害が起きたりした場合」などとなっている。
 旭川赤十字病院によると、男性の死亡について、院内では複数の医師がワクチンとの因果関係を検証し、「過去のワクチンの症例などを踏まえて、因果関係はない」と判断。いったんは国への報告を見送った。
 しかし4月22日、遺族から「国に伝えて、今後の研究に生かしてもらいたい」などと強い要望があったため、方針を転換して翌23日に死亡例として国に報告したという。
 同病院の牧野憲一院長は「(当初報告を見送った)病院の判断は間違ってはいなかったと考えている。ただ、今回は遺族の思いを尊重し、国に判断してもらおうと考えた」と話した。
 厚労省の担当者は「報告するかしないかは現場の病院に任せている。広く報告してもらう分には問題はない」と話す。同省には4月27日までに19例の死亡例が報告された。この中には、自宅風呂場で入浴中に溺死しているのを家族が発見したケースなども含まれる。
 厚労省の厚生科学審議会「予防接種・ワクチン分科会」で分科会長代理を務める中野貴司・川崎医科大教授(感染症学)は同病院の判断に理解を示した上で、「副反応の全容は未解明のため、病院から集まった情報を基に、国は、いずれは今よりも詳細な報告基準を設けるべきだろう。接種直後に死亡すれば、遺族が真相を知りたいと思うのは当然だ。医療機関は丁寧な説明を心がける必要がある」と述べた。

◆買い物の女性「緊急事態はピンとこない」、居酒屋で「昼飲み」の男性も…人出減らぬ福岡 indexへ

 新型コロナウイルスの8日の新規感染者が福岡県で初の500人台となり、感染拡大に歯止めがかからない。他の北部九州4県も同日軒並み最多を更新し、九州全体に広がるのは必至の情勢だ。12日に緊急事態宣言が発令される福岡市の繁華街は、最後の週末となった8日も多くの人出があった。医療関係者からは昼間の人の流れを抑制する対策を求める声が上がる。
■若者でにぎわう街
 8日夕、九州最大の繁華街の福岡市・天神。前日に緊急事態宣言の対象に追加されることが決まったばかりにもかかわらず、買い物を楽しむ若者らでにぎわった。化粧品を買いに来た福岡市南区の会社員女性(24)は「緊急事態と聞いてもピンとこなくなった。居酒屋に行くわけではないので大丈夫だと思う」と話した。
 宣言下では休業要請の対象となるカラオケ店前には、5人ほどのグループが受け付けを待つ姿もあった。
 一方、酒を提供せず営業時間を午後8時までとするか、休業を求められることになる飲食店には、「駆け込み」で訪れる人たちも。福岡市内は4月22日から県が午後9時までの時短要請を始め、大型連休明けの6日から午後8時に早まった。
 飲食店が集まる大名地区では「昼飲み」向けに営業時間を変更する店もあり、昼前に開店した居酒屋の店内は、午後4時過ぎには客席の3割ほどが埋まった。
 結婚式で来県していた名古屋市の自営業男性(42)は「飲みに行くのもこっそりと行かなければならない。もう自粛にも疲れた」と話し、ビールを飲み干した。福岡市中央区の会社員女性(50)は「宣言が始まる前に少しでもお酒を頼んで、店を助けたい」と話した。
 この店は12日以降、酒類の提供をやめ、午後8時まで営業する。代表の男性(34)は「売り上げの半分は酒類で、大きな痛手だ。どうなれば解除されるのか、ゴールを示してほしい」と訴えた。
■「若者の県外交流が要因」
 九州での感染は、東京や大阪から遅れて、まず玄関口の福岡県で4月上旬以降に拡大し、周辺の北部九州は4月中下旬に広がった。
 携帯電話の位置情報から滞在人口を推計するNTTドコモの「モバイル空間統計」(午後7時台)によると、福岡市内の時短要請が始まった4月22日と比べ、福岡県が宣言対象に追加された7日の人出は福岡市・天神が102%、小倉駅も104%と増加。8日も天神が90%、小倉駅は98%と微減にとどまった。
 佐賀、長崎、熊本、大分各県も大きくは減らず、7日は89~100%、8日は77~92%だった。
 佐賀県の山口 祥義知事は、感染者が急増している状況を受け、7日、「大型連休中の帰省や若い方の県外での交流が要因となっている」と危機感をあらわにした。県は早くから県外との往来自粛を求めてきた。交流人口が多い福岡県への緊急事態宣言の発令について、山口知事は「ありがたいことだ。(感染者数などの)福岡の状況も見ながら対応していきたい」と語った。
県独自対策抑え込めず
 「厳しい措置を県民にお願いしたが、歯止めがかからない深刻な状況だ」。8日夕、記者会見した福岡県の白石博昭・保健医療介護部長は険しい表情を浮かべた。県は外出自粛などの独自対策を取ったが、感染が抑え込めずにいる。
 4月22日に福岡市、25日に久留米市で飲食店の時短を要請。服部誠太郎知事が「対策の効果を見極めたい」とする間に感染者が増え、28日には400人を超えた。県は5月1日に「まん延防止等重点措置」を国に要請したが、6日に国からさらに強い緊急事態宣言の発令方針を伝えられた。県の感染状況については、4月16日の政府の分科会で、専門家から「大阪を想起させる急激な増加」と強い危機感が示され、尾身茂会長も「重点措置を打つタイミングの要件はそろっている」と述べていた。
 福岡市内の医師は「『第3波』までの経験から、関東や関西の感染拡大の2~3週間後には感染者が増えると想定できた。連休前に宣言を出すべきだった」と指摘。「夜だけでなく、昼間の人の流れも減らす必要がある」と訴える。
 服部知事は7日の記者会見で「批判はしっかり受け止めたい」と述べた。

◆接種に600人訪れたが…予約漏れ多数、システム移管ミスが原因か indexへ

 新型コロナウイルスのワクチン接種の予約を高知市役所の特設会場で4月26日に受け付けた高齢者約600人のうち、予約が重複して実際には予約できていなかった人が多数いることがわかった。市は8日、接種の日時や病院を変更してもらう手続きをした。
高知市役所
 市によると、同23日に予約が殺到したため、システムを一時停止し、同26日は特設会場で整理券を配布していた人を対象に受け付け、別のシステムに入力。連休中に本来のシステムに移す作業をした際、同30日以降に受け付けた予約と重複するケースが見つかったという。
 市は個々の予約状況を確認するために手紙で連絡を求めた。これまでに約150人から連絡があり、重複が判明した人には変更を要請している。予約漏れの人数は確定できていないが、確認を進めるに伴って増える可能性がある。
 市地域保健課は「予約の日程や病院を調整するなどしてできる限り希望に沿うようにしたい」としている。

◆買い物客が行き交う渋谷「人が多いね」、よけながら歩くほどの混雑 indexへ

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言の延長が決まってから一夜明けた8日、東京・渋谷のJR渋谷駅前は、若者を中心に大勢の人が行き交っていた。「人の流れ」の抑制が課題となっているが、互いに人をよけながら歩くほどの混雑で、「今日は人が多いね」とぼやく声も聞かれた。
 東京都ではこの日、1日当たりの感染者が約3か月半ぶりに1100人を超え、1121人となった。全国の感染者も約4か月ぶりに7000人を超えた。

◆「ワクチン余った、50万円支払えば優先的に接種」…60代男性に不審文書 indexへ

 秋田県警大仙署は6日、新型コロナウイルスワクチンの優先接種をかたり金銭を要求する不審文書が大仙市内の60歳代男性に届いたと発表した。
秋田県警
 発表によると、男性宅の郵便受けに先月下旬、宛名や宛先のない封筒が届いた。中には、「ワクチンが余った。50万円を支払えば優先的に接種できる」などと書かれたA4サイズの文書が入っていた。男性は詐欺を疑い、同署に相談した。被害には遭っていない。
 県警によると、同ワクチン関連の詐欺が疑われる文書の確認は県内初。同署は「ワクチンの費用は全額公費で、行政機関がお金を受け取ることはない。こうした文書が送られてきた場合は相談してほしい」と注意を呼びかけている。

◆ワクチン2回目の方が副反応、発熱は15倍…ほとんどの人が7日目には症状治まる indexへ

 青森県立中央病院(青森市)が医療従事者向けに行っている新型コロナウイルスのワクチン接種で、1回目の接種よりも2回目の方が発熱や頭痛などの副反応が多かったことが、院内の調査でわかった。一方で、1回目に1件報告があった急性アレルギー反応のアナフィラキシーは、2回目では確認されなかった。
 調査には、1回目が3月26日までに接種した669人、2回目は4月16日までに接種した391人が回答した。
 その結果、疲労を訴えた人は、1回目が全体の27・2%だったのに対し、2回目は65・2%と約2・4倍になった。頭痛も18・7%から52・2%と約2・8倍に、発熱は2・7%から40・7%と約15・1倍だった。
 1回目で発生率が高かった注射部位の痛みは79・9%から88・5%に、筋肉痛は57・8%から70・0%と2回目ではさらに上昇。いずれの症状も、2回目では接種から2日目がピークとなり、ほとんどの人は7日目には症状が治まった。発生率は20歳代が最も高く、年代が高くなるほど低くなった。
 中央病院の北沢淳一・感染管理室長は「7日目で症状が消失しており、入院を要する副反応はなかった。ワクチン接種は安全に実施できたと考えている」とコメントした。

◆マスク拒否の男、退店求めた経営者に「客に何言ってんだ」…止めに入った2人の顔殴る indexへ

 マスクの着用を拒み、飲食店の営業を妨害したなどとして、千葉県警館山署は6日、茨城県取手市、元明治学院大非常勤職員の男(34)(公務執行妨害罪などで起訴)を威力業務妨害と傷害の疑いで再逮捕した。
千葉県警
 発表によると、男は4月10日昼、千葉県館山市内の飲食店にマスクを着けずに入り、退店を求めた男性経営者(52)に「客に対して何言ってんだ、ぼけ」などとどなって店内に居座り、店の業務を妨害したほか、止めに入った男性客ら2人の顔を殴って軽傷を負わせた疑い。調べに「何も言うことはありません」と話している。

◆足踏み式消毒液スタンドに注意、「幼児の目に入った」と相談続発 indexへ

 新型コロナウイルスの感染防止で、アルコール消毒液を使う機会が増える中、子供の顔にかかったり、拭き掃除をしたドアノブが劣化したりするトラブルが起きている。火の近くで使えば、火災や、やけどにつながる危険性もあり、関係団体が注意を促している。
目の高さ
 「痛い」。先月11日、東京都杉並区のコンビニ店を訪れた男性会社員(41)が声に驚いて振り返ると、長女(5)が顔を覆っていた。入り口の足踏み式消毒液スタンドのペダルを踏んだところ、噴射された液がかかったという。長女は身長1メートル10。目の高さは消毒液のボトルとほぼ同じだった。
 公益財団法人「日本中毒情報センター」には、昨年1年間に消毒剤、除菌剤が目に入ったとする相談が265件寄せられた。近年は40件台で推移していたが、コロナ禍で一気に増え、約7割(187件)は5歳以下の幼児が関与していた。
 多くは、足踏み式スタンドのペダルを踏んだり、手を差し出すと消毒液が自動噴射される機器をのぞき込んだりした際に発生。ほぼ半数の事故は、目に痛みや充血といった症状がみられた。
 海外では、子供の目に消毒剤が入り、角膜を損傷した事例も報告されており、同センターは「目に入ったら、こすらずに洗眼する。痛みがあれば、医療機関を受診して」と呼びかける。
ドアノブ
 感染拡大後、複数の人が触れる設備や家具などを殺菌することが増えた。
 国民生活センターには昨秋、「幼稚園で、トイレのドアノブを消毒していたら、破損してしまった」との相談が寄せられた。
 この園では1日5回程度、市販のアルコール消毒液を使って、合成樹脂で覆われたノブを殺菌。スプレーで吹きかけたり、含ませた布で拭ったりしていたところ、約2か月後、亀裂が入ったという。
 国民生活センターが同種のノブを消毒液に24時間つけたところ、同じような亀裂が生じた。実験を担当した池田正慶さん(50)は「アルコールをかけると劣化する物質があるので、消毒前に確認してもらいたい。合成樹脂の場合、台所用の中性洗剤を使うのが良い」と指摘する。
危険物
 市販の消毒用アルコールの濃度は60~70%程度が多い。消防法が定める危険物に該当する可能性があり、その場合、灯油やガソリンと同じ「引火性液体」に分類される。
 製品評価技術基盤機構(NITE)は、消毒液をストーブの近くで使って出火したり、噴霧直後の手を火にかざして服の袖口が燃えたりする実験映像をホームページで公開している。製品安全広報課の山崎卓矢課長(50)は「コンロを使って室内で料理をする際などには、消毒液を近くで使わず、できるだけ手洗いで済ませてほしい」と話す。

◆「国民の信頼裏切る」…持続化給付金だまし取った元税務署員に有罪判決 indexへ

 新型コロナウイルスの影響を受けた事業者を支援する「持続化給付金」をだまし取ったなどとして、詐欺罪と大麻取締法違反(所持)に問われた元甲府税務署員の藤山雄太被告(27)に対し、名古屋地裁一宮支部は6日、懲役3年、執行猶予5年(求刑・懲役3年6月)の判決を言い渡した。山田順子裁判官は「専門知識を悪用し、国民の信頼を裏切った点で悪質だ」と述べた。
 判決などによると、藤山被告は昨年5~6月、ほかの男らと共謀し、虚偽の確定申告書などを使って申請し、4回にわたって給付金計400万円をだまし取った。また、昨年12月、自宅で大麻を所持した。

◆コーヒー焦げくさい・ブラシに抜け毛ビッシリ…療養後も後遺症、受診予約が殺到 indexへ

 新型コロナウイルスの感染者で、療養が終わった後も後遺症に悩む人は多く、東京都内の専門外来には受診予約が殺到している。変異ウイルスの拡大前まで重症化リスクは低いとされてきた若年層からの訴えが目立っているという。対応する医師らは「若いからといって油断はできない」と、感染対策の徹底を訴えている。(大舘匠、山田佳代)
 ■治療で退職
 「良くはなっているが、まだ全快ではない。無理せず、体を疲れさせないで」
 新型コロナの「後遺症外来」を設けている東京都渋谷区のヒラハタクリニック。3月中旬、院長の平畑光一さん(43)が、都内に住む40歳代の女性患者を診察した。
 女性は昨年11月にコロナに感染。持病があり、10日間入院して治療を受けたが、退院後も体のだるさや後頭部の鈍痛はおさまらなかった。味覚や嗅覚も戻らず、コーヒーや好物の焼き肉も焦げ臭く感じるだけ。年末にはブラシに抜け毛がびっしり付くようになり、平畑さんのクリニックに駆け込んだ。漢方薬などの服薬治療で症状は徐々に軽くなったが、 倦怠感は残る。
 治療に専念するため2月には会社を辞めており、今後の生活資金も心配だ。女性は「このつらさは経験しなければわからない。後遺症に悩む患者にも行政の支援が欲しい」と訴える。
 ■患者1日60人
 内科専門のクリニックを運営する平畑さんは、患者から後遺症について相談されることが増えたため、昨年10月に後遺症外来を開設。現在、後遺症を訴える患者はオンライン診療を含めると1日に60人を超える。最近では変異ウイルスに感染した患者も訪れるようになったといい、平畑さんは「休み返上でも診察が追いつかない」と話す。
 4月下旬までに平畑さんの後遺症外来を受診した約1500人のうち、20~40歳代は74%を占める。患者の自覚症状(複数回答)は「倦怠感」(93%)が最も多く、「気分の落ち込み」(87%)や「思考力の低下」(83%)、「頭痛」(81%)も目立つ。「嗅覚障害」も51%、「脱毛」も50%が訴えている。

◆持病ない46歳男性、ワクチン接種翌日に大動脈解離で死亡 indexへ

 厚生労働省は30日、新型コロナウイルスのワクチン接種後、新たに40~100歳代の男女9人が死亡したと公表した。接種後の死亡は計19人となった。厚労省の有識者検討会は、接種との因果関係は「評価できない」とし、現時点でワクチンの接種への重大な懸念はないとしている。
 27日までに、新たに死亡が報告された9人のうち、46歳男性に持病はなかったが、接種翌日に急性大動脈解離で亡くなった。90歳女性は接種後、急性アレルギー反応のアナフィラキシー疑いとして医療機関から報告があったが、2日後に肺血栓 塞栓症で死亡した。
 国内では22日までに、米ファイザー製ワクチンで、251万7045回(うち一般高齢者5万1479回)の接種が行われ、国際基準に基づき、94件がアナフィラキシーと判断された。発生頻度は接種10万回あたり3・7件。死亡した90歳女性のケースが国際基準に該当するかは今後調べる。

◆医師のカルテ改ざん認定 東京女子医大に960万円の賠償命令―東京地裁 indexへ

 東京女子医科大・東医療センター(東京都荒川区)で白内障手術を受けた後に左目を失明した坪井昇さん(88)が、医師が事前説明を怠りカルテも改ざんしたとして、約2880万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が30日、東京地裁であった。桃崎剛裁判長は改ざんを認め、説明義務違反もあったなどとして同大に約960万円の支払いを命じた。
 賠償額のうち、100万円は改ざんによる慰謝料。坪井さんの代理人弁護士によると、カルテの改ざんを認めて慰謝料の支払いを命じる判決は異例という。
 判決によると、坪井さんは2004年に左目の白内障が確認され、13年11月と12月、同センターの担当医が手術したが視力は回復せず、失明した。
 桃崎裁判長は、13年11月の手術での出血が原因で眼圧が上昇し、失明に至ったと指摘。担当医が作成したカルテには、もともと手術が難しい症状があり、その説明もしたとする記述があったが、手術記録と整合せず「カルテの改ざんに該当する」と判断した。また、眼圧の数値も実際より低く改ざんしたと認定した。
 さらに、手術せずに経過観察する選択をしても急激な視力低下や失明が生じないことを説明する義務を果たさなかったとし、「説明義務違反と失明の間には因果関係が認められる」と結論付けた。
 判決言い渡し後、記者会見した坪井さんは「言い分を聞いてもらい、非常にうれしい。目が見えなくなるのは悲劇だ」と語った。
 東京女子医科大広報室は「カルテへの虚偽記載があったとの判断は謙虚に受け止め、学内への指導を徹底する」とコメントした。

◆28歳三段目力士が死去、春場所取組中に首付近を強打 indexへ

 日本相撲協会は29日、三段目力士の 響龍さん(本名・天野光稀=あまの・みつき=、境川部屋)が28日に急性呼吸不全で死去したと発表した。28歳だった。葬儀は部屋関係者のみで行う。
響龍さんは3月26日に両国国技館で行われた春場所13日目の取組で敗れた際、首付近を土俵に強打。立ち上がれずそのまま救急車で搬送され、入院していた。現役力士の死去は、新型コロナウイルスに感染し昨年5月に28歳で亡くなった三段目力士の勝武士さん(本名・末武清孝さん)以来。 響龍さんは山口県下関市出身。2011年5月の技量審査場所が初土俵で、最高位は西三段目24枚目だった。
 八角理事長(元横綱北勝海)は「協会員一同、心より哀悼の意を表します。ご家族や師匠らの懸命の看病のもと、力士らしく、粘り強く耐え、病魔と闘ってくれました」とコメントした。

◆B型肝炎訴訟、最高裁が除斥期間の始まりは「再発時」と初判断…高裁に審理差し戻し indexへ

 乳幼児期の集団予防接種が原因で20年以上前にB型肝炎を発症し、その後再発した福岡県の男性2人に国への賠償請求権があるかどうかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第2小法廷は26日、20年の除斥期間の始まり(起算点)は「再発時」だとして、「請求権は消滅していない」とする初判断を示した。その上で、除斥期間が過ぎたとして原告側の請求を棄却した2審・福岡高裁判決を破棄。賠償額の算定のため、審理を同高裁に差し戻した。
 裁判官4人全員一致の意見。全国では他に計111人の再発患者が同種訴訟を起こしており、三浦守裁判長は「迅速かつ全体的な解決に向けて国の責務が適切に果たされることを期待する」との補足意見を付けた。
 判決によると、原告の60歳代男性2人は注射器の使い回しでB型肝炎ウイルスに感染し、それぞれ1987年と91年に慢性肝炎を発症した。治療で一度は症状が治まったが、2007年までに再発。慢性肝炎患者に支給される救済制度の給付金(1人あたり1250万円)と弁護士費用計2675万円の支払いを求めた。
 同小法廷は「最初の発症と再発による損害は質的に異なる」と指摘。原告2人は再発で新たな損害を受けたとし、「再発時を起算点とすべきだ」と述べた。
 17年の1審・福岡地裁判決は、再発時を起算点として国に全額の賠償を命じたが、19年の2審判決は「原告の病状は肝炎の再燃にすぎず、最初の発症時が起算点だ」と判断していた。
  ◆除斥期間  法律関係を安定させるため、損害賠償請求権が自動消滅するとした期間。時効と違い、中断は認められない。被害救済の面から批判があり、2020年施行の改正民法で時効に統一された。

◆1回目の3日後、誤って2回目の接種…20日間空けるのが標準 indexへ

 岐阜県各務原市は26日、新型コロナウイルスのワクチン接種を委託した医療機関が、市内の高齢者施設の入所者女性(86)に1回目の接種を行った3日後、誤って2回目の接種をしたと発表した。現時点で女性に副反応などの健康被害は確認されていないという。
 市によると、ワクチンは米ファイザー製で、1回目と2回目は間隔を20日間空けるのが標準となっているが、女性は今月21日と24日に接種を受けた。女性は24日、施設内で接種前の予診を受けた人の列に紛れ込み、本人確認などを十分に行わないまま接種したという。
 市は「本人確認を徹底するよう医療機関に周知したい」としている。

◆緊急事態でも「電車の中はぎゅうぎゅう詰め」…通勤混雑「満員電車は怖い」 indexへ

 新型コロナウイルスの感染拡大による3回目の緊急事態宣言が発令された東京、大阪、京都、兵庫の4都府県は26日、宣言期間中で最初の月曜日を迎えた。政府や自治体は出勤者数の「7割削減」を目標に掲げるが、東京や大阪の主要駅では通勤客の目立った減少は見られなかった。
 4都府県への緊急事態宣言は新型インフルエンザ対策特別措置法に基づき、発令された。期間は日曜日の25日から大型連休を含む5月11日までの17日間。4都府県は幅広い業種に休業や営業時間の短縮を要請し、イベント開催も原則無観客とするよう求めている。人出の抑制が今回宣言下で行う対策の最大のポイントだ。
 JR新宿駅では26日午前7~8時台、マスク姿の会社員らが絶え間なく改札を出て、勤務先へと足早に向かった。駅前の歩道は信号待ちの通勤客らで混み合い、川崎市川崎区の会社員男性(22)は「電車の中はぎゅうぎゅう詰めだった。数十分も満員電車に乗るのは怖い」と明かした。
 JR東京駅でも通勤客の姿は多かった。
 出勤者数抑制の鍵を握るのはテレワークだ。
 東京都は、従業員30人以上の都内の企業約400社を対象に導入率を定期的に調査している。昨年3月に24%だった導入率は、最初の緊急事態宣言発令後の昨年4月に62・7%に上昇したが、宣言が明けた6月以降は50%台で推移。今年1月に2回目の宣言が発令されると再び60%台に上がったが、解除後の3月後半には56・4%に下がっている。
 東京駅前を出勤のため歩いていた中央区の会社員男性(52)は昨春以降、出勤を週3回程度に減らしてテレワークを実践しているといい、「2人で行っていた仕事も電話でサポートしながら1人でこなすなど、柔軟に対応している」と話した。
 JR大阪駅でも26日、大勢の通勤客らが足早に行き交い、普段と変わらない混雑ぶりだった。大阪市内の税理士事務所に勤める京都府長岡京市の男性(43)は、1回目の緊急事態宣言が発令された昨春は週の半分を在宅勤務していたが、昨年5月に解除されて以降は出勤しているという。
 男性は「感染リスクを下げるため、テレワークを進めるべきだと思うが、勤務先は職員を目の届く所に置いた方が管理しやすいのかもしれない」と話した。

◆接種容量が半分しかない注射器を確認、ワクチン12回分ムダに indexへ

 徳島県吉野川市は24日、市内の高齢者施設で入居者や職員計20人を対象に行っていた新型コロナウイルスのワクチン接種で、12回分のワクチンを廃棄したと発表した。ワクチンは食塩水で希釈する。20人分の注射器を用意し、8人に接種したところで、容量が半分しかない注射器1本を確認、適切な分量で接種できないため、残りを廃棄した。
 原井敬市長は「貴重なワクチンを使用できなくしてしまい、おわび申し上げる」とコメントした。

◆自粛決めた翌日に市職員12人が歓送迎会…危機管理統括部長「店の支援も必要」 indexへ

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、愛媛県新居浜市が職員の歓送迎会自粛を決めた翌日の4月1日に、建設部国土調査課の職員12人が市内の飲食店で歓送迎会を実施していたことが、わかった。石川勝行市長は「危機意識が周知徹底されていなかった。市民に申し訳ない」と陳謝した。
 石川市長らによると、中村知事が3月31日の記者会見で「新年度から当面、県庁の歓迎会を見送る」と発言したのを受け、石川市長が「市職員も歓送迎会を当面自粛」と決定、31日夜に各部署に一斉通知した。
 だが、4月1日に国土調査課から「今晩会合を予約済み。キャンセルした方がいいか」と相談を受けた市危機管理統括部長(ウイルス感染症対策担当)は「店の支援も必要」と開催を了承。歓送迎会は午後6時頃から約2時間開かれ、卓上の仕切りなどもなかったという。
 新居浜市では、県独自の「特別警戒期間」中の3月30日に消防本部職員12人が歓送迎会をしていたことも明らかになっている。いずれも感染者は確認されていないが、石川市長は「市民に自粛を要請しながら、職員に例外を認めた形で、反省している」と話した。

◆偽ワクチンクーポン券に注意、「あとで返金します」と接種料4200円振り込み要求 indexへ

 三重県警鈴鹿署は22日、鈴鹿市内の高齢者宅に、偽の新型コロナウイルスワクチンの接種券(クーポン券)が届いたことを明らかにし、注意を呼びかけている。
 偽クーポン券は今月中旬、60歳代と70歳代の会社員宅に届いた。白い封筒に入り、「2回接種で8400円のところを4200円でできます」「接種料は後日返金されます」などと書かれ、接種料の振り込みを求めている。実害はないという。
 市は3月下旬から、65歳以上の高齢者約5万2400人に「費用負担はありません」と封書に記してクーポン券を発送している。
 全国では、保健所職員や製薬会社員を名乗り、予約金名目で現金を要求する不審電話が発生している。

◆睡眠剤混入の小林化工、高血圧症治療剤など11品目を自主回収…試験日を改ざん indexへ

 製薬会社「小林化工」(福井県あわら市)が製造した爪水虫などの治療薬に睡眠導入剤成分が混入した問題で、同社は21日、高血圧症治療剤など11品目を新たに自主回収すると発表した。自主回収はこれで54品目となった。
 同社によると、11品目は承認申請の際、品質変化がないかを調べる試験日を改ざんするなどしていた商品で、外部有識者による調査委員会の調査で発覚。厚生労働省は月内にも、医薬品医療機器法に基づき、製造・販売の承認を取り消し、業務改善命令を出す方針。
 同社によると、いずれも健康被害が生じる恐れはなく、現時点で被害の報告もないという。

◆血圧上昇を抑える成分5倍、ゲノム編集トマトのピューレ販売へ indexへ

 筑波大発の新興企業「サナテックシード」は、遺伝子を効率よく改変する「ゲノム編集技術」で作ったトマトの苗を、5月中旬に無償配布する。血圧の上昇を抑える成分「 GABA 」の量を通常の5倍に増やしたトマトで、申し込み済みの約5000人に自家栽培してもらう。これとは別に、契約農家で栽培したトマトから作ったピューレを今冬に一般販売する予定で、購入予約を23日開始した。
 この品種は、特定の遺伝子を壊して作られた。同社は食品の安全性などについて、約1年かけて関係省庁と「事前相談」を実施。昨年12月に届け出が受理された。これを受けて、苗を育ててくれる協力者を募集したところ、1週間で約2000人が応募する人気で、予定より約1か月早く今年2月末に募集を終えた。
 順調に育てば夏に収穫できる見込み。同社は、協力者の懸念などには無料通信アプリ「LINE」で答えていく。最高技術責任者の 江面浩・筑波大教授は「安全性の確認をしっかり行ったことを伝えたい」と話す。
 一般販売するピューレは、1袋150~200円の予定。契約農家に苗を販売し、収穫したトマトを同社の関連企業が買い取って加工する。

◆女子ソフト部のセクハラ訴訟、賠償額を112万円に増額…「信頼裏切られた衝撃は大きい」 indexへ

 東京富士大(東京都新宿区)の女子ソフトボール部で2016年、監督だった70歳代の男性からセクハラ被害を受けて心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症したとして、元部員で20歳代の女性が元監督と大学側に約1100万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が22日、東京高裁であった。
 岩井伸晃裁判長は「著名な監督としての絶対的な立場を利用しており、信頼を裏切られた被害者の衝撃は大きい」と述べ、慰謝料などの賠償額を1審・東京地裁判決の約79万円から約112万円に増額した。
 同大は「判決の詳細は承知していないが、結果を 真摯に受け止める」とコメントした。

◆汚れたマスク、1人で歩く高齢女性に「どちらに行かれるんですか」…帰宅途中の女性110番 indexへ

 道に迷った高齢女性を保護したとして、秋田県警秋田中央署は22日、大仙市の保育園長、高橋美紀子さん(46)に感謝状を贈った。
 同署によると、高橋さんは3月25日午後9時頃、車で帰宅途中、秋田市河辺和田の国道の歩道を1人で歩く80歳代の女性に気づいた。土で汚れたマスクなどが気になり、「どちらに行かれるんですか」と声を掛けると、女性が道に迷っていると分かった。
 近くの飲食店のいすに座らせて110番し、手を握ったり背中をさすったりして安心させながら警察官の到着を待った。女性にけがはなく、無事に帰宅できたという。
 感謝状を受け取った高橋さんは「迷ったけれど声を掛けてよかった。女性が無事と聞いて安心した」と笑顔で語った。泉浩毅署長は「この時に女性を発見できなければ、命の危険もあった」と感謝していた。

◆接種会場に「予約ない高齢者」2人、急きょ1瓶多く開ける…作業ミスが原因 indexへ

 福島県いわき市で21日、高齢者向けの新型コロナウイルスワクチンの接種が始まったが、予約登録のない高齢者2人が集団接種会場の「いわきグリーンベース」を訪れるトラブルが起きた。
 市によると、45人の予定に対し、47人が来場。2人は予約登録がなかったが、オペレーターの作業ミスが原因とみられたことから、急きょワクチンを1瓶(5人分)多く開けて対応した。現場の医療従事者3人にも接種して廃棄を回避した。
 一方、高齢者施設の接種では、6人分のワクチンを採取できた瓶が3瓶あり、予定より3人多く接種した。
 同市では高齢者施設での接種と集団接種を併用しており、高齢者施設では今月中に315人が接種を受ける見通し。集団接種も既に2160人の予約を受け付けている。各医療機関での接種は来月10日から始まる予定で、30日午前9時から予約受け付けが始まる。

◆コロナ治療にリウマチ薬の使用を了承…厚労省部会、国内3番目の治療薬 indexへ

 厚生労働省の薬事・食品衛生審議会の部会は21日、関節リウマチの治療薬「オルミエント」について、新型コロナウイルス感染症による肺炎の治療薬として使用できるように適応を拡大することを了承した。近く厚労省が承認する。国内3番目の新型コロナ治療薬となる。
 オルミエントは炎症を抑える働きがあり、新型コロナ治療では、中等症・重症の患者に抗ウイルス薬「レムデシビル」と併用する。日本イーライリリー(神戸市)が製造販売する。
 米国立アレルギー感染症研究所が、米国や日本など8か国で国際共同治験を実施。レムデシビルだけを投与した重症患者のグループは投与開始から回復まで18日だったが、オルミエントと併用したグループは10日に短縮された。また、投与開始から28日が経過した時点の死亡率は、レムデシビルだけのグループは7・8%だったのに対し、併用したグループは5・1%と3割以上低かった。
 こうした結果から、米国では昨年11月、緊急使用許可が出た。日本でも同年12月、承認申請が出されていた。国が新型コロナの「診療の手引き」に記載している承認薬は、レムデシビルと抗炎症薬「デキサメタゾン」の二つがある。

◆診察せずに陰性証明書、医師法違反の可能性…改善求める行政指導 indexへ

 新型コロナウイルスの自費での検査に関し、事業者やクリニックに法令違反の可能性があるなど不適切な事例があったことから、東京都港区みなと保健所は、改善を求める行政指導を行った。いずれも、おおむね改善されたという。
 同保健所によると、不適切な事例があったのは昨年12月~今年3月。区内に開設された民間の唾液PCR検査センターで検査を受けた人から、
「陽性になったが、その後どうしたらいいのかわからない」と同保健所に相談があり、センターから提携する医療機関での受診につながっていなかった事例が発覚した。
 医師法違反の可能性がある事例も確認された。いずれも医師による診察をせずに、陰性証明書を発行したり、陽性者が出たとする発生届を保健所に提出したりしていた疑いがあるという。
 研究用の抗原検査キットを、医薬品または医療機器として承認されたものかのようにホームページで表記して、販売している事業者もあった。区はこれら6事例を区のホームページで公表し、事業者や区民に注意を呼びかけている。
 同保健所は「新型コロナの検査は医療機関や、提携医療機関があるところで受けてほしい」としている。

◆ワクチン希釈ミス・廃棄、9回分ムダに…市長反省「貴重なのに」 indexへ

 大阪府岸和田市は20日、新型コロナワクチンの接種会場で、ワクチンの取り扱いを誤り、計9回分を無駄にしたと発表した。府から不足分の補充を受け、接種計画に影響はないという。
 ワクチンは1瓶が5回分で、食塩水で希釈する必要がある。市はこの日、岸和田メディカルセンターで、90歳以上の120人を対象に接種を開始したが、看護師がすでに希釈したワクチン1瓶をさらに希釈し、5回分が使えなくなった。また、4瓶について、4回分しか採取せずに廃棄したという。
 永野耕平市長は「貴重なワクチンを使用できなくし、深く反省している」とのコメントを出した。

◆保育園職員「陽性」なのに「陰性」と伝達ミス、そのまま勤務続ける indexへ

 東京都文京区は20日、新型コロナウイルスのPCR検査で陽性だった私立認可保育園の職員2人について、園側に誤って陰性と伝えるミスがあったと発表した。2人はそのまま勤務を続けていたが、現在まで園児の感染は確認されていない。
 区によると、園の職員1人が感染したため、今月15日に複数の職員を対象に任意のPCR検査を実施。16日朝に2人の陽性が判明したが、民間の検査機関から結果を受け取った区職員が誤って、「全員陰性」と園に伝えた。その後、このうち1人が体調を崩して医療機関を受診したところ陽性とわかり、伝達ミスが発覚した。
 陽性だった2人は16日は通常通り勤務していた。園は19、20両日を臨時休園とし、21日以降については対応を検討中という。

◆「お金がなく避妊薬がなかった」…妊娠中絶8%に「収入減」などコロナ影響 indexへ

 昨年秋に人工妊娠中絶を行った約2000人のうち、8%が「収入減」など新型コロナウイルスの感染拡大の影響があったとみられることが、厚生労働省研究班の実態調査で分かった。
 調査は昨年10~11月に人工妊娠中絶手術を行った全国の医療機関のうち、協力が得られた178施設を対象に実施。医師たちに患者から中絶の理由を聞き取ってもらい、集計した。
 その結果、患者のうち152人が、コロナの感染拡大に伴って「パートナーの収入減や失業」「お金がなく避妊薬がなかったため」などと回答した。研究班は「経済力があれば出産できた可能性があり、出産費用などの支援が必要だ」と指摘している。

◆おたふくワクチン不足、接種休止相次ぐ…製造工場トラブル indexへ

 おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)のワクチンの供給が滞り、小児科などの医療現場で接種の休止が相次いでいることがわかった。国内で製造する2社の一つ、武田薬品工業の工場でトラブルがあったためで、秋頃まで不足が懸念される。
 おたふくかぜワクチンは、国が勧める定期接種ではなく、希望者が受ける任意接種。日本小児科学会は1歳時と小学校入学前の計2回の接種を推奨しており、2019年には約160万人が打っている。
 同社によると、このワクチンの製造を担う山口県内の工場で1~4月に実施した定期点検で、原液を製造する設備のフィルターに異常が見つかった。このため、点検結果を待って出荷する予定だったワクチンを「品質への影響が否定できない」として廃棄した。
 廃棄した量が何人分に当たるか、同社は明らかにしていないが、今月中に在庫切れになる見込み。出荷再開は10月末になるという。
 もう一つの製造元の第一三共は「ワクチン不足の影響を緩和するため、自社製品の出荷のペースや地域を調整したい」としている。
 この事態を受け、NPO法人「VPD(ワクチンで防げる病気)を知って、子どもを守ろうの会」の片岡正理事は「情報を収集し、ホームページなどで親たちに発信していきたい」と話す。日本小児科学会も対応の検討を始めた。
 おたふくかぜは4、5年ごとに子どもを中心に流行し、感染者の1000人に1人が重い難聴になる。ワクチンには、発症を90%防ぐ効果があるとされる。

◆スイセンの葉、ニラと誤り食中毒…庭で収穫時に交じったか indexへ

 滋賀県は16日、同県甲賀市の70歳代の夫婦がスイセンの葉を誤って食べ、 嘔吐などの食中毒症状を訴えたと発表した。既に回復している。15日に庭でニラを収穫した際、周辺に自生していたスイセンが交じったとみられるという。スイセンは有毒で、葉はニラに似ているため誤食事故が起きやすい。県は「切るとニラはにおいがするが、スイセンはにおわない。見分けがつかない場合は食べないで」と注意を呼びかけている。

◆混入問題の小林化工、調査委「違法な実態認識しながら放置した」…報告書 indexへ

 製薬会社「小林化工」(福井県あわら市)の爪水虫などの治療薬に睡眠導入剤成分が混入した問題で、同社が設置した外部有識者による調査委員会は16日、「経営陣が違法な製造実態を認識しながら、抜本的な措置を講じず放置したことが根本的原因」とする報告書を公表した。
 報告書によると、誤混入が起きた事業所で製造された360品目のうち313品目が国の承認を得ない手順書に基づき製造されていたほか、別の事業所の52品目でも同様の手順で製造されていた。こうした実態は小林広幸社長ら役員も把握していたが、「大量の製品が出荷停止となり、供給責任を果たせなくなる」として是正を先送りしていた。
 この問題では、昨年9~12月に出荷されたジェネリック医薬品(後発薬)「イトラコナゾール錠50『MEEK』」を服用した324人のうち245人が健康被害を訴え、2人が死亡した。福井県は2月、小林化工に過去最長の116日間の業務停止命令を出した。
     ◇
 厚生労働省は16日、小林化工が2011~19年に承認申請した医薬品12品目について、有効期間を調べる試験日を改ざんするなどしていたと発表した。同省は月内にも医薬品医療機器法に基づき、12品目の製造・販売の承認取り消しと、同社への業務改善命令を出す方針。同社は対象製品を自主回収する。

◆自宅で大麻を所持か、ラップグループメンバーら男女9人逮捕 indexへ

 自宅で大麻を所持したとして、警視庁は16日、ラップグループ「 舐達麻 」メンバーの本多 勇翔 (32)(埼玉県熊谷市大原)、広井大輔(31)(さいたま市大宮区下町)両容疑者ら男女9人を大麻取締法違反(所持)容疑などで逮捕したと発表した。逮捕は14日。
 発表によると、本多容疑者は14日、自宅で乾燥大麻1袋(約8・3グラム)を所持するなどした疑い。広井容疑者は昨年9月、当時住んでいた熊谷市筑波の自宅で乾燥大麻0・012グラムを所持した疑い。
 9人の自宅からは乾燥大麻や計量器具などが見つかり、警視庁は大麻草を密売していた疑いがあるとみて調べている。

◆ワクチン製造大国のはずが、国民には「在庫切れで接種できず」…海外には6400万回分輸出 indexへ

 【ニューデリー】新型コロナウイルスワクチンの製造大国であるはずのインドが、一転してワクチン不足に陥っている。3月から感染第2波に見舞われて国内需要が急増する一方、海外向けの供給を絞るのが遅れたことが原因だ。国内では先週以降、接種会場の閉鎖や接種制限が相次ぎ、国民には不安が広がる。
 「在庫が切れたので接種はできないと言われた」
 北部ウッタルプラデシュ州の接種会場前で9日、ナレンドラ・シンさん(64)は、整理券を握りしめながら困惑していた。会場に届くワクチンの数が減っているといい、シンさんは、「政権と地方政府の管理ミスだ」と憤る。
 インドの新規感染者数は12日、過去最悪となる16万人超を記録した。それでもマスクをしない国民はいまだに多い。新たな変異ウイルスも見つかった。
 インド政府は1日あたりの新規感染者数を約1万人まで抑えた1月、国内でワクチン接種を始めた。2月までは1日約50万回だったが、4月から対象年齢を45歳以上に広げたこともあり、ペースが加速。5日には430万回を記録した。総計は11日、1億回に達した。
 一方で海外への供給は、約6400万回分に上っている。政府は先月下旬、輸出を制限して国内に回そうとしたが、手を打つのが遅く、8日頃から在庫不足が一気に表面化した。
 ハルシュ・バルダン保健家庭福祉相は、「ワクチン不足は根拠がない」と否定するが、民放NDTVによると、新規感染者が最も多い西部マハラシュトラ州では、70以上の接種会場が閉鎖された。南部や北部の州も「在庫がなくなる」と訴えている。ワクチン製造最大手の関係者は、「国内需要に対し、生産は月約3000万回分足りない」と分析する。
 ワクチンの原料が、米国と欧州連合(EU)の輸出制限措置で不足していることも不安材料だ。早急に確保できなければ、ワクチン製造にも影響し、問題が深刻化する恐れがある。

◆厚労省の23人送別会、新たに1人感染…老健局職員の感染者10人に indexへ

 厚生労働省老健局老人保健課の職員23人が3月下旬、東京・銀座の居酒屋で深夜まで送別会を開いていた問題で、同省は12日、送別会に出席した職員1人が新たに新型コロナウイルスに感染したと発表した。出席者の感染はこれで計4人となった。このほか、不参加の同局職員3人の感染も判明し、同局職員(3月時点)の感染者は計10人となった。

◆県職員13人、2グループに分かれ送別会…2次会参加者が「陽性」判明 indexへ

 福岡県は9日、職員13人が2グループに分かれて送別会を開き、うち1人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。県は「会食は少人数、2時間以内」とするよう県民に求めている。
 発表によると、13人は農林水産部の職員。2日に9人と4人が福岡市内の別々の飲食店で2~2時間半にわたり送別会を開催。
その後、それぞれのグループから3人ずつ計6人が別の飲食店で2次会を行った。会食時はマスクを外していたという。2次会に参加した30歳代の男性職員が7日朝に発熱し、PCR検査で陽性が判明した。
 県は2次会に参加するなどした6人を自宅待機とした。大曲昭恵副知事は「信頼を損ねる事案が発生したことは誠に申し訳ない」と陳謝した。

◆検査しないのに「陰性」通知・キット4倍配布…223施設で集中検査ミス indexへ

 神奈川県が福祉施設職員らに実施している新型コロナウイルスの集中検査を巡り、検査を行っていないのに「陰性」と通知したり、検査キットを過剰に配ったりするミスが計223施設であったことが分かった。県は業務管理システムを改修するとともに、業務委託先の業者に対して管理体制を強化するよう指導した。
 集中検査は、県が「東亜産業」「エスアールエル」「ドクターズ」「エアトリ」の4社に委託し、重症化リスクの高い高齢者や障害者と接する約3640施設の職員ら約10万8000人が対象。委託費など32億4000万円をかけた事業だが、先月の県議会厚生常任委員会で、委員の県議が「ずさんな検査が行われている」と指摘。県が実態を調査し、9日の常任委で報告した。
 調査によると、東亜産業は1施設に対し、検査をキャンセルした2人分を含め「全員陰性」と通知したほか、197施設に検査キットを必要数の最大4倍配布していた。ドクターズは検査を申し込んでいない10施設の621人について「全員陰性」と通知し、14施設にキットを過剰送付した。エアトリは1施設に対象者数以上のキットを送っていた。エスアールエルにミスはなかった。
 「陰性」の誤通知は、業者が複数の施設に検査結果をメールで一斉送信する際、未検査施設まで送信先に含めてしまったことなどが原因。キットの過剰配布は、県が作成した対象施設一覧表に同一施設の重複記載があり、業者も確認を怠るなどしたためだという。
 県は、対象施設の重複登録をチェックできるようにシステム改修を行ったほか、業者に対して、適正業務を徹底し、施設側と丁寧に連絡を取り合うように指導したとしている。常任委で篠原仙一・県医療危機対策本部室長は「集中検査事業の信頼性を失わせ、改めて謝罪申し上げる」と陳謝した。

◆感染者急増で確認おろそかに…保健所が報告漏れ、千葉県が感染者数の累計修正 indexへ

 千葉県は9日、県内で確認された新型コロナウイルス感染者の人数について、保健所からの報告漏れなどのミスがあったとして8日までの累計を修正すると発表した。集計漏れが93人、重複して公表していた感染者が14人おり、修正後、8日までの累計感染者数は79人増えて3万452人となった。
 同県疾病対策課によると、昨年12月以降、感染者の急増で保健所の業務が増え、確認がおろそかになったという。県内の新規感染者数の最多人数はこれまで、1月15日の504人だったが、修正により、同16日の506人が最多となる。

◆J&Jワクチンに「血栓」発生例4件、1人死亡…欧州医薬品庁が調査 indexへ

 【ブリュッセル】欧州連合(EU)の薬事当局「欧州医薬品庁(EMA)」は9日、米製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が開発した新型コロナウイルスのワクチンについて、接種後に血栓が発生したとの報告を受け、調査を始めたと発表した。
 EMAによると、臨床試験で1件、米国でのワクチン接種後に3件、血小板の減少を伴うまれなタイプの血栓が発生したとの報告があり、1人が死亡した。EMAは、「血栓の発生と接種に因果関係があるかどうかは不明だ」としている。
 EUは3月11日、J&JのワクチンのEU域内での販売を認め、4月中にも接種を始める見通しだ。EMAはワクチンの安全性を調べ、規制が必要かどうかを判断する。

◆金曜夜のスナックに客1人、「今後は誰も来なくなるのでは」…「まん延防止」で午後8時閉店 indexへ

 新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるための「まん延防止等重点措置」が9日、東京など3都府県に適用されることが決まった。期間は5月の大型連休まで及ぶ。再び営業時間の短縮を求められる飲食店からは戸惑いの声が上がり、旅行業者には早くもキャンセルが出始めている。
 東京都内の繁華街・錦糸町(墨田区)。周辺で長年、地元住民らの憩いの場として親しまれているスナックには9日夜、金曜日だというのに客が1人しかいなかった。店主(73)は、重点措置期間が始まる12日以降、「お客さんは誰も来ないのではないか」と心配する。
 感染が流行した昨年4月以降、都は飲食店に対し、営業時間の短縮を繰り返し要請してきた。閉店時間は午後8時~午後10時の間で変わったが、店主はその都度、応じてきた。今回も要請に従い、午後8時で店を閉める。「仕方がないともわかっている。ただ、時間が変則的で戸惑う客も多い」。売り上げがコロナ禍前の5分の1にも満たない中、客離れがさらに進まないか、不安は募る。
■県境で明暗
 今回の重点措置は、首都圏では東京のみに適用される。埼玉と千葉、神奈川3県の飲食店に比べ、都内では閉店時間が午後8時に1時間早くなる。客が都外に流れないか、影響を懸念する声は広がる。

◆厚労省職員23人の深夜送別会、感染者以外にも発熱症状…厚労相「改めておわび」 indexへ

 厚生労働省老健局老人保健課の職員が先月下旬に東京・銀座の居酒屋で深夜まで送別会を開いていた問題で、同省は8日、送別会に出席した職員3人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。不参加だった同局職員3人(いずれも当時)も感染しており、田村厚労相は8日の参院厚労委員会で「会食について改めておわびする」と述べた。
 発表によると、感染した6人のうち、4月1日付で省外に転出した1人を除く5人は、3~6日に発熱などの症状を訴え、6~7日に感染が判明した。また、別の同局職員2人が発熱症状を訴えており、検査の結果待ちという。
 送別会は、政府の緊急事態宣言解除から3日後の先月24日、同課職員23人が出席し、午後11時50分まで開かれた。主催した同課長が減給の懲戒処分を受けた上で更迭され、参加職員らも訓告などの処分を受けた。

◆アストラ社ワクチン、国内でも「若い女性には他社製を」の声…60歳未満女性に重い血栓症 indexへ

 新型コロナウイルスに対する英アストラゼネカ製ワクチンを接種後、60歳未満の女性らに重い血栓症が発生している問題で、専門家からは、国内で承認する場合、接種対象者を制限する必要性を指摘する声が出ている。
 血栓症は固まった血液で血管が詰まる病気。同社のワクチン接種後の血栓症では、脳や内臓などに通常とは異なる特徴の血栓ができており、ワクチン接種との関係が疑われている。
 福島県立医科大の藤原一男教授(神経免疫学)は「若い女性は新型コロナの死亡リスクが低い。他社製のワクチンの確保を待って、接種することを検討してもよいのでは」と提案する。新型コロナによる60歳未満の女性の死者は、国内では3月末時点で53人と、全体の死者数の約0・6%にとどまる。
 一方、血栓症に詳しい静岡社会健康医学大学院大の浦野哲盟副学長は「接種対象の制限についての議論は当然だが、ワクチンの量が不足する恐れがあるので慎重に検討すべきだ」と指摘する。
 日本政府は同社と1億2000万回分(6000万人分)のワクチンを購入する契約を結んでおり、大半は国内で製造される。早ければ今年5月にも承認され、中核的なワクチンの一つとなる見込みだ。

◆ファイザー製ワクチンの副反応、高齢者は「大幅に低い」…予想以上に年代間で差 indexへ

 米ファイザー製の新型コロナウイルスワクチン接種後の副反応は、65歳以上の高齢者では発生率が大幅に低いとする健康調査の中間報告を厚生労働省研究班がまとめた。37・5度以上の発熱は、全体では38%に起きたが、高齢者は9%と4分の1にとどまった。抵抗力のある若い世代ほど副反応が強い傾向は知られているが、予想以上に年代間の差があることが浮き彫りになった。
 9日午後に開かれる厚労省の有識者検討会で報告される。この調査は、2月から接種を受けた医療従事者のうち約2万人が対象。今回の中間報告では、1回目の接種を受けた約1万9000人と、2回目も受けた約1万6000人のデータを集計した。
 それによると、2回目の接種後の方が1回目より副反応が強く表れ、年齢が高くなるほど発生率が下がる傾向がみられた。
 2回目接種後に38度以上の高熱が出たのは、全体では21%だったが、高齢者は4%と大幅に低かった。20歳代では30%、30歳代では25%だった。だるさと頭痛は、全体の69%と54%にみられたが、高齢者では38%、20%と低かった。ただし、接種した腕の痛みは全体で91%だが、高齢者でも80%が感じており、他の副反応と比べると差は目立たなかった。
 男女差も目立っており、女性の方が男性よりも副反応が強かった。特に頭痛は、女性の62%が訴えたのに対し、男性は37%と差が大きかった。37・5度以上の発熱は女性42%、男性30%だった。
 高齢者への優先接種は、12日に始まる予定だ。研究班の伊藤澄信・順天堂大客員教授は「一般に、年齢とともに免疫反応は弱まるため、高齢者の副反応の割合は低いと予想していたが、これほど大きな差が出るとは驚きだ」と話している。

◆クラスター発生の大学野球部、新たに部員30人感染判明…大半が寮で生活 indexへ

 福島県いわき市の清水敏男市長は8日夜、臨時記者会見を開き、新型コロナウイルスのクラスター(感染集団)が発生していた東日本国際大硬式野球部で、新たに部員の男性30人の感染が判明したと発表した。県が同日発表した新規感染者22人と合わせると52人で、読売新聞が集計している1日当たりの感染判明としては過去最多。県内の累計感染者は2751人となった。
 県によると、同日までの発表で、いわき市の高齢者施設職員5人の感染が確認され、今月7件目のクラスターと認定された。22人の内訳は、いわき市9人、南相馬市3人、相馬市、郡山市、白河市各2人など。半数近い10人が感染経路不明だった。
 一方、いわき市によると、同大野球部のクラスターは計42人に拡大した。いずれも軽症か無症状だという。
 これまでの市や大学の発表によると、42人のうち2人は自宅通学で、40人が学生寮で生活していた。学生寮では朝晩、共用スペースの食堂で一緒に食事を取る場面があったとみられ、市の担当者は記者会見で「まだ断定できないが、学生寮が感染経路という可能性も考えないといけない」と説明した。
 清水市長は「3月下旬から感染者が急増し、病床が 逼迫している。市民には、感染しない、させないよう危機感を持った対応をお願いしたい」と呼びかけた。
 また、県は8日に対策本部会議を開き、幹部が「4月に入ってからの上昇カーブは、1月上旬のカーブに酷似している」と報告。県感染症対策アドバイザーの金光敬二・県立医大教授は、間もなく始まる高齢者向けワクチンの接種日程をにらみ、「4月、5月、6月の3か月を重点的に、今の数字が悪化しないよう一丸となって感染対策を実行してほしい」と訴えた。

◆ジブチの自衛隊員21人感染…2人が現地飲食店で昼食、3日後に130人参加のスポーツ交流会 indexへ

 自衛隊の山崎幸二・統合幕僚長は8日、海賊対処や日本関係船舶の安全確保のための情報収集活動でアフリカ東部のジブチを拠点に活動する隊員約180人のうち、21人が新型コロナウイルスに感染したと明らかにした。このうち2人は感染判明前、公務で拠点の外へ出た際に無断で現地の飲食店に入り、昼食を取っていたという。
 統合幕僚監部によると、ジブチの拠点では4月2日と3日に計4人が検査で陽性とわかり、全隊員にPCR検査を実施。7日になって、他に17人の陽性が判明した。最初に感染が判明した4人のうち2人は、3月25日に物資調達のために拠点の外へ出て、飲食店に出入りしていた。
 拠点では、その3日後の同月28日、約130人の隊員が参加するスポーツ交流が開かれ、外出した2人のうち1人も参加していた。交流会の後には、飲酒を伴う親睦会もあったという。

◆アストラ社ワクチン、欧州で高齢者限定の動き…英国では血栓で19人死亡 indexへ

 【ブリュッセル】英製薬大手アストラゼネカが開発した新型コロナウイルスのワクチンについて、接種対象を高齢者に限定する動きが欧州で広がっている。ごくまれに血栓を引き起こす可能性があるためだが、規制当局は「接種のメリットが副反応のリスクを上回る」との見解は変えていない。
 欧州連合(EU)の薬事当局「欧州医薬品庁(EMA)」は7日、アストラゼネカ製ワクチンについて、非常にまれな血栓の症例と接種が関連している可能性があるとの見方を示した。EMAが調べた発症例の多くは60歳未満の女性だった。
 それを受け、イタリア政府はアストラゼネカ製の接種対象を60歳以上に、フランスは55歳以上、ベルギーは56歳以上にそれぞれ限定する方針を示した。他のEU加盟国も今後、同様の対応を取るとみられる。
 英医薬品規制当局も7日、ごく少数の若年者に血栓が確認されたとして、30歳未満は米ファイザー製と米モデルナ製を接種するよう推奨した。英国内でアストラゼネカ製は約2000万回接種されたが、3月末までに79人で血栓が見つかり、19人が死亡したという。
 アストラゼネカは7日「規制当局と積極的に協力し、非常にまれな症例について、考えられる仕組みの解明に向けて取り組んでいる」との声明を出した。

◆PCR検査で「安心できる」、「新たな旅行」のモニターツアー始まる indexへ

 読売旅行は8日、新型コロナウイルス対策として、旅行客に事前にPCR検査を受けてもらうバスツアーを福島県で実施した。新たな旅行の形を検証しようと、日本旅行業協会が呼びかけたモニターツアーで、同社を含む12社が行う。
 会津地方を巡る1泊2日の日程で、首都圏の30~80歳代の男女20人が参加。自前の検査センターを持つ木下グループの協力を得て、客や添乗員らが数日前に検査を受けて陰性を確認した。参加者には旅行の前後に健康チェックシートの記入なども求めている。
 移動のバスは1人で2席使って「密」を回避。この日、参加者は渓谷などを回り、宿泊先の温泉旅館ではグループごとに間隔を取って食事を楽しんでいた。
 夫婦で参加した男性(73)は「検査をしてもらってから参加するので、互いに安心できる」と話していた。

◆福岡市職員8人がマスク外して送別会…大分県職員は15人で indexへ

 福岡市は8日、市道路下水道局の男性職員8人が3月23日、同市の飲食店で送別会を開いていたと明らかにした。このうち2人は今月2日以降、新型コロナウイルスの感染が確認された。
 市によると、借り切った大広間で二つのテーブルに4人ずつ座り、約2メートル間隔を取って飲食した。アクリル板などの仕切りはなく、マスクも外していたという。
 2人は職場での席が隣同士で、送別会で感染したかどうかは不明。高島宗一郎市長は取材に対し、「県から(少人数での会食の)お願いが出ている中、市民の信頼を損なう大変申し訳ない行為だった」と述べた。
 大分県も8日、本庁の部署に所属する15人が3月25日、県内の飲食店で送別会を行っていたと明らかにした。全員がマスクを着用し、アクリル板で仕切られた四つのテーブルに分かれて飲食したという。このうち1人の女性職員の感染が確認された。
 県は「(送別会は)禁止しておらず、感染対策が行われており問題はない」としている。

◆感染研21人、飲酒伴う所内送別会…所長「国民に誤解を招く行為」と口頭注意 indexへ

 国立感染症研究所の職員や研修生ら21人が、緊急事態宣言中の今年3月、所内で飲酒を伴う送別会を開いていたことがわかった。新型コロナウイルスなどの研究機関である感染研で、多人数が集まって飲食を共にしていたことについて、脇田隆字所長は「国民に誤解を招く行為だった」として、職員らに口頭で注意をしたことを8日、明らかにした。
 感染研によると、送別会は、専門家を養成する2年間のコースを修了した研修生のために先月18日午後6時から所内の食堂で約1時間にわたって実施。あいさつ時間などを除いた飲食は約15分間で、食堂の窓を開け、飲食時以外はマスク着用などの感染防止対策を行っていたという。脇田所長は参加していないという。
 当時は緊急事態宣言中で、政府は、歓送迎会や5人以上の会食を自粛するよう呼びかけていた。

◆刑務所にアルコール消毒液は設置せず…「受刑者が飲む危険性」 indexへ

 大阪刑務所(堺市)の新型コロナウイルス対策が不十分だとして、昨年10月、60歳代の男性受刑者がアルコール消毒液の設置などを求めた人身保護請求について、大阪地裁堺支部(森木田邦裕裁判長)は請求を棄却する決定をした。決定は3月24日付。
 請求で、男性は腎臓病を患い新型コロナの重症化のリスクが高く、刑務所にはアルコール消毒液が設置されず、マスクの着用なども徹底されていない、として「生命が重大な危険にさらされている」と主張した。
 決定で、刑務所内は一定の感染対策がとられ、まん延の具体的な危険があるとまで言えないと指摘。消毒液については「受刑者が飲むなどの危険性が否定しがたい」とし、代わりに手洗いやうがいが指導されている、とした。

◆15歳少女の自殺手助け、33歳の男再逮捕…テントに七輪と練炭 indexへ

 浜松市天竜区のキャンプ場で3月、中学3年生だった少女(15)が遺体で発見された事件で、静岡県警は7日、福岡市の無職の男(33)を自殺ほう助の疑いで再逮捕した。静岡地検浜松支部は同日、男を未成年者誘拐罪で起訴した。県警の発表によると、男は3月15日頃、少女の自殺を手助けした疑い。死因は一酸化炭素中毒で、遺体が見つかったテントは目張りされ、七輪と練炭があった。

◆「少人数、短時間」求めていたのに…県職員ら計39人で送別会 indexへ

 鹿児島県の職員29人と県観光連盟の職員10人の計39人が3月下旬、鹿児島市内のホテルで送別会を開いていたことがわかった。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、塩田康一知事は会食について「少人数、短時間で」と県民に求めていた。県人事課は「少人数とは言えない人数だった。会食のルールの趣旨が徹底していなかった」としている。
 県によると、送別会は、退職する県PR・観光戦略部長らを送別する目的で3月26日午後6時半から約2時間半実施。部長のほか、当時の観光課長、同課職員らが出席した。200人収容の宴会場を借り切り、テーブルはアクリル板で区切られていたという。
 会食をする際の対応について、県は職員に対し、店の感染対策の確認などを求めていたが、人数について明確な基準は設けていなかった。塩田知事は7日、「県民に不快な思いをさせたことは誠に申し訳ない。改めて職員に感染防止対策を具体的に示し、徹底を図る」とコメントした。

◆スギ花粉症悪化の原因は大気中の鉛?…鼻から除去で緩和の可能性 indexへ

 大気中に含まれる鉛がスギ花粉症の症状を悪化させる可能性があると、福井、名古屋両大の研究グループが発表した。患者の鼻汁には花粉の飛散時に花粉症ではない人よりも鉛が多く含まれていた。鼻の中の鉛を減らすことで、症状の緩和につながる可能性があるという。論文が米医学誌の電子版に掲載された。
 福井大の藤枝重治教授(耳鼻咽喉科・頭頸部外科学)らは2016、17年、花粉の飛散前と飛散時に、20~40歳代の患者44人と、花粉症ではない57人の鼻汁を採取し、大気汚染物質である鉛や水銀、カドミウムの量、患者らの症状を調べた。
 その結果、飛散前は双方の鉛濃度がほぼ同じだったが、飛散時は患者の方が40%程度高かった。測定した花粉の飛散量も踏まえると、花粉に付着した鉛が鼻の中に入って数日間残り、くしゃみや鼻づまりの症状を悪化させている可能性があるという。花粉症ではない人は鉛が鼻汁で洗い流されていることもわかった。
 一方、水銀やカドミウムは検出されなかった。
 また、アレルギー性鼻炎にしたマウスに鉛を与えると、くしゃみや鼻をこする回数が増え、鉛が症状悪化を招くことを確認した。鼻炎のマウスは1日後も鼻の中に鉛が残っていたが、鼻炎ではないマウスは、鉛が鼻汁で洗い流されてなくなっていたという。
 研究グループの坂下雅文・福井大講師(同)は「鼻うがいや睡眠時のマスク着用などで鼻の粘膜を湿らせ、鼻の鉛の量を減らすことができれば、症状が緩和できるのではないか」と説明。藤枝教授は「鉛を除去できる空気清浄機やマスクなどを創意工夫して発表したい」と述べた。
  アレルギー性鼻炎に詳しい桜井大樹・山梨大教授(耳鼻咽喉科・頭頸部外科学)の話 「大気汚染物質でアレルギー症状が悪化するとされていたが、鉛だと特定され、重症化のメカニズムがわかったことを評価したい。今後、鉛が症状を悪化させる詳しい仕組みがわかれば、治療薬の開発なども期待できる」

◆無症状患者受け入れのホテルから無断帰宅…40代男性、職員の声かけにも無言で indexへ

 神奈川県内では4日、新たに142人の新型コロナウイルス感染が発表された。先月の緊急事態宣言解除以降では最多となった。死者は確認されなかった。
 居住地別では、横浜市69人、川崎市20人、相模原市17人、厚木市7人、小田原、藤沢市が各6人、鎌倉、横須賀市が各3人、秦野、平塚市が各2人、綾瀬、伊勢原、海老名、座間、南足柄市が各1人、その他2人。
 横浜市青葉区の日体大水球部では、部員8人の感染が判明。同部の感染者は計9人となり、市はクラスター(感染集団)と認定した。
 また県は、新型コロナの無症状・軽症患者を受け入れている「新横浜国際ホテル」(横浜市港北区)に入居中の40歳代の男性が無断で帰宅したと発表した。
 発表によると、同日午前9時50分頃、男性が外出しようとしたため県職員が声をかけたところ、無言で走り去ったという。男性はその後、地下鉄やバスを利用して横浜市戸塚区の自宅に戻った。退所予定日は6日だった。飲食店などには出入りしていないといい、県は新たな濃厚接触者は発生していないとみている。

◆マスク着用に応じず「客を人質にとって暴れてもいいんだぞ」…新幹線トイレに居座る indexへ

 愛知県警中村署は3日、滋賀県草津市の無職男(50)を威力業務妨害容疑で逮捕した。
 発表によると、男は2日午後、東海道新幹線京都駅―名古屋駅間を走行中の博多発東京行き「のぞみ34号」の車内で、車掌からマスク着用や乗車券の確認を求められても応じず、「客を人質にとって暴れてもいいんだぞ」などと言ってトイレに居座るなどし、運行業務を妨害した疑い。
 「コロナを持っていると言う男がいる」とのJR東海からの通報で駆けつけた同署員らが名古屋駅で男を降車させ、新幹線は23分遅れで出発した。男に発熱などの症状は確認されていないという。

◆他の市職員いるのに…部下を長時間・大声で何度も叱責、市民からも苦情 indexへ

 大阪府守口市は2日、複数の部下にパワーハラスメントをしたとして、コミュニティ推進課の男性参事(51)を減給10分の1(1か月)の懲戒処分にしたと発表した。管理監督責任を怠ったとして、市民生活部長と同部次長を厳重注意とした。いずれも1日付。
 発表では、男性参事は保険収納課長だった2018~20年度に、同課の部下約10人に、他の職員がいる前で必要以上に長時間、大声で叱責(しっせき)を繰り返した。男性参事の行為には市民からも苦情が寄せられていた。

◆市職員を名乗る男女2人、女性宅を訪れ「格安でワクチン接種できる」 indexへ

 広島県警は、3月31日に、呉市職員を名乗る男女2人が「新型コロナウイルスのワクチンを安く接種できる」と、市内の70歳代女性宅を訪れたことを発表した。県警はワクチン接種に便乗した詐欺の可能性があるとみて、注意を呼び掛けている。県警によると、ワクチン接種を巡る不審な勧誘が確認されたのは初という。
 県警によると、2人は31日昼、女性宅を訪れ、「ワクチンを格安で受けられる」と勧誘。体調不良を理由に断られると、立ち去ったという。その後、帰宅した女性の家族が広署に通報した。
 呉市は「ワクチンは無料で、職員が接種を勧誘することはない」とし、県警は「不審な勧誘には応じず、警察に相談してほしい」としている。

◆外国人選手の入国後行動、ソフトバンクが計画書に記載ミス…GM謝罪 indexへ

 ソフトバンクの三笠杉彦ゼネラルマネジャー(GM)は2日、記者会見し、3月28日に来日したバレンティン、マルティネス両選手の入国後の行動について、球団が事前に日本野球機構(NPB)とスポーツ庁に提出した計画書に記載漏れなどのミスがあったことを明らかにし、謝罪した。
 球団によると、両選手は3月28日に成田空港に到着し、一般の渡航者の自主隔離にも利用されている近くのホテルに宿泊。翌29日にプライベートジェットで福岡入りした。ただ、事前の計画書には成田でホテルに宿泊するとの記載はなく、入国後の防疫管理を担う随行者も、福岡空港に到着するまでの間は付けていなかった。三笠GMは「主に福岡に着いてからの隔離の計画をガイドラインに従って行う、という認識だった。ご迷惑を掛けたことをおわびする」として陳謝した。
 外国人選手は各球団が徹底した防疫措置をとることで、コロナ下での入国が認められるようになった。NPBは今回のミスを受け、12球団に注意喚起を行った。

◆カテーテル用ワイヤを抜き忘れて患者死なす、医師を在宅起訴 indexへ

 大阪府寝屋川市の寝屋川生野病院で2017年、患者が体内にカテーテル用ワイヤを放置され、転院先で死亡した事故で、大阪地検が、ワイヤを挿入した男性医師(73)を業務上過失致死罪で在宅起訴したことがわかった。3月30日付。医師は寝屋川生野病院の医師だった17年11月、肺炎などで入院中の鈴木博さん(当時69歳)の血管に栄養補給用のカテーテルを挿入した際、長さ約1メートルのステンレス製ワイヤを抜き忘れ、転院先で18年2月に死亡させたとして大阪府警に書類送検された。

◆「地域のために飲みに来た」町議5人、マスクせず会食…女性数人同席し2時間半 indexへ

 岩手県雫石町議5人が3月、同町内の飲食店で2時間半以上にわたり飲酒を伴う会食を開いていたことがわかった。新型コロナウイルスの感染防止のため、県や町が会食は大人数にならないよう呼びかけている時期だった。
 参加した町議によると、会食は3月17日、雫石町の飲食店で午後9時半頃まで2時間半以上開かれた。男性町議5人が参加し、町議以外の女性数人が同席した。会食中は、マスクをせずに会話をしていたという。
 この日は町議会定例会の閉会日で、町議同士で慰労するのが目的だった。参加した町議は会食後、「地域のために飲みに来た」などと話した。
 3月中旬は同県に緊急事態宣言が発令されていない時期で、営業時間の短縮要請も出ていない。ただ、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会は、全国に対し、感染リスクが高まる「5つの場面」として、「大人数や長時間におよぶ飲食」や「5人以上の飲食」を示しているほか、食事は短時間で済ませ会話する時はマスクを着用するよう、注意を呼びかけてきた。
 県は3月8日に改定した最新の基本的対処方針に、「5つの場面」を避けるよう盛り込んでいる。猿子 恵久・雫石町長も12日から、ホームページで「会食について大人数になることがないよう、慎重な対応をお願いします」と注意喚起してきた。
「飲食代5000円払うことは、そんなに悪いことか」
 飲酒を伴う会食に参加した雫石町議のうち、幅秀哉町議(64)が会食後、取材に応じた。主なやり取りは次の通り。
 ――なぜ会食をしたのか。
 「今日は町議会が終わった。『頑張ったね、飯でも食うか』ということで」
 ――県や町は、会食が大人数になることがないよう注意喚起している。
 「いや、求めていないよ。ちゃんと調べろ。達増知事は、3密に注意して、と呼びかけているはずだ」
 ――会食では3密を避けていたのか。
 「どこまで3密を避けろというのか。議員が集まって飲んだことをあげつらうのか。うちらは(新型コロナは)何にも出てないから」
 ――町民に選ばれた議員としての自覚はあるのか。
 「地域のために飲みに来た。店主に(飲食代として)5000円払うことは、そんなに悪いことか」